
昨年、このレースで重賞初挑戦ながら1番人気に支持されたエイシンアトロポスだったが、残念ながら直線失速して8着。あれから1年経って、その間、新設の佐賀ヴィーナスカップを制し、休養明けの前走A1特別を制して臨む一戦。1年越しの雪辱に期待する。
一昨年の覇者で、昨年2着だったのがメモリージルバ。大晦日に制した東海ゴールドカップが、それ以来の重賞勝ち。明けて9歳になったが、昨年9月以降、5戦して4連対と好走が続いている。重賞で常に勝ち負けというクラスの馬がいないこのメンバーなら重賞連勝のチャンスだ。
ディアグリスターは、中央1000万条件から金沢に移籍しての初戦が、2番手追走から直線で先頭に立つと後続を寄せ付けずの完勝。今後の活躍が楽しみだが、1400メートル戦は中央の芝でのデビュー戦で一度経験しただけ。距離適性面でどうだろう。
いまいち勝ちきれないレースが続いているインディウムだが、今回と同じ舞台のサマーカップで2着があり、連下争いなら。
中央1勝から転入し、条件戦で12戦11連対と堅実にクラスを上げてきたハドウホウは、初めての重賞挑戦でどこまでやれるか。
◎2エイシンアトロポス
○7メモリージルバ
▲4ディアグリスター
△1インディウム
△8ハドウホウ
白銀争覇の出走表はこちら
2017年大晦日の最終レースとして行われたオッズパーク杯2017ファイナル特別で7馬身差圧勝となったのがヒドゥンブレイド。スタートからハナに立って、4コーナーまで手ごたえは楽なまま、直線を向いて追い出されると、楽々と2着に7馬身差をつけた。確かに相手は楽だったが、今回と同じ水沢1600メートルでの勝ちタイム1分40秒6は、このトウケイニセイ記念の過去の勝ちタイムとくらべても優秀なもの。まだまだ余裕のあるレースぶりで、3連勝で重賞初タイトルの可能性は高いと見る。
ワットロンクンは、門別から戻っての初戦となった白嶺賞が3頭接戦となっての2着。一昨年はこの白嶺賞を勝ってトウケイニセイ記念は3着だったが、一昨年の覇者ラブバレット級の馬がいない今回のメンバーであれば、十分に勝利を狙える。
その白嶺賞でタイム差なしの3着だったのがタイセイファントム。明けて10歳になったが、絆カップを制したように、元中央オープンの実績はあなどれない。
秋以降精彩を欠いているユッコにもマイルの舞台なら復活を期待したいところ。
ルファルシオンは、中央から転入初戦となった北上川大賞典では1番人気に支持されるも大差のしんがり負け。2番手を追走したもののペースアップした2周目向正面からずるずる後退してしまった。その1戦だけではまだ見限れない。
◎9ヒドゥンブレイド
○1ワットロンクン
▲3タイセイファントム
△4ユッコ
△7ルファルシオン
トウケイニセイ記念の出走表はこちら
佐賀記念ステップ競走として行われる2000メートルのS2重賞。
中島記念3連覇を達成したキョウワカイザーが断然だ。昨年前半はやや足踏みの成績が続いたが、5月の北山湖特別を勝って以降は6戦5勝、2着1回とほぼ敵なしの成績。今回、中島記念で掲示板の他の4頭が不在となれば負けるシーンは想像できない。
引き続きB級から希望投票での出走はキタサンシリーズ。前走宝満山賞ではデリッツァリモーネと3コーナーから馬体を併せての追い比べとなり、最後は1馬身1/4差で屈したものの、ともにA級の上位クラスでも互角のレースができそうな実力。今回、山口勲騎手に戻ってということで、キョウワカイザーにどこまで食い下がれるか注目だ。
佐賀移籍後5戦してまだ勝ち星がないアクロマティックだが、2走前の烏帽子岳特別ではキョウワカイザーに1馬身1/4差の2着に迫った。ここでも馬券圏内の争いからは外せない。
