今年自身初めてのS級S班としてグレードレースを走っている諸橋愛選手(新潟79期)。先日はオッズパークのイベントにも出演し盛り上げてくださいました。
その時のお話、そして連覇となった地元・弥彦記念のお話を中心にお伺いしました。
山口:まずは、2018年6月30日(土)に行われた「オッズパークプレミアムパーティーin東京」でのトークショーについて聞かせてください。
諸橋:いろんな意味で貴重な時間でした。競輪と違う部分を聞いたり、自分は接点も全くないので他の公営競技の選手の話を聞くことは、なかなか無いですからね。
他の2選手、岡部誠騎手(名古屋競馬)、荒尾聡選手(飯塚オート)は年齢も近かったので話も合いました。
怪我の事とかレースに臨む姿勢とか、後は「どこの競技もしんどいよね」という話をしたり(笑)それは僕たち競輪選手だけじゃないんだなとやっぱり思いました。
肉体的には、僕たちは体を使って練習をするので限界まで追い込むとかはあるし違う部分はあるんですが、お客さんのお金が賭けられている部分であったり、勝負に対する一瞬の判断などは違う競技でも通じるものはあるんだと思いました。
山口:体調面の管理など、具体的な情報交換はしたんですか?
諸橋:してましたね。普段の体調管理のやり方の話とか聞きました。競馬やオートレースは自分たちと違って、体重も申告したり厳しい食事制限もあるでしょうから、とてもストイックにやっているなと感心しました。
最近は競輪選手の中にも食事に気を使って、脂肪を減らして絞っている選手もいるのでそういう意味では似ているんでしょうが、彼らは比べ物にならないくらいストイック。レースに入る前からしっかり制限して、また食べないこともあるそうなのでそういうのは凄いと思いますね。
山口:ファンの皆様の反応はいかがでした?
諸橋:写真撮影の時には「諸橋、応援してるよ!」と声を掛けてくれた方もいました。ただオッズパークさんの会員の方は競輪ファンだけではなく他の公営競技ファンもいるので、全員が自分の事を知ってくれている訳ではないと思うんです。なので、どれくらいの方が詳しく知っているかわからない中でのトークショーはドキドキしましたね。
だから、ファンとのふれあいの時間、写真を撮ったりサインを書いたりするときに、声を掛けてもらったら「あ、わかってくれてる人もいるんだな」と、話していてほっとしました(笑)知っていてくれるのはありがたいし嬉しいですね。
山口:反応があると嬉しいですよね。次にレースのお話も伺います。地元の弥彦記念は連覇、おめでとうございます。
諸橋:ありがとうございます。
山口:連覇をかけての地元記念、入る前はどういうお気持ちでした?
諸橋:実は、食事があまり喉を通らないくらいナーバスでした。緊張、というのかレースへの「モードが入っちゃってた」という感じです。
3日、4日くらい前から受け付けないような、そんな感じでしたね。去年とは自分の状態、というか弥彦記念を迎える立場が違いましたから。
(昨年は、弥彦記念では優勝したことがなくS級1班。今年は、昨年優勝者でS級S班)そういう意味で、普段のレースとは違うと感じていました。なので精神状態はきつかったですね。
山口:その中での優勝はかなり大きなことですね。
諸橋:そうですね。すごくきつい中で優勝できたのは良かったと思います。弥彦記念の前にイベントで競輪場に行ったんですが、何とか弥彦記念は、地元のお客さんの前で結果を出したいという話をさせてもらいました。
そこから帰ってきて、一気にキッカケを掴んだというか、そんな感じでした。その後のいわき平でのオールスター競輪もなんというか「負ける気がしない」感じで、全く緊張せずに、というか自然体で走れたんですよね。
不思議なんですが、なんでしょう、良い意味で力が抜けている感じですね。
山口:私もいわき平の現場にいたんですが、検車場でそのお話を聞いてびっくりしました。
諸橋:たぶん、肩の荷が下りて自然体でいられたんでしょうね。レース前の敢闘門の所とかも緊張していませんでしたし、自信だけは妙にありました。
オールスターの結果としては準決勝敗退(4コーナーでインコースへ切り込み、内に詰まってしまい4着)だったんですが、コース取りを間違えなければ決勝には行けていたと思います。いい感じに走れていましたね。
山口:それは、振り返ってみて、そういう「負ける気がしない」という状態だったんですか?
