分厚い地元の選手層が外来勢を包囲!
今回の山陽オートはミッドナイトの4日間開催。出場するS級は伊勢崎から西原智昭のみ。地元山陽のS級は不在だが、A級やB級に好調な選手は多く、地元の牙城を必死に守る。気になる選手を挙げていく。
まずは唯一のS級西原から。前走は飯塚GIIだったが、ここではシリーズ中に白星がなかった。ただし、試走タイムは連日30近辺をマークしており、エンジンは大きく崩れてはいない。今回はメンバーが大幅に軽化されているし、S級は西原だけなので、エンジンに少しでも上積みができれば総合力の違いで優勝戦まで進出できる。スピードに乗った捲りに期待したい。
A級で最も調子が良いのは西村龍太郎。前走の地元では初日から3連勝で優出。そこでは2着に入る準優勝だった。長らく最重ハンで走っていた西村龍だが、近況はその10M前のハンデに置かれている。その恩恵を生かして好成績を残しているが、もちろんエンジンの方も仕上がりは良い。今回は元の最重ハンに戻る可能性もあるが、今のエンジン状態なら十分通用するだろう。
その西村龍を振り切って優勝したのは古城龍之介。初日は6着だったが、そこからは3連勝で優勝戦も勝利。これが自身初めての優勝になった。上がりタイムは驚異の3・365。いきなりの独走でこのタイムを出されたら誰も追いつけない。現在はB級にランクされているが、前回の優勝でハンデが更に重くなるかも。その辺りでレース序盤の展開が大きく変わるが、それにしっかりと対処できるかどうかは大きなポイント。
その優勝戦には岡部聡も乗っていた。結果は7着だったが、予選道中の動きは良さそうだった。前を走る車を抜ける態勢になると、しっかりとインから交わしていける。前田淳は準決4着で優出はならなかったが、エンジン自体はまずまずで安定していた。前回の分まで今回にぶつけたい。穴見和正も元気一杯の走りを見せている。準決は3着だったが、4走して3回は車券に貢献できていた。変わらぬイン走法で車群を交わしていく。若手では古城と同期の山本翔も力を付けている。前走の飯塚GIIでも見せ場を作っていた。
外来A級では亀井政和が好調。前走の飯塚GIIでは5走して全て車券に絡めていた。ハンデが軽く、タイム点が稼ぎにくい関係で準決には進めなかったが、仮に準決に乗っていても良い勝負ができたのではないか。
B級では稲原良太郎、石橋大、矢野正剛がエンジンまずまず。ハンデ位置を生かして有利な展開を作りやすい。日室志郎も直線の伸びが良さそうだった。早めに独走に入れる状況なら、格上相手でも振り切れるスピードがある。同様に磯部真樹も仕上がりが良い。近況は3着以内のレースが増えている。やや不安視されているスタートさえこなせば、今回も好成績を残し続けられるだろう。
※1月31日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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西原 智昭〔伊勢崎 S-25(28期)〕
前田 淳〔山陽 A-2(27期)〕
岡部 聡〔山陽 A-3(19期)〕
西村 龍太郎〔山陽 A-49(25期)〕
穴見 和正〔山陽 A-57(12期)〕
亀井 政和〔伊勢崎 A-126(28期)〕
古城 龍之介〔山陽 B-84(34期)〕
磯部 真樹〔山陽 B-76(28期)〕
永井大介が速攻を決め、優勝をもぎ取った!
飯塚オートで行われていたGIIオーバルチャンピオンカップは川口の25期・永井大介の優勝で幕を閉じた。永井は同大会初制覇。また1つ記念タイトルを積み重ねた。
優勝戦の試走タイムは高橋貢が一番時計で24。次いで若井友和が27、加賀谷建明と篠原睦が29、浦田信輔と永井大介が30、有吉辰也と辻大樹が31だった。
0オープンで肝心のスタート争いだが、永井がフライングを切り再発走。2回目のスタートでは有吉が飛び出し、これに永井と加賀谷が乗って行く。最内の浦田は踏ん張って4番手発進。篠原と若井が続き、高橋貢と辻は厳しい展開になった。
レースは序盤にいきなり波乱があった。トップスタートを決めた有吉ではあったが、1周バックストレッチでまさかの落車。すると2番手発進だった永井が先頭に踊り出る。その永井を加賀谷が追う展開になった。永井は試走タイムがイマイチだったようにペースが思ったほど上がらない。後続を引き離せないでいた。加賀谷も伸びを欠いていて、若井が道中で交わしていく。永井と一対一の状況に持ち込んだ若井の方がエンジンは強めだった。周回ごとに永井との差を詰めにかかるが、最終的には追い込み届かず永井が先頭でゴール線を通過した。若井は準優勝。加賀谷が3着入線となった。
永井は2021年に特別GIプレミアムカップを制して以来の記念優勝。今節はエンジンの状態が良く、優勝戦のメンバーや枠的に十分チャンスがあった。その機会を逃さず、しっかりとモノにするあたりはさすがの一言。以前よりは記念レースでの優勝が少なくなっている永井だが、エンジンが仕上がれば今でも十分戦える。存在感ある走りを披露できる。スタートも決めてみせる。今回の優勝でGII以上の記念タイトルは54となったが、この数字はまだまだ増えていくだろう。
青山周平にリベンジを果たしたい早川清太郎!
