北斗賞でのキタノタイショウには驚いた。障害を越えたのは6番手あたりだったが、ぐいぐいと前に迫って残り10メートルのあたりでは先頭に並びかけた。そこで止まってしまい結局は5着に負けてしまったものの、他馬より20キロ重い810キロだけに、負けてかなり強しという内容。勝ったインフィニティーから5秒ちょっとの差しかなかった。今回オープン馬はすべて810キロ。最大30キロのハンデがついたが、いずれも格下馬。北斗賞と同じような展開なら、今度は勝てるだろう。
北斗賞で惜しい2着だったホッカイヒカルは、重量的にこのあたりが勝負どころ。流れが落ち着き、この馬には有利。とはいえ、基礎重量がこれ以上になると苦戦するだけに、ここは狙ってくるはずだ。
今シーズン、もっとも充実したといっていいのが、北斗賞で重賞初制覇となったインフィニティー。北斗賞が790キロで、今回はさらに未知の810キロ。今後の重賞線戦ではどこまで重量を克服できるか。
高重量戦で確実に力を発揮するギンガリュウセイだが、イマイチつかみどころがないのもこの馬の特徴。今シーズンは、ばんえい十勝オッズパーク杯と旭川記念ではキタノタイショウの2着だったが、北斗賞は4着。好走しているとはいえ、勝ち星は昨年の北見記念以来ない。流れがあまりよくない感じで、今回は軽視。
シベチャタイガーは、この重量で別定マイナス10キロなら上位に食い込むチャンス。
ホクショウダイヤは、今季7戦して特別は5戦オール連対だが、重賞2戦は人気になって5着以下に敗退。今回も好走して連下まで。
クロフネオーザンが帯広記念で3着と好走した時の驚きは今でも忘れない。生涯初の重賞挑戦が890キロを曳いてのもの。今季2勝も4番人気と5番人気。いずれまた重賞で穴をあけるだろう。それが今回かどうかはわからないが。
◎2キタノタイショウ
◯4ホッカイヒカル
▲6インフィニティー
△8ギンガリュウセイ
△5シベチャタイガー
△9ホクショウダイヤ
△1クロフネオーザン
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ウインラヴタイムは、中央未勝利から転入して3歳の下級組から連勝し、今回と同距離の前走1組特選(青島特選)は残念ながらリネンベッテルにクビ差2着。とはいえ3歳の上位組でもメドが立ち、まだまだ上も目指せそうだ。
ミヤノダイアナは、その青島特選でさらにクビ差の3着。勝ち星こそ2歳10月に挙げた1勝のみだが、今年2月以降は3歳1~2組戦で掲示板を外さない堅実な成績。今回も上位を狙う。
ハナズルオーテは、青島特選は前3頭の争いからやや離されての4着だったが、前々走七ツ釜特選でリネンベッテルに半馬身差で2着と食い下がっていた。ただ、佐賀ではこの距離(1800メートルも含む)で2度とも4着と、距離的な不安はある。
リョウマゴールドは、青島特選は5着だったものの、前走里帰りジョッキーズカップでは8番人気で2着と好走。ミヤノダイアナやリネンベッテルに先着した。ただ騎手交流戦ゆえ実力どおりの決着とは考えにくく、また距離延長もよくない。連下争いまで。
タカノアラエビスは、前々走で逃げてハナズルオーテにクビ差の2着。今回のメンバーでは唯一、九州ダービー栄城賞に出走(9着)しているが、上位争いまではどうか。
◎2ウインラヴタイム
◯6ミヤノダイアナ
▲7ハナズルオーテ
△4リョウマゴールド
△5タカノアラエビス
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重馬場だったとはいえ、1200メートルのフレッシュチャレンジを1分12秒5で走ったジュリエットレターが強い。ハナをとったニシケンモノノフを直後でマークし、直線を向いて追い出されるとあっさりと突き放し、最後は抑える余裕があっての2馬身差。そして2着のニシケンモノノフと3着の間には、なんと3秒7という大差がついた。ちなみにニシケンモノノフはこのあと中1週でアタックチャレンジに出走し、2着に2秒1の大差をつけて圧勝している。ジュリエットレターの父は今ダートで大活躍のゴールドアリュール。レースぶりからも1800メートルの距離も問題ないだろう。
ポップレーベルはフレッシュチャレンジで3着のあと2連勝。前走1700メートル戦での1分50秒7は、今年こまでに行われた2歳戦ではコンマ1秒差で2番目のタイム。
ニシノデンジャラスは、デビュー戦が9馬身差で圧巻の内容。続くウイナーズチャレンジは差のある3着に敗れているものの、父スペシャルウィークだけにこの距離での巻き返しに期待。
ライブリーソウルは、前走でそのニシノデンジャラスに先着しての2着。とはいえ勝ち馬には7馬身離された。こちらは逆に距離伸びて上がり目があるかどうか。