諸橋:難しいんですが、前で平原(平原康多選手・埼玉87期)が頑張ってくれていて、4コーナーで彼が外にブロックに行ったときに、自分は内に行きました。
それにおりてきた平原とかぶってしまったんです。彼をどかせて自分のコースを作らないと伸びない、という場面だったので判断は難しいんですが、それをシビアにいけなかった、自分の甘いところが出たのが、決勝に行けなかった敗因だと思います。
もしコースをしっかり見極められていたら、決勝戦でも間違いなく伸びていたと思うので残念ですね。
やっぱり関東ラインとして前で頑張ってくれた平原と一緒に決勝に乗りたいと思ってしまい、他の選手の方が伸びました。あの一瞬の中でいろんなことが頭をよぎって、シビアに行けなった、番手から出ていけなかったのが4着だったんだろうと思います。
山口:8月末の富山記念は準決勝で落車(諸橋選手は失格・押し上げ)がありました。体調面はいかがですか?(取材時は9月)
諸橋:出られるのならば走りたかったんですが、高知・共同通信社杯、京都向日町記念は調整が間に合わなかったです。落車してから、走るために調整をしていましたが出られるような、走れるようなコンディションでは無いので欠場させてもらいました。
特に共同通信社杯は昨年優勝しているので出たいという自分との葛藤があったんですが、今走ってもパフォーマンスは充分に発揮できない、無理に出てもお客さんに迷惑を掛けると思い、決断をしました。
山口:そうですよね。お客さんのお金が掛かっていますもんね。
諸橋:はい、お金を掛けてもらっているし、後はS級S班という責任もあると思います。今回の共同通信社杯はナショナルチームのメンバーがおらず、S級S班自体ももともと少ないので、その分走るSSメンバーに注目が集まる。そうなるとやっぱりヘタなレースは出来ないです。
山口:選手は、落車による怪我との戦いもつきものですもんね。。
諸橋:自力選手と違って後ろを走っているので、落車がなければそこまでダメージはない時が多いんですが、どうしても落車はつきものですから甘いことは言っていられないと思うんです。そもそも落車自体、ファンの人に迷惑がかかっていますし。ただ、自分も戦っているのでそれはわかって欲しいですね。
きっと穴党のお客さんは自分を絡めてくれていると思っています(笑)ただレースでは勝てるような展開にもっていかないといけない、中途半端なレースは反省しないといけませんね。きっと結果がきちんと出ていればもっと精神的にも楽なんでしょうけど、そうではないですし。
特に今年はS級S班という立場もありへたなレースは出来ないなと感じています。負けられませんからね。
山口:昨年は、ちょうど今頃からググッと成績が上昇(弥彦記念優勝→共同通信社杯優勝→松戸記念優勝→競輪祭決勝5着)していきました。今年の流れはいかがですか?
諸橋:去年よりは良くないです。昨年のようにいけば良いんですが、なかなかそれは難しいのは自分でもわかっています。
ただ自分の戦う環境がどうしても波があるので、それによってかなり左右されますね。この後、上手くいけばいいですが。
山口:昨年は、賞金でのKEIRINグランプリ出場でした。どのあたりからグランプリを意識されていたんですか?
諸橋:弥彦記念を優勝してから、ですかね。ほんのり考え出し、共同通信社杯を勝って、松戸記念も優勝出来た。その辺りにグランプリ出場への賞金額上位者を見て「お、もしかしたらいけるのかもしれない」と思いました。グランプリはやっぱり選手になったからには出たいと思っていました。
「今年(2017年)逃したらもうチャンスは来ないかもしれない!」と思いました。なのでそこからは出たい一心でレースをしました。
山口:今年も、もう一度そこへ向けて、ですね。
諸橋:今年は、今のところかなり厳しいので、出られたら良いなとは思いますが......。ただ与えられたレースはしっかりやりたいです。
凄く無理をする、という訳ではなくひとつひとつのレースで結果を出すという感じですね。
山口:その積み重ねなんですね。それでは最後にオッズパーク会員の方へメッセージお願いします。
諸橋:パーティーでのふれあいの時に声を掛けてもらってとても嬉しかったです。レースを走るからには期待に応えないと駄目だと思っているので、出る以上は1着に向かってしっかり頑張ります。
追い込み選手なので展開には左右されますが、でも最後ゴールまで諦めない気持ちで走っているので、そこも含めてレースを見てもらえたらなと思います。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
今年デビューした114期の中でも抜群の成績を残している佐藤水菜選手(神奈川114期)。初優勝はデビュー2戦目、7月川崎競輪場での『オッズパーク杯』でした。
その時のお話、そして近況や目標についてお伺いしました。
山口:デビューしてから既に何度も優勝されていますが、デビュー戦(四日市)はいかがでしたか?
佐藤:デビュー初戦は先行できなかったので残念でしたね。なので2日目は先行しようと思っていました。その自分のペースで決勝を走ったら、簡単にのまれてしまい......。デビュー戦は良かった部分と反省点と両方ある開催でした。ただ全体としては良いレースは出来たと思います。
山口:デビュー戦で、すんなり優勝出来なかったことは逆に良かったんでしょうか?
