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2008年10月 アーカイブ

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今週の見どころ(11/1〜11/3)

2008年10月31日(金)

 先週、帯広競馬場で行われた「全道祭典ばんば1歳馬決勝大会」では、雌馬の部はベツカイクイーン(根室地区代表・父ダイジャー)、雄馬の部はカツタロー(道南地区代表・父ヒカルセンリュウ)がそれぞれ優勝。来年のデビューが待ち遠しいところです。
 11月3日(祝・月)のメインには、3歳三冠の第2弾・ばんえい菊花賞が組まれています。また帯広競馬場では、同日行われるダート競馬の祭典JBCを含む園田競馬の全レースの発売も行われます。

 11月1日(土)のメイン第11レースは霜月特別(オープン)
 格上位なのは前走狩勝特別(10月13日・オープン)組ですが、近走成績がいまいちなのが気がかりです。
 ここは勢いを重視して、ヒロノドラゴンに期待します。近4走の混合500万円未満ではすべて3着以内に好走。今回が昇級初戦ですが、オープンで堅実な成績を残しているツジノコウフクと昨季の世代限定戦で互角に渡り合っていた実績があり、格負けしません。特別戦の負担重量増も障害巧者のこの馬にとっては歓迎材料でしょう。
 相手筆頭はトモエパワー。狩勝特別は不向きな700キロ台前半の負担重量で、道中はしんがり追走も最後はしっかり脚を伸ばし、今回のメンバー中最先着の5着と力はみせました。前走より相手が楽になったここは前進が見込めます。
 同じく相手関係有利で、4歳馬の10キロ減も魅力のアローファイターも上位争いに加わってきそう。乾いた馬場になれば、エメラルドの逃げ、スーパークリントンのじわじわ伸びる末脚がハマる可能性もあります。

 11月2日(日)のメイン第11レースはオータムカップ(オールカマー)
 10月26日のオールカマーの再戦です。そのレースは早めに障害をクリアした3頭による叩き合い。ゴール前でペガサスプリティートカチプリティータケタカラニシキを突き離しました。5.5%と軽い馬場で決め手勝負になりましたが、今回は乾いた馬場が予想されます。上位3頭の重量差は変わらないことから、馬場を問わず力を発揮できるタケタカラニシキに巻き返しが期待できそうです。
 相手は、やはりペガサスプリティートカチプリティーらが有力。前走1番人気に推され4着のホクショウダイヤも障害さえ修正できれば巻き返しが見込めるでしょう。

 この日の第7レースに2歳A-1戦が組まれています。ホクショウバンクの540キロから495キロ(505キロから女性騎手騎乗で10キロ減)の牝馬ウィナーララまで45キロのハンデ差がつきました。
 注目は505キロのサクラエビス。前開催の白菊賞(2歳牝馬オープン)は、好位での障害クリアからいい脚で差を詰め、ゴール線上でストップしたものの4着に健闘しました。このところ早い段階で脱落するレースが続いていましたが、ぎりぎりまで辛抱できたのは調子が戻ってきた証拠でしょう。過去には25キロ差でホクショウバンクを破るなどの実績もあるだけに、今回はさらに上位進出が期待できそうです。
 相手も、白菊賞3着のワタシハスゴイ(510キロ)、2歳A-3、2歳勝入戦を連勝と復調してきたライトアーム(525キロ)ら軽量馬が有力でしょう。

  11月3日(祝・月)のメイン第11レースは重賞・ばんえい菊花賞です。このレースは別掲のばんえい菊花賞プレビューをご覧ください。

ばんえいジョッキーファイル(15) 工藤篤

2008年10月30日(木)

第15回 夢はつかむもの 工藤篤

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--- 騎手になられたきっかけを教えてください。ご出身は弘前ですね。

