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ばんえいジョッキーファイル(20) 松田道明

2008年12月20日(土)

第20回 200mを計算しつくした一匹狼 松田道明

 今回は、ニシキエースで牝馬三冠を達成した松田道明騎手です。

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 え〜。俺いいよ、飛ばして。

--- お願いします。騎手になられたきっかけを教えてください。実家は夕張で、馬がいたんですよね。

 そんなこと聞くのかい。親はメロン農家。馬飼ってたけど、今はもういないもん。
 (岩見沢に)小さい時行って……競馬が好きで、ばんえい競馬に来ました、でいいべ。

--- 高校時代は柔道部で、好成績を残されたとか。

 いや、生徒会。

--- ……生徒会、ですか…?

 役員やって。学校祭とか、体育祭とか。
 柔道は怪我してマネージャーで……。

--- そうでしたか……。では、勝負服について教えてください。吉田勝己さんと同じ勝負服ですね。

 (夕張の自宅)そばに社台ファームがあるから。社台ファームのように馬を、って。

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サインがかわいらしいです

--- 騎手になりたくてばんえいの世界に入ったのでしょうか。

 そうそう、騎手になりたいなって。馬も管理するの好きだし。

--- 思い出に残っている馬は誰でしょうか。アキバオーショウ、カネサブラックなどたくさんいると思いますが、転機になった馬などはいますか?

 いない。
 ……サカノタイリン。
(編集部注:サカノタインではありません)

--- サカノタイリン? なぜでしょうか。

 (レース中)ひっくり返った。転倒して引退して、かわいそうだなって思って。

--- そうでしたか。で、では、プライベートは何をされていますか?

 温泉。

--- 十勝川とかですか? オススメを教えて下さい。

 十勝川は時間がある時に。
 オススメ……やっぱり、かんの温泉(鹿追町然別峡)。鹿来て一緒に入ったり。周りにいたりね。

--- スタンドでは娘さんを見かけます。競馬に興味があるそうですね。かっこいいとか言われますか?

 フフフ。女の子3人。いやー、競馬場に入るのはやめさせたいんだけど……。
 馬がかっこいいって。この馬が強いとか、今度この馬乗った方がいいとか、この馬、障害をまとめたら勝てるとか、そういうコメントしてくれるね。

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--- 期待の馬を教えてください。まずは2歳。

 アオノレクサス。小さい馬だから今年でなくても体ができてこれば。
 3歳はニシキエースな。あれはもう……体も大きいし、メス馬では最近にない力強いもの持ってるし。オトコ馬といいレースしてほしいなって。
 カネサブラックか? あの馬は勝負勘がいい馬で、パンチのきいた自在な優れた筋肉持ってるっていうか。特別大きな力でなくて、瞬発的なキレがある。珍しいくらい柔らかい筋肉してるよね。引っ張り方とか柔らかいし、バランスがいいから上に飛ばないで前に低い姿勢で飛ぶよね。重心低いっていうのは荷物を引くのには優れてるよね。

--- 目標を連対率3割と出されていましたが、目標通り達成されていて素晴らしいですね。

 そうでもないよ。
 ばんえい競馬は本命が負けやすいと言われるし、なるべく印のあるときは2着まで残るように。
 馬に対して一番状態のいい乗り方をしようと思って冷静にって心がけているんだけど、どうしても騎手の加減や精神的な部分でに左右されて、人気だとなかなか勝ちずらいっていうか……。
 ま、そういう数字(連対率3割)を残すためにチャンス狙ってる。

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--- どのように研究されるんですか? ビデオとか見たり?

 ビデオは特別な時しか見ない。
 レースでは自分が本当にこのレースでケンカする馬はどれかってことをまず見つけて。
 2分かかるレースで、自分の馬が(障害降りてからゴールまで)30秒の足持ってるとしたら、障害をためて上げるまで25秒でまとめれば、(障害手前まで)1分5秒かけて持ってくれば2分の勝ち時計出せるってことだ。
 でも計算してきたことをレースの中で忘れちゃうときがあるの。自分に本命ついたら負けられないって思って感情むき出しになって。
 2歳のレースでよくあるんだけど、勝つ力のないような馬をわざと(障害に先に)行かせるしょ。それにひっぱられて(本命馬が)負けちゃうことがあるしょ。それをわざとやるやつもいるワケよ。おれらもわざとやるし。
 プロは乗った時の勘と、常に周りを見て、一(障害)越える時に自分は何番目か、あいつはどこにいたとか、ここで攻めてやろうとかさ、そういうことを、パッと一瞬のうちに考えて……。

