2018年後半、グレードレースでも存在感を増し、地元・防府記念で記念初優勝。競輪祭では決勝3着に入り大逆転でKEIRINグランプリ2018の出場を決めた清水裕友選手(山口105期)にお話を伺いました。
山口:KEIRINグランプリ、出場おめでとうございます。
清水:ありがとうございます。
山口:今年の後半は大活躍でしたが、振り返っていかがですか?
清水:自分でも、出来すぎだと思いますね!
山口:GIも今年2月の全日本選抜競輪(四日市)で初出場だったんですね。そこでも2勝されましたが、戦えるなという自信はありましたか?
清水:自分では2勝も出来るとは思っていなかったので、びっくりでしたね。でも思っていたより戦えて良かったです。
山口:GI出場は、ようやく出られた、という感じだったんでしょうか?
清水:いや逆で、思っていたより早く出られたなという感じでした。
山口:個人的には、高知での共同通信社杯ではすごくインパクトがありました。
清水:無我夢中で走っていたらいつの間にか決勝で、決勝戦ももう少しで優勝か、という...何というか駆け抜けた開催でした。思っていた以上に好成績でしたね。
決勝はアクシデントもあったけど冷静には走れていたし、最終4コーナー回った時は絶好だったんですけど、でもそこでもう脚が売り切れていた(最後の直線で伸びる脚はなかった)ので、後ろの気配を感じた時に「抜かれるな」とは思いました。
山口:位置取りなども出来るイメージがありますが、普段のレースで気を付けている事は何ですか?
清水:いけるところでは仕掛けるということと、とりあえず自分から動いてみて相手の出方を見ようとは思っています。
特にレース前には決めてはいないんですが、近況は防府記念では優勝を狙っていたし、競輪祭はグランプリが掛かっていたので、1着を狙うレースが続いて、戦法としては捲りが多くなっていました。
絶対に位置取りして、そこからの捲る!などはこだわってはいないです。
山口:その地元の防府記念の優勝で記念初優勝でした。おめでとうございます。目標にはしていましたか?
清水:そうですね。そこはずっと目標にしていた部分でしたし、今年一番大きい目標と言っても良いくらいです。昨年の防府記念は、自分が11月に斡旋停止だったので出られずに、外から見ていて悔しさを感じていました。なので、昨年から「今年の防府記念は絶対優勝したい」という気持ちで一年走っていましたね。
山口:そして競輪祭でも大活躍でした。入る前は、グランプリを狙えるかもしれないというのは感じていましたか?
清水:全くなく「決勝のれたらチャンスあるかもしれないな」くらいでした。もちろん優勝したら出られるし、賞金面でも上位にいたのでチャンスはあるなとは思っていました。その時に師匠(國村洋選手・80期)や桑原さん(桑原大志選手・山口80期)から「頑張ってみろ!」と背中を押してもらい、頑張ってみました(笑)
山口:今回は2走までがポイント制でした。初日一次予選は8着でしたが、その時はいかがでした?
清水:いや、もうそこで終わったかなと諦めかけたんですけど、2走目は気持ちを切り替えて走れましたね。
山口:後半にググっとスピードが上がっていくような走りでしたね。
清水:そうですね。競輪祭の時はよく後半伸びてくれました。小倉はドームだし、走りやすさもあって好きですね。初日のように後手踏むとだめですが、前に行く気持ちがあればいいのかなと思います。
山口:決勝に勝ち上がった時はいかがでした?
清水:決勝に乗れると思っていなかったですね。準決勝突破は難しいかなと思っていたので、準決勝での1着はびっくりしました。
山口:賞金の面でも、意識する部分はありましたか?
清水:そうですね。決勝にのったのでその辺りは考えて走ろうと思いました。後は単騎だったので気楽には走れました。力は充分発揮できたと思います。
山口:ご自身が3着で、原田研太朗選手(徳島98期)の賞金を抜くというのはご存知でしたか?
清水:はい、事前に記者さんたちから聞いていました。いざ本当にそうなってみると「本当か?」と現実感がなかったです。決勝の後グランプリメンバーが決まって、取材もたくさんあったんですけど興奮していて良く覚えていないですね(苦笑)
ただ師匠や桑原さんには「おめでとう、良かったな」と言ってもらえて凄く嬉しかったです。
山口:2018年は桑原選手がS級S班在籍ということで、その存在は大きかったですか?
清水:そうですね。身近にS級S班の人がいるというのは大きかったです。今まで遠い存在だったSSだったので、いつも練習を一緒にする人が赤いレーサーパンツを履いているのは目標になりました。「自分も頑張ればそこまでいける」と思わせてくれました。
山口:練習も一緒にされているんですね。
清水:そうですね、いつもバンクで一緒に練習させてもらっています。
山口:桑原選手の後押しもあって、後半戦は充実していらっしゃったんですね。
清水:そうですね。本当に出来すぎなくらい充実していました。
山口:今年のベストレースはどのレースですか?