 うちにもばん馬用の馬いたからね。ちっちゃい頃から馬好きだった。
 俺が知ってる馬飼ってた人のところに、たまたま橋本豊元調教師が来てたの。いつもオフ期間になったら弘前の隣に湯治に来てたのさ。それで、馬糞出しに来ないかって言われて。
 俺は密かに騎手になろうと思ってたから、こういうことってあるんだなーって。

--- 騎手になりたい思いが引き寄せた出会いですね。ばんえい競馬のことはご存知でしたか? ばん馬大会に出られたりとか。

 ばんえいのことは馬飼ってたからだいたいわかる。ばん馬大会は親についてほとんど見るだけだね。中学のとき1回やったかな。
 親は違うところに就職してほしかったみたいだけどな。農業機械科に入ったし、公務員でもなれって。
 俺はとりあえず騎手に挑戦してみて、ダメならまた……って。
 頭の中はもう騎手しかなかったね。

--- 当時は競馬中継もインターネットもない時代でしたが、どのようなところに憧れたのでしょうか?

 憧れっていったら騎手全員だね。例えば、毎年カレンダーに載る騎手……金山さん(明彦調教師)でも、木村さん(卓司元調教師・元騎手)でも、久田さん(守調教師)でも。
 写真とか、たまにテレビに出たら見て。カレンダーとか見たら余計いいなって。
 北海道は、小学校6年生の時函館まで来て草ばんば見た。

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--- そして高校卒業後、橋本厩舎の厩務員になられました。

 橋本厩舎に今の大河原さんが兄弟子でいたから。俺の弟弟子が村上慎一調教師。俺は先生と呼んでるけど(笑)。
 騎手試験はね……昔はね、1、2年目っていったら受からないっていわれてたから。
 俺は期限は5年だと思った。だめなら違うこと考えなきゃって。
 1年目で一度学科受かった。試験の2カ月前に肺炎で入院したのさ。入院中なんもすることないから、病院で教本ばっかり見て、それがたまたまよかったのか……実技で落ちたけどね。2年目で受かった。

--- そして初勝利ですが、なんと。

 なんと。コーネルトップ号(ばんえいグランプリなど重賞8勝、現在の種雄馬リーディング)なんですよ。
 あれ何戦目かな。俺、なかなか勝てなかったんだよな。4月デビューで5月。周りの人がだまってみてられなくて……橋本先生からこれ乗れっていわれて。コーネルトップが今でいう2歳の時、初勝利。

--- 2歳の時だったのですか!

 俺と一緒に……俺が一緒にデビューしたみたいな(笑)。
 だまって捕まってるだけで行った感じ。そのくらい強かった。能力が違う。

--- コーネルトップは2歳時から評判馬だったのでしょうか。

 大きくて生まれた時から話題の馬だったの。十勝の市場あるしょ。はじめて1千万円の大台ついた馬だよ。コーネルトップが親馬で周りが仔っこ馬みたいだった。
 デビューする前から見てたからさ。もう見た感じ化け物だと思った。

--- その他に思い出に残る馬はいますか?

 うーん……カネサリュウか。俺に初重賞(ホクレン賞)もたらしてくれた馬だし。父コーネルトップですから。

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イレネー記念 カネサリュウ

--- コーネルトップの仔が活躍していますが、いかがですか?

 父以上の馬はまだ出てきてないな。それに近いくらいの馬は出るんだけど……おやじほど根性ないのかなぁ。
 コーネルトップの性格はね、わりかし温厚だったよ。
 仔も温厚だけど、変わった性格の馬多いね(笑)。ちょっと素直さがないところがあるんだよね。

--- 頭がいいのでしょうかね(笑)。

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--- ところで、工藤さんは痩せて見えますが減量は……

 してます。秋になったらどうしても太るんだよね。夏なら普通に仕事して普通に食っててもいいんだけど、秋になったらダメ。
 25日から(騎手重量が75kgから)77kgになったけど油断できない。身になるタイプだから。
 俺もともと太ってたんだよ。中学校の時110kgあったんだ(笑)。

--- えー!! どうやって痩せたんですか?

