今度は3日間のナイター短期決戦!
3つの時間帯でレースが行われている飯塚オート。今回はナイター開催で、最終レースは20時40分。前走が山陽GIだった選手が多く、レース場と時間帯が変わるとはいえ、その時の流れが参考になる。
その山陽GIで記念初優勝を決めたのが長田恭徳。近年は急激に走力を増しているが、目に見える結果としてしっかりと表れた。最重ハンに置かれてはいるが、同ハンに何人か並ぶ場合は内枠になるケースが多いだろうから、まだまだチャンス。優勝戦にまで乗ってくれば、その恩恵を大きく受けられるだろう。
今回出場する中でその優勝戦に乗っていたのは他に、荒尾聡、佐々木啓、田中茂、田中正樹、滝下隼平。荒尾は3着だったが、シリーズ中は素晴らしい動きを見せていた。準決でも圧巻の勝ち方をしていたので、エンジンも乗り手も高い位置にある。前回のリベンジとばかりに燃えているか。
佐々木は優出4着。予選道中は3勝を含むオール連対の安定感だった。その前の飯塚で珍しく反則をしてしまったが、その悪影響は全くない。今節も落ち着いて見ていられる選手の一人。田中茂はイン攻めが冴えていた。今回はハンデ戦がメインで、追い込むレースが多いだろうから持ち味を存分に発揮できる。田中正は近況、成績が上向き。これといって走りに特長はないが、逆に目立った弱点もない。滝下は本来のスピードが戻っていた。展開不問で追い込んで行く走りは魅力大だ。
山陽GIで優出はできなかったが浦田信輔、篠原睦、久門徹といった強豪もエンジン状態としてはまずまず。浦田はシリーズ中に白星はなかったが、エンジン自体はそこまで悪くなさそうだった。篠原は3日目に一般戦回りになったがシリーズ中に2勝を挙げた。
岩見貴史は前々走の飯塚ミッドナイトで優勝。その時の動きを出せればいい。重富大輔もいつものスピードは出ている模様で、ナイター向きの走りと言える。若手の中村杏亮は、連続優勝がかかった前走の優勝戦でまさかの落車。それまではかなりリズムが良かっただけに、落車による悪影響がなければ期待できる。
山陽勢は長田、佐々木の他はイマイチ。実力者・松尾啓史は前走のGIでシリーズ中に2回の反則妨害。状況的に無理な攻めはできないが元々、危険な走りはしないタイプ。岩崎亮一、浜野淳はエンジンに底上げが必要な現状。
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主な出場予定選手
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荒尾 聡〔飯塚 S-4(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-10(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-19(26期)〕
久門 徹〔飯塚 S-28(26期)〕
岩見 貴史〔飯塚 S-33(29期)〕
田中 茂〔飯塚 S-34(26期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-9(23期)〕
長田 恭徳〔山陽 A-5(32期)〕
長田恭徳が記念レース初制覇!
山陽オートで行われていたGI第1回令和グランドチャンピオンカップは、地元の32期・長田恭徳が優勝を決めた。自身2度目の優勝は、嬉しいGIの大舞台。記念レースタイトルホルダーに名乗りを挙げた。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは、荒尾聡が31で一番時計。次いで、滝下隼平と田中茂、佐々木啓が32。有吉辰也が33、長田恭徳が34、青木隆浩と田中正樹が36だった。
レース展開だが、まずは0ハン単騎の青木はスタートを残した。10線からは長田がトップスタート。これに田中正、有吉が続いていく。大外の荒尾は5番手発進となった。
序盤からペースを上げたかった青木は、1周目で長田に捕まってしまう。有吉が素早く2番手に立ち、荒尾も3番手の位置に早々と付けた。ここからは長田がどこまでスピードに乗れるかが焦点になったが、2番手を走る有吉に対し常にセーフティリードを保つことができた。最終的にはこのままゴールし、長田が優勝。2、3着には有吉と荒尾が入った。
これまでの長田はGIIで2度の優出はあったが、GIは初めての優出だった。それにも関わらず初優出初優勝の快挙を達成してしまった。しかし、これはまぐれでもなんでもない。このところの長田の走りを見ると、一枚も二枚も成長の壁をぶち破り、強豪相手でも臆することなく思い切りのよい走りができていた。32期生と言うと、鈴木圭一郎に話題が集まりがちだが、ここにも注目すべき選手が現れた。これからの活躍に期待したい。
ほぼ地元勢による伊勢崎ナイター!