清水:やっぱり防府記念の決勝ですね。自分たちのラインに有利な展開になったかなと思いました。その有利を活かせたと思います。
S級の初優勝も防府だし、地元での記念初優勝は嬉しかったですね。
山口:競輪祭終わってしばらく経ちますが、今はもう「グランプリを走るんだ」という実感は出てきましたか?
清水:いや、まだ全くないですね。きっと発走機までない気がします。
山口:一発レースはいかがですか?
清水:自分のやる事はどのレースでも変わらないので、特に意識はしないですね。
ただ、静岡競輪場は走ったことがないんですよ。グランプリで初めて走ります。デビューしてまだ4年半なので結構走ったことのない競輪場もありますね。
山口:そうですよね。4年半でグランプリですね!緊張するかな、とか思いますか?
清水:緊張はそれなりにすると思うんですけど、雰囲気を味わいたいと思います。
山口:これから前夜祭なんかもありますからね。
清水:そっちの方が緊張します!(笑)桑原さんにどんな感じだったのか聞いてみます。
山口:来年はS級S班として走られます。グレードレース中心ですが、その辺りはいかがですか?
清水:今年の後半もグレードレースが多くて結構疲れました。でも来年はもっと疲れると思うんですけど、いつも通りマイペースに頑張りたいですね。
走りだしたら大丈夫なんですけど、走る前とかレースに入る前は結構ナーバスになるタイプです。オッズは見ますし、それはあまりプレッシャーには感じないですね。
山口:これからグランプリまでの過ごし方はいかがですか?
清水:いつも通りに練習するだけですね。特別何かをしようとかは全く思っていないです。
山口:目標は?
清水:出るからにはやっぱり優勝したいですね。走らないとわからないですが、一度味わってみたいですね。
山口:今年のグランプリメンバーの印象はいかがですか?
清水:本当にすごい選手ばかりで自分は場違いなんじゃないかと思うけど、自分らしく走りたいですね。
山口:最後にオッズパーク会員の方にメッセージをお願いします。
清水:グランプリは力足らずだと思うんですが、精いっぱい走ります!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
周りまでぱっと明るくなるような笑顔とハキハキしたしゃべり方が印象的な成田 可菜絵選手(大阪112期)。
近況と、10月6日(土)に行われた『オッズパークpresents ガールズケイリンDAY2018 in 帯広競馬場』に出演時のお話を伺いました。
山口:まずは帯広競馬場でのイベントのお話を聞かせてください。成田選手のご出身は北海道ですよね。行ったことはありましたか?
成田:いや、帯広競馬場はそれまで行ったことがなかったです。ばんえい競馬も初めて見ました。迫力がすごくてびっくりしました!
山口:さらに馬にも乗ったんですよね。
成田:そうなんです。最初はエキシビションレースと聞いていたので、イベント参加のガールズ選手みんな(注:イベントは成田選手の他にも、小林莉子選手(東京102期)、元砂七夕美選手(奈良108来)、野本怜菜選手(埼玉114期)が参加されました)で「私たちで自転車のレースするのかな?」と話していたんです。まさか馬に乗せてもらえると思っていなくて。朝行ってから試しに乗せていただいて、そのときも速くてびっくりしました。
山口:試しに乗せてもらった時とレースでは違いましたか?
成田:全然スピード感が違いましたね。自転車とまた違う迫力でした。坂とかもあって、一つ目の坂はスタートの勢いでのぼっていくんですが、二つ目の坂が勝負の分かれ目らしいんです。馬も疲れちゃうみたいで、時々止まったり。
自転車みたいに最後の追い込みとかもありました。馬の気分が重要なんですが、それも含めてのレースみたいです!
山口:貴重な体験でしたね。
成田:はい!まずばんえい競馬に行けるというのも貴重な体験だと思ってお受けしたんですが、まさかそこで馬にも乗れるなんて感動しました!
山口:他にもトークショーなどもあり盛りだくさんでしたね。
成田:そうですね。トークショーもあり、その他にもレースの表彰プレゼンターなどをさせていただきました。
山口:それもなかなか出来ないことですね。
成田:選手をしていると、表彰されることはあっても表彰することはなかなかないですね(笑)。しかもレースに私たちの名前を付けていただいたんです!『成田可菜絵賞』!プレゼンターだけじゃなくて、馬券にも冠は入るので、それを見たときに感動しました。
山口:『成田可菜絵賞』は買いましたか?
成田:もちろんです!記念に馬券は取ってあります。どの馬を買っていいかわからなかったので、誕生日の日付で組み合わせたりしました。他の選手もみんな買ってましたよ!
山口:他のレースも買いました?
成田:参加のガールズ選手4人で、全力で買いました!私は当たらず......。当たったのは莉子(小林莉子選手)くらいかなぁ(苦笑)。
山口:高配当が惜しかったレースがあったんですってね。
成田:そうなんです!みんなでレースを見ていて「え!来た?結構配当良いよ」と大興奮でした。そしたら3着の馬と4着の馬が逆転していて......。「残念!」と爆笑しました。結構僅差で、みんなでゴール前の映像を見て「あー、逆だねぇ」と(笑)。
山口:いろんな意味で盛り上がったんですね(笑)。
成田:そうですね。1日楽しかったです。
私たちが馬に乗せてもらって走ったエキシビションレースも、ナイターの最終前くらいだったんですよ。ばんえい競馬のお客さんも最後までとてもたくさんいらっしゃって、すごいなぁと思いました。
私は北海道出身なんですが、ばんえい競馬の中継に私が出演しているのを見て、地元の友達が連絡くれたりしました。
山口:それは嬉しいですね。
成田:はい、とても嬉しかったです。友達に私のガールズケイリン選手の姿を見てもらえたし、PRとしても大きかったと思います。私たちも1日でいろんな体験をさせていただきました。
山口:「今度はガールズケイリンも見に行くよ」などはありましたか?