佐藤:そう思います。気を引き締めないと、と思いました。
山口:2戦目、川崎の『オッズパーク杯』では3日間強いレースでしたね!
佐藤:真備さん(高木真備選手・東京106期)がいらっしゃったので、力勝負しようと思っていました。先行したくて挑み、そのまま結果に表れたので自信になりました!
山口:地元での優勝でしたもんね。
佐藤:そうですね。ホームバンクは平塚なんですが、やっぱり神奈川の競輪場で優勝出来たのは嬉しかったです。
それに地元から応援に来てくれた方が多かったので、そこで魅せるレースをして結果が出たのは大きかったですね。
山口:次の西武園は、苦い思い出(2日目に失格・誘導妨害)になりました。
佐藤:初日があまり良いレーススタイルではなかったので、2日目は積極的に行こうと思って焦りすぎてしまいました。
お客様にはご迷惑をお掛けしましたが、気持ちの面でとても勉強になる2日間でした。
山口:その後はすぐに立て直せましたか?
佐藤:すぐにレースだったので、同じことをしないように気をつけていこうと思いました。冷静に走れたと思います。
山口:そもそも選手になろうと思ったきっかけは何だったんですか?
佐藤:親が自転車をしていて、自分もずっと自転車競技をしていました。高校2年生の時に尾崎 睦選手とバンクで走らせてもらった事があったんです。それがきっかけで選手になろうと思いました。
練習も一緒にさせていただいています。
山口:学校時代はいかがでしたか?
佐藤:滝澤校長先生の教場だったので、乗り込みなどは結構きつかったですね。他の教場の1週間分くらいの練習を1日でするくらいの密度でした。
タイムや技術面、そしてなにより、最後まで諦めないことや先行にこだわりを持つという精神面でかなり鍛えられたと思います。
自分でいかにレースを作っていくかとか。それは卒業記念レースでも心掛けていました。最後の集大成だから、心を込めて思い切り先行したことが、今のレースに繋がっていると思います。
山口:学校時代は徹底先行、という感じではなかったんですか?
佐藤:前期は先行が多かったんですが、自分で先行はあまり向いてないなと思い、かまし先行や捲りのレースが多くなり戦いやすい戦法を取っていましたね。
山口:今はいかがですか?
佐藤:今は、臨機応変に走ろうと思っています。先行も捲りも、何でもですね。
抑え先行何度かレースでも出来て、それで結果も出ているので、毎レース余裕を持って走れていると思います。
山口:それでも勝ちきれない時もありますが、その時を振り返っていかがでしょう。
佐藤:他の選手の脚力が、自分よりはるかに強いと感じたことはありますね。具体的には、先日高松で対戦した児玉 碧衣さん(福岡108期)とかはそう感じました。決勝だけではなく、初日から圧倒的に強かったです。
山口:目標とする選手はいますか?
佐藤:今まで一緒に走った中では、児玉さんの脚力の凄さを感じたので、自分もあんな風に圧倒的に強くなりたいです。
山口:児玉選手とは戦法は少し違いますよね?
佐藤:そうですね。ただ、あの強さに圧倒される感じは凄いなと思います。児玉さんは緊張とかもしていなかったので、気持ちの余裕が違うなと思いました。
山口:一緒の参加でお話もされましたか?
佐藤:はい。たくさんしていただきました。実際話してそこで気持ちの違い、どれだけ余裕があるのかを感じました。
山口:対戦も楽しみですね。
佐藤:はい、今後同じレースでしっかり戦えるように頑張りたいです。
山口:初のビッグレース、競輪祭も決まりましたね。
佐藤:そうみたいですね。自分には直接その情報は入ってこなくて、インターネットで見ました。自分が選考の対象に入っているとは全く思っていなかったので、びっくりでしたね!
山口:一歩先に進んだ感じはありますか?
佐藤:オッズパーク杯ガールズグランプリに出られる可能性のあるビッグレースなので、嬉しいです。114期で初めて、そんな大きなレースを走れるのも嬉しいので、出来るところまでやってみよう、と思います。
山口:トップ選手とのトーナメントは初めてですが、いかがですか?
佐藤:楽しみです!自分は全然プレッシャーを感じることもないので、思い切り走るだけですね。そこでどれだけ力が出せるか、を試したいです。
山口:普段の練習環境は?
佐藤:普段はバンク練習なんですが、最近はレース感が詰まっていてなかなかしっかりとした練習が出来ていませんでした。疲れがなかなか抜けなくて......。それをレースの間にどう調整していくかが今の課題です。
山口:そうですよね。プロになってまだ約2ヵ月ですもんね。(取材時は9月)
佐藤:意外と疲れが抜けなくて、リフレッシュも出来ないので、それが今一番考えなきゃいけないことですね。肉体的には平気なんですが、精神的なリフレッシュを考えないと。
うまく良い方向で繋げられるようにしたいです。
山口:ご声援は聞こえるタイプですか?