前回の伊勢崎オートは全国ランク1位・青山周平の優勝で幕を閉じた。今回もその青山は参戦。連続優勝に期待がかかるが、それを阻止する選手は現れるのか。
先述の青山は今年に入ってからも好調そのもの。前走の地元はオール連対で優勝していた。その前の川口では初日からスーパーハンデでの競争を強いられていたが、そこではしっかりと優出。優勝戦は5着だったが、スーパーハンデからのレースでは致し方ないところ。今年の初レースだった地元のGIもオール連対で優勝。つまり、今年に入ってから地元でのレースは全て連対している。今回も常に車券の対象になるだろう。
前回の伊勢崎で準優勝だったのは早川清太郎。早川は今年に入ってから全て青山と同じ開催に出場している。今年初レースの地元GIでも準優勝。今年の地元での優勝戦は青山に負け続けているが、今回こそリベンジを果たす時か。他に地元S級は吉原恭佑と松本やすしの32期コンビ。どちらも今年は14走して1着が1回と物足りない結果だが、松本やすしの方は前走の地元で優出。この勢いで上昇気流に乗りたい。
外来S級は山陽から多く参戦。その中でランクトップは佐々木啓。今年はまだ白星がない。ただし、試走は30を切る事がほとんどなので、エンジン面はそこまで悪くない。山陽勢の代表格として、猛烈な追い込みを見せたい。
前走の地元で優出してきたのは丹村飛竜。優勝戦は6着だったが、予選道中はオール連対。丹村らしいスピードが出ている。伊勢崎では近年、優出ができていないが、今のエンジン状態なら十分優出は可能だろう。丸山智史も前走の地元では悪くなかった。準決は3着で優出はならなかったが、シリーズ中は4走して全て車券に貢献できている。最終日は白星で締めており、今回へ向けての弾みはついている。岩崎亮一は成績が安定しない。それでも前走では4走中2回の1着があったので、その状態を持続できれば楽しみな存在。
川口からは佐藤摩弥と高橋義弘がS級として参戦。佐藤摩は長らく調子が上がらないでいるが、今の車に乗り換わってからは多少の兆しが出ている。少しずつだが本来の姿を取り戻していくだろう。高橋義弘は今年はまだ1節しか走っていない。それが伊勢崎GIだったが、その時は成績が散々だった。今回は一般開催でメンバーが軽くなるので、しっかりとリズムを立て直したい。
A級では笠原三義、金山周平、石川哲也などが前回の伊勢崎で優出していた。それほどレース間隔が空いておらず、今回も好調のまま乗り込める。中山光は前走の飯塚ナイターで優出。優勝戦ではフライングをしたので、しばらくはスタートで無理はできないが、それを補って余りあるスピードは魅力。
B級では地元の新人・新井日和が力をつけてきた。まだ安定感に欠ける面はあるが、車券に絡める走力が身についている。山陽の岩永清文も好調。スタートの甘さは変わらずだが、以前はイン一本だった走りが、近況は捲りも使うようになっている。更に苦手だった重走路も克服しつつある。
※1月28日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-6(29期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-28(32期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-13(23期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-22(25期)〕
丸山 智史〔山陽 S-23(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-29(29期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-21(31期)〕
永井大介に優勝チャンス到来!