成田:たくさんの方が興味を持ってくださって、私たちにたくさんお声掛けいただきました。競輪は函館だから、帯広からは遠いんですが、少しでも覚えてくれてテレビなどで見てもらえたら嬉しいですね。
山口:イベントの参加自体はいかがですか?
成田:今回は帯広と遠かったので、正直に言うと大変な部分もあります。移動中などは練習も出来ませんからね。でも、北海道は地元ですし、そういう意味でも協力させていただこうと思いました。結果としては、本当に貴重な体験をさせていただいたのでありがたいです。
遊びに行かせてもらっている、くらい楽しかったです。
山口:それは良かったですね。
ではレースについてもお伺いさせてください。近況はいかがですか?
成田:最近は調子が悪いです。ここ何場所か決勝にのれていないので。少しでも早く巻き返していきたいです。
山口:最終日の1着は戻っている証拠なのではないですか?
成田:そうだと良いんですけどね......。まだ自転車と身体がしっくりきていないんです。練習でいろいろ試している所ですね。
山口:何かを変えてから、しっくりのこないんでしょうか?
成田:少し前に体調を崩してしまってからですね。そこからがいまいちリズムにのれないんです。予選からしっかり走れていない気がします。
でも、ここで腐らないようにしなきゃと踏ん張っています。気持ちはとても大事なので、落ち込まないように頑張りたいですね。
山口:ここで持ちこたえるには、やっぱり練習なんでしょうか?
成田:そうですね。練習でも中途半端ではなくやりきるとか、後は食事の面でもいろいろ気をつかって試しています。
山口:一歩一歩ですね。
成田:そうですね。最近は練習もしっかり出来ているので、少しでも戻ってきているといいなと思います。
山口:新人の頃とは戦法の変化はありましたか?
成田:最近は自分から動くことを心掛けています。そうすると良い着にも繋がったりするので。何もしないより、まず動く。そうしたら何かの結果は出るので、それを意識しています。
山口:以前も仕掛けて、位置取りをしてというイメージがありましたが、さらに動くことを意識されているんですね。
成田:最近は「自在」と言われることが多いんですが、何でも出来るようになりたいのでそれも目標にしています。縦脚もあるし、位置も取れるという、うまい選手になりたいです。
そうするとレースの展開も、自分の有利なものになると思うんです。
山口:今年ももうすぐ終わりですが、年内の目標は何ですか?
成田:今年中に優勝したいと、ずっと言っているんですが、少しつまずいていますね。最後に巻き返して優勝したいです。
山口:今の練習環境はどのような感じですか?
成田:私はとても良い環境だと思います。大阪はグループとかではなく、競輪場に来ている方と一緒に練習させてもらうので、女子も男子も一緒にします。今は練習を見ていただいている先輩選手と一緒に主に頑張っています。
山口:一人でするよりは何人かでやった方がいいですか?
成田:そうですね。その先輩に今は頼り切っています(笑)。他の方とも一緒になったら、わいわいとしながら、お互いに切磋琢磨できる環境なので、とても良いと思います。ありがたいですね。
山口:練習の合間の息抜きは何ですか?
成田:おしゃれが好きなので、お買い物に行ったりネイルをしたり、最近は落ち込んでいたので髪の毛を明るくしてみました!
おいしいものを食べに行って気分転換するときもありますね。
後は、USJの年間パスポートを買ったので時間を見つけて行きたいです。岸和田周辺からだととっても近いんですよ。もう元が取れそうな勢いです(笑)。
山口:リフレッシュすると、練習やレースも集中できますね。
成田:そうですね。気持ちを切り替えて頑張りたいです。
山口:最後にオッズパーク会員の方にメッセージをお願いします。
成田:一日でも早く優勝出来るように頑張るので、応援お願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
鋭い追い込み脚と、にこやかな笑顔が印象的な小林莉子選手(東京102期)。
10月6日(土)に行われた『オッズパークpresents ガールズケイリンDAY2018 in 帯広競馬場』も盛り上げガールズケイリンをPRしていただきました。
山口:帯広競馬場でのイベントは、内容盛りだくさんでしたね。
小林:どんな感じのイベントなのか、行くまでわからなかったんですが、お客さんもたくさん来ていただいて盛り上がっていました。
私たちガールズの選手も(注:イベントは小林選手の他にも、元砂七夕美選手(奈良108期)、成田可菜絵選手(大阪112期)、野本怜菜選手(埼玉114期)が参加されました)馬の近くまで行かせてもらって触ったり、実際に乗せていただいたりして楽しませてもらいました。
山口:ガールズケイリンのFacebookにもその様子が更新されていました!坂をのぼる所でしたよ。
小林:みんな一通り乗ったんです。「いきなり本番のレースだと振り落とされる可能性があるから、練習しましょうか」と言っていただけて、事前に乗らせてもらいました。
山口:実際乗ってみていかがでしたか?
