
青山周平が今年10度目の優勝
開催最終日は第1レースの時点で雨は上がっていたが重走路で開始。気候が涼しくなってきたことと曇りがちな空の下では走路の乾きはゆるやかで、岩田行雄が快勝した第10レースあたり以降はところどころ濡れたり乾いたりしているブチ走路での競走となった。
オッズ3番人気の横田翔紀が1周回3コーナーで渋沢憲司と生方将人をまとめて捌いて一気に2番手へ。その時、2番人気の単騎0ハン佐々木光輝はおよそ10メートル前を走っていたが、2周回2コーナーの立ち上がりでタイヤを滑らせて、3コーナーで横田に追い付かれてしまった。
しかし、青山周平の攻撃も非常に早かった。40線3車並びの大外枠からスタートダッシュし、インコースの固さに定評のある塚越浩之を1周目に一発でイン攻め突破すると、横田が佐々木光の内を狙おうとした時すでに背後まで迫っていた。そして3周回3コーナーで車を外へ振ると4コーナー立ち上がりで横田に対して綺麗な切り返しを決めてアッサリ先頭へ。あとは車間を拡げて独走で先頭ゴールを駆け抜けるという、何度もファンに見せてきたシーンを今回も再現した。
今回がデビュー2度目の優出だった佐々木光は、塚越の追撃を抑え込んで3着を守り、自分に対する車券での支持になんとか応えた。
青山周は今年19度目の優出で10度目の優勝。今節4日制を全勝したことによって通算勝利を996勝まで増やした。8日後に山陽で開幕するG2『若獅子杯争奪戦』5日制で4勝を挙げれば、通算1000勝へ到達する。もちろん最大の目標は若獅子杯の初制覇で、狙うのは今節と同じく全勝での優勝だ。
文/鈴木