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--- 200mの間にものすごい計算! これが成績につながっているのですね。

 馬が行こうとした時にタイミングが合うのと、行きたいやつを1回止めて下げちゃうのとでは全然違うよね。少しでも負けた時はそのロスが響いてくる。一回のレースでは大したことないんだけど、何百回も乗るとそれが確実に現れる。
 成績につなげるには、騎手がいい馬乗ること。1年間に1頭で2勝すれば70頭で140勝できるし、20頭しか乗ってないなら40勝しかできないし。

--- 松田さんはたくさん乗ってますからね。

 俺はもう年だからね、もう若い人らに任せて……。
 そんな難しい競技でないのさ。
 カロリー与えて、教えて、調教して、馬の素質を引き出すだけだから、いい馬を持たなきゃなんない。
 騎手はいかに上手にいい馬に乗りつけるかってことさ。そういう競技だから。
 悪い馬をなんぼ優秀な調教師や騎手がやったって……。

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 俺は乗り方については調教師の言うようにする。馬主さんから指示を受けた時にも、程度があるから。
 馬主の馬であって、ファンの馬でもあるんだってことをまず説明する。この馬は半分ファンの馬なんだって。馬券を買ってこの馬を楽しみにしてくれてる人の前で、俺は馬主の言った乗り方はちょっと無理があると……俺はそう言うよ。そうでないと、俺の乗り方に不満もってファンが馬券買えないべさ。ファンいるかわかんないけど……。

--- いますいます(笑)。 すごい理論の展開にまたファンが増えますよ。理論通りに馬を操るコツを教えてください。

 まじめな馬は直してでもまっすぐに行こうとする気持ちがあるけど、ずるい馬は気持ちがずれたら逃げちゃう。そのタイミングをはかってハミをかけて(障害を)上げてやる。
 もともと馬って止まる動作が得意でないのさ。我慢があまり上手でないの。走るのは得意なんだけど。(平地)競馬は止まらないからいいのさ。ばん馬なら叩いて行かしてるのを止めるしょ。そこまで見極めれるように馬を仕込むったらかなり上手に乗らなかったら。
 (カネサ)ブラックは以前(障害で)ひっくり返ったしょ。それを直すのに反復練習するわけさ。次に馬と俺のハミ呼吸を整える。そしたら余分な力使わないし、膝折りそうになったときも興奮してないから、(障害で膝)折らなくなるわけさ。折っても起きる。ハミ(の種類)変えたって、感度いい馬ほど痛さを覚えるから。
 (ニシキ)エースもそうだ。昔は飛びついたりひっくり返ったりゲート出遅れたりしたけど、あれを直すのも同じことで、軽い荷物で俺のハミ触り覚えさせる。

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 手綱の動作っちゅうのは、馬を操作する基本中の基本。俺は叩く動作が右、(手綱の)動作は左手でやるんだけど、馬の頭の先と周りだけ見て、次にどっちに行くかなって思ったらハミ押さえてぼ(追)ったり、この馬叩いたら逃げるなと思ったら、いち早く逆ハンドル切ったり。
 慣れるまで、時間かかるんだ。


 以前、写真を撮っていた私に「プロになる気あんの?」と話しかけてきた松田騎手。プロ意識の高さに、話しかける時はいつも緊張しています。
 今回もとても細かい理論に圧倒! レースのようにペースを乱されてしまった私です。
 勝利に貪欲すぎて悪役になることもあるけど、そんな松田騎手の存在がばんえいを楽しませてくれています。馬券でも信頼しています。
 そんな松田騎手でもオークスは緊張したとインタビューで答えていましたね。ダービーも楽しみです。


取材・文・写真/斎藤友香

今週の見どころ(12/20〜12/23)

2008年12月19日(金)

 今週は12月20日(土)〜23日(祝・火)の連続4日間開催。この4日間、帯広競馬場では「ばんえい十勝クリスマス」として、クリスマスプレゼント大抽選会(21日)、クリスマスチャレンジばんえい(23日)ほか各種イベントが実施されます。
 なお今週のスカパー!の放送チャンネルは795chとなりますのでご注意ください。

 12月20日(土)のメイン第11レースにサホロ特別(300万円未満)が行われます。前開催のアルデバラン特別(300万円未満)はアアモンドヤワラが障害先頭から後続を突き放して圧勝。400万円条件への昇級を決めました。
 そのアアモンドヤワラを11月17日の初雪特別(300万円未満)で寄せつけず快勝したのがギンガリュウセイ。続く11月22日の4歳混合300万円未満も好位から抜け出して勝利し、目下8連勝と絶好調です。今回は相手関係的にも負けられないところでしょう。
 相手筆頭はホクショウドラゴン。アルデバラン特別はトップハンデながらも豪快に末脚を伸ばして2着と底力を示しました。
 このクラスの上位安定勢力アオノキセキ、300万円未満で2戦連続連対中のミノルタイソンも争覇圏です。