 食事療法。あとは走って。シャツと下着の上にカッパ着て、その上にトレーナーとか着て。傍から見たらさ、暑い時にカッパ着て走ってたら馬鹿だと思われるしょ。だから中に着て(笑)。すごい汗。わかるんですよ、自分でどれくらい汗出たか。
 病院の先生もそのままいったら死ぬよっていわれた。でも……夢もあったから。

--- 努力家なんですね。集中して何かをやり遂げるタイプですか?

 それはあるかもしれない。性格が控えめだから、こう、積み上げて。
 凝り性?……っていったら凝り性かも。

--- 何かに秀でる人はそういうところありますよね。ばんえいおたく。

 おたくまでは……(笑)。

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今年のJRAデーでは先生役(そりに乗っているのは石橋守騎手)

--- 勝負服の由来について教えてください。

 これはね、自分がデザインしたんだけど……たまたまJRAの雑誌の『優駿』見てて、黄色使ってる生地で目立つっていったら、ダイタクヘリオス(中村雅一氏の勝負服)とかエアが冠のラッキーフィールド。これいいなって思って真似した。
 黄色は……つながりあるんですよ。橋本さんも騎手時代黄色だったみたいだし。

--- そういえば大河原騎手も黄色ですね。
 ではプライベートについて教えてください。

 休みは……朝は普通に調教して、夕方は全部仕事終わったらパチンコ屋さんかな? お酒はほどほどしか飲めないし。
 私生活で仲がいいのは鈴木恵介かな。飲みに行ったり食べに行ったり。騎手になってからだよ。
 帯広のオススメかい。北海道ジンギスカン。鳥せい(十勝発祥の若どりの店)。あの味は帯広だわ。

--- パチンコですか。ギャンブル好きですか? 人生ギャンブルみたいな。

 そこまではいかないけど(笑)。
 こういう商売してるから。一攫千金、みたいな。ならないけど……(笑)。

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クリスマスのサンタ役が似合っています

--- では、ファンに一言お願いいたします。

 ばんえいの魅力は、やっぱりゴール前の接戦。これが一番の魅力でない。
 馬券買ってにぎりしめて、負けたら「工藤、バカヤロー!」とかっていわれるのがやっぱり。ヤジ? 聞こえる聞こえる!

--- 夢を叶えてきた工藤さんですが、最後に、今の夢を。

 夢はね。
 ばんえい競馬が盛り上がって……。
 リーディング……上位(笑)。なりたいですね……。なるっ!


 優しい顔つきからは勝負師然としたところが見えないのですが、陰でものすごい努力をされてきたのでしょうね。夢を引きつける力とセンスを感じます。今の夢も実現することでしょう。
 それにしても工藤騎手、優しい! インタビュー中も他の騎手が冷やかしに来たりして、愛されているのがわかります。
 ぜひ競馬場に来て工藤騎手の笑顔に癒されてください。

取材・文・写真/斎藤友香

馬券おやじは今日も行く(第49回) 古林英一

必見!これで菊花賞はいただき!……になったらいいなあ

 ナイター開催も終わり北海道は晩秋である。今年は妙に暖かい日が続いたので、これは地球温暖化とやらで、このまま冬にならないのではあるまいかと心密かに懸念していたのであるが、ここ数日突然寒くなり、山や峠は雪だそうな。感覚的にいうと、2障害をすんなり切ってゴール寸前まで逃げ粘っていた秋を、フクイズミのように冬が一気に追い込んできたという感じである。これから帯広の昼間開催にお出かけになるみなさん、くれぐれも暖かい服装をお忘れなきように。昼間は暖かくても、メインレース、最終レースになるとぐっと気温が下がる。特に最終なんぞになると、日がかげって寒くなるわ、すってんてんにやられて、懐も寒くなってるわで実に寒いったらありゃしない。