小林:練習の時でも、スピードはかなり速いなと思ったんですが、本番のレースではもっと速かったですね!倍以上の速さに感じました。
山口:普通の競馬と違って、ばんえい競馬はそりの部分に乗るんですよね。
小林:そうですね。そりの後ろ側に騎手の方が乗って、自分たちはその前に乗せてもらいました。かなり怖かったです(笑)。
山口:普段は自転車ですもんね。
小林:コースには坂とかもあったので、反動をつけて一気にのぼるんですが、その勢いが良くてみんなびっくりしていました。ガタガタ揺れました。
レース中に馬が一旦止まって休むような時もあるんですが、それは騎手の方の采配なんです。そこから更に坂をのぼりに行く時の振動が凄くて、振り落とされないようにしっかり掴まっていました!
山口:そんな中、ガールズ4選手がばんえい競馬でエキシビションレースをされたんですね。
小林:そうなんです。ただ私たちのレースの時は雨が降っていて、雨だと地面が滑るらしく、騎手の方は「今日はまだなめらかな方ですよ。」と言っていました(笑)。
それでも振動は凄かったんですけどね。
山口:レースはいかがでしたか?
小林:コースには坂が2つあって、最後の坂を越えたところがゴールなんですが、その坂をどのタイミングでのぼるかが勝負を分けるそうなんです。馬をどこで休ませるか、とか。
最後の坂はかなり勾配があったので、すごく迫力がありましたね。何度も言ってしまいますが、想像以上に揺れたのでびっくりしました!
山口:馬券も買われましたか?
小林:買いました!全部で4レースくらい買ったんですけど、その中のひとつで当たりかけた......と言うか(苦笑)。ゴールに対して斜めの角度から見ていたんですが、自分の買っていた馬が入って、50倍くらいの配当だったんですよ。ただ、最後の最後で3着がひっくり返って負けてしまいました。惨敗でしたが、レースは面白かったですね。
山口:それは......悔しいですね!
小林:そうなんですよ!ガールズみんなで当たったと思い喜んで、意気揚々と払い戻しに行ったら【的中していません】となったので、がっかりでした。
そこで確認したら外れていたのがわかったんです。私たちの後ろに並んでいたお客さんがめちゃくちゃ笑っていました(笑)。
山口:オッズパークのツアーということで、ファンの方も一緒に盛り上がっていたんですね。
小林:そうですね。買う場所は別だったんですが、一緒に見ていたのでお客さんからアドバイスをもらったりしました。自分が選んだものにプラスして「この馬買うならこっちも良いよ」とか教えてもらいました。
調子が良いと新聞に書いてあった馬が、お客さんの言う通り着外だったり......。詳しい方がたくさんいて教えてもらいましたね。
山口:それは楽しいですね。
小林:はい。お客さんとたくさん交流が出来て楽しかったです。競輪場では出来ない会話ですね。
山口:トークショーもそんな感じで和やかだったんですか?
小林:はい。表彰式のプレゼンターなどもさせていただいたので、他の3人でトークショーをしたんですが、皆さん集まってくれました。さっきの、馬券が外れた話もして盛り上がりました(笑)。
初めてガールズケイリンの選手を見たという方や、「皆さんが北海道に来てくれたから、ガールズ選手に会いたくて来た」と言ってくれる方もいました。お客さんがたくさん足を運んでくれて、ガールズケイリンのうちわなど持参してくれたり、ガールズケイリングッズのTシャツを着てくれる方もいたり、嬉しかったです。
山口:帯広競馬場の中継にも出演されたんですね。
小林:はい、レースの感想などを話させていただきました。その他にもイベントもたくさんあって、午前中から21時頃まであっという間でした。自分たちも楽しんでしまって、いつの間にか最終レースだね、とガールズの子たちと話していました!元砂七夕美選手と一緒に馬券を買ったりして、どっちが当たるか、とかもやっていましたね。
本当に一日があっという間でした!
山口:小林選手、今までにもたくさんイベント出演されたと思いますが、今回は珍しいイベントの部類ですよね。
小林:いろんなイベントに行かせて頂いている中でも、かなり珍しいですね。本当に新鮮でした。
事前に、エキシビションレースをするというのは聞いていたんですが、自転車のレースだと思っていたので、「馬の後ろに乗ってください」と言われるとは!まさかの展開でした(笑)。
オッズパークさんのイベントにも何度も出させていただいて、プロ野球の福岡ソフトバンクホークスのイベントなども楽しかったです。
競輪場でのイベントとは違って、新しくガールズケイリンを知っていただける機会なので、そういう場は貴重ですよね。自分たちガールズの選手も楽しんで参加していますね。
今回は場内グルメも食べました。十勝の豚丼とかご当地のものもたくさんあったので、それも含めて楽しませてもらいました。
山口:では、近況についてもお伺いします。振り返っていかがでしょうか?