今はコロナウィルス感染防止の措置で、選手の東西の往来が基本的に制限されているオートレース界。昼間は川口で開催がある関係で、今回の伊勢崎開催に参加するのはほぼ地元勢。断トツの優勝候補は青山周平だが、それに待ったをかける選手は現れるのか。
先述の青山は好調そのもの。前走の浜松GIでは追い込み及ばず準優勝に終わったが、現在は7節連続優出中で、その内4回は優勝を決めている。エンジンは高い位置で安定。更に乗り手の方の走りも冴え渡っている。走路温度が上がりつつある現状で、セッティングを外さない限りは優勝戦進出は必至。更には優勝をも決めることができるだろう。
そこに対抗できる一番手は早川清太郎。近況は川口と浜松に遠征に行っており、地元以外の走路で折り合いが付かない課題は解消されていないが、地元に帰ってくれば問題はない。いつも以上の走りに期待ができる。あとはエンジンをどこまで仕上げられるか次第。青山と同様かそれ以上の機力を出せれば、内側に置かれるハンデ位置を活かして青山にプレッシャーをかけられる。
絶対王者・高橋貢は地元GIIの優勝戦で他落してからレースをしていない。今回も出場するかどうかは微妙だが、レースに参加してこれればしっかりとした走りができるという証拠。今までの分も取り戻す力走に期待したい。
30期の新井恵匠と田村治郎はエンジンの仕上がりを欠いている現況。両者とも前走は浜松GIだったが、ここでは思うような結果が出せなかった。しかし、エンジンが並かそれ以上になれば、最後方からでも追ってこれるだろう。内山高秀はエンジンが並。冷静な状況判断で軽ハン勢を捌いて行けるが、同格相手となるとエンジンの上積みは必要。
吉原恭佑と松本やすしの32期コンビもエンジン的にはもう少し欲しい状態。エンジンが仕上がれば吉原には強烈な突っ込みが、松本にはスピード乗った走りが期待できる。森村亮は現在S級にランクされているが、その影響でハンデ位置には苦しんでいる印象。しかし、今のステージで戦うにはこの苦しい状況を打開しなくてはならない。
A級では竹本修が前走の川口で優出し4着。4日間のシリーズで2日目と準決に白星を挙げている。走りに派手さはないが、堅実な追い込みが魅力の選手。浜松から参戦の石貝武之は前走の地元で準優勝。ハンデ位置を活かして後続を振り切るシーンが目立っていた。
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主な出場予定選手
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青山 周平〔伊勢崎 S-1(31期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-3(29期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-5(22期)〕
吉原 恭佑〔伊勢崎 S-18(32期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-21(30期)〕
内山 高秀〔伊勢崎 S-30(26期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-32(30期)〕
森村 亮〔伊勢崎 S-43(29期)〕
川口勢は鈴木圭一郎包囲網を形成できるか!