休養明け後、3着が最高という成績のコウザンゴールドだが、キョウワカイザーやウルトラカイザーなど、対戦した相手が強いことは確か。ここも連下争いまで。
同じく休養明け後、かつての勢いにはないのがキングプライド。どこかで復活を期待したいところ。
◎5キョウワカイザー
○1キタサンシリーズ
▲2アクロマティック
△4コウザンゴールド
△8キングプライド
九州オールカマーの出走表はこちら
B級馬による1800メートルのS2重賞。
年が変わってB級に降級となったバイタルフォルムが強そうだ。中島記念はさすがに一線級相手では勝負にならなかったが、10月のA級馬によるS2重賞・韓国岳賞では、差をつけられたとはいえスーパーマックスの2着。そのときの走破タイムが1分57秒3。そして大敗だったとはいえ中島記念でも1分58秒5で走っている。B級のS2重賞なら十分に勝ち負けの時計だ。
コウザンヒキリは、B級のS2重賞・特別で7戦連続して3着以内。特に昨年の秋以降は中距離を中心に使われており、このクラスなら常に勝利を狙える位置にいる。
スラッシュも差がない。10月21日の紅葉特別を制して以降の5戦は、すべてコウザンヒキリとの対戦で、お互いの後先では2勝3敗と、ほとんど五分の成績。
テイケイネクサスは、兵庫からの転入初戦となるはずだった前走が、ひとつ前のレースで落馬事故があった影響でレースが取止めになってしまった。あらためての転入初戦となるが、園田のB級で上位争いならここでも十分通用する。ただ1400メートル戦を中心に使われてきただけにこの距離でどうか。
ロードエスペランサは、船橋から転入後B級で3戦2勝、2着1回。ただ1800メートル戦は3年前の3歳時に中央で一度使われたことがあるだけ。地方ではほとんど短距離戦ばかりを使われてきただけに距離が課題となりそう。
◎2バイタルフォルム
○3コウザンヒキリ
▲7スラッシュ
△5テイケイネクサス
△1ロードエスペランサ
御船山賞の出走表はこちら
昨年の3歳世代は大混戦で、ばんえいダービーの予想が難しかったのとは対象的に、この世代(明け5歳)は力関係がはっきりしている。さらに定量戦ということであれば予想はさほど難しくはないが、それで馬券が当るかといえばそうでもないところが、競馬の難しいところでもあり、面白いところでもあろう。
2歳シーズンには重賞に縁がなかったマルミゴウカイだが、3歳時はばんえい大賞典とばんえいダービーの二冠を制覇。そして昨年4歳時は柏林賞と銀河賞を制して、この天馬賞で4歳シーズン三冠制覇がかかる。初めての古馬一線級との対戦となった前走はさすがに苦戦したが、同世代同士では5月のすずらん賞で4着に負けて以降、敵なしという成績。銀河賞は他馬より20キロ以上重い750キロでの勝利。ゴール前ではホクショウディープに迫られたが、そのときあった20キロ差が今回は定量戦。三冠の可能性は高いと見る。
ホクショウディープは今シーズン勝ち星がないとはいえ、柏林賞、銀河賞はともにマルミゴウカイの2着。前走490キロの地吹雪賞(3着)を使った影響がどうかだが、2走前のオープン-2組特別で3着という成績なら、マルミゴウカイに再び迫る場面もありそう。
フウジンライデンは、マルミゴウカイがまだ表舞台に登場する前、2歳シーズンの二冠馬。銀河賞は4着だったが、2歳チャンピオンが覚醒というシーンもあるかもしれない。
ばんえい菊花賞を制し、銀河賞3着のツルイテンリュウだが、近走A1の一般戦で苦戦という成績では、勝ち負けまでは難しそう。
柏林賞3着、銀河賞5着のプレザントウェーは、当時ハンデ差があっての成績を考えると、今回も入着までが精一杯。
◎9マルミゴウカイ
○5ホクショウディープ
▲2フウジンライデン
△6ツルイテンリュウ
△3プレザントウェー
天馬賞の出走表はこちら