年末のSS王座へのキップをかけ、白熱のバトルが展開される!
近年は西日本で行われることが多くなっている特別GIプレミアムカップ。今回は今年3月に開催された時と同じ山陽オートで行われる。その時、優勝したのは川口の中村雅人。果たして今回は誰が栄冠を掴み取るのか。地区別に注目選手を挙げていく。
まずは開催地区である山陽から。山陽のエース格となった丹村飛竜だが、成績は安定しない傾向がある。前走の地元ミッドナイトでは3日間全て3着で優出はならなかった。ただ、エンジンが仕上がれば強烈な攻めを見せてくるので、試走タイムで一番時計が出た時は期待度大。山陽勢で調子がいいのは佐々木啓。前走の飯塚ミッドナイトで優勝したが、その前の地元ミッドナイトでも優勝。更にその前も優出しており、エンジンは高い位置で推移。プレミアムカップは2008年に制しており、今回は2度目の同タイトル奪取を目指す。他では、エンジンさえ並以上になれば、冷静な捌きで番手を上げてくる松尾啓史や、良走路限定だが技術が高まっている丸山智史などに注目。
次に全国ランク1位の鈴木圭一郎を擁する浜松地区。その鈴木圭は調子が上がっている。前走となる地元GIで、圧巻の追い込みを見せて優勝。エンジンは抜群に仕上がっており、今回もそのスピードをまざまざと見せ付けそう。その優勝戦で2、3着に入線したのはA級の柴田健治と藤波直也。柴田はレース序盤から逃げ態勢で、それに藤波がピタリと続いていたが、どちらも鈴木圭の猛追の前に屈してしまった。それでもエンジン状態は良く、乗り手もリズムに乗れているので今回も楽しみ。佐藤貴也はGIの初日にまさかのフライング。早々と失権となってしまったが、シリーズ中はオール連対を果たしていた。木村武之も準決3着以外はオール連対。エンジンはいい。金子大輔はエンジンが変調気味。早めの立て直しに期待したい。
現在は高橋貢、青山周平、早川清太郎の3強状態になっている伊勢崎地区。高橋貢は前走の地元ではエンジンが仕上がらなかった。それでも腕だけで優勝戦までは進出していた。その優勝戦を制したのは青山周平。しかもオール連対での安定感。青山はその前も浜松GIIで優出3着があったり、SG優勝があったりとここ数ヶ月は絶好調。早川は前走が浜松GIで、そこでは思うような結果が残せなかった。地元でこそ鋭い走りができる早川だが、遠征先ではイマイチな事が多い。今回はどうなるか。
川口地区は永井大介がエース。その永井は前走の地元で優出し4着。ただ、予選準決などを見ていると、永井らしい走りができていたので心配はない。これまで8度制しているプレミアムカップは相性のいい大会。今回も活躍は必至だ。川口2番手は前回覇者の中村雅人。中村の近況はマズマズ。完調ではないが、前走の浜松GIではソコソコの走りができていた。その浜松GIで優出したのは若井友和。シリーズ中に白星はなかったが、レース道中は強豪相手でも直線は強めだった。池田政和も近況は上々。走路温度が冷えてくる時期は大活躍が見込まれる。佐藤摩弥と佐藤裕二は前走の飯塚ミッドナイトで優出。A級では若手の小林瑞季が、前走の地元で準優勝と上り調子。
最後に飯塚地区。浦田信輔が前走の川口5日間一般開催で優勝。優勝戦は試走後に雨がパラつく難しい走路だったが、気合の走りで優勝を掴み取ってみせた。飯塚2番手は篠原睦。近況は目立った活躍がないが、エンジン自体はある程度の位置で推移。荒尾聡は前走の浜松GIで優出。マズマズの動きを見せている。他では岩見貴史や久門徹らが速攻を決めてくるかも。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
佐藤 貴也〔浜松 S-7(29期)〕
永井 大介〔川口 S-2(25期)〕
中村 雅人〔川口 S-6(28期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-4(31期)〕
丹村 飛竜〔山陽 S-9(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-15(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-13(23期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
脅威の追い込みで鈴木圭一郎が秋のスピード王を制す!