グライスは、前走でポップレーベルの2位入線も、新ルールではめずらしい降着で3着。2着に繰り上がったのは、ここにも出走しているフレンドファミリア。予想とはまったく関係ないが、グライスは直線で外によれ、直後にいたフレンドファミリアは手綱を引いて外に避けて一旦はスピードが鈍り、しかしゴール前ではグライスとは明らかに違う脚色で迫ってクビ差まで。新ルールのもとでのわかりやすい降着例かもしれない。
◎2ジュリエットレター
◯7ポップレーベル
▲6ニシノデンジャラス
△5ライブリーソウル
△8グライス
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笠松、名古屋、兵庫から各2頭ずつの遠征馬があり興味深いメンバーの対戦となった。さらに12頭中7頭が牝馬。グランダム・ジャパン3歳シーズンで遠征競馬を経験した馬も何頭かいて、そうした経験で力をつけているかどうかもポイントになりそうだ。
ホッカイドウ競馬からタイトルを狙って、南関東ではなくあえて名古屋に移籍したピッチシフターがやはり中心となりそうだ。東海クイーンカップ、東海ダービーは、ともにウォータープライドの2、4着に敗れたが、そのウォータープライドは今回不在。前々走の古馬オープン特別は、重賞でも上位を争うスウィングダンスとの一騎打ちで惜しくもクビ差2着に敗れたものの、続くA級2組特別を快勝。3歳同士のこのメンバーなら、能力が抜けている。
ゴールドブラザーは駿蹄賞を制し、東海ダービーではピッチシフターに先着しての3着。前走中央1000万下での最下位は度外視で、今回はあらためてピッチシフターとの力関係がどうか。笠松移籍後、東海地区以外への遠征は今回が初めてで、この暑さの中での遠征でどうだろう。
ユーセイクインサーは、4月の新緑賞を制し、そのときゴールドブラザーは6着。しかしその後の東海クイーンカップ、東海ダービーでは、上記2頭に分が悪い。それでも前走牝馬同士の笠松・クイーンカップを制した。その勢いで調子アップなら逆転まであるかもしれない。
地元筆頭は北日本新聞杯を制したフレアリングメテオだが、2月の笠松・ゴールドジュニア、3月の名古屋・スプリングカップでは、ゴールドブラザーやユーセイクインサーにやや差をつけられて負けていた。ただその後に3連勝で北日本新聞杯を制し、前走古馬A級4組特別でも2着と好走しているだけに、どこまで力差を縮めているか。
笠松・クイーンカップでユーセイクインサーにクビ差2着と迫ったアースシェイキ、同3着のホクザンルージュと、兵庫2頭もそれほど差はない。
◎12ピッチシフター
◯9ゴールドブラザー
▲7ユーセイクインサー
△11フレアリングメテオ
△8アースシェイキ
△2ホクザンルージュ
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3歳馬による芝のオパールカップは、ハカタドンタクが6年ぶりに地元に勝利をもたらしたが、このレースも09年以降4年連続で他地区からの遠征馬に勝利をさらわてている。南関東からの遠征馬3頭に対して地元の意地を見せられるかどうか。
その地元の期待を背負うのはコスモプランタン。中央未勝利から転入し、A級二組のダートで初勝利を挙げたあと、盛岡芝1700メートルのオープンでメスナーの2着のあと、重賞初挑戦となったかきつばた賞を制した。中央では未勝利だったとはいえ、さすがに芝の2000メートル前後のみを使われてきただけのことはある。ここまで岩手では7戦して、水沢での3戦は4着か5着なのに対して、盛岡での4戦は芝・ダートにかぎらずオール連対と、コース適性もある。
連覇を狙って遠征してきたのが大井のピサノエミレーツ。昨年は大井記念2着からの遠征で勝利につなげたが、今年は長期休養のあとの大井記念では差をつけられての7着。叩き2戦目での上がり目も期待できなくはないが、昨年ほどの勢いがあるかどうか。
トップチェッカーは、中央1000万下から転入して3着のあとA級一組戦を2連勝。前走ではコスモプランタンに1馬身差つけて勝っているだけに、それだけの実力はあるのだろう。ただ芝に関しては、中央で2度使われていずれも2桁着順と未知数ではある。
ウインペンタゴンは中央オープンから川崎に転入してA級2組~オープンでやや苦戦。ただ管理する河津裕昭調教師は、過去にコスモヴァシュランでこのレース連覇やOROカップ制覇があり、またコスモワイルドでオパールカップを制すなど、盛岡芝で活躍が目立つだけに侮れない。
大井のハテンコウは、昨年3歳時にオパールカップ3着、OROカップ2着と盛岡の芝で好走。近走は南関東B級で勝ち切れない成績が続いているだけに、盛岡の芝とはいえ、古馬との対戦でどうか。
ヒビケジンダイコは、中央から転入した南関東のB級でも掲示板に乗れずという成績だったが、岩手に転入して3戦目のかきつばた賞でいきなりコスモプランタンの2着と好走。中央では芝の2000メートル以上を中心に使われていただけに、やはり芝でこそという可能性はある。
◎12コスモプランタン
◯7ピサノエミレーツ
▲8トップチェッカー
△4ウインペンタゴン
△9ハテンコウ
△1ヒビケジンダイコ