伝統の一戦・シルクカップ開幕!
今年もシルクカップの季節がやって来た。だいたい冬場に行なわれるこの大会は、好タイムが出ることが多い。スピード戦にどこまで対応できるかが一つのカギ。
地元大将格・高橋貢の前走は地元4日間開催。この時は初日からスーパーハンデでのレースだった。初日、2日目は順当に1着だったが、肝心の準決で3着になり優出を逃した。しかし、最終日はしっかり1着で締めているので、エンジン的には問題ないとみていい。高橋と同じくスーパーハンデでのレースだったが優勝戦まで進んだのが永井大介と池田政和。優勝戦は永井が7着、池田が8着と振るわなかったが、スーパーハンデからのレースはそこまで苦しいということの裏返し。今回は通常のハンデでの戦いだと思われるので、前回よりはレースも楽になる。
地元・川口で優勝してきたのは若井友和。優勝戦のメンバーはなかなかに強力だったが、地元の意地を見せて勝ちきった。4日間開催でオール連対と、エンジンの方も安定している。同じ優勝戦に乗っていたのは岡部聡。優勝戦は5着だったが、予選道中はオール連対。こちらもエンジンは安定した推移を見せている。A級ではあるが、山崎進も優勝戦まで進んでいたので、今回の台風の目になるかも知れない。
山陽のGII若獅子杯で優勝してきたのは田村治郎。今年は大きな成長が見られた田村が、自身初となる記念優勝を山陽で遂げた。シリーズ通してオール3連対と堅実さも出てきた。GIIの次はGI優勝といきたい。田村と同じ伊勢崎で、山陽GIIで優出したのが松本やすし。高い潜在能力を少しずつ開放している印象。更なる飛躍も十分。若獅子杯とだけあって、他に優出した選手もフレッシュな面々。広瀬勝光は優勝戦で最終周回までは先頭を走っており、悔しい準優勝に終わった。シリーズ中はオール連対。勢いを付けてきている。青山周平は優勝戦3着。新しくなった走路で苦しんでいたが、自力はこちらが何枚も上。今回も優勝戦まで顔を出してくる可能性は高い。鐘ヶ江将平も優勝戦まで進んで5着。好ダッシュからの爆発的な走りが特徴の選手だ。
同じ山陽GIIを走っていた早川清太郎、平田雅崇、新井恵匠、渡辺篤、益春菜あたりは、山陽ではイマイチな結果だったが、新走路にうまく合わなかっただけの可能性があるので、今回の初日の試走には注目したい。
有力どころでは木村武之、篠原睦、前田淳あたりが、前走はSGでの参戦。SGの時は各々が納得いく結果を残せなかったので、今回は巻き返しを期す気持ちで臨んでくるだろう。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
高橋 貢〔伊勢崎 S-10(22期)〕
田村 治郎〔伊勢崎 S-37(30期)〕
永井 大介〔船橋 S-5(25期)〕
青山 周平〔船橋 S-6(31期)〕
木村 武之〔浜松 S-4(26期)〕
前田 淳〔山陽 S-13(27期)〕
篠原 睦〔飯塚 S-14(26期)〕
若井 友和〔川口 S-20(25期)〕
オート界で初の試み、ミッドナイトレース!
