開催が盛岡に変わって新設の3歳馬による重賞・イーハトーブマイル。
ロックハンドパワーが脚部不安による休養明けをひと叩きしてここに臨んできた。そのひと叩きは、古馬A級一組で4着とまずまずの好走。今回のメンバー中、ほかに重賞を勝っているのがマンセイグレネードとセラミックガールで、その2頭とも重賞を勝ったのは2歳時であることを考えれば、ロックハンドパワーの能力・実績ともに断然だ。
マンセイグレネードは、2歳の重賞戦線でロックハンドパワーらと上位を争っていた素質馬。中央から戻っての前走B1戦を2着と好走。中央で強いメンバーに揉まれた経験を生かせば上積みが期待できる。
そのマンセイグレネードが2着だったB1戦を勝ったのがブラックタイガー。しかし盛岡コースは5戦して掲示板が一度もないというのは不安材料。
2歳時に重賞で上位を争っていたヴェルシュナイダーは、7月のハヤテスプリントで3着と好走。マイルの距離も問題ない。
テンショウリバイヴは2歳9月のデビュー戦を勝って以降しばらく勝ち星から遠ざかり、前走がちょうど1年ぶりの勝利。それが復活のきっかけになるかどうか。
◎9ロックハンドパワー
○3マンセイグレネード
▲1ブラックタイガー
△8ヴェルシュナイダー
△2テンショウリバイヴ
イーハトーブマイルの出走表はこちら
シルクメビウスがカネヒキリに4馬身差をつけて圧勝した2010年のブリーダーズゴールドカップJpnIIはちょっとした衝撃だった。そのシルクメビウスがホッカイドウ競馬に移籍して、2年3カ月ぶりの実戦となった前走を勝利。逃げたケイアイライジンを直線でとらえ、着差は半馬身だったが、最後は余裕をもっての勝利だった。再出発での活躍に期待したい。
この2600メートルを得意にしているのがサムライジャパン。3歳時の王冠賞ではクラキンコの2着だったが、翌年4歳時のこのレースでは、クラキンコを3着にしりぞけての勝利。それ以降勝ち星は挙げられないながらも、昨年5歳時のこのレースでは10番人気ながら2着と好走し、この距離に対する適性をあらためてアピールした。
ビービーガザリアスは、北海道転入初戦の前々走を勝ち、前走ではシルクメビウスの3着。大井時代に出走した重賞は今回と同じ2600メートルの大井記念に2度のみで、今年は勝ったフォーティファイドから離されたとはいえ2着。それが格上挑戦だったことを考えると、この馬も長距離でこそ力を発揮するタイプ。
昨年の道営記念2着だったエイシンナナツボシは、その後兵庫や東海の重賞で2着3着と善戦して戻ってきた。
道営記念の覇者モエレビクトリーは今シーズン3戦して結果が出ていないが復活を期待したいところ。
王冠賞でクラグオーとの一騎打ちを制したビービーコモンは距離伸びて結果を出した。古馬一線級との対戦でどこまでやれるか。
◎5シルクメビウス
○7サムライジャパン
▲3ビービーガザリアス
△4エイシンナナツボシ
△9モエレビクトリー
△6ビービーコモン
ステイヤーズカップの出走表はこちら
グランダム・ジャパンがスタートした2010年から全国交流となったが、北海道からの遠征馬を迎えるのは今年が初めて。
カクシアジは、前走のリリーカップは3着だったが、1000メートルの勝ちタイムが59秒2と2歳戦にしては抜群に速かった。これまで1000メートル戦しか経験がないため1400メートルへの距離延長と、コーナーを4つ回る小回りコースがどうかだが、能力が高いことは間違いない。
フラッシュモブは門別のアタックチャレンジを勝って笠松に移籍し、名古屋、笠松の1400メートル戦を連勝。そのレースぶりは、やはりホッカイドウ競馬の認定勝ち馬はレベルが高いと感じさせられるもの。
パドドゥはデビューから5連勝で出世レースの秋風ジュニアを制覇。ただここ2戦は2着馬に差を詰められており、さらにメンバーのレベルが上がるここでも連勝を伸ばせるかどうか。
グランドファシナはフレッシュチャレンジを勝ったのみだが、2戦目のファルブラヴ賞で一緒に走っていたのがラブミーブルーやクライリングなど北海道の2歳重賞で善戦している馬たちであることを考えれば、相応のレベルにはある。
連戦連勝という馬がいない地元勢は厳しいかもしれない。デビュー戦を勝ったのみのトーコーニーケは、2着馬と競り合って追いどおしで、それでも最後は3馬身突き放した。父キングカメハメハ、母父サンデーサイレンスという血統から素質の高さも感じさせ、一発の可能性はある。
オープンベルトは目下3戦連続連対と力をつけてきている。
◎1カクシアジ
◯6フラッシュモブ
▲8パドドゥ
△2グランドファシナ
△12トーコーニーケ
△5オープンベルト
園田プリンセスカップの出走表はこちら
1700メートル以上で結果を残している馬が少なくその評価に悩む一戦だが、やはり栄冠賞を制して以来となるノットオーソリティが中心。デビュー戦は2着に3秒2という大差をつける派手な勝ち方。栄冠賞では前で競り合う3頭を見ながら、直線で追い出されるとあっという間に抜け出した。8月13日のオープン戦を取り消しているのは不安だが、短距離だけというレースぶりではなさそう。
1700メートル以上の距離で唯一連対があるのがダブルハッピー。デビュー戦こそ4着だったが、以降4戦連続連対中で、前走ではウィナーズチャレンジも制した。まだ底を見せていない。
ゴールドソレイユは、8月のフレッシュチャレンジでは大きく出遅れながらも直線で抜け出し6馬身差圧勝。キャリア1戦だが、距離延長で期待できそう。
クライリングは栄冠賞でノットオーソリティと人気を分け合ったが、直線伸びず7着。前走1200メートルのオープンでもやや差があっての4着だが、距離延びての巻き返しに期待。
ラブミーブルーは、オープンや重賞でも通用するスピードを持っているが、距離が不安材料。
◎9ノットオーソリティ
○8ダブルハッピー
▲10ゴールドソレイユ
△6クライリング
△5ラブミーブルー
フローラルカップの出走表はこちら
トライアルのすずらん賞を勝ったコスモフィナンシェが絶好調。マーキュリーカップJpnIIIを別とすれば、昨年の在籍時も併せて岩手ではオール連対。ダートでは短距離から2000メートルまでこなし、まだまだ底を見せていない。板垣吉則厩舎も今シーズン重賞8勝と絶好調だ。
昨年3歳ながら桐花賞を制して岩手の年度代表馬になったロッソコルサだが、今シーズンは4戦してまだ勝ち星なし。しかし昨年も快進撃は秋からで、そろそろ調子を上げてくるはず。
このレース連覇を狙うのがカミノヌヴォー。昨年のこのレースを勝って以降、馬券にもからめずというレースが続いたが、今シーズンは6月からの始動で3戦目の前走で久々の勝利。本来の調子が取り戻せれば好勝負。
岩鷲賞でロッソコルサを5馬身ちぎったドリームクラフト、南関東オープンから転入して2戦目のディアーウィッシュ、10歳の今シーズンも早池峰賞を制しているスーパーワシントンなどもそれほど差はない。
◎8コスモフィナンシェ
○3ロッソコルサ
▲1カミノヌヴォー
△10ドリームクラフト
△5ディアーウィッシュ
△9スーパーワシントン
青藍賞の出走表はこちら