飯塚オートで行われているGIIオーバルチャンピオンカップは優勝戦のメンバーが出揃った。準決では鈴木圭一郎や地元エースの荒尾聡が3着一杯で優出を逃す波乱があったが、優勝戦まで進んだ顔ぶれは記念レースに相応しい面々。
0オープンの優勝戦は1枠から浦田信輔、有吉辰也、永井大介、辻大樹、加賀谷建明、篠原睦、若井友和、高橋貢となった。
まずはスタート争いだが、ここは巧者で2枠の有吉が先行とみた。これにすぐ外の永井が乗って行く。浦田はやや包まれる恐れがある。辻や加賀谷もしっかりとスタート切る。外の3車もスタート巧者だが、枠順を考慮すると序盤で好位置には付けられないか。
先行する有吉でレースが始まりそう。機力的に悪くない有吉は、ブロック力も高く簡単には抜かれない技術を持つ。そのままの押し切りも十分考えられるが、8周回を集中して走り切れるかどうか。後続を引き離せればリラックスして走れるかもしれないが、ピタリとジカ付けされるとプレッシャーがかかる。それができる候補は2番手発進がありそうな永井。
準決で圧倒的なタイムをマークしたのは永井。1周で先頭に立てたレース展開もあるが、エンジンの仕上がりは最高潮。優勝戦では有吉をマークしながら走り、道中でインに車を向けていきそう。今の状態の永井なら、先頭を走れば誰も追いつけない。そのまま後続を寄せ付けずゴールするとみた。
相手候補は加賀谷。準決では永井に次ぐ上がりタイムをマークした。エンジン状態は良好。フライングが多発し、一時期は封印していたスタートも今は解禁。5枠からトップスタートを決めるようなら2017年以来、同タイトル2度目の優勝も見えてくる。とにかく早めに独走に入れるかがカギ。次に有吉。順当ならトップスタートが望めそう。すぐ後ろにプレッシャーをかけてくる選手がいなければ、自分のコースを回ってペースを上げてくる。先頭の座を狙う選手が現れても、インコースを締め上げて抜かせないかも。そして浦田。最内は魅力だが、スタートで包まれる恐れもある。その重圧をはねのけられれば逆にチャンスが舞い込んでくる。スタートを踏ん張りたい。最後に篠原。スタートが早い篠原は6枠なら十分勝負圏内。トップスタートを決め、後続が競り合うようなら残り目が出てくる。
◎永井大介
○加賀谷建明
△有吉辰也
△浦田信輔
▲篠原睦
GIIオーバルチャンピオンカップが開幕!
今年に入り開催ラッシュが続いている飯塚オート。今回の記念レースが終わると、しばらく本場開催はなくなる。飯塚ナイターレースを目一杯楽しんでおきたい。
地元エースの荒尾聡は好調が続いている。直前のナイターで優勝していたし、更にその前の開催でも優勝していた。エンジンは高い位置にあり、乗り手の方も充実している。今回は記念レースとあって外来から強力な車が来場するが、迎え撃つ態勢は整っている。地元勢を鼓舞しつつ、自身も優勝戦へと駒を進めるだろう。
有吉辰也の近況は決して悪くはないが、勝ち切れないレースも目立っている。エンジン的にはもう少し上積みが必要か。それに成功すれば今回のような記念レースでも優勝戦まで進めるだろう。浦田信輔もエンジンはピリッとしていない。前走の伊勢崎GIではシリーズ中に白星がなかった。それでも大崩れはしていないので、ちょっとした底上げができればキレのある差しを披露できる。篠原睦、田中茂、久門徹の26期勢も、悪くはないがもう一つといった印象。爆発力で言えば滝下隼平あたりが怖い存在。
外来で最も有力なのは鈴木圭一郎。今年はまだ1節しか走っていないが、その川口のお正月開催ではオール連対で優勝していた。年末のSS王座決定戦では3着入線。良い流れで今回に臨めている。オーバルチャンピオンカップは2020年に制しており、同大会2度目の優勝を目指す。浜松勢では金子大輔も楽しみな存在。前走の伊勢崎GIでは、準決3着で惜しくも優出はならなかったが、初日から連勝を決めるなど動きは上々だった。
川口からは中村雅人、永井大介、若井友和、黒川京介などが登場。中村雅は飯塚連続参戦。その飯塚ではしっかりと優勝戦まで進んでいた。その前の伊勢崎GIでも優勝戦まで進んでいたように、今年は悪くないリズムを作れている。中村雅と同様に前走の飯塚で優出していたのは黒川。ここ最近では再び急成長を見せており、1走ごとに底力が増している。記念レースはGIを一度制しているだけだが、そろそろ2つ目のタイトルを手に入れてもおかしくない。永井は前走の地元お正月開催で優出。その前の年末SSでも王座決定戦乗りを決めていた。若井は前走の地元5日間開催で、準決3着だったが、シリーズ中は全て車券に絡めていた。走りの安定感は健在だ。
他に外来勢で注目なのは高橋貢、松尾啓史、鈴木宏和など。高橋貢は前走の川口5日間開催で優出し3着。大事な場面ではしっかりとエンジンを仕上げてくる。松尾啓は、前走の地元では準決3着で優出を逃したが、エンジン自体は良さそうだった。その前の年末SSシリーズ戦では、最後方から猛追を見せて優勝を決めているように、乗り手の捌きも問題ない。鈴木宏の前走は山陽だった。予選準決をオール連対で通過し、優勝戦は3着入線。連日スタートのキレが光っていた。他では三浦康平と西原智昭が前走の地元GIで優出。記念レースで連続優出を目指す。
※1月24日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-3(27期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-4(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-5(28期)〕
金子 大輔〔浜松 S-7(29期)〕
永井 大介〔川口 S-15(25期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-14(25期)〕