
過去5年の成績を見ると、近3年は北海道からの遠征馬が勝っているが、その前の2年は、2016年が6番人気、15年が10番人気のそれぞれ地元馬が勝っていて、北海道のワンツーは昨年だけ。たしに実績上位の北海道所属馬が中心にはなるが、地元馬にもチャンスはある、というのが近年の傾向。
エイシンビッグボスは、メンバー中最多の3勝。アタックチャレンジで2着に負かしたブルーカルセドニーは、先週重賞のフローラルカップを制し、6月の2歳オープンで3着に負かしたマーサマイディアはフルールカップを制している。今回初遠征に加えて芝1600メートルという条件が合うのかどうかはやってみなければわからないが、門別で重賞クラスのメンバーと戦ってきた能力を素直に評価する。
スマイルミュは、フレッシュチャレンジを勝ったのみだが、札幌芝のクローバー賞では先行争いに加わって好位を追走し、直線では前の争いからは置かれたものの、勝ち馬から1秒差の6着は地方馬最先着。芝で能力を発揮しそう。
地元期待はマツリダスティール。デビューから芝を2連勝で若鮎賞を制し、初ダートとなったビギナーズカップでも2着に好走。あとは北海道勢との力関係がどうか。
北海道勢では血統的に芝の中距離が合いそうなスティールマドンナ。大井から遠征のトーセンダーウィンは未勝利だが、前走浦和の2歳特別で好走を見せた。
◎9エイシンビッグボス
○7スマイルミュ
▲3マツリダスティール
△5スティールマドンナ
△6トーセンダーウィン
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スペルマロンは前走ミッキーロケットが競走中止だが、スタートで躓いての落馬で、人馬ともにそれほど影響はなかったようだ。重賞初挑戦だった昨年末の高知県知事賞を制し、年が明けて2月には黒潮スプリンターズカップを制したという、距離は問わないタイプ。持てる力を発揮すれば、ここでも首位争いだろう。
ダノングッドは高知転入後、ここまで4戦オール連対。園田FCスプリントは4コーナー絶望的な位置から追い込んでクビ差2着。トレノ賞を圧勝して断然人気で臨んだ建依別賞はスリラーインマニラをとらえきれず惜しくも2着だった。中央での3歳時にはダート1900メートルを勝っているが、近年はダートの短距離を中心に使われてきた。久しぶりの1900メートルがどうかだが、能力的にはスペルマロンとの2頭の一騎打ちと見る。
パルクリールは、スペルマロンがスタートで落馬したミッキーロケット賞を早め先頭から押し切った。二十四万石賞2着のキャプテンオリオンや、前述スリラーインマニラらを完封してオープン初勝利。今回一気の距離延長は課題だが、◎○にどこまで迫れるか。
近走やや不振だが4月の二十四万石賞で3着だったアースグロウ、前走A級戦初勝利だったキモンクラブらは連下候補。
◎5スペルマロン
○12ダノングッド
▲2パルクリール
△8アースグロウ
△4キモンクラブ
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ミノルシャープによる北斗賞、旭川記念、ばんえいグランプリという重賞3連勝は快挙といえる。理由を説明すると長くなるので省略するが、ばんえい競馬で1シーズンの中で古馬重賞を連勝するというのはなかなかに難しい。2007年の帯広単独開催以降、同一年内にこの3つの重賞のうち2つを制した馬はこれまで何頭もいたが、3連勝は初めてのことだった。しかしながら今回別定30kg増の850kgはいよいよきびしい。
そこで期待は、ばんえいグランプリで復調を見せたメジロゴーリキ。その後の2戦はいまひとつだが、軽量のオープン戦であり、能力を発揮するのは高重量戦。それで別定加増なしの820kgなら今度こそ久々の重賞制覇が期待できそう。1番枠だが8頭立ての外詰めで実際に走るのは3コースなので、枠順も気にしなくてよさそう。
コウシュハウンカイは10歳になっても、その安定した走りはたいしたもの。今回別定20kg増の840kgだが、ミノルシャープより10kg軽いだけにここでもチャンスはある。
2連勝で復調を見せたホクショウマサルだが、今シーズン重賞はすべて掲示板外という成績。連勝は700kg台前半のレースであり、あらためてこの重量で全盛時の能力が戻っているのかどうか試されることになる。
