板垣吉則厩舎の勢いが止まらない。今シーズンはここまで重賞8勝。8月だけでも3勝を挙げている。そして9頭立てのここにも3頭を出走させてきた。
その板垣厩舎から、水沢では2戦2勝というシグラップロードを狙ってみたい。前走、今回と同じ1400メートル戦では、前半は先行3頭を前に見る位置を進み、4コーナーで外に持ち出されると、直線であっという間に交わし去った。そのレースぶりからもまだまだ奥がありそうだ。
ラブバレットは、前走若鮎賞では1番人気に支持されたものの直線失速して6着。デビュー戦で勝っていたとはいえ、実は芝はあまりよくなかったとか、もしくは距離の問題か。父ノボジャックということで、可能性としては両方とも考えられる。デビュー2戦目の水沢1300メートル戦での大差圧勝もあり、ここは見直してみたい。
ジャイアントスターは盛岡芝1000メートルのファーストステップを逃げ切り勝ち。直線の坂で後続を突き放し、59秒9という好タイムだっただけに能力は高そう。水沢のダート1400メートルに変わってどうか。
若鮎賞2着でここまで3戦オール連対のミスノブタや、若鮎賞4着のキモンクイーンらもそれほど差のない競馬を見せている。
◎1シグラップロード
◯8ラブバレット
▲3ジャイアントスター
△7ミスノブタ
△2キモンクイーン
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9月2日のビューティフル・ドリーマーカップ(水沢)が終わった時点で、グランダム・ジャパン古馬シーズンのポイントは大混戦。最終的に地方所属にならなければ表彰対象にならないJRA馬を除けば、アスカリーブルとシャイニングサヤカが20ポイントで並び、クラキンコ、センゲンコスモが15ポイントで、さらにショウリダバンザイが14ポイントで続いている。いずれも北海道か南関東所属馬で、この秋桜賞で西の馬が上位争いに加わってくることになるのだろう。
その筆頭は、11年の3歳シーズンに続いて2度めの女王の座を狙うマンボビーン。年明けの新春賞では惨敗したが、その後は牡馬との対戦も含めて3着を外していないという安定した成績。前走がこの古馬シーズンには初参戦で、早めの仕掛けから人気のアスカリーブルを振り切った。ダートグレードも勝っているそのアスカリーブル級の馬がいない今回のメンバーなら負けられないところ。もし勝てば20ポイントでトップに並ぶことになり、さらに混戦に拍車がかかる。
3歳のピッチシフターがここで古馬重賞に挑戦してきた。東海クイーンカップ2着、東海ダービー4着は、やや期待を裏切った形になったが、その後は古馬とのオープン特別2着のあと、A2特別からMRO金賞を連勝。再び調子を上げてきている。オープン特別での2着は、ここにも出走しているスウィングダンスにクビ差及ばずというもの。そのときは53キロで同斤量だったが、今回は2キロ軽い。3歳ゆえ成長を加味すれば、ここでも勝負になる。
トウホクビジンはこれが127戦目。今季は1勝のみだが、シアンモア記念(盛岡)を制している。その後も出走しているのがダートグレードだったり南関東の重賞だったりというハイレベルなメンバー相手で結果を残せていないが、地方同士で牝馬重賞なら勝負になる力はまだまだ持っている。
スウィングダンスは、名港盃2着を含め7戦連続連対中だが、押し出される形で△まで。読売レディス杯2着のメビュースラブが大井から遠征してきた。佐賀から遠征のギオンゴールドまで上位に食い込むチャンスはありそう。
◎10マンボビーン
◯11ピッチシフター
▲3トウホクビジン
△2スウィングダンス
△5メビュースラブ
△4ギオンゴールド
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出走は9頭だが、北海道からノースクイーンカップの上位3頭と、船橋からアルカリーブルの遠征があり、東日本の牝馬オールスターに近いメンバーが集まった。
前走兵庫サマークイーン賞に凱旋出走となったアスカリーブルだが、マンボビーンに早め早めの競馬でうまく乗られてしまい、園田の短い直線では届かず2着という結果。昨年9月の戸塚記念以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、実績は断然で、ここは負けられないところ。