今回の飯塚はいつもと違う。初日の1Rが18時25分発走、最終レースが20時55分発走。2日目と3日目は、1Rが21時発走で、最終レースが23時30分発走だ。各日、6個レースが行なわれる。レース場に観客は入れず、車券の販売もネットバンク銀行決済によるネットバンク投票(楽天銀行・ジャパンネット銀行)と民間ポータルサイト(オッズパークなど)のみとなる。どのようなレースが展開されるのだろうか。
出場するS級選手は4人の予定。浦田信輔、荒尾聡、田中茂、岩崎亮一だ。浦田は2節前の船橋開催からエンジン状態が変調している。遠征回りが続いていたが、ようやく地元に帰ってきたので整備でしっかりと立て直していきたいところ。エンジンさえ並の状態になれば、また強烈な追い込みを披露してくれる。
荒尾はマズマズの推移。前々走の川口SGでは準優勝の好結果。その後の伊勢崎一般開催では、準決で4着になり優勝戦までは進めなかったが、4日間のうち2勝を挙げておりエンジン自体はソコソコ良い。田中茂は前走が川口のSGだった。準決3着で優出は逃したが、初日の6着以外は成績もまとまっており、このままでも戦える状態。岩崎は前走が伊勢崎一般開催。準決で、やや厳しい判定の反則を取られてしまった。ただし、最終日も1着で締めるなどエンジン面は良好だ。
A級で最も注目なのは滝下隼平。前走の川口ではエンジン噴いていた。準決は決め手を欠いて優勝戦には乗れなかったが、エンジンの仕上がりはかなり良い。タイヤが走路に食いつき、タイムが出る冬場が元々得意。今回はミッドナイトとあって、更にタイムが出そうな環境。スタートの甘さを補って余りある追い込みを見せてくれそう。
他でも、高林亮や重富大輔、田中進などスピードが出るレースで活躍できる選手には注目したい。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
浦田 信輔〔飯塚 S-3(23期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-7(27期)〕
田中 茂〔飯塚 S-11(26期)〕
岩崎 亮一〔山陽 S-8(25期)〕
高林 亮〔飯塚 A-27(27期)〕
重富 大輔〔飯塚 A-29(27期)〕
滝下 隼平〔飯塚 A-39(28期)〕
田方 秀和〔山陽 A-72(22期)〕
川口で3日間の短期決戦!
今回は3日間開催で初日が最終予選となり、各選手達は全く油断できない状況。近況の流れが大事になるので、最近の成績を振り返りながら有力選手を挙げていく。
地元のランクトップは佐藤裕二。前走の地元4日間開催では予選モレになってしまったが、晴れで走った2日間は共に1着。良走路に関しては問題なさそう。その節で準優勝だったのは森且行。その前のSGから試走タイムは出ており、エンジン状態は良かった。前走は2日目と4日目が重走路で、天候は不順だったが見事に対応して結果を残した。今回もその時の勢いそのままに臨める。S級もう一人は山田達也。前走の準決は3着で優勝戦までは進めなかったが、エンジン自体はマズマズの状態で安定。
外来で最も調子が良いのは佐々木啓。前走の伊勢崎で優勝した。4日間の成績もよくまとまっており、今回も良い状態で戦えそう。格から言えば中村雅人が断然上位。前走は川口のSGで、優勝戦まで進み7着。優勝戦こそ迫力を欠いてたが、予選道中は天候にも左右されない強さがあった。今回も当然、優勝候補の一人に挙げられる。
他の外来S級は内山高秀、西原智昭、東小野正道。3人とも前走は川口のSGで準決まで進んでいた。納得いく結果にはならなかったが、エンジン的には戦えない状態ではない。今回はメンバーが大幅に軽くなるので、成績的にも巻き返しに期待。
A級ではあるが牛沢和彦と掛川和人が好調。共に前走の地元で優勝戦まで進み、牛沢は3着。掛川は4着だった。予選道中の成績もまとまっており、今回も初日から好走を見せそうだ。
外来では青島正樹と笠木美孝がS級に匹敵するくらいの実力の持ち主。共に前走は川口のSGなので、また同じ走路で走れるアドバンテージがある。得意の速攻を炸裂させてくるか。飯塚の安藤定実にも注目したい。スピードはそこまでないが、競り合いに強い面があり、前を走る選手が射程内に入れば、迷わず突っ込んで行ける根性がある。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
佐藤 裕二〔川口 S-17(24期)〕
山田 達也〔川口 S-30(28期)〕
森 且行〔川口 S-46(25期)〕
中村 雅人〔船橋 S-2(28期)〕
内山 高秀〔船橋 S-19(26期)〕
西原 智昭〔船橋 S-43(28期)〕
佐々木 啓〔山陽 S-12(23期)〕
東小野 正道〔飯塚 S-34(25期)〕
田村治郎が記念タイトル初制覇!