 どうも、この季節が一番寒いような気がする。もちろん、気温だけをみればこれからまだまだ寒くなるのだが、氷点下××度なんていう季節になれば、こちらもそれなりの覚悟と対策をとって競馬場に出撃するし、帯広競馬場のスタンドの中は随所に暖房用の大型ファンがぶんぶん回っているのでそんなに寒くはない。レースのときだけ外に出るのだが、それとても夢中になってるからあまり寒さは感じないものである。体がまだ冬体制になっていないこの時期が妙に寒く感じられるのである。

 ま、外気が寒くなるのは仕方ない。お天道様に文句たれても仕方ない。せめて懐だけでも温かく帰途につきたいものである。で、いよいよ今年も菊花賞である。帯広競馬場に勇躍出撃しようか、それとも自宅でごろごろ寝っ転がってTV観戦にしようか、はてさてどうしたものかと迷ってたら、オッズパークのNさんから「菊花賞イベントをやるから帯広に来い」とメールが来たのである。来いといわれりゃ行かざるを得まい。

 野を越え山を越えて帯広に出撃するからには、「何がなんでも勝たねばならぬ」と「王将(「餃子の〜」ではありません、念のため)」の坂田三吉の気分になったはいいが、ここのところ、というよりもこの春からずっとなのだが、ばんえいの馬券がおそろしく当たらない。たとえば、ナイターの最終開催の第13回6日間とデー開催になった14回前半の3日間あわせて9日間で、小生が手を出したレースは全部で43レース。このうち的中したのはわずか5レース。回収率にいたってはわずか40%程度にとどまっているのである。

 こんな状況で帯広に出撃するのは竹槍でB29と戦うようなもの(いうことが古いなあ。そこの若い衆、わかる?)。そこで、今回の菊花賞予想は自分で予想を立てるのをやめ、必殺技を繰り出すことにした。名付けて「下手な考え休むに似たり・当たるも八卦当たらぬも八卦・必勝・エクセル活用・数理統計学的予想術」である。

 細かいことは抜きにして要点だけをいえば、走破タイムは馬場水分とばんえい重量で決まると仮定し、これまでの各出走馬の今年度の戦績を元データとし、出走予定10頭の菊花賞の予想タイムを推定したのである。統計学でいう重回帰分析という手法である。

 で、出た結果は、馬場が重かろうと軽かろうと、勝つのはニシキエースということになった。ちなみに、仮に馬場水分が昨年と同じ4.5%程度だとすれば、ニシキエースの走破タイムは2分5秒程度と推定される。昨年のシベチャタイガーが2分4秒9であるから、まあ妥当なところではなかろうか。

 そして、2着は…。

 これが混戦模様なのである。当日の馬場水分次第で2着候補が変わるのである。3.6%未満であればライデンロック、3.6〜6.0%程度ならウメノタイショウ、さらに軽くなるようならオレワスゴイである。もう1頭気になる馬がカイセテンザンである。というのは、この馬の走破タイムには殆ど法則性がないのである。こういう不安定なデータの馬は一発あるかもしれない。

 以上、結論は、

 ◎ニシキエース
 ○ウメノタイショウ
 ▲ライデンロック
 △オレワスゴイ
 ×カイセテンザン

となった。これでしっかり儲けて、小生は豪華にグリーン車で札幌に戻るのである。

 では、みなさん、11月3日帯広競馬場で会いましょう!

今週の見どころ(10/25〜10/27)

2008年10月24日(金)

 いよいよデー開催が開幕。今週からは原則、土曜〜月曜の3日間となりますのでご注意ください。発走予定時刻は第1レース11:00、メインレース16:25となっています。なお開催日により変更となる場合がありますので、ばんえい十勝公式HPなどでご確認ください。
 ところで、10月25日(土)、26日(日)の2日間、帯広競馬場で、「全道祭典ばんば1歳馬決勝大会」が行われます。これは各地の草ばんばで優秀な成績を残した1歳馬たちが一同に会しナンバー1を決めるもの。近年の優勝馬には、ホクショウジャパン(06年雄の部)コーネルフジ(05年雄の部)などのビッグネームが並びます(07年は実施見送り)。将来のスター候補たちにも熱い声援をお願いいたします。