4連覇がかかったノースクイーンカップで惜しくも2着に負けてしまったのがショウリダバンザイ。このときは勝ったクラキンコの宮崎騎手の好騎乗をほめるべきだろう。ビューチフル・ドリーマーカップは、盛岡で行われた一昨年がマチカネオイカゼの2着、そして水沢で行われた昨年がサクラサクラサクラの2着と、ともに同じ北海道勢に先着される悔しい結果。コースは経験しているだけに、雪辱を期したいところ。
シャイニングサヤカは、ノースクイーンカップでは逃げて逃げて最後まで2強を苦しめた。結果、アタマ、ハナ差で惜しい3着。今回も単独での逃げになりそうだが、手の内を知られた2頭がいるだけに、どこまで粘れるか。
そのノースクイーンカップでは、クラキンコが14か月ぶり復活の勝利となったが、今回は遠征競馬でどうだろう。
地元勢では、コウギョウデジタルが前走ひまわり賞で9馬身差圧勝、南関東から戻ったミキノウインクが9馬身、大差で連勝と、派手な勝ち方をしているが、これまで他地区との対戦では分が悪かった。地の利を生かして上位争いに加われるかどうか。
◎9アスカリーブル
○4ショウリダバンザイ
▲3シャイニングサヤカ
△5クラキンコ
△6コウギョウデジタル
△8ミキノウインク
メトロノースは、転入後今回が初めての1750m戦。これまでは1400m戦のみに出走し、3連勝のあと前走のサマーチャンピオンJpnIIIは4着。3着に入った高知のコスモワッチミーにクビ差届かず惜しくも馬券圏内に入れなかったが、さすがに中央準オープンの力は見せた。距離延長でも地力の差で押し切れるだろう。
イーグルショウは、南関東から転入初戦の遠賀川賞で6馬身差の圧勝。続く前走の吉野ヶ里記念は4着だが、先着されたのはメトロノース、デュナメス、ギオンゴールドと、いずれも現在の佐賀で頂点を争っている存在。そのうち今回出走しているのはメトロノースのみ。少頭数でもあり、メトロノースにどこまで迫れるか。
コルムケーティーは南関東から転入してここまで6戦。1400m戦では3度の惨敗と競走中止。しかし1750m戦を勝って1800m戦でも僅差の2着と、この距離は強い。
カシノアクセルは、中央所属として出走したえびの特別で3着に入り、そのまま転入してその初戦を勝利。ただ中央時代は芝も含めてマイル以上の距離に6度出走していずれも二桁着順の惨敗。前走1400m戦での勝利は見事だったが距離には大いに不安がある。
メイホウホップは5月にS2重賞の阿蘇山賞を制しているものの、その後はあまり冴えない。佐賀では1800~2000mあたりを中心に使われているので、この距離でチャンスを見出したいところ。
◎4メトロノース
○3イーグルショウ
▲6コルムケーティー
△2カシノアクセル
△1メイホウホップ
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池田湖といえば、だいぶ昔に「イッシー」と呼ばれた恐竜がいるのでは、と話題になりませんでしたっけ。
ここは4歳とまだ若いハタノアブソルートに期待したい。南関東B級からの転入初戦は離されての3着だったが、これは勝ったのがエスワンプリンスだけに相手が強かった。前走大村湾賞は、抑えきれないような手ごたえで2番を追走すると、4コーナーで先頭に立って押し切った。中央時代や南関東ではマイル以下を中心に使われていたため折り合いにやや苦労していたようだが、今回の1400メートル戦ならさらに強い競馬を見せるのではないか。
その大村湾賞で、逃げて2着だったのがエーティーランボー。今回が中央からの転入2戦目。中央時代は芝の短距離を中心に使われていただけに、この馬も距離短縮は歓迎。馬場を一度経験して、逆転の可能性もある。
サンライズクラウドは、中央からの転入初戦と2戦目でハタノアブソルートに先着されたが、前走の大分川特別では逆転しての2着。ハタノアブソルートが大村湾賞を勝ったことで今回は1キロよけいに背負っているだけに、そこに勝機を見いだせる可能性はある。
マイウエイ、ミライカントリーは、しばらく勝ち星から遠ざかっているものの、A級1組でもたびたび上位争い。展開や流れ次第で馬券圏内は狙える。
◎3ハタノアブソルート
◯1エーティーランボー
▲6サンライズクラウド
△5マイウエイ
△2ミライカントリー
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