レースが始まる前、競馬場の入り口でお出迎え。
みんなで声を揃えて、
「いらっしゃいませ。」とファンを迎える。
調教師、騎手、職員が一丸となって競馬場を盛り上げている。廃止の危機があったからこそ、今のばんえい競馬があるんです、きっと。
昨年のリーディングジョッキー、鈴木勝堤騎手にお話を伺いました。
・・昨年は、わずか1勝差でのリーディング争いでしたが?
「最終日までわからなかったんだ。春に6日間の騎乗停止があったし、諦めてた時期もあったんだけどね。接戦になると、前にもリーディングになった事がある俺の方が、(2位だった藤野騎手より)精神的に有利だったよね。」
・・帯広競馬場の特徴は?
「今まであった4場の中で、1番難しいんだよ。タメ過ぎると逃げられるし、行き過ぎると最後でバテる。騎手の腕が大きく左右する競馬場なんだ。」
・・どんな馬がいい馬なんですか?
「余分な事はしない馬。あとは、若馬で小さくても、心臓の強い馬ね。そういう馬を調教で自分で育てるんだよ。調教師と厩務員の連携も大切。身体が出来てないのに、無理させたら終わりだからね。」
・・今はどんな馬が狙いめですか?
「春はクラスが下がった馬ね。あと、障害が冬場より低くなってるから、スピードのある馬がいいよ。」
元々は平地のジョッキーを目指していたという鈴木騎手。体重が重かったので、ばんえい競馬にいたお兄さんを頼って来たそうです。今年の目標は、
「1日1勝。そうすれば150は勝てるからね。がっつき過ぎないようにしてる。」
さすが落ち着いていて、トップの言葉は重みがありますね。
朝の調教中の竹ヶ原騎手。
メチャメチャ背が小さいのに、すんごくパワフル。
仕事に一生懸命で、ばんばが大好き。
「軽種は顔が見分けつかない。ばんばはパーツがデカイからわかりやすいもん。」なぁ〜んて、ばんばエコヒイキ発言も可愛い。
平地の女性ジョッキーでいうと、福山の池本騎手に似ている感じ。
今1番期待している馬は【アローファイター】。
昨年は2歳のOP戦や重賞で、2着・3着とあと一歩のところまで行った馬。まだ昨年は身体が出来ていなかったので、これからが楽しみなんだそう。
パドックの見方を聞くと、
「身体つきが大きくて、丸みがある馬がいい。あと、尻尾の位置が低い馬はダメだよ。」
という事です。参考になりました?
「現役時代は、さぞ減量が大変だったんでしょうね。」と、
さっき初対面で会った男性に言われた。
それは私がデブと言いたい???と、キレそうになるのをグッと堪え、
「そうでもないです。オホホ。」と笑ってみたけれど。。
こうしょっちゅう言われると、私だって私だって、傷つくわ。
とまぁ、グチってしまいましたが。
帯広競馬場の、ジョッキー控え室でも。
「姉ちゃん、ばんえいのジョッキーになれるぞ。」と言うから、
・・ばんえいのジョッキーは、体重どのくらいですか?
「70〜75?くらいかな。」って・・オイッ!!
ばんえいのジョッキーたちも、平地のジョッキーに負けず劣らずフレンドリーな方たちばかりで、とても楽しい取材が出来ました。次はもっとばんえいを勉強して、絶対逆襲してやるぅ〜!
【キングスゾーン】を管理する、原口先生。
・・今回の仕上がりはいかがですか?
「今回はいいですよ。最高の仕上がりですね。2,3番手で競馬して、その結果が今のキングスゾーンの力でしょう。」
・・どんな性格なんですか?
「攻め馬では、とにかくハミを取らないんですよ。だから毎日併せ馬しています。(1F)17,18秒で走るのでもステッキ入れないとダメでね。運動はうるさいんだけど。」
・・ずいぶん難しい馬ですね。スタートが速いので、気性の勝ってるタイプかと思ってました。
「レースでもね、スタート速いからガンガン行きそうなイメージだけど、そこからハミを取らないんですよ。並んでないとダメ。強い馬でも弱い馬でも、相手なりに走るっていうのはそういう性格のせいなんです。」
と愛馬について熱く語ってくれました。
【キングスゾーン】くん、イメージとずいぶん違う性格のようです。走りたがらない馬を仕上げるというのは、至難の技ですからね。
今回の「かきつばた記念」結果は6着でしたが、【キングスゾーン】にはちょっと酷な展開だったように思いました。まだ力は持っている馬!これからも交流重賞で活躍する姿を期待してます♪