 10月25日(土)のメイン第11レースは秋陽特別(500万円未満・16:30発走予定)。前開催もみじ特別(500万円未満)のほぼ再戦です。
 そのもみじ特別は馬場水分4.2%(天候:晴)のわりに時計のかかる馬場で、ヨコハマイサムが障害先頭から粘り込みました。今回は、木曜夜から続く降雨のため、前走よりはスピード重視の馬場状態となりそうです。
 となれば、メンバー1の軽馬場巧者キタノカイザーの出番。今季は400万円条件での2勝だけですが、オープン勝入混合(9月7日)でミサイルテンリュウの僅差3着に健闘するなど、19戦して掲示板を外したのが4回だけと相手を問わない堅実な成績を残しています。
 決め手あるグレートサンデーミスターセンプーも軽い馬場は歓迎材料。もみじ特別の雪辱なるか注目です。

 10月26日(日)のメイン第11レースは日勝特別(オープン・16:30発走予定)
 ここは岩見沢記念(10月5日)を制したフクイズミが実績、実力とも抜けています。10キロ増となりますが、カネサブラック、ナリタボブサップが不在では負けられないところでしょう。
 前開催の狩勝特別(オープン)を障害先頭から楽勝したミサイルテンリュウが相手候補筆頭。雨の影響が残る馬場状態ならホシマツリがスピードで押し切る可能性もあるでしょう。

  10月27日(月)のメイン第11レースは深秋特別(400万円未満)
 近2開催の400万円未満特別は、ともにコブラダイオーイッスンボウシによる決着。今回もメンバー的にさほど変化がないだけに、この2頭による上位争いが濃厚でしょう。
 4歳馬コーネルフジは近2開催の同条件特別でともに3着に健闘。決め手勝負になると厳しいですが、早めの仕掛けで粘れれば、2頭を脅かす可能性は十分でしょう。
 同じく4歳のミサキスペシャルは今回が400万円未満特別初挑戦。世代限定戦ではコーネルフジと差のない競馬をしており、いきなりの上位食い込みもありそうです。

ばんえいジョッキーファイル(14) 入澤和也

2008年10月23日(木)

第14回 IT頭脳の経験値 入澤和也

 今回は、重賞2着など最近調子を上げている入澤騎手です。

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--- ご出身は北見と書かれていますが……。

 俺、最初に間違えてさ。育ちが北見なもんだから、出身地北見って……それ見た親父が「お前岩内町だべや」って(笑)。
 1歳の時に北見に来たから覚えていない。
 初めて馬に会ったのは小4の時。兄貴が厩務員やってたの。そこに遊びに行って。
 そこで馬に目覚めて、中学卒業してから厩務員になろうと思ったの。でも親に高校行けって反対されて。

--- 高校を卒業して競馬の世界には入らなかったのですよね。

 社会勉強しにね。ハハハ。電気科だから、就職よかったからね。
 横浜でプレイステーションのIC作ってたの。半導体。開発課で、5年いたかな。
 24の時、リストラで……規模縮小で、地方に行くか退職かって。
 俺は北海道に戻るって言って退職した。
 でも、すぐには厩務員やってない。厩務員になる前にね、北見競馬場で従事員。走路のパトロールビデオあるしょ? レース中の。あれに関わって。リッキーもかぶって。俺の頃は古いリッキーだけどね。
 厩務員にすぐなってもよかったんだけど、そんなあせってもなかったから。

--- なんと、リッキーだったとは!(笑)。いろいろと経験されていたのですね。リストラって載せてもいいでしょうか?

