3歳前半にアメリカに遠征して経験を積んできたマスターフェンサーは、勝ちきれないレースが何度かありながら、前走マーキュリーカップJpnIIIではゴール前でデルマルーヴルを競り落として重賞初制覇。3コーナーからほとんど追い通しで長く脚を使い、いかにも地方のダート長距離でこそという適性を見せた。
芝では勝利を挙げられなかったロードレガリスだが、大井から戻ってダートで一気にオープンまで駆け上がった。アルデバランSでは先頭に立ったあとレースをやめていたようで、その結果以上に能力は高そう。平安ステークスGIIIではまったくレースをしておらず、気性的な問題に加え、休み明けでどうか。ただ、持てる能力を発揮させることができれば圧勝まで。
オープンの連勝で、ともに僅差でマスターフェンサーを2着にしりぞけたエルデュクラージュだが、地方の小回りコースは未知数。ここはマスターフェンサーのほうに適性面で分があると見た。
地方の期待はリンノレジェンド。昨年、3歳で道営記念まで制したときは、相当なところまでいけるのではないかと期待したが、明けて4歳になってからの成績がいまひとつ。しかし前走トライアルのイヌワシ賞を大差で圧勝。ここからの上昇を期待したい。勝ち負けはともかく馬券圏内なら。
マーキュリーカップJpnIIIは4着だったヒストリーメイカーは、かつて在籍していた金沢で巻き返しなるかどうか。
ダートグレード2勝を挙げているロードゴラッソだが、強敵相手となると存在が薄くなってしまう感じ。ほかにグレード勝ちがマスターフェンサーだけというメンバーでどうだろう。
◎11マスターフェンサー
○5ロードレガリス
▲1エルデュクラージュ
△6リンノレジェンド
△8ヒストリーメイカー
△3ロードゴラッソ
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出走は牡馬のみ9頭で、ハンデ差は最大40キロ。ならば最大50キロのハンデ差で柏林賞を勝ったメムロボブサップに4歳シーズン二冠の期待がかかる。その後もハンデを課せられながら、山鳩賞2着、はまなす賞2着と常に中心的存在。オープン-1組のマロニエ賞ではコウシュハウンカイら古馬のトップクラスを負かしているということでも実績断然だ。
柏林賞は最下位10着に敗れたコマサンブラックだが、山鳩賞では30キロ差はあったもののメムロボブサップとの接戦を制した。その後は、B1級特別を勝って、A1混合特別でも僅差の3着と好走。クラス以上に力をつけていると考えられ、今回、メムロボブサップとは山鳩賞のときと同じ30キロ差なら、再度先着という可能性も。
アオノブラックは、柏林賞、山鳩賞、はまなす賞と、いずれもメムロボブサップと同じ重量で後塵を拝してきた。しかし10キロ差がついた今回は逆転も可能。
コマサンエース、インビクタらは重量差を生かして上位争いも。
◎5メムロボブサップ
○6コマサンブラック
▲7アオノブラック
△2コマサンエース
△9インビクタ
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中央芝オープンからの移籍馬が何頭かいて、盛岡の芝重賞としてはかなりレベルの高いメンバーが揃った。
アップクォークはせきれい賞に続いて兵庫からの遠征。中央のオープンでは頭打ちとなったが、兵庫に移籍して園田の特別戦4着のあと遠征したせきれい賞は、3コーナー過ぎで一気に先頭に立つと、やはり元中央オープンのロードヴァンドールを6馬身突き放しての圧勝となった。中央では芝1800〜2000メートルを中心に使われてきたが、コーナーを4つ回る盛岡芝1700メートルなら道中で息を入れられるところはあり、問題なくこなせると見る。
芝でこそと思われたランガディアは、転入していきなりダートの重賞を3連勝。さらにマーキュリーカップJpnIIIでも中央勢の一角を崩す3着と好走した。ここはあらためての芝に期待。岩手移籍後5戦すべて手綱をとってきた鈴木祐騎手がアップクォークに騎乗するため、山本聡哉騎手に乗替った。
中央では芝1800メートル以上のみを使われてきたロードヴァンドールは、南関東に移籍してのオープン特別は5、11着と結果が出ず。盛岡芝のせきれい賞に遠征し、アップクォークの2着に好走した。1700メートルへの対応がどうかだが、盛岡芝も2度めとなれば上積みも期待できる。