 12月21日(日)のメイン第11レースは芦毛馬選抜による白馬賞。オープンから300万円条件までの9頭が揃いました。
 最大40キロのハンデ差がありますが、極端な軽馬場にならなければ格付上位馬が信頼できそう。オープンながら牝馬20キロ減のため710キロで出走できるニシキユウと、500万円条件の2頭、障害巧者のテンカ、末脚自慢のトウリュウによる争いが有力でしょう。
 近3年のこのレースでは、最軽量ハンデ馬が必ず1頭は3着以内に食い込んでいることからエビスオニワカにも警戒したいところです。

 この日の第10レースに若駒特別(2歳オープン)が行われます。
 好メンバーが揃っていた十勝産駒特別(12月7日)で、ゴール前激戦を繰り広げた1〜5着馬が出走してきました。好位抜け出しで3連勝を決めたキタノタイショウ、しっかり歩き通して2着のアオノレクサス、逃げ粘って3着のコウドウフジ、控える競馬から猛然と追い込んで4着のワタシハスゴイ、5着だったものの決め手では上位のサクラエビス。今回はその十勝産駒特別の上位再戦となりそうです。


 12月22日(月)のメイン第11レースはサンタクロース特別(500万円未満)
 やや混戦模様ですが、ここはコブラダイオーに期待します。昇級初戦となった前開催のオリオン特別(500万円未満)はトップハンデがこたえたか障害に苦戦して7着。8月下旬から続いていた連続連対は7でストップしました。とはいえ勝ち馬(ヨコハマイサム)から12秒6差と着順ほどは負けていません。このクラス、745キロの重量も2走目で慣れが見込める今回、巻き返しは必至でしょう。
 このところの軽めの馬場を味方に好走を続けるキョクシンオー、オリオン特別を好位追走から差し切ったヨコハマイサム、早めに先団にとりつく競馬ができればイケダガッツも差のないところです。

  12月23日(祝・火)のメイン第11レースにはオープン馬によるホワイトクリスマス賞(16:30発走予定)が行われます。
 注目したいのはナリタボブサップ。前々走北見記念は大幅な馬体減が影響したか精彩を欠き6着も、やや馬体重を戻した前開催の師走特別(オープン)では3着に巻き返しました。目標は連覇を目指す次開催(1月2日)の帯広記念でしょうが、ここを勝って弾みをつけておきたいところでしょう。
 ミサイルテンリュウは師走特別では逃げたものの、フクイズミに差し切られて2着でした。とはいえ強烈な決め手を持つ同馬に障害を2番手で越えられては仕方ありません。そのフクイズミが不在のここは当然上位争いとなりそうです。
 前に行きたい馬が揃ったことでホクショウダイヤの末脚がハマる可能性もあるでしょう。

12/14ばんえいオークス回顧

2008年12月14日(日)

ニシキエース牝馬三冠達成!

 14日(日)に行われたのは、3歳牝馬三冠の最終戦ばんえいオークス(3歳牝馬オープン)。黒ユリ賞、ばんえいプリンセス賞を制して三冠に王手を掛けていたニシキエースが快勝し、見事に牝馬三冠を達成しました。

 各馬ほぼ一団で進みましたが、障害の中間点を過ぎたあたりでキタノメイゲツが単独先頭。これにカネヅルが並ぶかたちで第2障害を迎えました。
 じっくりタメたのちに仕掛けたのはウィナーナナ。これに反応してキタノメイゲツも登坂開始。2頭ともに抜群の掛かりで天板近くまで馬体を上げましたが、一呼吸おいて仕掛けたニシキエースがひと腰でクリア。別次元の登坂力を見せ、障害を下っていきました。ウィナーナナが差なく続き、離れてキクノリアル、プリンセスビジンが追走。
 勝負は完全に2頭に絞られましたが、残り30メートルを切ってからは脚いろの差が歴然。逃げるニシキエースがさらに加速すると、ウィナーナナは追走で一杯。残り10メートルを切ると松田道明騎手の手綱はほぼ動かず、余裕の手応えのまま三冠のゴールに飛び込みました。しまいが苦しくなったウィナーナナでしたが、後続の追撃をなんとか振り切って2着で入線。障害5番手クリアのキタノメイゲツが、直後に下りたユーファンタジーとの叩き合いを制して3着。