15日に行われた山陽GII若獅子杯の優勝戦は、伊勢崎の田村治郎が制した。走りにくそうな走路で、落ち着いた走りを見せた。試走タイムからしてエンジンは良さそうだったが、それを100パーセント活かした冷静な乗りっぷりだった。
ハンデ戦のレース展開は、序盤に大月渉を交わした広瀬勝光が逃げ態勢に入る。20線からは好スタートを切った松本やすしだったが、1周3コーナーで流れてしまう。広瀬の後ろでは平塚雅樹が隙を窺いながら追走。その後ろでは青木治親が控えていた。田村は慌てることなく、青木と平塚を攻略。2番手に立つと、最終周で広瀬のインに突っ込み首位を奪取。そのままゴールとなった。青山周平は5番手で厳しい戦いを強いられていた。最終周に青木、平塚を突破すると広瀬を交わす余裕まではなく3着一杯。
田村はここ一年で大きな成長を見せた。SGの大舞台でも優勝戦まで駒を進めるようになった。その優勝戦でも上位着を取れるようになった。元々、スピードにはソコソコの定評があった。それに加えてスタートが良くなってきた。更に、道中での捌きも良くなってきている。年末にはSS王座トライアルに出場する。SG未冠組の中で、SG初制覇に最も近いのは青山だと思っていた。そこに鈴木圭一郎が加わってきた。ところが、ここへきて田村が堂々と名乗りを挙げてきた。オートレースの楽しみがまた一つ増えた。
例年、若獅子杯は通常のレースとは違うアグレッシブさを感じさせてくれる。GIやSGなど、優勝戦に進出する顔ぶれがいつも同じな記念より多くの魅力がある。GIIは企画の面で変化を加えることができる大会。若手重視の若獅子杯もいい。それ以外の柔軟性に富んだ大会が増えると、もっとオートレースの将来性が広がるのではないかと思っている。
鐘ヶ江将平が記念初優勝へ!
今回から新走路になった山陽オート。4日間の戦いが終わってその特徴が顕著に表れている。スタートの切り方の難しさ。エンジンが折り合うかどうかで、タイムがはっきりと変わってくる点。濡れ走路での異常な滑り。様々な厳しい状況に打ち克ち、優勝戦進出の8人が出揃った。
優出8人の中で最も良い試走タイムが出たのは青山周平の26。冬場になってきたからとは言え、この試走タイムは驚異的。他のレース場では出ない数字だ。上がりタイムで最も良いのは、鐘ヶ江が2日目に出した369。これもまた鐘ヶ江のいつものレースなら出ない数字。新走路はエンジン状態の良し悪しがくっきりと表れる。
レースは0ハン単騎の大月渉がマイペースで逃げそうだが、10線単騎の広瀬勝光が道中で捕らえそう。広瀬なら大月よりペースは上がる。しかし、20線からトップスタート切りそうな鐘ヶ江が8周回るまでには捕まえるとみた。そこで、当ブログでの本命には鐘ヶ江を推す。
もちろん単純な実力から言えば、青山の方が断然上ではある。しかし、青山本人が言っているように、ここ最近スタートの切れがイマイチ。20線に6車並んだ大外では先行は厳しく、良くても4~5番手のスタートになる。ここから早い段階で車群を抜け出せればいいが、少しでも手間取ると鐘ヶ江が大きなリードを作ってしまう。
他に調子が良いのは青木治親。初日、2日目の良走路でもソコソコのタイムが出ていた。スタートで2番手に出られれば、十分優勝争いに参加できる。ハンデ位置的に軽視できないのは平塚雅樹。20線の最内ならトップスタート切ってもおかしくない。その後、前の2車をすんなり交わせば連対も可能だ。今年、大きな成長を見せた田村治郎はスタート次第か。序盤で好位を奪えないと凡走に終わってしまう可能性もある。意外性あるのは松本やすし。まだまだ成長の余地があるだけに、大駆けを見せてくるかも知れない。
◎鐘ヶ江将平
○青山周平
△広瀬勝光
△青木治親
▲平塚雅樹