1月には3戦に出走したサムライドライブだが、その後は2月末、3月末に使われ、以来、1カ月ちょっとの間隔を空けていよいよ出走となるのが東海ダービーの前哨戦、駿蹄賞。角田輝也調教師にうかがうと、まだまだ脚元など弱いところはあるようだ。それゆえ東海ダービーへ向けては大事に使われている。今回は未対戦の連勝馬が2頭ほどいるが、東海地区限定戦なら負けられないところ。ここを勝てばデビューから無傷の10連勝。
中央未勝利から転入し、名古屋2戦目から4連勝中なのがキンショーウィーク。前走つばめ特別は5馬身差の圧勝で、湿った馬場とはいえ3歳のこの時期で1400メートル1分30秒3はなかなかの好タイム。今回、一気の距離延長でそのスピードを発揮できるかどうか。
ドリームスイーブルは年明け後4戦連続して2着。その中にはサムライドライブ相手の2着も2度あるが、前走では前述のキンショーウィークに5馬身ちぎられた。とはいえ北海道時代には1700メートル、名古屋では1600メートルを何度も走っているだけに、距離経験ではキンショーウィークよりも信頼できる。
中央未勝利から転入して2連勝のスギノハヤブサ、前走牝馬限定の特別戦を快勝したアイファーフォルテらも連下争い。
毎度書いているが、1頭能力が抜けた馬がいる場合、2番手勢力がその馬を負かしに行って惨敗というケースもよくあるので、オッズ次第ではサムライドライブから△あたりを絞って狙うという手もある。
◎12サムライドライブ
○1キンショーウィーク
▲7ドリームスイーブル
△10スギノハヤブサ
△9アイファーフォルテ
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ダートグレードを2勝以上しているメンバーがいない中で、キングズガードはGI/JpnIでもたびたび勝ち馬から1秒差以内の好走。前走黒船賞JpnIIIは惜しくも2着だったが、直線では砂の重い内を通らされてのもの。トップハンデ58キロだが、克服できるだけの能力はあると見る。
兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIのトウケイタイガーは、地元なのに専門紙では△が付いている程度で評価が低くちょっと驚いた。レースはそのとおり、前半はなんとか3番手につけて見せ場をつくったが、後半はまったくレースにならなかった。その後、休養を挟んでの地元戦を楽勝。体調が戻っての参戦と見て、54キロのハンデなら連覇もあるかもしれない。
ブルドッグボスは、東京スプリントJpnIIIでは1番人気に支持されたものの5着。逃げ切ったグレイスフルリープは鮮やかな逃げ切りだったが、展開やら枠順やらで2着のキタサンミカヅキから6着のラブバレットあたりまではほんの少しの差だった。黒船賞JpnIIIを57キロで好走しているように、57.5キロでも問題ないだろう。とはいえ昨年7月から使い詰めで、今回輸送もともなうだけに▲まで。
黒船賞JpnIIIであっと言わせたエイシンヴァラーだが、中央ではオープン勝ちの実績もあっただけに、終わってみればなるほどという結果でもあった。今回、黒船賞JpnIIIと同じ56キロで、接戦だったキングズガードやブルドッグボスがそのときよりわずかでではあるが増量なら再度チャンスはありそう。
そのほかの中央勢は甲乙つけがたく、消去法的に、ダートも地方も初めてのサンライズメジャー、勢いはあるもののレースレベル的に疑問のサクセスエナジーを消した。△を付けたコパノチャーリー、ローズプリンスダムは、ともに1400メートルの経験に乏しいが、地方のコーナーを4つまわるコースなら対応可能と見る。
◎3キングズガード
○6トウケイタイガー
▲2ブルドッグボス
△5エイシンヴァラー
△1コパノチャーリー
△10ローズプリンスダム
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ばんえい記念でのニュータカラコマは残念なことだったが、それ以外の既存勢力3強に加え、ばんえい古馬線戦の次代を担うであろうセンゴクエース、マルミゴウカイも出走してきた。