ロワアブソリューは、今年開幕で岩手に転入し、ダートでは結果が出なかったものの、OROターフ特別、桂樹杯と、芝に替わって2連勝。今回はメンバーのレベルが上がるが、連勝の勢いは侮れない。
3歳同士のオパールカップ2着だった北海道のフジノロケットは、その後中央芝の2勝クラスを2戦。勝つことはできなかったものの、勝ち馬から0秒5、0秒8差とまずまずの好走。3歳だけに中央で揉まれて力をつけている可能性はある。
このレース連覇のかかるコスモリョウゲツだが、それ以来勝利から遠ざかったまま。前走桂樹杯2着で復調のきっかけとなったかどうか。
◎3アップクォーク
○7ランガディア
▲8ロードヴァンドール
△4ロワアブソリュー
△10フジノロケット
△6コスモリョウゲツ
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出走11頭中8頭が北海道からの転入馬。ホッカイドウ競馬のシーズンが終盤に向かう時期ゆえ、新たな活躍の場を探してということだろう。
その中でも実績最上位がエムザックベール。門別でJRA認定競走を勝っているのはこの馬だけで、オープンでも5着、4着と掲示板を確保。重賞のリリーカップにも出走(10着)した。北海道からの移籍馬の中では実績断然。
となると、地元でデビューから4連勝中のサブノタマヒメとの比較でどうか。ここ3戦の2着馬がいずれもシンフジで、層がそれほど厚くないところでの連勝だけに、やはり強い相手に揉まれてきたエムザックベールに分があると見る。
マナバレンシアは、門別で一般の未勝利戦を勝ち、転入初戦は直線楽に後続を振り切った。その2着馬、エイシンミチバシリも門別(未勝利)からの転入馬だった。◎○とはやや差がありそうだが、連下争いなら。
同じく門別で未勝利勝ちがあり転入初戦となるスツーカ、門別では勝ち星を挙げられなかったがフレッシュチャレンジでクビ差2着の経験があるステップフォード、門別では未勝利も転入初戦を制したリードキングダムらも変わり身、成長次第では。
◎11エムザックベール
○4サブノタマヒメ
▲3マナバレンシア
△2スツーカ
△9ステップフォード
△10リードキングダム
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今回のメンバーで、ここまで短距離でもっとも高い能力を示しているのがリーチ。フレッシュチャレンジが好タイムで2着に6馬身差。栄冠賞は3着だったものの、中団追走から直線は馬場の三分どころをよく伸びて前に迫った。ターフチャレンジはスタートでタイミングが合わず最後方からとなったものの4コーナーでは4番手まで進出。直線では一旦先頭に立つ場面もあったが、ゴールの瞬間は首の上げ下げで惜しくも2着だった。芝に挑戦したすずらん賞でも着順こそ7着だったが、勝ち馬とコンマ5秒差。門別コースは単純なタイム比較が難しいが、デビュー戦1000メートルの1分0秒5はメンバー中最速タイ、栄冠賞の走破タイム1分13秒4も優秀で、重賞制覇の大きなチャンスといえそう。
アサナトはフレッシュチャレンジを勝ったのみだが、1000メートル1分0秒5という好タイムで、2着に2秒1の大差をつけた。それ以来2カ月半ぶりの実戦ゆえに仕上がり次第の面は否めないが、素質は高そう。
サラコナンはJRA認定勝ちこそないものの、ここまで5戦してすべて3着以内。前走では単騎大逃げの馬をみずからつかまえに行って、2着に5馬身差は見どころがあった。
ハートプレイスは、栄冠賞では着順こそ5着だったが、勝ち馬から3馬身ほどの差。1700メートルのブリーダーズゴールドジュニアカップは差のある6着だったが、1200メートルに戻ってあらためての期待。
1200メートルの持ちタイム最速は、チサットが未勝利戦で記録した1分13秒3で、そのときは2着に6馬身差をつける圧勝だった。その後、アタックチャレンジで2、2、1着。ここにきて力をつけてきた印象。
前走1200メートルのオープンでも2着と結果を出したモズアンビリバボーにも上位争いが期待できそう。
◎6リーチ
○2アサナト
▲7サラコナン
△3ハートプレイス
△4チサット
△9モズアンビリバボー
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