豪華絢爛・SGオールスター開幕!
ファン投票により出場者が決まるSGオールスターオートレースが、川口で29日から5日間開催される。毎年、4月下旬に行なわれるこの大会は、気候的に暖かくなる時期。選手には、温度の変化にエンジンを合わせる整備力も問われる。昨年の覇者は青山周平。果たして連覇達成となるのか。
有力選手を地区別に挙げていく。まずは開催地区である川口から。川口でランクトップは中村雅人。中村は昨年末のSS予選での落車から前走の浜松で復帰した。準決は3着だったが、それ以外の3走は全て1着。完全復活と言えるかどうかは微妙だが、以前の中村らしい力強い走りは垣間見えていた。SGでメンバーは濃いとは言え、優勝争いにまで参加してくる可能性は高い。ランク次位は永井大介。ここ一年は記念の優勝から遠ざかっているが、優出はある程度できている。今回は地元での開催なので、これにかける意気込みは満点だろう。他では、山陽のGIで優出した池田政和、地元一般開催で優出した佐藤裕二、浜松遠征で優出した大木光あたりが有力どころ。
次は、全国ランク1位の鈴木圭一郎擁する浜松地区。今年は、なかなか優勝できないでいた鈴木だが、前走の地元開催で今年初優勝を決めた。シリーズ通してオール連対。SGに関しては、ここまで全日本選抜、日本選手権、スーパースター王座決定戦と3連覇中。今回はSG4連覇がかかっている。エンジン状態が良い今、偉業達成も夢ではない。ランク次位は木村武之。前走の山陽GIでは勝ち星を挙げることができず、イマイチな結果に終わった。今年は1月に一般開催で優勝が1回あるだけだが、エンジンが仕上がった時の走りは迫力に溢れている。試走タイムが周りと同じくらい出れば強烈な攻めを見せてくれる。全国ランク7位の金子大輔は、まだ療養中で今回は欠場。他では、3月にプレミアムカップを制した佐藤貴也が、同期金子のぶんまで奮起しそうだ。
山陽地区のランクトップは全国12位の松尾啓史。今年は安定した成績を残しており、前走の地元GIでも準優勝。そこそこ良い形で今回に臨める。最も調子が良いのは人見剛志。人見も今年の良走路では素晴らしい走りを見せている。松尾が準優勝だったGIでも、見事に記念初優勝を決めてきた。スタートのキレも良く、鈴木圭と並んで状態だけなら双璧をなす。山陽は他にも中堅どころがたくさんいるので注目の地区である。
全国ランク2位の青山周平がいる伊勢崎地区は、絶対王者の高橋貢が復調中。前走の地元4日間開催で完全Vを達成。今回の大会に向けて調子を上げてきた。少し調子が落ちると、「衰えてきた」と言われがちな高橋だが、これまで何度も復活を見せており、今回も久々のSG優勝へ向け気合は充実。前回覇者の青山は、今年はスランプに入っている。優勝がまだない上に、優出も3回のみ。本人の実力を考えれば物足りないが、この辺でスランプ脱出しておきたい。高橋が優勝した節で、他に優勝戦に乗っていたのは新井恵匠と早川清太郎。どちらもレースごとに確かな成長を見せており、大舞台でも臆することなく走れるタイプ。
最後に飯塚地区。一時は全国最強地区を欲しいままにしていた飯塚だが、近況はあまり元気がない。それでも浦田信輔は一人気を吐いているし、荒尾聡のここ一番の勝負強さは健在。スタート力を武器に見せ場を作りそう。一つ明るい話題は、地元のGIIで約8年ぶりに記念を制した田中茂。かつては強烈な突っ込みで一年間にSGを3つ獲る大活躍を見せた。復調ムードにあるだけに、今回も期待したい。安定感では桝崎陽介を重視したいし、成長の余地ある鐘ヶ江将平にも1走1走、熱視線を送りたい。
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主な出場予定選手
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鈴木 圭一郎〔浜松 S-1(32期)〕
青山 周平〔伊勢崎 S-2(31期)〕
高橋 貢〔伊勢崎 S-3(22期)〕
中村 雅人〔川口 S-4(28期)〕
永井 大介〔川口 S-5(25期)〕
木村 武之〔浜松 S-6(26期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-8(23期)〕
早川 清太郎〔伊勢崎 S-9(29期)〕
松尾 啓史〔山陽 S-12(26期)〕