 リストラ騎手って新聞に載ったくらいだからね。
 春の北見開催はじまって残り1週間くらいから厩務員になって、あとは競馬場についていった。
 騎手試験は26の時に受けて、2年目に受かった。

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--- はじめから騎手になりたいと思っていたのでしょうか。

 ここ来たからにはね。兄弟4人も厩務員になったからね、一人くらいは騎手になった方がいいんじゃないかって。

--- 4人も? 何人兄弟なのでしょう。

 4人兄弟。男4人。俺は3番目。

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--- さて、勝負服はどのようにして決めたのでしょうか。

 兄貴が選んだの(笑)。
 木村卓司さん(元調教師・元騎手)を小さい頃から知ってて、世話になって。木村さんは紺で1本輪。
 最初平田厩舎だったから、平田先生の勝負服の緑色。だから木村さんの色違い。

--- 思い出の馬を教えてください。初勝利はライデンスズカですね。「ライデン」といえば岩内郡の田中猪之助さんの生産馬が多いですが、つながりがあったのでしょうか。

 いや、たまたまかな。その時平田厩舎の所属に千葉さん(均調教師・元騎手)がいたんで。
 (岩内出身の)千葉さんは田中さんと子どもの頃から仲がよかったの。
 千葉さんに勝てる馬まわしてやるって言われて。

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 あと、思い出の馬ね〜。誰かな……ハルツヨシ。差し脚が素晴らしかった。ゴール前できっちり差す。
 この時だけは差したかどうかわからなかった。本当の接戦だから。
 本当、好きなのは逃げなの。ばんえい競馬って先に行ったもんが勝つってパターンが多い。

--- では乗りたい馬はいますか? 引退した馬でも、現役馬でも。

 キンタロー。小4の時に、初めてレースを見に来たときにキンタローが活躍してたの。

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--- 入澤さんはそんなに背が高くはありませんが、そこをカバーするために何か考えていることはありますか?

 体を大きく動かして馬にアピールするようには心がけてる。
 柔道やってたからね。体は柔らかい方だと思います。

--- 竹ヶ原騎手や松田騎手など、昔柔道をされていた騎手って多いですよね。

 足腰鍛えてるからね。

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--- ではプライベートについて教えてください。今は家族で競馬場にお住まいなんですよね。お子様はそろそろ1歳ですね。入澤騎手に激似だとか。

 フフフ。疲れる(笑)。
 競馬場にいたら人見知りしないわ。

--- 色々な方が世話してくれる環境、今の社会ではなかなか経験できないですからいいですよね。
 歌が得意だとか。

 最近行ってないからね。子守唄? 歌ってないな(笑)。
 ジャンルはなんでもOKだよ。
 お酒は弱くはないと思います(笑)。
 釣り? 行きますね。秋鮭(あきあじ=北海道弁で鮭)。厩務員と行くけど、行くヒマないから……。
 普段仲いいのは……、中山さん(直樹騎手)、辻本騎手。家族ぐるみで。

--- 中山騎手とは入籍した日が一緒だとか。

 たまたま。市役所で、書類出して後ろ振り返ったらいた。
 前からずっと仲良かった。

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--- 入澤騎手はばんえい騎手には珍しいパソコン使いですよね。タイム取ってデータ作ったりとか。

 そこまではやってないわ(笑)。
 パソコンは会社入った時からやってる。遊ぶ程度だよ。昔ほど使いこなせなくなった。
 結構、過去のVTRとか調べたりしますよ。
 急にこの馬乗ってくれって言われて、わからない馬とかいたら。

--- mixiで日記も書かれていますね。

 みんな覗きに来てくれる。ちょっとでもばんばのアピールになればいいなと思ってやってる。
 ばんえいも、まずは続くことが大事だからね。売上げ、上がってくれればいいんだけど、世の中がこういう状況だからね……。
 節減できるところは節減する。馬や人は最低限だから、他のところを。


 すっかり騎手姿が様になっているので、長い会社勤めの後に騎手になられたとは驚きでした。しかもリッキーだったとは……。
 でも、その道のりが回り道ではなかったということがわかります。
 そして、なんとなく都会的な印象があったのですが理由がわかりました。
 訛りがないんだ……。

取材・文・写真/斎藤友香

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