エスポワールシチー、アジュディミツオー、フリオーソ、ヴァーミリアンという、ダートグレード戦線でチャンピオン級の活躍をした馬たちの産駒が揃って出走してきた。かつてのダート不遇の時代を思えば、こうしたダート路線の活躍馬が種牡馬となってたくさんの産駒が出てくるというのは感慨深い。
中でも地方で重賞活躍馬を次々と送り出しているフリオーソの産駒、マーメイドモアナに期待する。ラブミーチャン記念、ライデンリーダー記念は、ともに勝ったのはチェゴで、それぞれ5着、4着という結果。今回、他地区から重賞勝ち馬も遠征してきているが、このメンバーなら笠松の重賞戦線のレベルが高いと見る。この世代のフリオーソ産駒では18日に園田クイーセレクションをスウォナーレが制しており、2世代目の産駒からも活躍馬が続々と出ている。
唯一まだ底を見せていないとも思えるのが兵庫のコーナスフロリダ。デビュー2戦目で2着に敗れているが、そのときの勝ち馬テクノマインドは、前走園田ジュニアカップで1馬身半差をつけて2着に負かした。エスポワールシチーの産駒はこの世代が初年度。年明けには船橋のヤマノファイトが浦和・ニューイヤーカップを制し、コーナスフロリダも含めてすでに5頭の産駒が重賞勝ち馬となっている。
ノブイチは金沢からの遠征。兼六園ジュニアカップでは2着に敗れたものの、続く前走金沢ヤングチャンピオンは1番人気にこたえて5馬身差の圧勝。金沢移籍後3戦の手綱をとっている中島龍也騎手は南関東で期間限定騎乗中のため、今回は岡部誠騎手の騎乗となった。
北海道所属として盛岡の知床賞を制したスタークニナガは、兵庫移籍後2戦して2、3着。もうひと押しというところは否めないものの、上位争いには食い込んできそう。
アジュディミツオー産駒のメモリーメガトンは、ここまで5戦3勝。JRA認定競走は勝っているものの、重賞初挑戦に加え、初めての1600メートルでどこまでやれるか。
◎6マーメイドモアナ
○3コーナスフロリダ
▲9ノブイチ
△1スタークニナガ
△5メモリーメガトン
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キサラキクは最大ハンデ差40キロあるところでのトップハンデだが、北見記念では830キロを引いての3着があり、ばんえい十勝金杯でもセンゴクエースの2着という実績は抜けている。このヒロインズカップでは、一昨年5着、昨年6着と敗れているものの、ここにきての充実ぶりは過去2年とは違うと見ての本命。
アアモンドセブンは、前哨戦のレディースカップでキサラキクと同じトップハンデ730キロを背負ってわずかの差で2着。牝馬同士なら能力は上位。
ニューイヤーカップを勝ったファイトガールも気になるところだが、そのときファイトガールより10キロ重い重量を引いて8着だったコウシュハサマーは、今回ファイトガールより10キロ軽くなって逆転の期待。キサラキクより絶対重量で30キロ軽い760キロも有利だ。
近走惨敗が続いているセイコークインだが、オープンの底力と、キサラキクより10キロ軽い780キロなら好走の目はある。
ヒカルナナヒメは700キロ台の重量を初めて引いた天馬賞が大惨敗。今回、そのときよりさらに10キロ重い750キロをこなせるかどうか。ただ相対的な重量で最軽量ハンデならという期待は持てる。
◎6キサラキク
○1アアモンドセブン
▲4コウシュハサマー
△2ファイトガール
△8セイコークイン
△5ヒカルナナヒメ
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笠松グランプリで惨敗して以降、なぜか1600メートル以上を使われ続けているカッサイ。もしかして使う番組がないのだろうか。とはいえ1600メートルより1400メートルのほうが圧倒的に好成績。夏には建依別賞を含めて1400メートル戦で3連勝があった。昨年の園田FCスプリントでも、それまでがイマイチの成績でも2着に激走したように、近走の成績によらず突然走るというのもこの馬の特徴だ。