小林:だいぶ調子も上がってきていますね。フレームを10月末の西武園から変えたんです。練習で乗ったそのフレームは、以前の物に比べて踏み出しが少し重いような気がして心配だったんですが、レースで使ってみたら全く気にならず、伸びも良かったんです。
なので、今後もそのフレームを使う予定ですね。フレームと自分の身体も合ってきていると思うので、調子は上がっています。
山口:以前のインタビューの時(2018年5月)には思いギヤも試したいと話されていましたが、変化はありましたか?
小林:ギヤは、3.64から3.71へ上げてしばらく走っています。レースにも付いていけているのでこのギヤで競輪祭も勝負したいですね!
山口:感覚の違いはいかがですか?
小林:最初は軽いギヤの感覚でレースを走ってしまい、前との車間が詰まるとバックを踏んで(スピードを緩めて)、そこで脚を使って更に踏みあげていく二の脚がなくなってしまったんですが、今はその調整が上手くいっているので、速度が緩む展開でも問題なく対応出来ています。捲りも、ゴール前の追い込み脚も伸びている感覚です。
山口:競輪祭は初めてガールズ開催がありますね。AとBのグループ分け(小林選手はA)ですが、メンバー見たときはいかがでした?
小林:児玉碧衣選手などがいるので、スピードレースになりそうですね。早い段階から速度が上がるんじゃないかな。
普通開催と違い、みんなが強くて動ける選手です。きっと初手から好きな位置を取れる訳じゃないと思うんですが、そこは自分の持ち味を活かせるようにしたいです。
ここで優勝するとオッズパーク杯ガールズグランプリ出場なので優勝したいですね!やっぱり初めての競輪祭で話題性もありますしね。
山口:小倉との相性はいかがですか?
小林:走りやすいイメージもあるし、自分はすごく良いと思っています。結構優勝もさせていただいていますね。
山口:意気込みはいかがですか?
小林:競輪祭を優勝すればガールズグランプリ出場なので、小さなチャンスを掴めるように、持ち味の位置取りから勝負だと思います。
今はそこに向けて集中して頑張りたいです。
山口:頑張ってください!では、最後にオッズパーク会員の皆様へメッセージをお願いします。
小林:競輪祭の一発を狙って、ガールズグランプリを目標に優勝目指して走るので、応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA9月、高知競輪場で行われた『第34回共同通信社杯』で優勝した平原康多選手(埼玉87期)。共同通信社杯を含めた近況のレースの振り返りと、今後のお話をお伺いしました。
山口:共同通信社杯、優勝おめでとうございます。
平原:ありがとうございます。
山口:初日は自動番組(既定の番組があり、自動的にメンバーが組まれる)でしたが、メンバー見ていかがでした?
平原:それは全く関係なかったです。与えられたところで頑張ろうと思っていました。ただ走り終えた後は、感覚がすごく悪かったんです。セッティングなど練習でやってきたことが、練習ではよくてもレースでは全く良くなかった。
結果は4着だったんですが、着どうこうよりも感触が良くなくレース内容も悪かったので、これはレースでは使えないと思いすぐ元のセッティングなどに戻したら、良くなりました。
山口:そこからは1着でしたもんね。
平原:着もそうなんですが、大切にしているのは感覚ですね。乗っていて落ち着く感覚でした。
山口:決勝戦は若い選手との対戦もありました。いかがでしたか?
平原:よく若い選手はどう?という質問も言われるんですが、それは関係ないです。若手の前に立ちはだかろうとかねじ伏せてやろうとかは全く思っていなくて、ただ一人の強い選手と思って対戦しています。それよりも、ラインの先頭の選手を意識して走っています。
山口:新しい選手はどんどん出てきますが、平原選手はどこから「今後対戦するかもしれない相手」として注目していますか?
平原:どこからだろう......。そうですね、A級のレースから走りを見て「この選手は強くなる選手だな」というのはわかるし、級班関係なく走り方を見ていますね。
山口:どこを見て、この選手は強くなるなと思うんですか?
平原:言葉で言うのはとても難しいですね。感覚としてですが、この選手は上を目指して走っているんだなというのはわかります。そのレースだけを勝つのではなく、先を見据えてレースをしているのは、見ればわかりますね。
山口:共同通信社杯の優勝で、今後へ弾みはつきましたか?
平原:ないですね。ただ一つの結果が出ただけで、ここから勢いに乗っていこうとかはないです。自分が理想とする走りが全然出来ていないし、正直まだまだ納得出来る段階ではないです。
山口:その後のGⅠ『第27回寛仁親王牌・世界選手権記念トーナメント』初日では、ラインでの決着がありましたね。
平原:そうですね、ラインで決まったのは嬉しいかったです。その場その場の判断がうまくいったんだと思います。
山口:自力も追い込みもさばきも、何でも出来る印象があります。レースで意識していることは何ですか?
