第63回GIダイヤモンドレースが開幕!
飯塚オートの伝統GIダイヤモンドレースが今年も始まる。前回は伊勢崎の新井恵匠の優勝でシリーズを終えたが、今年はコロナウィルス感染拡大防止の関係で、出場する選手は地元勢と山陽勢がメイン。飯塚オートは直前にもナイターレースが開催されていて、その時に優出した選手が全て参戦。その7名を含め、他にも有力どころを挙げていく。
その開催で優勝したのが篠原睦。4日間のシリーズで3勝を含むオール連対での優勝となった。変わらぬ安定感は大きな魅力。今回のGIへ向け、大きな弾みになったことだろう。GI初優勝への機運が高まっている。その開催で準優勝だったのは佐々木啓。佐々木はシリーズ中2勝を含むオール連対。その前の地元GIIでも優出しており、エンジンは高い位置で推移。冷静で的確な攻めも健在で、今回も初日から上位着でまとめてくるだろう。優勝戦3着だったのは有吉辰也。ここ数節は以前の走りを取り戻してきた感がある。前々走の山陽GIIでは優勝を決めている。今回のダイヤモンドレースは過去4度制したことのある相性のいい大会。今回も優勝争いに名乗りを上げてくる。
優勝戦4着だったのは丹村飛竜。優勝戦以外の3走は全て連対。一時期は調子を崩している時もあったが、巻き返しの兆しは出ている。天候を問わぬ力強い走りは魅力。試走タイムは出る方なので、同じレースのメンバーの中でも1、2番時計を期待したい。優勝戦5着だったのは久門徹。スタートダッシュを決めての早い仕掛けが得意な選手。今回のような短ハンデ戦で持ち味を出せるだろう。6着だったのは松尾啓史。ちょっと前に地元の記念で大乱調があったが、その後は徐々にいつもの動きに戻っている。混戦でもスピード戦でも対応できるタイプ。7着は西村龍太郎。西村もこのところ調子が上がっている。今年は当地でも優勝があり、GI3Vの底力を見せてくるか。
前回は優出できなかったが、飯塚の現エースは荒尾聡。前走となる山陽GIIでは準決3着だったものの、シリーズを通してみれば大きな着はなく、そこそこまとまっていた。実力的にはトップとも言えるので、2006年以来の同大会優勝を目指す。浦田信輔は前走の準決2着だったものの、そのレースでフライングをしてしまい失権。ただし、最終日も白星を挙げていたようにエンジン面は全く心配ない。岩見貴史は前走のナイターは準決3着だったが、4走して全て車券に絡む活躍。その前の山陽GIIでもしっかりと優出していた。
山陽S級では他に角南一如、藤岡一樹が楽しみ。角南は長いスランプを脱出し、地元のGIIで準優勝。その後の飯塚でも悪くないレース内容だった。藤岡も地元のGIIで優出。優勝戦は8着だったが、大舞台での爆発力がある同選手なので今回も見せ場を作れるだろう。岩崎亮一も少しずつだが調子を取り戻しつつある。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-20(25期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-23(25期)〕
地元勢が奮起のシリーズ!
