ミッキーヘネシーの前走船橋・柏の葉オープンは、13頭立ての4コーナー12番手から直線大外を追い込んで2着に食い込んだ。2016年12月の船橋・総の国オープンは最低人気で勝っているだけに、南関東のオープンでも通用する実力。ダートグレードや南関東のオープンなどに遠征を続け、地元高知での出走は2016年8月以来、じつに1年8カ月ぶりとなる。2年前7歳時の高知では重賞を勝ちきれなかったが、8歳、9歳と遠征を続けて力をつけた(と言えるのかどうか)。高知の古馬重賞はこの2年でかなり顔ぶれが変わったが、久々の地元戦で期待したい。
高知の古馬では頂点も狙えると思われたイッツガナハプンだが、振り返ってみると勝った重賞はだるま夕日賞の連覇だけ。気性難があり、勝つ時は強い勝ち方をするが、負ける時はさっぱりというタイプのようだ。2走前のだるま夕日賞は、スタートで後手を踏んで後方からとなったが、徐々に位置取りを上げてゴール前差し切る強い勝ち方を見せた。ところが前走御厨人窟賞では見せ場のないまま6着。能力を出せる状態にあるかどうか。
ギンパリは、大高坂賞3着、御厨人窟賞2着と好走。ただ◎○はやはり強力だ。
ワイルドコットンは、A-2戦からA-1特別で3連勝と力をつけ、黒船賞でも地元最先着の7着。一発はあるかもしれない。
前走A-4戦を圧勝したトウカイハッピーは格上の重賞初挑戦でどこまでやれるか。
◎8ミッキーヘネシー
○4イッツガナハプン
▲2ギンパリ
△7ワイルドコットン
△6トウカイハッピー
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アゼツライトの前走は圧巻だった。1番枠ゆえハナを主張して先頭に立つと、3コーナーから徐々に後続との差を広げ、2着に6馬身差をつける圧勝。1700メートルの良馬場1分54秒4という勝ちタイムも速い。ほかに持ちタイム1分54秒台は、テクノマインド、コーナスフロリダと2頭いるが、ともに1分54秒9。アゼツライトはここに来て力をつけたと見る。ここも内枠に入って、前走同様マイペースの逃げ切りを狙う。
テクノマインドは、園田ジュニアカップがコーナスフロリダの2着。前走年明け初戦は中央の芝に挑戦し、着順こそ最下位だったものの、勝ち馬からコンマ8秒差。スピード競馬を経験しての上積みに期待する。
園田ジュニアカップを制したコーナスフロリダは、ここまで7戦してオール連対。前走では中団追走から直線で単独先頭に立ったが、ペースアップしたところで前をとらえに行って脚を使ってしまい、仕掛けを遅らせたツルノシンに差し切られてしまった。地元同士の重賞なら巻き返しも可能だ。
園田クイーンセレクションを制したスウォナーレ、兵庫若駒賞で2着だったフセノランなども上位を狙える。
兵庫のこの世代は勝ったり負けたりで確たる中心馬がいないだけに混戦と言えそうだ。
◎2アゼツライト
○7テクノマインド
▲10コーナスフロリダ
△11スウォナーレ
△3フセノラン
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カツゲキキトキトが名古屋大賞典JpnIIIから中11日で出走してきた。かきつばた記念JpnIIIへはここから中2週で、もしそこを狙うならちょっと使いすぎのような気もするが。振り返ってみれば、本格化した3歳春以降、地方同士のレースで負けたのは、大井・黒潮盃2着、昨年の東海桜花賞でトウケイタイガーの2着、くろゆり賞でヴェリイブライトの2着の3回だけ。狙うのはダートグレードのタイトルで、メンバー的にもここは負けられないところ。
ほかにも重賞実績のある馬が多数出走してきて、カツゲキキトキトの相手は他地区からの遠征勢となりそう。中でも筆頭は兵庫のインディウム。3歳時には兵庫の二冠を制したものの、適性は短距離にあったようで、長期休養から復帰しての活躍は1400メートルが中心。今年1月には笠松の白銀争覇を制した。昨年のこのレースでは3着だったが、先着されたのが、その後にかきつばた記念JpnIIIを制したトウケイタイガー、そしてカツゲキキトキトということでは仕方ない。そのカツゲキキトキトにどこまで迫ることができるか。