平原:特別意識していることはないですね。前々に攻めていって臨機応変に動くというくらいです。今は特に脇本(雄太選手・福井94期)の脚力がずば抜けてきているので、それに比べて脚力はまだまだだなと思います。もっと力を付けないといけないなと。
山口:今年に入って、平原選手は脇本選手を意識されているのを他のメディアでも拝見しました。対戦してどのような感じですか?
平原:先日の寛仁親王牌でもオールスター競輪でも、実際に走ってみて強いなと思いますね。圧倒的な脚力というんでしょうか。
だからこそ、脇本にもいろいろ聞いて真似できることは真似していって、必要な部分は取り入れて素直にやっているつもりです。
山口:競輪は純粋な脚力だけでは勝てないレースもあると思いますが、それでも脇本選手は強いですか?
平原:彼は今、純粋な脚力だけで勝っていますからね(笑)それを間近で見たら、やっぱりそれを目指さないといけないと思います。
その脚力があってこそいろんな戦法を駆使して戦えますし、目標にしたいですね。今の段階ではすごく差を付けられていると思うので、そういう部分は良い目標になっています。
山口:先ほどおっしゃっていた理想のレースとはどんなものですか?
平原:いろんなパターンがあるので一つではないんですが、脚力が自分の理想に追いついていないので、思い通りの事がレースでは出来ていないというのはありますね。
ここで先行した方が良いなというポイントで逃げられなかったり、位置を取ってそこから捲りたくても出ず不発になるパターンもあります。それが出来ないというのは脚力が足りないからだと思います。
山口:先日の熊本記念の決勝も中川誠一郎選手(熊本85期)の直線強襲がありましたね。
平原:そうですね。中川さんの戦法も脚力に自信がないとできない戦法だと思います。逆に自分の脚力に自信があるからああいう戦法なんだとも思います。自分はまだそこまでの脚力ではないので。
山口:競輪選手になったからには、そういう戦法もしてみたいですか?
平原:時代時代で強さというのは違うと思います。説明はしにくいんですが、現段階では脇本が強いのは間違いないですから、その時代にあった競輪をしたいと思います。
山口:選手生活を重ねる中で一番変わったものはどこですか?
平原:それは年々、いやもっと細かいスパンでたくさんの事が変わっています。練習方法やセッティングなども、良いなと思った選手に聞いてとりあえず試します。
それが自分にあっているかどうかはやってみないとわからないですから。よく選手の中には「自分が一番良かった時代のセッティングや練習方法に戻す」という方もいますが、自分の場合は一番良かった時代というのはまだ来ていないと思うんです。
なので日々そこを求めて進化、というか変化していけるような競輪選手でいたいと思いますね。
山口:対応力と脚力の両方ですね。
平原:はい。脚力もそうですが、年々トレーニングも進化しているし、自転車を速く進ませるために日々変わってきているので、「昔はこうだった」という固定観念を持ってしまうと柔軟性が無くなって、すぐおいていかれると思うんですよ。
山口:年齢的なものはいかがですか?
平原:年齢を重ねて脚力が落ちたとかは全く感じません。練習量が落ちているとかも感じないんですが、年々周りのレベルが上がっているので比較していくとそれは違うかもしれません。
それを捉えて、自分も変わっていかなくてはいけないと思います。
山口:次走は『第60回朝日新聞社杯競輪祭』ですね。過去3度優勝と、平原選手は相性の良い大会ですね。
平原:そうなんですが、それはもう過去の事なので、全く意識していないです。同じ競輪場(小倉)で走りますが、相性が良いから優勝できるわけでもないですしね。
その時その時でしっかりした競輪を出来るようにしたいです。
山口:今回は初のナイター開催です。S級S班だとナイターはあまり走る機会は多くないですがいかがですか?
平原:ナイターだと普通の競輪場は、周りの景色やライトなどでスピード感が変わると感じることがありますが、小倉はドームなのでそこまで影響はないのかなと思います。不安は全くないですね。
山口:『KEIRINグランプリ2018』へ向けても最後のGⅠですね。目標はどこにおいていますか?
平原:もちろん優勝です。グランプリがどうこうよりも、まずはGⅠを優勝することを目標にしていますから。そこしか目指せないです。
山口:私、2015年の時に競輪祭決勝を現地で拝見していました。2014年~2016年と3年間は、武田豊樹選手(茨城88期)とワンツーですね。(2015年は武田選手が優勝)お二人とも本当に勝負強いなと思いました。
平原:そうですね。思い返せばそうだったんですが、たまたまというか......。運が良かったんだと思います。
山口:以前武田選手にもインタビューした時、平原選手の事をとても信頼しているとお話されていました(競輪選手インタビュー「武田豊樹選手」参照)平原選手はいかがですか?
平原:そうですね。武田さんとの連携の場合は、もし自分が勝たなくても武田さんが勝ってくれたら、自分の時のような喜びがあるし、そういうのがラインの強さなんだと思います。
それがお互いそう思えているというのが、すごく強みですかね。
山口:関東は若手の選手も増え、平原選手も連携が多くなってきていると思いますが、それをきっと見ているからこその強さなんでしょうね。
平原:そうですかね(笑)団結力がいまあるかどうかはわかりませんが、そういう部分をもっと見せなきゃいけないと思いますね。
山口:単騎の時や、後ろに他地区の選手がつく時などはいかがですか?