7月の川口オートは今節のみ。前回は6月下旬に行われたGIIナイターで、その時は伊勢崎の青山周平がスーパーハンデから優勝をもぎ取った。今回、外来S級は松本やすしのみで、地元勢の層は分厚い。地元の中から優勝者が現れるか。
地元のS級はほぼ参戦。その中でもランクトップの永井大介は、近況の動きまずまず。前走は伊勢崎ナイター4日間だったが、準決だけ3着で他の3走は全て2着。勝ちきれていない点は気になるが、エンジンはそこそこで安定している。その前の川口GIIでは準優勝だっただけに、今回こそは優勝を決めたい。
2番手は中村雅人。前走は川口GIIで、この時は優勝戦まで進出していた。レースは序盤の展開作りがうまくいかず5着だったが、予選道中は中村らしい走りができていたので総体的には悪くない。その優勝戦に乗っていたのが若井友和、鈴木清、大木光、森且行。若井は優勝戦3着。シリーズ中も大崩れする事なく、堅実な走りで上位着でまとめていた。鈴木清は同大会連覇がかかっていたが、結果は4着。それでも流れとしては悪くない。大木は優勝戦6着。今年はこれまで7回の優出があるが、優勝はまだゼロ。この辺で今年の初優勝を決めておきたいところ。森は優勝戦で落車。それ以来のレースになるので、初日の試走には特に注意を払いたい。
佐藤摩弥はGIIの3日目に反則妨害。これにより勝ち上がり権利はなくなってしまったが、その後の2走はともに1着。悪い流れには陥っていない。佐藤裕二も前走はGIIで、準決3着で惜しくも優出を逃したが、予選中は力強い走りができていたので今回楽しみ。山田達也、平田雅崇といったS級もエンジンはある程度の位置にある。
外来で唯一のS級は松本やすし。前走は地元で、補充選手として3走してきた。今回に向けて連勝で終えているので、リズムとしては上り調子。アウェーとなる川口走路でファンに存在感を示せるか。
A級では中野憲人、青木治親といったところが堅調。伊勢崎勢では谷津圭治、鈴木聡太が地元で補充3走してきた。2人とも全て車券に絡む結果で、状態の良さを表していた。スピード面では西原智昭が上位。S級ともなんらそん色ない走りができるので、優勝争いにまで参加してくるかも。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
大木 光〔川口 S-22(28期)〕
山田 達也〔川口 S-24(28期)〕
鈴木 清〔川口 S-29(23期)〕
松本 やすし〔伊勢崎 S-46(32期)〕
状態上向きの木村武之、圧倒的存在感の鈴木圭一郎に注目!
浜松オートは約1ヶ月ぶりの開催。前回は鈴木圭一郎の優勝だったが、その時からはだいぶ気候も変わっているし、メンバーも異なる。外来は伊勢崎からが主で、川口からの参戦はない。どのようなシリーズになるのか。
鈴木圭一郎は前走が川口4日間開催だった。スーパーハンデでの競争で、初日から連勝を決めてはいたが、準決ではさすがに厳しかった。最終日も追い込み届かず5着。ただし、試走タイムはしっかりと出ていたようにエンジン面は悪くない。今回はハンデ位置がどうなるかも焦点だが、通常の最重ハンに戻れば展開は楽。引き続きスーパーハンデだとしても、強烈な追い込みを見せてくれる。
伊勢崎ナイターで優勝してきたのは木村武之。これが今年の初優勝。なかなか波に乗れないでいた木村武だが、この優勝をきっかけに上昇気流に乗りたい。佐藤貴也と金子大輔、伊藤信夫の前走は川口のGIIナイター。ここでは3者とも優勝戦までは進めていなかった。伊藤信は初日から連勝を決め、準決は惜しくも3着。最終日は1着を取っていたようにエンジン状態は上々。金子もシリーズ中2勝を挙げ、悪くはない結果だった。佐藤貴は白星を挙げる事ができず不本意なシリーズになってしまった。地元に帰って来た今回は巻き返しを図りたい。また青島正樹は木村武が優勝したレースに乗っていた。青島はこれが今年初優出。木村武同様に、このまま調子を上げていきたい。
外来S級は伊勢崎から吉原恭佑、新井恵匠、内山高秀が参戦。3者とも前走は地元4日間開催。ここで優出したのは新井恵匠。優勝戦は展開が向かず5着だったが、シリーズ中は初日から連勝を決めるなど動きは活発。吉原と内山は優勝戦まで進めなかったが、エンジン的には戦えるレベルにある。
地元A級は浅田真吾が好調。前走の伊勢崎ナイターでは優出し3着に食い込んでいたし、その前の地元でも優勝戦まで進み4着。スタート力を活かした速攻に期待ができる。33期コンビの落合巧と花田一輝は成長盛り。一戦ごとに力を付けている印象で、シリーズ中にも底力が増してくる。岡谷美由紀は前走の川口GIIナイターで初日から3連勝。早めに逃げる展開に持ち込めれば連対率が大幅に高まる。
外来A級では田中賢と福田勝則が優出しての参戦。田中賢はスピードが魅力で、福田勝はハンデ位置を活かしての速攻を持ち味としている。岩田行雄もまだまだ血気盛んな走りを展開。混戦になればなるほど威力がアップするタイプ。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
金子 大輔〔浜松 S-15(29期)〕
木村 武之〔浜松 S-17(26期)〕
伊藤 信夫〔浜松 S-25(24期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-18(32期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-21(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-30(26期)〕
有吉辰也が山陽の記念優勝で凱旋!
