他地区からの遠征は兵庫のタイガースラム1頭のみだが、そのタイガースラムが圧倒しそうだ。中央準オープンから兵庫に移籍して1400メートルのA1特別をともに8馬身差で2連勝。前走は6頭立てながら縦長の4番手を追走し、楽な手ごたえのまま3コーナーで先頭に立つと、直線でもほとんど追うところなく圧勝。中央でも一昨年あたりからは1600~1800メートルあたりを中心に使われており、今回の1900メートルも守備範囲だろう。
このレース連覇を狙うのがエーシングレーソロ。A2特別で連続2着のあと2カ月ぶりとなるが、ほかに重賞勝ち馬が2歳時のタッチデュールだけというメンバーなら上位を狙える。
ドリームマジシャンは中央1000万下からの転入初戦。中央では3勝だが、そのうち2勝がダート1900メートル戦。
エーシンハッブルは、転入初戦のA3特別では4コーナーで前をとらえ直線抜け出しての完勝。こちらは中央500万下からの転入。中央ではやはりダート1800メートル前後を使われており、まだ4歳なだけにこれからが楽しみ。 しばらく勝ち星から遠ざかったタッチデュールだが、今年5月から6月にかけての3連勝で復調を見せた。ここ4戦の重賞挑戦では分が悪いが、今回のメンバーなら連下は狙える。
◎6タイガースラム
◯1エーシングレーソロ
▲2ドリームマジシャン
△3エーシンハッブル
△9タッチデュール
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サーモピレーはデビューから1200メートルで2連勝。フレッシュチャレンジは2着に7馬身差、2戦目のスマートファルコン賞でも先行3頭の手ごたえを見ながらその外を追走し、直線を向いて追い出されると、直線半ばからは後続を離すばかりの独走となって2着に6馬身差をつけた。今回も同じ1200メートルで、まだまだ底を見せていない。
ニシケンモノノフは、デビュー2戦目のアタックチャレンジで大差圧勝。続く3戦目では1700メートル戦も制しているが、2戦目のレース内容からこの1200メートルでこそ力を発揮しそう。
ヒワノスーパーは、前走JRAのすずらん賞で勝ち馬からは離されたとはいえ、後方から押し上げて4着に入線。芝1200メートルで勝ちタイムが1分14秒3で、ヒワノスーパーは1分16秒4。門別のダートよりもタイムがかかるほど極悪の馬場だった。上がり3ハロン39秒5は勝ち馬とタイでメンバー中最速。そうしたスタミナのいるレースを経験して力をつけ、ここで一発の可能性はある。
ヤマノミラクルはここまで8戦してすべて3着以内という堅実派。勝ち馬に1秒以上の差をつけられたのは、デビュー戦と、一度だけ出走した1700メートル戦のみ。短距離なら相手なりに走る。
ライブリーソウルも1200メートル以下では4戦して3着を外したのは1回だけ。前走の勝ち馬ダブルハッピーは、その後にフローラルカップで半馬身差の2着という実力。その前走では3/4差2着がヤマノミラクルで、ライブリーソウルは半馬身差で3着と、ほとんど差はない。
ドントコイは、デビューから5戦すべて1000メートルを使われ、やはりすべて3着以内を確保。父セイントアレックスは、その母が01年にエーデルワイス賞から北海道2歳優駿を連勝したフェスティバルで、それをアメリカに送り込み、北米二冠馬アフリートアレックスをつけて誕生した期待馬。しかしレースでは結果を残せず、種牡馬として輸入された。初年度産駒となる今年の2歳世代は6頭が血統登録され、これまでにデビューした4頭すべてが勝利を挙げている。産駒は少ないながらも活躍を期待したい。
◎5サーモピレー
◯1ニシケンモノノフ
▲2ヒワノスーパー
△8ヤマノミラクル
△3ライブリーソウル
△9ドントコイ
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全国を股にかけて活躍するグランシュヴァリエか、これが重賞初挑戦の新興勢力ウォーターデュークかという争い。
ここは3連勝中のウォーターデュークに期待したい。前走A-1特別では、向正面から手ごたえ十分に位置取りを上げて直線で抜け出すと、グランシュヴァリエに土をつけたこともあるザグを寄せつけずの完勝だった。この3連勝はいずれも1400メートル戦だが、中央時代は長距離のダートを中心に使われていただけに、距離延長も歓迎だ。