平原:どんな場合でも基本的には、自分のやろうとするレースは同じなんですが、単騎の場合は後ろに背負っている選手がいないので負けても自分だけの悔しさで終わるんですが、ラインの前を任せてもらった時には責任感もあるし、負けた時は申し訳ないという気持ちが大きいです。
逆に勝った時は同じように喜べる、そういう良さはありますね。それは倍以上の喜びかもしれません。
山口:関東といえば、武田選手以外に引退された後閑信一さんとも親交が深かったですよね。
平原:そうですね、引退は急すぎました。なんだか真っ白になってしまった感じでした。いろいろ教わった先輩ですし、もちろん今でも可愛がっていただいているんですが(笑)
あまり「引退」という実感はないけど、でも事実としてもう一緒に走ることが出来ないんだなと思うと寂しいですね。
山口:そして年末も迫ってきていますね。
平原:そうですね。賞金的には今年は少し余裕があるのかなと思います。(2018年10月末現在で、賞金ランク3位)
でも今はグランプリより、まずは競輪祭へという感じです。それが終わってからどういう風に考えるか、競輪祭が終わったその時に決まると思います。
山口:今年は静岡競輪場で初めてグランプリ開催ですね。静岡のイメージはいかがですか?
平原:バンク相性は悪くないんですが、優勝は一度もしていないんですよ。バンクもオーソドックスですが、結果が残せていないですね。
山口:競輪祭、そして年末とビッグレースが続きます。最後にオッズパーク会員の方へ意気込みやメッセージをお願いします。
平原:今年は自分の思うような走りが全然できなくて、自分にとっても歯がゆい一年ですが、そういう期間が長いという事はお客さんにも迷惑を掛けているので、少しでも良いレースが出来るように考えて頑張りたいと思います。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA9月29日(土)に名古屋・久屋大通公園で行われたメ~テレ(名古屋テレビ)主催のオッズパークとガールズケイリンのコラボブースで盛り上げて頂いた宮地寧々選手(岐阜110期)にイベント出演したお話、そして今後のレースの話などをお伺いしました。
山口:まずはメ~テレのオッズパークブースについてお話を聞かせてください。どんなイベントだったんですか?
宮地:ガールズケイリンをPRするブースでした。小さい女の子とか親子連れの方にブースに来てもらって自転車に乗ってもらったり、クイズをしてもらったり、いろんな形でPRしましたね。
その途中でメ~テレの生中継が入ったんです。地上波デビューしちゃいました!(笑)
新しい形でガールズケイリンをPRする、その場にいられたのは嬉しかったですね。
山口:地上波出演おめでとうございます!(笑)周りの反応はいかがでしたか?
宮地:中部エリアで放送を見てくださったファンの方からSNSで「見ましたよ!」と反応をいただいたり、岐阜の先輩選手からも連絡が来ました。
私自身も、いつもテレビ越しで見ているメ~テレのアナウンサーの方に会えて嬉しかったですね。
山口:どんな中継だったんですか?
宮地:私の太ももの大きさクイズをしたり、オッズパークの紹介やブースのPRをしてくれました。
3分近く放送してくれたので、かなりPRになったんじゃないでしょうか。
山口:緊張はしましたか?
宮地:地元の岐阜競輪場でイベントはたくさん出させてもらっているので、その辺りは大丈夫でした。
イベントとかも大好きなので!
でも、テレビならではのピンマイクを付けてもらったり、カンペを出されているのを見たり...、実際見ることはなかなか無いので貴重な経験でした。
山口:生中継などのPRに携われるのはたしかに貴重ですね。
宮地:そういう場に呼んでもらったのは本当に嬉しいですし、選手としても私の名前をたくさんの方に知って欲しいと思います。
今回地上波の生中継という大きなイベントだったので、ガールズケイリンを知らない方に私を含めて覚えてもらえたら良いなと思いますね。
山口:宮地選手ご自身も楽しんでいらっしゃる様子が話からも伝わってきます。
宮地:そうですね。さっきも言ったんですが、イベントとかも好きなんです。
岐阜でもいろんなイベントがあると呼んでいいただけているんですが、ファンの方と接する機会も大切だと思うし、応援してくださる方がいるというのを意識すると、私も下手なレースは出来ないなと自分にも良いプレッシャーが掛かります。
山口:近況もお伺いします。振り返っていかがですか?
宮地:落車失格があったり、その後に体調を崩してしまったりとなかなか思うに走れなかったです。
体と心が一致しないまま走っていると結果もボロボロで、考えもまとまらないから中途半端なレースになっていました。
でも最近はそこから少しずつ、気持ちを強く持てるようにはなってきました。
山口:気持ちが弱っている時でも、積極的に仕掛けてレースを作る事は心がけていたんですか?