佐藤:あった方が嬉しいですが、他の選手への声援を聞いても「絶対負けない!」と思って奮起するタイプです(笑)
山口:地元ホームバンクの平塚、まだ斡旋はないですが、その時は大声援でしょうね。
佐藤:多分応援に来てくれるとは思うんですが、正直にいうと、平塚はプレッシャーが大きくて、まだ走りたくないんです。皆さんの期待に応えられるようなレース内容や結果が伴っていないので......。
山口:そうなんですね。理想のレースはどんな感じですか?
佐藤:決勝でも、後ろの選手を引き離して勝つ、圧倒的に強い勝ち方が理想です。平塚では、そんな強いレースを見せたいんです。
先輩選手と対戦して、力の無さを感じることもたくさんあるので、平塚の斡旋が来るまでにたくさん練習して力を付けようと思いました。
山口:頑張ってください!最後にオッズパーク会員の方にメッセージお願いします。
佐藤:いつも応援ありがとうございます。またオッズパーク杯で優勝して、マキバオーとハグ出来るように頑張ります!あの時、一緒に写真撮らせてもらったんですが、反響がすごくあったんです(笑)。今後とも応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
ガールズ総選挙2年連続1位選出。そしていわき平オールスター競輪での、ガールズドリームレースで念願の初タイトルを獲得した児玉碧衣選手(福岡108期)。
ドリームレースの振り返り、そして今後の意気込みを伺いました。
山口:ガールズドリームレース、優勝おめでとうございます。率直なお気持ちはいかがですか?
児玉: 嬉しいし、正直ほっとしました。
山口:ファン投票も2年連続で1位でした。その結果が出たときはいかがでした?
児玉:去年は全然結果が残せていなかったので、今年はこんなたくさん投票してもらえるとは思っていませんでした。だから1位という結果を聞いたときは正直、予想外でしたし、余計に「こんなに熱心に応援してくださる皆さんに恩返ししなきゃ!」と思いました。
山口:ファンの方からも初タイトルを期待され、またご自身でも「まず1つビッグレースを勝ちたい」と何度も口にしていらっしゃいましたね。
児玉:そうですね。それは本当に思っていました。
山口:ドリームレースに臨むにあたり、何か普段とは違ったことはありましたか?
児玉:練習面など変えたことは特にないですね。ただ、誰よりも「優勝して皆さんに恩返ししたい」という気持ちが強かったんじゃないかなと思います。
山口:優勝した直後も(検車場で)「今回は何だか勝てると思っていた」と話していましたね。
児玉:そうなんですよ!不思議なんですが、今回はとても自信があったというか......。恩返ししなきゃという気持ちが強い分、勝てる気がしていたんです。
山口:いつものコレクションに臨む気持ちとは違った?
児玉:はい、自信満々でした。絶対恩返しするという強い気持ちが、自信をつけたのかなと思います。
山口:今回はメンバーが直前で変更にもなりましたね。
児玉:それは全く気にならなかったです。誰が相手でもやる事はひとつなので、特に気にしませんでした。
山口:前検日(オールスター競輪3日目)に入って、お客様の前でトークショーなどもありました。
児玉:たくさんのお客様の前で自分のやりたいことなどを伝えられました。たくさんのファンの方が実際にいわき平まで来て生で応援してくださっていたので、改めて絶対優勝しようという気持ちが強くなりました。
山口:このドリームレースで、というのも感慨深いですね。
児玉:そうですね。2年連続で1位に選んでいただいたので、このオールスターのドリームレースで優勝したいという思いはありました。
山口:レースは、思い通りに走れましたか?
児玉:いつもなら焦ってしまうような展開になってしまったんですが、自分でもびっくりするくらい落ち着いて走れました。周りもよく見えたし、自信を持って走れていましたね。
捲りに行ったときも、大外イエローライン辺りを走っていたので、普段なら捲りきれなかったかもしれませんが、今回は自信があったので強気に行けました。
レース中もたくさん応援が聞こえたので、より「よしやってやろう!」と思えましたね。
終わった後は「(遅い捲りだったので)本当にこの勝ち方でいいのかな......」と反省した部分もありましたが、まずは勝って皆さんに恩返しをするのが一番だと、だんだん思えるようになりました。
次はもう少し早めに仕掛けるなど、内容にこだわってビッグレースを勝ちたいです!
山口:たくさんの方が優勝を待っていたと思います。周囲の反応はいかがでした?