グランシュヴァリエは、前走イヌワシ賞では2着に敗れたが、相手がサミットストーンでは仕方ない。サミットストーンはこれから全国区を目指そうという逸材だ。高知県知事賞で大差圧勝のグランシュヴァリエもまだまだ地元チャンピオンの座は譲れないところ。
ザグは6月のA-1特別で2戦連続してグランシュヴァリエに土をつけたが、その後は勝ちきれないレースが続いている。高知では初めてとなる1900メートルの距離もどうだろう。
ヒロカミヒメは、牡馬との対戦ではやや劣勢だが、それでも近走は一線級が相手でも馬券圏内を外していない。
ハリマノワタリドリ、ミハタマイラヴは、重賞を勝ちきるにはあと一息だが、年齢的に上積まで期待するのは難しい。
◎7ウォーターデューク
○2グランシュヴァリエ
▲5ザグ
△8ヒロカミヒメ
△4ハリマノワタリドリ
△6ミハタマイラヴ
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九州ダービー栄城賞で2着だったゴールドペンダントは、その後兵庫に移籍したが3戦して勝利には至らず。佐賀に戻って初戦となったB級4組戦をほとんど持ったままで後続を突き放して楽勝。ほかにB級で勝ち負けという馬はカシノアルテミスしかおらず、前走のレースぶりからもまだまだ上が目指せそう。
カシノアルテミスは2歳時にデビュー3連勝を飾ったときは期待が大きかったが、その後低迷。しかしここ3戦はB級3組と4組で3戦連続2着。勝ち星からは1年ほど遠ざかっているものの、やはり能力は高い。ただ5月以降は1400メートル戦のみを使われているだけに、距離面での不安はある。
フレンドクィーンはC1級まで3連勝中。2歳時には九州ジュニアチャンピオンでロマンチックの2着があり、しかし九州ダービー栄城賞前後はやや落ち込んだ。前走はセンヒメに迫られてギリギリ粘ったという勝利で、B級で好勝負をしている上位2頭を負かすまではどうだろう。
センヒメは、3歳1組戦からC1級戦まで9戦連続3着以内と好走続き。前走はフレンドクィーンをアタマ差まで追い詰め、3着馬には7馬身差をつけた。レースぶりからフレンドクィーンとは差がない。
タカノアラエビスは3歳S2重賞の仙酔峡賞を圧勝し、前走C1級戦と連勝。力をつけている。
◎12ゴールドペンダント
○7カシノアルテミス
▲6フレンドクィーン
△9センヒメ
△8タカノアラエビス
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19日に園田で行われた園田プリンセスカップは道営デビュー馬が上位3着までを独占。やはりこの時期は素質の違いだけでなくキャリアも豊富な道営デビュー馬が強い。このジュニアグランプリでも過去5年で北海道所属馬が4勝。一昨年は地元のワタリドラゴンが勝ったが、そのときは雨の不良馬場でタイムが極端に遅くなったこともあったかもしれない。
今年も北海道から4頭が遠征。なかでも1戦1勝だがプレイアンドリアルに素質の高さを感じる。デビュー戦のスーパーフレッシュチャレンジは2番手追走から楽な手ごたえのまま3コーナーで先頭に立つと、直線で後続を突き放すという圧勝劇。直線でムチを入れられてはいたが、おそらく気を抜かないためのもので、軽く追われるくらいでも勝っていたと思われる。血統や走りぶりからも芝も問題ないと見る。
対する地元勢はターントゥタイドが3戦3勝で、そのうち2戦が盛岡の芝。前走若鮎賞は今回と同じ芝1600メートルで、勝ちタイムの1分40秒5は、例年ならこのレースでも勝ち負けを争えるレベル。地元の期待はこの馬にかかっている。
ダマスクインゴットはアタックチャレンジを勝ったのみだが、ウィナーズチャレンジ2着があり、栄冠賞、ブリーダーズゴールドジュニアカップはともに着外だが、世代トップクラスとレースをした経験は生きるはず。
地元勢がターントゥタイド以外、目立った成績を上げている馬が見当たらないだけに、道営のあとの2頭、カカリア、ナデシコスピリッツも上位食い込みは可能だろう。
あと地元勢では、若鮎賞でコンマ4秒差の3着だったライズラインにチャンスがありそう。
◎2プレイアンドリアル
○6ターントゥタイド
▲11ダマスクインゴット
△10カカリア
△3ナデシコスピリッツ
△1ライズライン
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