宮地:そう思ってはいたんですが、なかなかレースでは出せませんでした。
いつもなら迷わず仕掛けて先行するところでも、誰かの番手に上手く入れないかな......とか、弱気になっていて結果的に仕掛けられなかったりするレースもありました。
自分で思い切って仕掛けないと良いレースは出来ないなと感じますね。
山口:直近の松戸では、初日から積極的に動かれていましたね。
宮地:そうですね。松戸では、体と心がかみ合っていたと思います。
強気でレースも運べていましたし、先行して着にも残れていました。
捲られてしまっていても、以前なら弱気になっていたところでも「最後まで踏み切る」と強い心で走れました。
少しずつでも良いので以前と同じような状態まで戻したいですし、それよりももっと良い状態にステップアップ出来れば良いですね。
山口:以前取材させていただいた時も「気持ちで走るタイプ」と話していらっしゃいましたね。
宮地:そうですね。よく「気持ちが8割」と言いますが、私は本当にそのタイプだと思います。
山口:では、そういう風に強気で走れているのは復調のきざしですね。
宮地:そうですね。だいぶ戻ってきたと思いますし、しっかり準備が出来ているからこそ「これだけ準備をしたからしっかり走ろう」という自信にも繋がっているんだと思います。
山口:今後の目標は何ですか?
宮地:積極的な走りを続けて、11月にある地元岐阜の開催で優勝したいです。
まだ優勝したことがないので、地元戦で優勝できれば最高ですし、それに向けて今体調も戻りつつあるので、気を抜かずにキープしていきたいです。
山口:普段の練習環境はどのような感じですか?
宮地:朝から昼までの午前中をメインに練習をしています。
師匠の藤原誠さん(69期)や兄弟子の藤井準也さん(105期)、松尾淳さん(79期)、不破将登さん(94期)と一緒に練習させてもらっています。
S級A級の自力の選手と一緒に練習させてもらっているのは、先行でやりたい私としてはとてもありがたいですね。
600mをもがく時に男子選手の後ろにつかせてもらって、最初は離れてしまうんですが気持ち面では負けずにくらいついています。
以前までは練習時間とか、どれだけ走ったかなど量をこなす練習だったんですが、そうではなくきちんと自分で考えて質の良い練習をするようにしました。
そうじゃないと上にはいけないと思ったんです。
例えば、男子選手が600mをもがく時、もし疲れが残っているなら500mにしたりします。ギヤも前は重いギヤでしか練習をしていなかったんですが、回転も大切だなと思い、今は軽いのと重いのを併用して練習しています。
山口:先行タイプの宮地選手だからこそ、回転は重要なんですね。
宮地:大事ですね。
重いギヤだけではなく軽いギヤで回転の練習をした方が、最後まできれいな回転で走れると思います。
山口:師匠の存在は大きいですか?
宮地:そうですね。師匠とは運命的な出会いをしたので!
私が学生の時に地域のお祭りに行き、そこの岐阜競輪ブースに立ち寄ってスピードチャレンジで良いタイムを出したのがガールズケイリンを目指すきっかけになったんです。
そのブースにいたのが師匠の藤原さんだったんですよ。
デビュー前からお世話になっていますし、シューズカバーはいただいたものを使っています。
山口:見守ってくださっていますね。
宮地:そうですね。アマチュアの頃から練習を見てもらっているので、体調の良し悪しもレースのこともいろんなことを相談しています。早いうちに恩返ししたいですね!
山口:レースや練習の合間のリフレッシュ方法は何ですか?
宮地:自分では休みを取っていたつもりでも、なかなかしっかりリフレッシュは出来ていなかったんですが、最近は飼っているネコ2匹やイヌと遊んだりしています。
妹がいるんですが、「お姉ちゃん、プリクラ撮りに行こうよ」とか結構誘ってくれるんですよ(笑)。連れ出してくれるので、妹には助けられていますね。母も、食事面で助けてくれていて、私の好きなものを優先して作ってくれるのでありがたいです。
山口:オフは選手仲間と会うよりも、ご家族と過ごす方が切り替わりますか?
宮地:そうですね。私は家族と過ごす方が好きです。父が結構アドバイスをくれるんですよ。
私はまだ23歳で社会経験もあまりないです。自分のことも客観的にいつも見られる訳ではないので、そういうアドバイスはありがたいですね。競輪のことは全くわからない父なんですが、第三者の目というか、傍から見たことを言ってくれます。
時々、レース後に携帯電話を見たら父からメールで四字熟語が送られてきているんですよ。
山口:四字熟語ですか?例えばどんなのですか?
宮地:最近だと『捲土重来(けんどちょうらい)』ですね。最初は読めませんでしたし、意味も分からなかったんですが、調べてみて納得しました。
意味は『一度負けた人が、またもう一回勢いを盛り返して巻き返すこと』なんですが、父は昔からそういう言葉を私にくれるんです。それを大切にしていますね。
山口:素敵なお父様ですね。では最後にオッズパーク会員の方へメッセージをお願いします。
宮地:いつも車券に貢献出来るように走りたいと思います。これからも応援よろしくお願いします!
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター/MC/キャスター/声優。
競輪関係では取手競輪中継司会、松戸競輪リポーターをメインに各競輪場で活動中。
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※写真提供:公益財団法人 JKA