児玉:本当に大勢の方がおめでとうと言ってくれました。地元・久留米の選手も帰ったときにお祝いしてくださったし、その日に検車場にいた久留米の先輩、亮馬さん(坂本亮馬選手・福岡90期)も「胴上げする?しようか?」と言ってくださいました。実はその時、近くにいた福岡の選手は亮馬さん一人だったので「俺一人だけど、一人でもするよ!」と(笑)ちょっと恥ずかしかったのでお断りしちゃいました。
表彰式ではファンの方が泣いてくださっているのが見えて、すごく嬉しかったです。
山口:それは嬉しいですね。対してご自身はニコニコの初タイトルでしたね。
児玉:そうですね。嬉しいよりも、自分ではほっとした気持ちの方が強かったので涙ではなく笑顔でした。「やっと恩返しできた」という安心感ですね。
山口:ファンの方や応援してくれている方に対しての責任感やプレッシャーもたくさんあったでしょうね。
児玉:そうですね。ほっとしました。地元に帰ってバンクで練習していたら、ファンの方が金網越しに「おめでとう、良かったね!」と言っていただけて、とっても嬉しかったです。
山口:初タイトル後レースを走っているときに変化した部分はありますか?
児玉:大きいレースを勝った分、前よりも気持ちの面では楽になりました。だからこそ、レースがとても楽しいです!楽しんで力を発揮できていますね。
山口:以前より自信を持って走れていますか?
児玉:そうですね。自信も持てていますし、変なプレッシャーがなくなったので気持ちが楽になりました。
山口:これから年末に向けてはいかがですか?
児玉:一つ勝てたのでとてもチャンスだと思います。今年は自信を持ってオッズパーク杯ガールズグランプリに臨みたいですね。
山口:今年は競輪祭もガールズのレースがありますね。
児玉:だいたいビッグレースは関東、東での開催が多く、どうしても東の選手へのご声援が多いと感じていました。この競輪祭は小倉・地元開催です。いつもより私へのご声援も大きいと思うので、走るのを楽しみにしています。
強いメンバーの中で走るのは緊張するんですが、地元のお客さんの前で大きいレースを走れるし、そこで優勝できたらとても気持ち良いと思うので、しっかり頑張って少しでも競輪祭を盛り上げられたらと思います!
山口:今後の目標は何ですか?
児玉:一番は年末、ガールズグランプリで優勝することですね。
山口:ビッグレースをひとつ優勝したことで、ガールズグランプリでも力を発揮できそうですね。
児玉:そうですね。今年は自信を持って臨めると思います。去年まではビッグレース未勝利だったので、プレッシャーというか「ここで勝たなきゃ、優勝しなきゃ!」と自分で自分を追い込んでしまい、それが余計に緊張に繋がっていました。
それが一つ勝ったことで、プレッシャーも多少はありますが、昨年よりは気持ちが楽に臨めると思います。
今年に入ってから、3月松山や5月平塚のコレクションで先行して2着に残れている、強いメンバーで逃げ粘れるくらいの脚力がついてきたので、今年のガールズグランプリでも結果を出す、優勝したいですね!
山口:先ほど、早めに仕掛けるなどレース内容のお話がありましたが、今後のビッグレースでも積極的な走りはしたいですか?
児玉:そうですね。ガールズドリームレースであの勝ち方をして、自分でも「良かったのかな......」と反省する部分がありました。今後のビッグレースでは積極的に仕掛けてその中で、自分の力を発揮していきたいです。
山口:最後にオッズパーク会員のファンの皆様にメッセージをお願いします。
児玉:いつもたくさんの応援ありがとうございます。まだまだ強くなってガールズグランプリを優勝出来るように頑張ります。応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
8月いわき平競輪場で行われた『第61回オールスター競輪』において初タイトルを獲得した脇本雄太選手(福井94期)。自転車競技でも長年日本代表として活躍されています。
競輪への意気込み、そして東京オリンピックへ向けてのお話を伺いました。
山口:オールスター競輪、優勝おめでとうございます。
脇本:ありがとうございます。
山口:オールスター競輪はどういう気持ちで臨んだんですか?
脇本:僕の中では今、競技の方に集中していて、競輪を走る機会は少ないです。その少ない機会は、しっかり競輪のことを考えて臨まないといけないなと思っていました。
山口:日本選手権競輪、そして高松宮記念杯競輪の決勝でも素晴らしいレースをされていました。その時も初タイトルというのは意識したんでしょうか?
脇本:自分の中では変わらずに走っていましたね。自分が優勝というよりも、まずは自分らしいレースをするということを心掛けていました。勝ちにこだわるよりも、もし優勝するにしても自分らしいレースをした上で結果がついてきたら、と。
山口:そしてむかえたオールスター競輪、1走目のオリオン賞レースはいかがでしたか?
脇本:変に構えてしまって、自分らしくないレースになってしまいました。消極的でしたね。その良くない結果をうけて、優勝したいという気持ちをいったん忘れ、まずは自分らしいレースをしなくちゃ、と言い聞かせました。二次予選からはうまく切り替えが出来たと思います。
山口:その後は「脇本選手らしい」レースが続き、本当に強かったです。コンディションは自分でも良いと感じていましたか?
