A級馬による1400メートルのS2重賞。この開催では同じ1400メートルでサマーチャンピオンJpnIIIが行われたため、トップレベルの馬の多くはそちらに出走。補欠1番ながら繰り上がれなかったスーパーマックスはこちらにも登録があったが、結局回避。6頭立てとやや寂しい頭数になった。
サプールは船橋から戻って6戦4勝、3着が2回。しかも4勝はいずれも1400メートル戦。復帰後の鞍上はすべて山口勲騎手という、それだけ期待も大きいということだろう。
ダンシングは吉野ヶ里記念では無念の出走取消。しかしそれまでは、他地区からの遠征馬との対戦となった佐賀ヴィーナスカップこそ7着だが、昨年11月以降、3着以内を外さない安定した走りを続けている。昨年11月、B級のS2重賞・久住山賞でサプールに1馬身差で2着に敗れているが、互いにその後成長があって再度の対戦でどうだろう。
昨年9月以降勝ち星から遠ざかっているミスタージャックだが、前走ではサプールにアタマ差2着の惜敗。実力的にそれほど差はなさそう。
コスモポッポも昨年12月が最後の勝利だが、その後は一度も掲示板を外していない堅実な走りを続けている。
◎6サプール
◯1ダンシング
▲5ミスタージャック
△2コスモポッポ
志布志湾賞の出走表はこちら
好調馬が多く各馬をどう評価するか迷うところだが、名古屋に遠征して名港盃を制したエイシンニシパに期待する。4歳になった今年は初戦の新春賞を制し、六甲盃は惨敗だったが、カツゲキキトキトをぴたりとマークしていってのもので、距離も長かったかもしれない。名港盃は後続を引きつけての逃げから他馬に一度もハナを譲らず押し切った。充実ぶりを感じさせる逃げ切りだった。
相手には、その名港盃でクビ差2着だったウインオベロン。中央500万下から転入し、7戦目での重賞初挑戦が遠征競馬。4、5番手あたりのラチ沿いでじっとしていて、直線外に持ち出してとらえにかかるという、川原正一騎手らしい騎乗だった。勝ち星はA2特別までだが、重賞でも通用する力を見せた。
笠松遠征のサマーカップ制覇も含め、目下4連勝中というのがトランヴェール。4歳暮れから6歳春にかけて1年以上のブランクがあり、そして復活してきた。まだ底を見せていない魅力がある。
A1特別を制して今回が重賞初挑戦となるミッレミリア、西日本ダービー勝ちからの休養明け初戦がミッレミリアの4着だったマイタイザン、昨年12月の園田金盃以来の重賞タイトルを狙うバズーカなど、いずれが勝っても驚けない好メンバーが揃った。
◎12エイシンニシパ
◯8ウインオベロン
▲10トランヴェール
△4ミッレミリア
△1マイタイザン
△6バズーカ
摂津盃の出走表はこちら
クイーンマンボは、兵庫チャンピオンシップJpnIIで3着だったとはいえ、3コーナーあたりでは期待を持たせるレースぶりで、それが牡馬相手ということを考えると健闘の走りだった。そして関東オークスJpnIIは、3コーナー過ぎで抜群の手応えで先頭に立つと、追ってきたアンジュデジールを直線であっさり突き離し4馬身差の圧勝。そのアンジュデジールがその後、古馬相手のスパーキングレディーカップJpnIIIをあっさり勝っていることからも、クイーンマンボは相当な能力がありそうだ。今回、別定2キロ増で古馬と同じ55キロだが、それも克服可能と見る。
ジュエルクイーンの今シーズンは、牡馬相手の重賞で3着、3着のあと、ヒダカソウカップからノースクイーンカップを連勝。昨年のこのレースでは4着だったが、昨年以上の充実ぶりは明らかだけに、昨年以上の結果を期待したい。
タイニーダンサーは、昨年の関東オークスJpnII以来勝ち星から遠ざかっているが、それでも牝馬同士のグレードならたびたび2着3着の好走がある。前走に続いての57キロは楽ではないが、アムールブリエの2着だった昨年に続き、デビューした門別での主戦だった桑村真明騎手が鞍上ということでも期待だ。
1000万条件を勝ったばかりのスルターナも連下争いなら。復帰戦となった大沼ステークスが大差の最下位だったマイティティーは一度叩かれての上積があるかどうか。
◎5クイーンマンボ
◯6ジュエルクイーン
▲8タイニーダンサー
△4スルターナ
△11マイティティー
ブリーダーズゴールドカップの出走表はこちら
グラヴィオーラは、時計の出やすい馬場だったとはいえ1000メートルのアタックチャレンジで1分を切る59秒5というタイムで勝利。さらにオープンのルビー特別と連勝。川島洋人調教師はサザンヴィグラスでの栄冠賞が重賞初勝利で、さらにブリーダーズゴールドジュニアカップを制した。その勢いでさらにここも。
ストロングハートのフレッシュチャレンジは、好スタートからハナに立つと、直線では軽く気合をつけられただけでみるみる後続を突き離して大差の圧勝。まだまだ余裕があった。昨年のグランダム・ジャパン2歳シーズンの女王アップトゥユーの全妹ということでも注目だ。
ヨシノファルコンは、栄冠賞ではチェゴとともに前半飛ばして直線失速したが、続くウィナーズチャレンジでは栄冠賞よりやや緩いペースを2番手で追走し、直線で先頭に立つとリコーデリンジャーとの一騎打ちを制した。厳しいレースを経験して力をつけている。
そのヨシノファルコンに半馬身差で2着だったリコーデリンジャーも能力的に上記の馬たちと差はない。今後さらによくなる可能性もある。
3戦して3連対のマサノスマイル、良馬場のアタックチャレンジを好タイムで制したミスビセンチなども上位争い可能と見る。
◎5グラヴィオーラ
◯6ストロングハート
▲3ヨシノファルコン
△4リコーデリンジャー
△8マサノスマイル
△7ミスビセンチ
フルールカップの出走表はこちら
タイセイバンデットの前走習志野きらっとスプリントは、中央の元オープン馬などがいるメンバーで、勝ったスアデラには離されたものの、後続を振り切っての2着は健闘といえるレースぶり。今回遠征の反動が気になるが、走り慣れた1200メートルに戻ってということであれば、グランシャリオ門別スプリント以上のパフォーマンスも期待できそう。
コールサインゼロは、1200メートルのA1以下の特別戦を連勝と調子を上げてきた。3走前のグランシャリオ門別スプリントは7着だったが、1000メートルは2歳時のデビュー戦以来だった。こちらも走り慣れた1200メートル戦なら巻き返す。
アウヤンテプイは、今季初戦を制したものの、北海道スプリントカップJpnIIIで10着、前走の5着は、さすがに8歳を迎えて陰りを見せたのかどうか。ここは巻き返しに期待したいところ。
このレース連覇を狙うレッドペリグリンは、今シーズン未勝利とはいえ、グランシャリオ門別スプリントではタイセイバンデットに1馬身差2着。それ以外も崩れるところがない堅実な走りを見せている。
中央ではダート短距離のオープンで活躍していたメイショウノーベル、グランシャリオ門別スプリント3着のトウカイビジョンなど、以前に比べてホッカイドウ競馬の古馬の短距離路線もかなり層が厚くなった。
◎6タイセイバンデット
◯10コールサインゼロ
▲7アウヤンテプイ
△13レッドペリグリン
△3メイショウノーベル
△8トウカイビジョン
エトワール賞の出走表はこちら