今回の飯塚5日間開催はナイターレース。走路温度が高まりつつある昨今だが、ナイターの時間帯ならある程度のスピードレースが期待できる。直前の山陽GIIで走っていた選手が多く、レースの時間帯と場所は変わるが、その時の動きが参考になる。
山陽GIIで見事に優勝を果たしたのは有吉辰也。優勝戦は重走路で有吉らしいスタートからの速攻が決まっていた。良走路でも良い動きをしていたので、エンジン自体は高い位置にある。このまま波にのるべく、初日から快進撃を見せてくれそう。
その優勝戦で2着だったのは角南一如。課題とされていたスタートを決め、同ハンから2番手発進を見せていた。予選道中の動きも軽快で、優勝戦のようなスタートを再現できれば、展開がグッと楽になる。リズムは良いと言えるので、今回は優勝争いにまで参加してきそうだ。優勝戦で3着だったのは岩見貴史。優勝戦ではそこまでスタート切れなかったが、シリーズ中は鋭いダッシュを決めていた。乗り手の方も乗れてきているので、今回も注目の選手。
他に優勝戦に乗っていたのは佐々木啓、緒方浩一、長田恭徳。佐々木は変わらずエンジンが安定している。走路状況を問わない力強い走りは大きな魅力。反則が少ないのも安心して車券を買える要因。緒方はシリーズ中、尻上がりに良くなってきた印象。長田は今年、大きな飛躍を見せている。GIを制した事が自信につながり、大舞台でも堂々と走っている。一般開催では捌きが上達した姿を見せている。
今回の地元飯塚トップは浦田信輔。山陽GIIでは優勝戦に乗れなかったが、初日と2日目はまずまずの動きをしていた。エンジン的に仕上がってはいないが、戦えるだけの機力はありそう。篠原睦、久門徹といったあたりも、一般開催ならエンジン的に十分通用する仕上がり。鐘ヶ江将平と滝下隼平はやや流動的。安定した機力を求めたいところ。
山陽勢の有力どころは佐々木啓と角南の他に、丹村飛竜や松尾啓史など。丹村はエンジンが日替わりで、成績が安定していない。良い時もあるので、その動きをずっと保ちたい。松尾はGIで反則を2度した後、悪影響は感じられずにいたが、GIIでは全く見せ場がなかった。早い段階でいつもの走りを取り戻したい。また、西村龍太郎はGIIでの動きも悪くなかったし、その前の飯塚では優勝しており、今回は飯塚で連続優勝がかかっている。
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主な出場予定選手
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浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
有吉 辰也〔飯塚 S-20(25期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-33(29期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-13(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-16(26期)〕
角南 一如〔山陽 S-45(27期)〕
有吉辰也がGII7度目の優勝!
山陽オートで行われていたGII小林啓二杯は、飯塚の25期・有吉辰也の優勝で幕を閉じた。最終日の12日は1Rから重走路。優勝戦の12Rまでずっと不安定走路でレースが行われた。
試走タイムは佐々木啓が一番時計で45。次いで岩見貴史が49、有吉が50、角南一如が54、緒方浩一と長田恭徳が55、藤岡一樹が56、片岡賢児が最も悪くて60だった。
まずはスタート争いだが、0ハン単騎の片岡はしっかりと残した。10線は最内の緒方が飛び出し、4枠の角南が続く。7枠の有吉が3番手発進となった。
片岡を追う緒方と角南だが、その前に有吉が1周半でインから浮上し首位を奪取。速攻が決まった。その後は有吉がマイペースの逃げを打ち、後続を寄せ付けず逃げ切った。後ろでは角南が2番手に立ち、追ってきた岩見の猛攻を封じ切り準優勝。岩見は3着。佐々木は追ってきたが4番手で足が止まってしまった。
有吉は得意の勝ちパターンに持ち込み、今年の初優勝が記念レースとなった。昨年はGIIを2つ獲り、その前の年はGIでも優勝している。全盛期ほどの迫力ではないが、着実に底力を取り戻しつつある。これでSG3V、GI13V、GII7V。記念タイトルの積み重ねは、本人の自信回復に大きな影響を与えるだろう。今年はSGでも本来の姿を見せるべく、復活の力走に期待したい。