脇本:特に好調という訳ではなく、悪くもなく、前回の走りと同じでした。自分で手応えというのはあまりなかったです。
山口:決勝を走る前はどのような気分でしたか?
脇本:自分の中では平常心で臨めたと思います。周りの状況もよく見えていましたし、焦っている感じではなかったですね。
山口:いつもの力を発揮できた決勝だったんですね。
脇本:そうですね。力を発揮出来れば勝てるという意識があったので、自分の中ではそれを出し惜しみしないように心掛けていました。
今振り返ると、冷静に走れてはいないと思うんですが、「とにかく前に出なきゃ」という意識しかなかったですし、いつも通りのレースをした結果、優勝に繋がったと思います。
正直、もちろん優勝したいという気持ちもありました。でもそれ以上にラインで決めたいというのが大きかったので、それはうまくいかなかったのが残念です。
ただ力は出し切れたレースでした。
山口:ゴールして、優勝という実感はわきましたか?
脇本:ゴールした瞬間は優勝というのは全く思い浮かびませんでした。次に「あれ?もしかして優勝したの?」とじわじわ思ってきました。
レースを勝ったという意識もゴールまで全くなく、自分の中では最後の最後までレースに全力だったので後ろの状況とかもわからなかったくらいでした。
山口:ゴール後にバンクを走っていたときは、お客様の声は聞こえてきましたか?
脇本:ゴール後にだんだんお客さんの声が聞こえてきて、自分が優勝したんだと感じたのは、半周すぎてからでした。それまでは必死で、状況が把握しきれてなかったです。
山口:敢闘門に戻ってこられて、近畿の仲間から胴上げがありました。いかがでしたか?
脇本:嬉しかったですね。みんなに「良かったな!やったな!」と言ってもらえました。日本選手権と高松宮記念杯の後だったので、次こそワッキーだな、と思ってくれてた方もいたみたいです。それだけ応援してくれて、やっと応えられたという感じですね。選手や、ファンの皆さんなど周りの応援があって、自分の優勝だったんだと思います。
山口:長くナショナルチームで自転車競技もされています。その練習というのは活かされていると感じますか?
脇本:練習面もですが、特に気持ち、メンタル面で強化されたなと思います。ブノワ監督になってからは、「メンタルを強化しないとレースの結果にも繋がらない」と言われていました。しっかり集中していたから強化されたのかなと思います。
山口:具体的にはどういうところですか?
脇本:レースは必ず緊張すると思うんです。それは競技でも競輪でも同じ。だからこそ良い意味での緊張が大切なんです。しかもそれを自分でコントロールする必要がある。そのコントロールの習得にかなり時間がかかりました。
山口:昨年12月、ワールドカップ・ケイリンで金メダル獲得と、先に自転車競技で結果が出ました。それが自信になりましたか?
脇本:そうですね。その後から自分の中では自信を持って走れていると思います。今年もこれからワールドカップのシーズンに入るので、なかなか競輪に対して調整がしにくいんですが、なるべく参加できるレースは走って、調子も落とさないようにしたいです。
競輪に集中する部分と、競技に集中する部分、更にリラックスするときはする、と上手くできているので、今の段階では調子は問題ないと思っています。
山口:アジア大会もありましたが、いかがでしたか?
脇本:アジア大会に関しては全く満足いっていません。結果もそうだし、内容面も悪かったです。(結果→スプリント1/8決勝敗退、ケイリン5位)
オールスター競輪優勝のすぐ後だったので、気持ちの調整が出来ていなかったかなと思いました。
これからシビアな戦いが競技でも続くので、ひとつ気を引き締めるきっかけになったかもしれませんが、まだまだ甘い部分はたくさんありますね。
山口:9月半ばの段階で、次の競輪の斡旋は寛仁親王牌だけですが、今後のスケジュールは?
脇本:競技の日程との調整次第ですね。今は競技に集中してるのでそちらが第一ですが、もちろん日程が合えば、競輪もどんどん走っていきたいです。
山口:東京オリンピックへ向けても、まだ気は抜けない部分もありますもんね。
脇本:現状だと、ポイントなどを見てもおそらく出場は大丈夫かと思うんですが、そこはどう転ぶかわからないので、最後決定するまではしっかり気を引き締めなければだめですね。
山口:脇本選手はどの競技が得意なんですか?
脇本:出来ればケイリンが良いんですが、それは自分では決められないので。ナショナルチームの人数も5、6人いるので、その時のコンディションをコーチが判断して、一番いい結果が出そうな選手を選出します。
山口:東京オリンピックでの目標は?