◎1メジロゴーリキ
○7コウシュハウンカイ
▲6ミノルシャープ
△2ホクショウマサル
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1000メートルのフルールカップは、逃げ粘るトンデコパに対して唯一直線で差を詰めたマーサマイディアが差し切った。勝ちタイムの59秒7も優秀。問題は初めての1600メートルだが、直線で長く使える脚を見る限り問題なさそう。あとは内回りコースをこなせるかどうか。
モリノオーシャンは、1700メートルのターフチャレンジは3番手からの追走になったが、それは外枠ゆえ。先行できるスピードがあるだけに内回りの1600メートルでも力を発揮できそう。札幌の芝に挑戦したコスモス賞は差のある6着だったが、スピード競馬の経験も生かされると見る。
レディブラウンはフレッシュチャレンジを勝ったのみだが、ウィナーズチャレンジでマーサマイディアの2着があり、前走リリーカップでも勝ち馬には離されたが2着。さて、距離延長でどうだろう。
サブルドールは、1700メートルのターフチャレンジでモリノオーシャンに先着(2着)しており、ブリーダーズゴールドジュニアカップは8着だったが牡馬が相手。牝馬同士ならもっとやれるはず。
リリーカップで8着だったブルーカルセドニーだが、内枠でスタート後に位置取りを悪くしてしまった。今回は外枠に入ってスムーズな競馬ができれば、距離延長で巻き返しに期待。
◎4マーサマイディア
○8モリノオーシャン
▲3レディブラウン
△6サブルドール
△10ブルーカルセドニー
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グランダム・ジャパン古馬シーズンもいよいよ終盤。ここまで対象レースで2勝を挙げた馬がなく、表彰対象の地方馬では暫定1位のクオリティスタート(北海道)でも21ポイント。アッキー(川崎)、アンバラージュ(佐賀)が20ポイントで続くという混戦。今回の出走馬ではジェッシージェニー、アークヴィグラス、サラーブ、エイシンセラードがそれぞれ10ポイント以上を持っていて、ここで上位に入ればグランダム・ジャパンのポイントでも一気に上位が期待できる。
読売レディス杯の1、2着馬が揃って出走してきて、今回もその2頭を巡っての争いとなりそう。
その読売レディス杯は、2番手から3コーナーで先頭に立ったアークヴィグラスに、サラーブがぴたりと追走。最下位に沈んだ逃げ馬はいたものの、実質主導権を握ったのはアークヴィグラスで、直線ではサラーブを振り切り3馬身差をつけての完勝となった。2歳時の東京2歳優駿牝馬以来の勝利で復活となったわけだが、小野望調教師が話していたように小回りコースを求めて金沢から名古屋への遠征とった。
中央2勝クラスを勝って大井に移籍したサラーブは、ここまで地方では大井のA2特別で1勝を挙げたのみ。もちろんダートグレードで強敵相手の対戦が多いということもある。ただコーナーを4つ回る1400メートル戦ということでは、枠順も含めてあらためてアークヴィグラスに分がありそう。
兵庫サマークイーン賞を制したエイシンセラードは、読売レディス杯では差のある6着。能力は認めるが、実績はマイル以上だけに距離短縮は条件的に不利と言えそう。
このレース連覇を狙うジェッシージェニーは南関東ではB級格付けでも、昨年来このシリーズは遠征競馬で結果を残してきている。ただ今回は◎○がいかにも強い。
地元の期待は重賞4勝のポルタディソーニ。重賞タイトルは、3歳時の秋の鞍(1600メートル)と、4歳以降の3勝はいずれも1900メートル戦。1400メートルにも実績があるが、重賞レベルになると中距離のほうが合っているのかもしれない。
兵庫サマークイーン賞でエイシンセラードの3着だったガレットショコラは、続く前走ではじめて園田A級の特別戦を制した。このメンバーに入ってどこまでやれるか。
◎2アークヴィグラス
○8サラーブ
▲6エイシンセラード
△4ジェッシージェニー
△7ポルタディソーニ
△5ガレットショコラ
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