前回の川口オートで100Vを達成した永井大介。デビュー時から異次元のスピードを武器に優勝回数を積み重ねてきたが、ついに大台に乗った。対して、浜松の鈴木圭一郎は現在、4節連続で優勝中。この2人が今シリーズの核になるが、地元川口勢の中には調子を上げている選手もあり、優勝争いは簡単ではない。
100V王手で足が止まっていた永井ではあったが、前走では本来の走りが戻り、4日間のシリーズをオール連対で優勝を果たした。エンジンも乗り手も絶好調なので、ここから再び快進撃を開始したい。
鈴木圭の方も勢いはかなりある。ここまでの4節連続優勝の中には地元GIも含まれているし、川口4日間開催で完全優勝も記録している。更に言えば、その16走はオール連対。それも2着は3回だけで、それ以外は全て1着。驚異的な安定感を示しており、よほどの事がない限りは優勝戦まで進出してくるだろうし、優勝をもぎ取っていきそうだ。
外来S級は鈴木圭以外には渡辺篤が参戦。近況はそこまで調子が上がっているとはいえないが、前々走では地元のGIで優出している。エンジンが走路に折り合えばスピードに乗った走りで番手を上げてくる。
その浜松S級2車に対して地元勢は万全の状態で対応する。永井がリーダー的存在になるが、若井友和や大木光、鈴木清なども対抗できる仕上がり。若井は前走で優出し3着。4日間のシリーズで、優勝戦以外は全て連対。温度が上がりつつある熱走路にも対応できている。大木と鈴木清もインからの速攻が決まっている。
前走で優出は逃したが中村雅人と佐藤摩弥も好仕上がり。中村は準決3着、佐藤摩は6着だったが、2人ともそれ以外の3走は全て1着。予選中は強豪が当たる可能性は少ないので、初日と2日目までは結果を出してくるだろう。
山田達也、佐藤裕二、平田雅崇、五十嵐一夫といったあたりもエンジンの底上げができれば、優勝戦まで進出できそうな現状。
S級以外では掛川和人が前走で準優勝。試走タイムは出ない傾向あるが、鋭い飛び出しから自分の展開を作れればS級勢を苦しめることができる。またB級ではあるが田辺誠が現在、3節連続で優出中。前々走はハンデ差を活かして優勝も決めている。
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主な出場予定選手
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永井 大介〔川口 S-6(25期)〕
鈴木 圭一郎〔浜松 S-2(32期)〕
中村 雅人〔川口 S-7(28期)〕
若井 友和〔川口 S-8(25期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-14(31期)〕
大木 光〔川口 S-22(28期)〕
鈴木 清〔川口 S-29(23期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-27(31期)〕
荒尾聡が速攻で初代王者に名乗りを挙げるか!
GI第1回令和グランドチャンピオンカップも優勝戦のメンバーが出揃った。軽ハンの青木隆浩が準決を突破したため、優勝戦は0、10のハンデ構成。この大会の初代タイトルホルダーになるのは...。
0ハン単騎に青木隆浩。10線は内から田中正樹、長田恭徳、滝下隼平、田中茂、有吉辰也、佐々木啓、荒尾聡となった。
まず0ハンの青木はスタートを残せるだろう。10線は内から田中正、長田が飛び出すか、大外から荒尾がカマシ気味に出るか。へこむ可能性があるのは滝下と田中茂。有吉もそれなりのスタートを切りそう。
レース展開は青木が逃げる形。序盤でどこまでペースを上げられるかがカギになるが、6周戦の準決で逃げ切ることができていないので、8周戦となるともっと厳しくなる。だれかに捕まってしまいそう。
追う側の一番手は田中正と長田。田中正は今シリーズは白星がないが、成績自体は安定しており、青木をマークしていける。長田は準決で前に2車重なっている状況を見事に打開してみせた。エンジン力だけではなく、捌きの方もかなり良くなっている。先に交わすとすれば長田か。
荒尾は内枠勢を全て置いて出れば、展開がグッと楽になる。青木の逃げを追って走りやすいし、準決で見せたスピードを遺憾なく発揮し先頭に踊り出るだろう。トップスタートまではなくても、3番手ぐらいには発進できそうで、同ハンを捌いた後に、青木を追う態勢を作れる。スタート力、エンジン力、捌きを考慮して荒尾を本命に推したい。
相手は長田。近況は成績が上向いており、走力アップと共にレース運びにも自信がうかがえる。ハンデ位置も内寄りなので、早めに抜け出せれば外枠勢を振り切るシーンも十分。3番手には有吉。全盛時ほどではないが、スタートの切れは悪くないし、レース序盤で好位置に付ける可能性もある。冷静な走りで首位を脅かす。そして、佐々木。今節ここまでオール連対できているのは佐々木だけ。8周戦になるのは好材料。最後に田中正。10線最内の利でスタートを決め、序盤で先頭に立てれば金星もあり得る。もちろんスタートを含めた序盤の位置取り次第では爆発力ある滝下や、攻撃力がある田中茂の浮上も考えられる。
◎荒尾聡
○長田恭徳
△有吉辰也
△佐々木啓
▲田中正樹