脇本:もちろんメダル獲得することです。
山口:次のオリンピックが東京、と決まった時はどうでしたか?
脇本:特に自分は何も思わなかったですね。オリンピックはどこでやってもオリンピックなので、その価値は変わらないと思います。前回のリオでも、次の東京でも結果を求めて走るだけですね。
山口:ナショナルチームには競輪選手のメンバーもいらっしゃいます。それについてはいかがですか?
脇本:僕にとってはとても刺激になるし助けられています。練習仲間としても相性が良いですし、環境も抜群です。その中でメンバー争いがあるので、強力なライバルでもありますけどね。
山口:今年はGⅠ優勝ということで、年末のKEIRINグランプリも内定ですね。グランプリへ向けてはいかがでしょう?
脇本:ナショナルチームで海外合宿があるんですが、グランプリの前に1ヵ月、その合宿で集中して練習できる期間をもらえました。その時に力をつけて臨みたいです。
山口:今の一番の目標はどこですか?
脇本:近い目標だと10月の寛仁親王牌ですね。せっかく出場する機会をもらえたので、しっかり走って結果を出す、優勝出来たらと思います。
山口:前橋の33バンクは良いスピードが出そうですね。
脇本:そうですね。個人的にも相性の良いバンクで、しかも相性の良い大会なので意識はしています。
山口:最近はナショナルチームの選手がたくさん結果を出しています。警戒される事も以前よりも多くなりましたか?
脇本:警戒されるのは仕方ないと思いますし、自分は昔から変わらず、ずっとこの戦法なのでいつも警戒はされています。それ以上の力を出したら勝てると思うので、問題ないです。
山口:今後はどんな走りを見せたいですか?
脇本:とにかく自分のスタイルを崩さずにしっかりレースが出来ればと思います。
山口:最後にオッズパーク会員のファンの方にメッセージをお願いします。
脇本:走る機会が少ない中でも、自分なりに競輪をきちんと走れるように準備はしています。今後とも応援よろしくお願いします。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA怪我に悩まされながらもレースを走る藤巻絵里佳選手(福島110期)。苦しいながらもファンの皆さんの声援があり走れていると話します。またオッズパークのイベントにも出演。その時のお話もしていただきました。
山口:まずは、2018年6月30日(土)に行われた『オッズパークプレミアムパーティー2018 in 東京』について伺います。トークショーをしていただいたんですよね?
藤巻:オッズパークさんのイベントは初めてだったんです。最初はどんな雰囲気なのかわからず、かなり緊張していたんですが、お客さんがかなりアットホームな雰囲気で私も楽しめました。
トークショーが終わった後は「レースも頑張ってね!」と声をかけていただいたりもして嬉しかったです。
山口:かなりファンの方と交流されたんですね。
藤巻:はい、話しかけていただくのはありがたいです。後は、車券を購入してくださっている方がいるから、自分たちもレースを走れているんだということ、改めてそれを感じました。
山口:大切なことですよね。他の公営競技の選手もいましたが、いかがでしたか?
藤巻:他の公営競技の選手の話を聞くと、競輪とはまた違った大変さがあるんだなぁと思いました。レースの話などもさせていただき、良い刺激をもらいましたね。
山口:他の公営競技は生で見たことありますか?
藤巻:ないんですよ。より、見てみたいなと興味深くなりました。
山口:イベント出演については、今までもたくさんありましたか?例えば、地元のいわき平競輪場ではイメージアップサポーターをされていらっしゃいますよね。
藤巻:はい、デビューしてから務めていて、イベントも、地元なので出来る限り盛り上げに協力させていただいています。いつもいろんな面でバックアップをしてもらっていますね。
イベント出演をすると、今まで自分を知らなかった、たくさんの方に知っていただける機会なのでありがたいです。オッズパークさんのイベントも、それをきっかけに知っていただいた方もいると思います。
山口:応援していただけるとレースを走る気持ちも高まりますね。
藤巻:そうですね。特に地元は気持ちが少し違いますね。普段は競輪場では練習をしていないんですが、地元は地元なので緊張はします。
山口:ご声援も他の競輪場と違いますか?
藤巻:そんなに大きくは変わらないですが、普段から応援してくださってる方が来てくれるので、名前をたくさん呼んでもらえます。発走機の時くらいまでは聞こえるんですが、レースが始まると集中して、ご声援は聞こえなくなってしまうんですけど......
山口:名前と言えば、プロフィールの欄に「ニックネーム:せろりちゃん」とありますが、せろりちゃん、かなり定着してますね。
藤巻:自分ではそんなにアピールしていないつもりだったんですけど、そうやって呼んでくださる方が多いですね。
在学時代に「セロリが好きだから、改名するなら語呂も可愛いし、"せろり"かなぁ」と冗談で言っていたのが広まってしまいました。中には「本名、何だっけ?」という方もいるくらい(笑)
さっきの名前を呼んでいただく、という点では、今は「せろり」の方が多いくらいです。
知らない人からしたら「?」だと思いますが、私自身はわかりやすいです。
山口:確かにわかりますね(笑)普段はどちらで練習をしているんですか?