しかしここはクラス別定で10キロ減のソウクンボーイに期待する。初挑戦となったばんえい記念は障害を越えてからもしっかり歩き、3着争いにからんでの5着はがんばった。その反動が心配されたが、シーズン初戦の自己条件を快勝。ばんえい十勝オッズパーク杯でオープン馬以外が馬券にからんだのは2013年3着のインフィニティーまで遡らなければならないが、今シーズン、ソウクンボーイには重賞戦線での活躍も期待だ。
今シーズン最初のオープン、スプリングカップは、コウシュハウンカイ、センゴクエースが3着以下を離しての争いとなったが、その1、2着は障害のタイミングひとつ。あらためてこの重量ならセンゴクエースに期待する。
スプリングカップでその2頭から離されての3着だったマルミゴウカイはどこまで差を詰められるか。
ホクショウユウキは昨シーズン終盤、ウィナーズカップを勝つなどオープンでの実績があり、クラスが下がってマイナス10キロで出走できるのは有利。
オレノココロは無印......でいいのか?ちょっと不安ではある。
◎8ソウクンボーイ
○9センゴクエース
▲5コウシュハウンカイ
△6マルミゴウカイ
△2ホクショウユウキ
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チャイヤプーンは、門別で2勝を挙げ、移籍した盛岡初戦の知床賞こそ3着に敗れたものの、先着されたのは北海道からの遠征馬。その後、正月の金杯を含め冬休みを挟んで水沢で3連勝。つまり岩手所属馬にはまだ先着を許していない。前走ルピナス賞では、ほとんど仕掛けずに3コーナーで前をとらえると、鞍上の村上忍騎手は何度もうしろを振り返り、後続の脚色を確認しながら2着のナナヒカリに8馬身差をつける圧勝。岩手ではまだ底を見せていない。
2歳から3歳のA級を勝った馬が少ないなかで、今年度から準重賞となったスプリングカップを圧勝したのがグランフェルメール。川崎から移籍初戦のルピナス賞ではチャイヤプーンの4着に敗れていたものの、スプリングカップでは、馬場状態が違うとはいえ、そのときの走破タイムから一気に5秒近くも時計を縮めた。逆転まであるかどうか。
ルピナス賞で2着だったのがナナヒカリは、北海道では認定勝ちこそなかったものの、ウィナーズチャレンジで3着があり、北海道2歳優駿JpnIIIに出走(7着)した経験がある。移籍3戦目での上積みがあれば、差を詰める場面はあるかもしれない。
中央未勝利から転入して4戦3勝2着1回のエルノヴィオ、兵庫から転入して前走B1戦を勝ったアップバングらは、初めての一線級との対戦でどこまでやれるか。
◎7チャイヤプーン
○9グランフェルメール
▲3ナナヒカリ
△1エルノヴィオ
△2アップバング
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金沢と笠松で重賞を勝ったノブイチか、目下3連勝中のヤマミダンディーかという争いになりそうだが、ひとつ内枠に入って先手をとれそうなヤマミダンディーに期待する。前走は減量の塚本弘隆騎手が外目の枠からやや強引にハナをとると3コーナーからは徐々に後続との差を広げての楽勝だった。この先どこまで伸びるか楽しみな逸材で、吉原寛人騎手が鞍上ということでも楽しみ。
ノブイチは、名古屋のスプリングカップが5着だったが、さすがに相手がサムライドライブでは仕方ない。それを除けば兼六園ジュニアカップ2着以降は負けなし。今回は11月の金沢ヤングチャンピオン以来の地元重賞で、これまで未対戦の上がり馬もいるだけに、それほど楽なレースにはならないと見る。
12月にデビューしてここに来て2連勝と調子を上げてきたジュウワンローズ、前走ノブイチに1馬身差2着のアルファーティハ、世代上位馬相手に善戦続きのマナレアらが2強の争いに食い込めるかどうか。
◎2ヤマミダンディー
○3ノブイチ
▲8ジュウワンローズ
△5アルファーティハ
△9マナレア
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