 それにしてもニシキエースの強さばかりが目立ったこの一戦。他馬が120万クラスで勝ち負けを競っているなか、同馬は300万クラスで連続連対を果たしていたわけで、定量戦ならやはり役者が違いました。障害の巧さと、しまいの確実さは現3歳世代の牡馬と比べてもトップクラス。今後の同世代の牡牝混合、そして古馬牝馬重賞での活躍は、まず間違いないでしょう。さらに成長するようならば、父の全妹アンローズのような名牝の域に達する可能性も十分です。
 ウィナーナナは6月の黒ユリ賞に続く2着。ばんえいプリンセス賞(6着)時もそうでしたが、ニシキエースにこれだけ完璧なレースを演じられては仕方がない結果でしょう。ただ、そのばんえいプリンセス賞とは違って2着に踏ん張り切れたのは収穫。まだまだしまいの甘さが目立ちますが、今後も重賞制覇のチャンスは巡ってきそうです。

成績はこちら
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松田道明騎手「普段はあまり緊張しない方ですが、さすがに今回のレースに対しては緊張しながら乗り込んできて、それが結果に結びついたので嬉しく思っています。どちらかといえばパワータイプでスピード競馬には難があるので、他の騎手もそういった弱点を知っているはずだから前半のペースは速くなると思っていました。でも調教師とも相談して、とにかく自分の競馬をしようと思って騎乗しました。あと、少し気難しい面があるので、気持ちを落ち着かせることにも注意しましたね。道中の力など、ものすごくいいものを持っているので、どれくらい成長するかはわからないけど、強い馬になってくれるでしょう。ばんえいダービー(12月28日)では牡馬にも負けないレースをしたいですね。またみなさんのお年玉が増えるようにがんばりたいと思います」

赤見千尋さんのばんえいオークス予想

 ◎6ニシキエース
 ○7カネヅル
 ▲10キクノリアル
 △8ウィナーナナ

詳細はオッズパークのブログにて。

12/14ばんえいオークス予想 山崎エリカ

牝馬3冠に期待

 日曜日は中央競馬で恒例の「エリカ賞」がありますが、ばんえい競馬でも翌月曜日に「エリカ賞」があります。これぞ本当のエリカ賞です。実はσ(^.^)ワタシ、協賛レースを組んじゃいました。今回が2度目なので「これぞ本当のエリカ賞2」です。身の程知らずにも自分の名前にちなんでレース名を付けたわけですが、暖かく見守ってやって下さい。これぞ本当のエリカ賞2は第10レース(15:50発走予定)です(*^▽^*)


 さて、本題のばんえいオークス。定量戦ならばやはり黒ユリ賞とばんえいプリンセス賞の2冠を制しているニシキエースが最有力の気がします。ばんえい菊花賞は道中からライデンロックと競り合う形になったにしろ、カネヅルに完敗のレース内容でしたが、そのカネヅルが前走の能取湖特別でシンガリ負けとなると一発で巻き返すのは厳しい気がします。それに対してニシキエースは平場に戻って2着、1着と上々の内容ですから、この一戦に関してはニシキエースに軍配が挙がるのではないでしょうか。

 ○には前に行った3頭で競り合った前々走の200万クラスは着順(着差)ほど悪くはない内容で、3走前に前2走で破れたカイセテンザンに先着なら巻き返しを期待したいウィナーナナ。前走は障害で止まってしまいましたが、軽馬場&牝馬限定重賞なら先手を取って持ち前のスピードを生かす競馬ができると思います。▲には黒ユリ賞でニシキエース、ウィナーナナ、カネヅルに続いて4着、ばんえいプリンセス賞でニシキエース、カネヅルに続いて3着のキタノメイゲツ。前走の120万クラス(勝入)は2着に破れましたが、障害はスムーズにまとめていたので、ウィナーナナやカネヅルが取りこぼせばチャンスはあると思います。

 あとは△に前走の120万クラスは障害で2度ヒザを折り6着に負けましたが、もともと障害巧者だけに高重量戦は歓迎だと思われるキクノリアル。他では前走の能取湖特別でシンガリ負けしたのは大きな不安材料ではありますが、ばんえい菊花賞ではニシキエースに完勝のカネヅル。ニシキエースからだと馬券はうまく買わなければならないのですが、私としてはニシキエースからウィナーナナの組み合わせを厚めに買って、キクノリアルとカネヅルは押さえ程度でいいのではないかと思っています。

 ◎ニシキエース
 ○ウィナーナナ
 ▲キタノメイゲツ
 △キクノリアル
 △カネヅル

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