藤巻:白河を拠点にして、ホームバンクとしては泉崎の競技場を使って練習をしています。師匠である斑目秀雄さん(福島24期・引退)に見ていただいています。
山口:そうなんですね。藤巻選手は競輪学校は適性入学ですが、どうしてガールズケイリンに行こうと思ったんですか?
藤巻選手:もともと陸上をしていたんですが、怪我をしてしまって走れない身体になってしまったんです。かなり気持ちも落ちて、気力もない状態がしばらく続きました。
そこから立ち直るために、新しいことをしようと思った時にガールズケイリンの話を聞きました。それでやってみようかなと思ったんです。
山口:では入学までは自転車はほとんど乗っていなかったんですか?
藤巻:そうですね。適性試験を受けた辺りに斑目さんに出会い、道場にお世話になりはじめました。入学前はそこで自転車の技術を磨いていました。
山口:「斑目道場」といえば、名門ですもんね。
藤巻:そうですね。プロになった先輩方はもう自分たちで練習をされているので、マンツーマンで集中して教えていただいたのでありがたいです。
ひとりで練習していたとしたら、こんなに伸びていないし、やっぱり、どこかで気が抜けてしまうと思うんです。でも斑目さんがいてくださるので、緊張感もあるし練習に集中できます。
山口:競輪学校入学後は大変でしたか?
藤巻:自転車経験の長い子たちに比べて、最初は練習に全然ついていけませんでした。自転車を乗る体力も他の人よりはなかったですし。
ただ練習環境としては、他のガールズケイリンの方がたくさんいて一緒に練習出来るということはなかなかないので、しっかり1年間頑張れました。
山口:在校成績は2位で卒業されました。どこが伸びたと自分で思いますか?
藤巻:今までのトータルで自転車に乗っている時間はみんなより少なかったですが、学校で周回練習などを重ねることで、持久力と自転車の技術は上がったと思います。
山口:デビューから3年目を迎えますが、ここまではいかがですか?
藤巻:落車による怪我ばかりで思うように走れない事の方が多かったです。でも、それで諦めるのではなく、少しずつ戻していけるように今も練習をしています。
山口:昨年は初めて後輩期がデビューしてきましたが、それについてはいかがでしたか?
藤巻:何だか、自分たちのデビューを思い出しました。初心に返ったというか......。これからも後輩たちが出てきますが、初心を忘れず、でも負けないように頑張りたいです。
山口:落車が多かったというお話もありましたが、何度も怪我を乗り越えて復帰されています。復帰までは何を支えにしていましたか?
藤巻:一番は、何があっても自分で「やる!」と決めたことなので、出来る限りはやろうと思っている、ということですね。
山口:今年も落車からの長期離脱がありました。復帰されていかがでしょう?
藤巻:今回の落車では、腰全体を骨折してしまって入院、手術をしました。競走得点などの事もあって復帰はしましたが、怪我もまだ完治ではないんです。リハビリを継続しながら練習も、という状態なのでやっぱり思うように走れない、というのがあります。
山口:理想のレースはどのような形ですか?
藤巻:私は持久力よりは、ダッシュのタイプなので、自分でタイミングを見て仕掛けて行くというのが理想です。
今は本当に全然動けない、もしくは仕掛けていっても残れないんです......。なので、弱気になってしまう時もありますね。
山口:まずは、完治を目指しつつ走るという感じですね。
藤巻:そうですね。まずは怪我をしっかり治さないといけないと思っています。自分の元の力まで戻るにもまだかかると思うし、ファンの方にもご迷惑をかけている部分もあるので心苦しいです。
山口:ご自身で、ここは変えていかなければいけない、と感じるところは何ですか?
藤巻:やっぱり気持ちの面で、もっと強くならないといけないと思います。
山口:次のレースへ向けて、何かすることはありますか?
藤巻:前検日の前には、パワーマックスで同じ値で練習しますね。数値を見て、自信を持って入れるようにしています。
あとは「やれることはやったので、後は自分から仕掛ける」という強い気持ちを持って走るだけですね。
山口:今後の目標は何ですか?
藤巻:怪我がまだ完治までは遠いんですが、やれることを、一つ一つこなしていって頑張るだけですね。
山口:最後にオッズパーク会員のファンの方にメッセージをお願いします。
藤巻:落車してから思うように走れていないんですが、一歩一歩上に行けるように練習を頑張っています。あたたかい目で見てもらい、末長く応援していただけると嬉しいです!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA