
リワードアヴァロンの前走栴檀特別は、好スタートを切ったもののガンバルンの二の脚が速く、しかも2番枠だったため内に閉じ込められる形になって万事休す。3コーナー過ぎではレースをやめてしまっていた。2走前の魚梁瀬杉特別もやはりガンバルンのスタートダッシュが速く、リワードアヴァロンはマイペースで逃げられないと能力を発揮できない。今回、そのガンバルンは木曜日の西日本ダービーに遠征して不在。マイネルスタイルが主張してくる可能性もあるが、ここはすんなりハナをとってマイペースなら、高知優駿のように逃げ切れる可能性は十分。距離延長もこの馬にとってはプラス。
安定感ならレインズパワー。3着以内を外したのは門別時代のエーデルワイス賞JpnIII(7着)だけで、高知ではまだ馬券圏内を外していない。先行勢には厳しい流れとなった前走栴檀特別でも、勝ったフルゴリラには離されたが3着を確保した。連軸ということなら、こちらのほうが確実かもしれない。
ボスオンザサンドは、中央では6月の新馬戦に出走(10着)したのみで転入し、高知10戦目となった2走前にようやく初勝利。続く前走も2着とレースぶりが安定してきた。重賞初挑戦でも上位を脅かす力はあるとみる。
フルゴリラは、前走スタートで挟まれるような格好になって後方からとなり、しかし後半の脚を生かせるような流れになって見事に差し切った。ただ今回は1900メートルでもあり流れが速くなることは考えづらく、距離延長もプラスとはいえない。勝ち負けまではどうだろう。
マイネルスタイルはホッカイドウ競馬から転入して下級条件を2連勝。ここで勝ち負けにはさらなるパワーアップが必要。
◎8リワードアヴァロン
○10レインズパワー
▲6ボスオンザサンド
△3フルゴリラ
△7マイネルスタイル
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ヒガシウィルウィンは、移籍初戦となった前走すずらん賞は、互いに意識しながらという感じでパンプキンズをぴたりとマーク。直線追い比べにはなったが、ゴール前であっさり突き放し力の違いを見せた。その前走が5カ月ぶりの実戦。一度叩かれたことであらためて力の違いを見せる。
一方のパンプキンズは、ヒガシウィルウィンと堂々渡り合って2馬身差。今回の舞台はそのときと同じ盛岡1600メートル。やや能力差がありそうなメンバー構成の7頭立てということでは、まぎれが生じる可能性も少ない。逆転までは難しそうだが、盛岡コースは今年3戦オール連対。
スカイサーベルは今年1月のトウケイニセイ記念で3着があり、A級特別でここ6戦連続で掲示板内を確保。盛岡1600メートルにも実績があり、◎○の間に割って入れるかどうか。
センティグレードはトウケイニセイ記念を制して、みちのく大賞典でも2着。ともにパンプキンズに先着していた。ただし盛岡コースはこれまで12戦して馬券にからんだのは2着1回、3着2回だけ。盛岡コースではいかにも分が悪い。上位のどれかが凡走したときの3着候補。
◎1ヒガシウィルウィン
○4パンプキンズ
▲3スカイサーベル
△7センティグレード
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昨年来、着実に勝ち星を重ねてきたナリタミニスターは、金沢遠征も含め1400m戦で目下4連勝中。3走前には不良馬場で2着に5馬身差、1分27秒3という勝ちタイムをマーク。前走は直線だけでやはり5馬身差突き放し、良馬場で勝ちタイムは1分29秒5。園田チャレンジカップの近年の勝ちタイムがだいたいこのくらいの範囲。今回はほかに逃げ馬が何頭かいるメンバーで、金沢スプリントカップでは3番手から直線抜け出していたように、引っ張ってくれる馬がいたほうがむしろレースはやりやすいのではないか。
昨年のこのレースは、逃げたナチュラリーをぴたりと2番手で追走したエイシンエンジョイがゴール前でとらえての勝利。ナチュラリーは3/4馬身差で2着という結果だった。しかし今年2月の園田ウインターカップでは、逃げたナチュラリーがエイシンエンジョイを振り切り3馬身差をつけての完勝。能力的には差がなさそうで、ともに休み明けというのは気になるところ。ただ今回はエイシンエンジョイが3番枠なのに対して、逃げてこそのナチュラリーは9番枠。ナチュラリーにとっては難しいレースになりそう。