浜松オートで行われていた第61回秋のスピード王決定戦は、地元の32期・鈴木圭一郎が最後方から追い込んで勝ち切った。
試走タイムは鈴木圭が1番時計の30、次いで荒尾聡が33、柴田健治と若井友和が34、鈴木静二が35、浅野浩幸と藤波直也が36、浅田真吾は37と一番悪かった。
0ハンのスタート争いは、大外の藤波がカマシ気味に出ていく。それを受け止める形で柴田が先に1コーナーに突入していく。その後ろは浅田、浅野、鈴木静と続いていく。10線は枠ナリに若井、荒尾、鈴木圭と出ていった。
その後は柴田と藤波がぐんぐんとペースを上げる。同ハンの他3者は付いて行くことができず、差は離されていく一方。浅田以下は、やや車群が密集していたが、そこを外から中から交わしていく車は鈴木圭。しかし、鈴木圭が3番手に立つ頃には、柴田と藤波は遥か前方。残り4周ほど残していたが、追いつけるかどうかはかなり微妙な距離だった。しかし、周回ごとに徐々に差を詰め、まずは藤波をインから突破。そして、最終周回のバックストレッチで柴田を外からパス。見事に鈴木圭が先頭に踊り出てみせた。そのままゴールで、同タイトルを連覇。
それにしても鈴木圭のスピードが目立ったレースだった。ゴチャ付く中団を難なく交わす腕も流石だったが、そこからの猛追は異次元の走りだった。試走タイムから他を圧倒していたとはいえ、乗り手が疲れてくるレース後半でむしろスピードが増したように見えた。一時期ほどの快進撃は見られなくなった鈴木圭だが、今後のプレミアムカップに弾みが付いたのは間違いない。
S級選手は不在だが、逆に優勝争いは混沌と!
この開催の直後にプレミアムカップが控えている関係で、今回はS級とA級上位の選手は不在。A級の中堅以下とB級による戦いになる。こういったメンバーの戦いは、ちょっとしたエンジン差、スタート後の隊形次第で、レース展開が簡単に変わってくる。試走タイムにはいつも以上に注意を払いたい。
今回の舞台となる川口で、出場する中でランクトップは石井大輔。石井は近況、調子が上がっている。前走となる地元5日間開催でも優出し6着。それまでの4走は全て車券に絡む結果で、好走を連発させていた。元々、スタートは巧い方で、自らレース展開を作るケースは多かった。今回は追い込むレースが多くなるので、武器のスタート力で10M前の選手を叩いていきたい。
他に地元で有力なのは、山際真介、青木治親、篠崎実、泉田修佑など。山際は近況の成績こそ振るわないが、今回のメンバーに入ればスピードは上位で、エンジンが並以上に仕上がれば爆発的走りを披露できる。青木はプレミアムカップに出ていないのが不思議なくらいの実力の持ち主。メンバーが薄い今回は活躍必至。篠崎は前走の地元5日間開催で奮闘が目立っていた。泉田の近況は、やや成長の壁にぶち当たっているが、ここを乗り越えられればもう一つ上のステージに行ける。
外来A級ではまず中野政則。前走の地元ミッドナイトでは凡走が続いたが、その前の地元昼間開催で久しぶりに優勝を決めた。中野政もスピードあるタイプで、今回は捲りを主体に攻め上げていきそう。次に片岡賢児。前走は山陽3日間のミッドナイトだったが、ここではオール2着の準優勝を決めている。流れはかなり良いので今回も楽しみ。
田中進と高林亮は、車を外のコースに持ち出せれば車速を乗せてくるタイプ。別府末彦や田中泰彦は、スタートで好位を奪ってイン粘り込むタイプ。青木勝美や竹内正浩らもエンジン状態はソコソコ良い。
B級では伊勢崎勢に好調者が多い。深沢悟、松村真、関仁孝、近藤裕保、滝沢健らが前走の地元4日間開催で、シリーズ中に1勝を挙げている。竹島繁夫、伊藤幸人らはシリーズ中に2勝を挙げていた。落車明けだった田崎萌は4走中3回の連対。内田利彦は4走全てで車券に絡む安定感を見せていた。
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主な出場予定選手
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石井 大輔〔川口 A-69(28期)〕
山際 真介〔川口 A-72(26期)〕
青木 治親〔川口 A-89(29期)〕
篠崎 実〔川口 A-120(9期)〕
泉田 修佑〔川口 A-126(33期)〕
田中 進〔飯塚 A-83(27期)〕
中野 政則〔山陽 A-113(27期)〕
片岡 賢児〔飯塚 A-188(21期)〕
鈴木圭一郎が同年で2度のスピード王へ!