佐賀からの遠征はウルトラカイザー。北海道時代は中距離での活躍が目立っていたが、佐賀では1400メートルのほうが好成績を残している。中島記念で先着を許したキョウワカイザーあたりと互角の勝負なら、ここでも上位争いには食い込んでくる。
昨年の秋桜賞を制した浦和のスターインパルス、名古屋記念を制したサンデンバロン、梅見月杯を制したポルタディソーニらも連下候補。
中央1000万条件から転入後3連勝中のコスモラヴモアも気になるところだが、さすがに7頭目までは印がまわらない。
◎11カツゲキキトキト
◯3インディウム
▲4ウルトラカイザー
△6スターインパルス
△8サンデンバロン
△1ポルタディソーニ
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地元勢に強調できるような馬がなく、グランダム・ジャパン(GDJ)のタイトルを狙って兵庫から遠征の2頭が中心となりそう。
園田ジュニアカップで牝馬最先着の3着だったミネオラチャンは、園田クイーンセレクションでは向正面から一気にまくって直線単独先頭も、さらにうしろから来たスウォナーレにとらえられるというまったく惜しい競馬だった。若草賞ではエグジビッツを目標に直線追い比べとなったが、相手は後方から直線一気のレコパンハロウィーだった。2戦とも運がなかったというべき敗戦で、能力は高い。手綱が戻った下原騎手がどんなレースを見せるか。
レコパンハロウィーは、名古屋の梅桜賞ではサムライドライブの2着、地元に戻ってJRAとの条件交流戦を健闘した。そして再び名古屋に遠征した若草賞では、4コーナー8番手から大外一気を決めて差し切った。ここにきての充実ぶりを感じさせる。ただエンジンのかかりが遅く、展開次第というところがあるので、ここは対抗まで。
スリルトサスペンスは、園田クイーンセレクションが2着ミネオラチャンに2馬身半差の3着で、梅桜賞が2着レコパンハロウィーに2馬身差の3着。その後中央の芝のレースを経験して力をつけている可能性はある。
地元勢では2歳時にカペラ賞を制したエリザベスセーラだが、花吹雪賞こそ勝ち馬からコンマ4秒差の3着があるものの、その後は差のある敗戦が続いている。遠征勢相手ではやや分が悪い。
花吹雪賞で4着のマイメン、大井から遠征のアクアレジーナらの馬券圏内があるかどうか。
◎8ミネオラチャン
○1レコパンハロウィー
▲7スリルトサスペンス
△3エリザベスセーラ
△10マイメン
△9アクアレジーナ
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岩手のシーズン最初の古馬重賞は7頭立ての少頭数だが充実のメンバーが揃った。
中でも楽しみなのはベンテンコゾウ。門別に遠征しての三冠挑戦で二冠を制し、ダービーグランプリこそ5着だったが、初めての古馬重賞挑戦となった桐花賞ではエンパイアペガサスの2着。その後、冬期は船橋に移籍してA2特別を2戦とも完勝。今回が岩手復帰初戦となるが、南関東でのレースぶりからは負けられないところ。
タイセイファントムは中央オープンから転入し、初戦の絆カップではラブバレットを負かしての勝利。白嶺賞では3着だったが、イーグルカザンに内を掬われ、結果的に3頭の追い比べとなって4コーナーで外を回ったぶんのロスはあったかもしれない。それでも昨シーズン最後のトウケイニセイ記念できっちり巻き返した。仕上がり次第ではベンテンコゾウを脅かす場面もあるかもしれない。
昨シーズン中央からの転入初戦でこのレースを制したのがイーグルカザン。その後も、すずらん賞、白嶺賞と重賞3勝。水沢1600メートルは4戦3勝と得意としているだけに、ここでも怖い存在。
ヒドゥンブレイドは昨秋、中央1000万条件から転入して圧勝で2連勝。トウケイニセイ記念こそ4着だったが、冬休み明け初戦を叩いて上積みがあれば上位争いも。
南関東B級で常に上位争いだったがロジストームは、5歳とはいえまだあまりレースを使われていないだけに、岩手に移籍しての活躍が期待できそう。
◎4ベンテンコゾウ
○6タイセイファントム
▲1イーグルカザン
△5ヒドゥンブレイド
△3ロジストーム
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