中央2勝クラスから転入して1230メートルで3連勝したナムラムートは、佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIに遠征して地方最先着の5着。それを経験して初めての園田1400メートルでどうだろう。
逃げ候補のもう1頭、ヒダルマはさらに外の11番枠。近走は中距離を中心に使われており、このメンバーに入っての1400メートル戦では上位争いまで。
バイラは中央オープンからの転入初戦で1番人気に期待された前走は、4コーナーで一杯になって4着。一度使われての上積みがあるかどうか。
◎8ナリタミニスター
○3エイシンエンジョイ
▲9ナチュラリー
△1ナムラムート
△11ヒダルマ
△10バイラ
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ルールソヴァールは中央オープンから転入して2連勝。初戦が直線はほとんど追うところなく、2着のクラキングスに2秒の大差をつける圧勝。続く前走でも直線を向いて先頭に立つと、追ってきたヤマノファイトに1馬身半差での完勝。最後は差を詰められたが、本気で追っていたわけでもないし、58kgを背負っていたこともあった。今回の2000メートルの距離は一昨年佐賀記念JpnIIIを制しており、道営記念に向けてここは負けられない一戦だ。
相手には、一戦ごとに驚きのレースを見せている3歳馬コパノリッチマン。一気の距離延長だった北海優駿では、逃げたシンボを早めにとらえに行って直線でもそれほどバテることなく3着。王冠賞では早め先頭から北海優駿を制したアベニンドリームを振り切って見せた。大井に遠征した黒潮盃では、南関東の強豪相手に、勝ったインペリシャブルには離されたが、それでも2着に好走。今回、重賞では古馬初対戦となるが、ここでもそうした驚きをみせてくれそう。
ヤマノファイトは南関東から戻って5カ月ぶりの実戦となった前走がルールソヴァールの2着。そこを使われての上積みがあれば、あっと言わせる場面はあるかもしれない。
メイショウウタゲは中央オープンからの転入初戦を大差で勝ったが、続く前走が重賞クラスの一線級を相手に5着。9歳だけにここで上位争いまであるかどうか。
春のコスモバルク記念を制したドラゴンエアル、同2着でその後赤レンガ記念を制したステージインパクトは、それぞれ9歳、8歳という年齢で、ともにその後が一息という成績。秋になっての巻き返しがあるかどうか。
◎8ルールソヴァール
○6コパノリッチマン
▲4ヤマノファイト
△1メイショウウタゲ
△11ドラゴンエアル
△2ステージインパクト
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兵庫3歳のタイトルには手が届いていないものの、イチライジンに期待する。大晦日の園田ジュニアカップを7馬身差で圧勝し、明けて3歳になっても2連勝。しかし期待された菊水賞では4着、兵庫ダービーも1、2着の争いからは離されての3着だった。園田オータムトロフィー・トライアルのクリスタル賞でも4着に負けたことから本番には出走せず、こちらに矛先を向けてきた。各地から重賞勝ち馬が参戦してきたが、ここを勝ち切るだけの能力はあると見る。
佐賀のミスカゴシマは、初の古馬重賞となった吉野ヶ里記念での差し切りは見事だった。ただ、負けないだろうと思われた同世代同士の対戦で、2000メートルの九州ダービー栄城賞3着、ロータスクラウン賞でも3着だったということでは、距離の不安がある。展開にも左右されるだろうし、初めて手綱をとる山口勲騎手が笠松の1900メートルをどう乗り切るか。
金沢のフジヤマブシは、東海と金沢の世代チャンピオンと思われたニュータウンガール、ハクサンアマゾネスをMRO金賞でまとめて負かして見せた。ただ2頭の一騎打ちになったかと思えたところ、4コーナー9番手から豪快に差し切った。いわば漁夫の利的な勝利。今回はアウェーの舞台で真価が問われるところ。
湾岸スターカップで復活を果たしたインザフューチャー、佐賀の二冠で上位を争ったエアーポケットなど、楽しみなメンバーが揃った。
◎12イチライジン
○7ミスカゴシマ
▲8フジヤマブシ
△9インザフューチャー
△3エアーポケット
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