浜松オートで行われている第61回GI秋のスピード王決定戦は優勝戦のメンバーが出揃った。気温が高かったせいか、走路温度も高まり、軽ハン勢の活躍が目立った準決勝戦。そこから優勝戦へ進出したのは最重ハンの選手が3名、10M前の選手が5名と、GIにしては異例のメンバー構成となった。果たして、この難解な戦いを制するのは。
まずは0ハン5車のスタート争いからになってくるが、いずれもスタートに関しては巧者といえる面々。1コーナー進入想定は難しいが、その中でも長らく速攻派で鳴らした鈴木静二が飛び出すか。そうなるとその一つ外の浅田真吾が乗って行く。更にその外の柴田健治と藤波直也がダッシュ付きそう。浅野浩幸は最内の特徴で、同体で出られればいいが、少しでも遅れてしまうと外枠勢に抑え込まれて失速してしまう可能性がある。
10線3車のスタート争いは枠ナリか、もしかしたら若井友和が包まれて8番手発進になるかも。
鈴木静のペースだが、記念の8周回では最後まで逃げ切るのは考えづらい。スピード的には同ハンでも柴田や藤波の方が上で、早い段階に一対一に持ち込まれると分が悪い。逆に、柴田や藤波は4周目までに先頭に立てれば、最重ハン勢を振り切る可能性が大。その最重ハン勢では荒尾が準決で1着を取っており、スタート争いでも先行するケースが考えられる。0ハン勢を追って行く一番手になるか。それでも当ブログでの本命には鈴木圭を推す。
スタートしてすぐは最後方、もしくは7番手からのレースになりそうだが、エンジンの仕上がりは間違いなく一番。準決でも驚異の試走タイムが出ており、状態の良さがうかがえる。記念の優勝戦で2周回延びるのは鈴木圭にとって好材料。前を走る選手を1車ずつ冷静に捌いて行きそうだ。
相手は柴田。序盤で好位置に付けることができそうで、先述のとおり早い段階で先頭に立てればハイペースの逃げに持ち込める。次に藤波。柴田と同様に、序盤の展開作りさえうまく行けば、優勝のチャンスがグッと近づく。そして荒尾。もしかしたら0ハンを何車か叩くシーンが見られるかも。そうなると素早い仕掛けで首位に躍り出られる。最後に浅田。0ハンからトップスタートを切るようなら一発、見せ場を作ってくるだろう。
◎鈴木圭一郎
○柴田健治
△藤波直也
△荒尾聡
▲浅田真吾
今度は飯塚オートで深夜の激闘!
最近は山陽オートでよく開催されているミッドナイトレース。今回は本家本元の飯塚オートで3日間の開催だ。いつもよりS級選手の参戦人数が多く、シリーズは盛り上がりそう。
今回の地元飯塚からはS級が3人参戦予定。岩見貴史は山陽からのミッドナイトレース連戦。初日に白星があり、準決3着で優勝戦には進めなかったが、マズマズの動きを見せていた。今回はメンバー的に優出はノルマ。地の利を生かして初日から快進撃を見せるか。桝崎陽介は、着順はそれほど良くはないが、基本的に整備には熱心に取り組む方で、エンジンの大崩れは少ない。久門徹は前走が川口5日間一般開催だった。なかなかエンジンが折り合わず苦しいシリーズになったが、最終日には白星を挙げ、一応の意地は見せた。
外来S級は4人参戦予定。最も好調なのは佐々木啓。近況はエンジンが上向いていて、前走の山陽ミッドナイトではオール連対での優勝を決めた。優勝戦は最重ハンの大外からのレースだったが、最後方から全車を抜いて優勝。落ち着いたレースぶりながら差しが冴えていた。戦いの舞台は山陽から飯塚に変わるが、同じミッドナイトの時間なので連続優勝に期待がかかる。
他の3名は佐藤摩弥、佐藤裕二、田中賢。佐藤摩は近況イマイチの状況が続いていたが、前走の伊勢崎ナイターでは追い込める動きが出ていた。ここからの上昇がありそう。同じシリーズに出ていた田中賢は、エンジンが良くならない。ただ、並以上の状態になれば、ミッドナイトでタイムが出やすい状況なので、上位に進出できる。佐藤裕は前走が地元5日間一般開催。準決4着で優勝戦には乗れなかったが、シリーズ中に3勝があり、最終日もいいレースができていた。
A級では岩沼靖郎が好調。前走の地元ナイターで準優勝。持ち味のスピードを遺憾なく発揮していた。早々と逃げる展開に持ち込めれば、最高ハンでも追い切れない車速は魅力。同地区の同期である北渡瀬充も好調。前々走の地元では優出し3着。その後の地元戦でもマズマズの動きをしていた。
B級では、山陽の坊田寿彦が気配いい。前々走の山陽ミッドナイトで好走していたし、その後の川口5日間一般開催でも3回の連対がある。岡崎秀二、井上秀則あたりも一人で走れる展開なら連に絡めるかも。
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主な出場予定選手
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岩見 貴史〔飯塚 S-39(29期)〕
桝崎 陽介〔飯塚 S-42(28期)〕
久門 徹〔飯塚 S-43(26期)〕
佐藤 摩弥〔川口 S-23(31期)〕
佐藤 裕二〔川口 S-41(24期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-29(23期)〕
田中 賢〔伊勢崎 S-38(29期)〕
岩沼 靖郎〔伊勢崎 A-73(25期)〕