近走の安定ぶりならカイロス。大井在籍時には短距離で活躍しており、距離は問題ない。ただ昨年の福永洋一記念を勝って以降、重賞では馬券にからんでいないのが気になるところ。
新興勢力ではティアップリバティ。中央1勝から転入し、C級からB級で4戦3勝のあと、高知県知事賞で3着。3走前の1600メートルの勝ちタイム1分44秒2というのも、近走のカイロスやカッサイの走破タイムと遜色ない。赤岡騎手鞍上ということもあり、頭まで考えておきたい。
ギンパリは、3走前の1400メートル戦でティアップリバティを負かしているだけにあなどれない。
勝ちきれないレースが続いているマイネルバルビゾンだが、能力的に印上位の馬ともそれほど差はない。
◎8カッサイ
○1カイロス
▲2ティアップリバティ
△3ギンパリ
△7マイネルバルビゾン
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3歳馬による1750メートルのS2重賞。
デビュー2戦目で初勝利を挙げて以降、勝ちきれないレースが続いていたエスワンノホシだったが、12月17日の2歳-2組戦でようやく2勝目を挙げると、年明け初戦となった佐賀若駒賞は4コーナー手前で前をとらえ直線で後続を突き放しての完勝。ここ2戦での充実ぶりがうかがえるだけに、3連勝の可能性も高いと見る。
ニッポンタイショウは、12月5日のリゲル特別が北海道から転入しての初勝利。そして今回が年明け初戦。まだまだ上積みはありそうだ。
リンノゲレイロは、そのリゲル特別でニッポンタイショウの3着に負けたものの、続くアルデバラン特別では5馬身差の圧勝。勝ちタイムの1750メートル1分57秒4は、リゲル特別のニッポンタイショウの勝ちタイムを上回るもの。勝ち負けまで十分にありそう。
リゲル特別でニッポンタイショウの2着だったのがベルセルク。続く3歳-1組の初夢特選も制しており、上記3頭とも差はない。
アサヒキリは、中央未勝利からの転入初戦を勝利。3歳-3組という条件クラスであり、2着馬に3/4馬身まで差を詰められたが、最後は着差を測りながら余裕があった。1400メートルまでしか経験がなく距離延長がどうかだが、馬券圏内には押さえておきたい。
◎10エスワンノホシ
○2ニッポンタイショウ
▲8リンノゲレイロ
△5ベルセルク
△1アサヒキリ
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ショコラパフェは門別で2歳オープン勝ちがあり、転入初戦となった兵庫ジュニアグランプリJpnIIこそ勝負にならなかったものの、続くJRA認定のアッパートライでは、逃げて後続を寄せ付けず7馬身差の圧勝。牝馬同士のここでは能力が一枚抜けていると見る。
笠松から遠征のリボースも北海道からの移籍組。ライデンリーダー記念ではチェゴに3馬身差をつけられての2着だったものの、門別ではエーデルワイス賞JpnIIIまで2歳牝馬の重賞を4戦という経験があり、ショコラパフェには強敵となりそう。
スリルトサスペンスは、門別でフレッシュチャレンジを勝ったのみで船橋に移籍し、その後馬主が変わって笠松へと移籍した。フレッシュチャレンジ以外はすべて着外だが、笠松移籍後は地元で使われることなく中央やダートグレードへの挑戦が続いているだけにその成績も仕方ない。ただ川崎ジュニアオープンで勝ち馬から0秒9差の6着という成績なら、ここでは上位争いも可能だろう。
兵庫若駒賞を制したトゥリパ、2勝目の前走がJRA認定のアッパートライだったスウォナーレ、目下2連勝中のシービジョンズらが、門別デビュー組の上位3頭にどこまで迫れるか。
◎3ショコラパフェ
○2リボース
▲4スリルトサスペンス
△10トゥリパ
△12スウォナーレ
△5シービジョンズ
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