
南関東から大挙5頭が遠征してきて、地元兵庫のジンギ、エイシンニシパという古馬のトップツーが迎え撃つという形。
ジンギは昨年10月の姫山菊花賞でエイシンニシパに負けて以降は地元で無敵。一戦ごとに充実ぶりも感じられる。今回も断然人気は間違いなさそうで、ならば馬券的な妙味で船橋のトーセンブルを狙ってみたい。2019年12月以来勝ち星がないものの重賞やオープンで2着は3回あり、特に年明けの3戦は相手関係を考えれば評価に値するもの。下原理騎手が地元No.1を負かせるかどうか注目だ。
もちろんジンギがあっさりという可能性も十分だが、2000メートルを超える距離は初めて。南関東からの遠征馬は5頭中4頭が2400メートルかそれ以上の距離を経験している(障害レースは除く)だけに、ジンギはそこに落とし穴があるかもしれない。
そして2000メートルを超える距離を狙ってレースを使われているのがスギノグローアップ。南関東では重賞で入着までだが、金沢に遠征して2600メートルの北國王冠を制した。ただそれ以降の成績がいまいちなのが気になるところ。
昨年の姫山菊花賞でジンギを負かして以降、6戦連続連対を続けているエイシンニシパは、遠征勢に押し出される形で△。園田2400メートルのこのレースは、これまで3回出走して4着が最高というということでは強くは推せない。
ホーリーブレイズは、中央オープンから大井移籍初戦となった昨年7月の東京記念トライアルではトーセンブルに大差をつけて圧勝。その後の成績が冴えないが、休養明け2戦目の上積みがあれば上位争いも。
◎4トーセンブル
○6ジンギ
▲1スギノグローアップ
△3エイシンニシパ
△2ホーリーブレイズ
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飛燕賞では佐賀で初めての敗戦を喫したトゥルスウィーだったが、スピードで押し切った前が止まらず、距離不足だった。その敗戦を払拭するかのように、ル・プランタン賞では逃げたシュリーデービーを早めにとらえて完勝。佐賀皐月賞でも中団から早め先頭で後続を寄せ付けなかった。兵庫から転入してきたガーディアン以外とは勝負付が済んだか、明らかに能力差があり、二冠達成の可能性は高い。
相手筆頭には、佐賀皐月賞2着のプリマステラ。続く前走の鯱の門特選では4着だったが、ラチ沿いで馬群に閉じ込められ、ペースが上がった向正面で動くことができず、レースをさせてもらえなかった。トゥルスウィーを負かすまではどうかだが、ここはさらなる距離延長で巻き返すと見る。
兵庫からの転入初戦を勝ったのがガーディアン。ハイペースで飛ばした前が総崩れになったところ、後方追走から一気に先頭に立って押し切った。展開的にはまった感じがあり、この距離であらためて能力が問われるところ。
飛燕賞で僅差2着だったシュリーデービーだが、ル・プランタン賞が3着で、佐賀皐月賞は勝ち馬から大きく離されての5着。距離が課題だが、今回は有力馬からのマークが軽くなって、マイペースで逃げさせてもらえれば粘り込む場面もあるかもしれない。
鯱の門特選では後方から直線脚を使って2着だったムーンオブザボスは、同じように流れが向くかどうか。
◎6トゥルスウィー
○8プリマステラ
▲1ガーディアン
△4シュリーデービー
△5ムーンオブザボス
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ダート短距離で能力を開花させたリュウノユキナが門別に凱旋出走となる。昨年1月に3勝クラスを勝ったあとはやや足踏みがあったが、ダート1200メートルに専念した昨年秋以降、5戦連続連対で東京スプリントJpnIIIも制した。北海道スプリントカップJpnIIIには、ときにGI/JpnI級の馬が出走してくることもめずらしくないが、今回ダートグレードを勝っているのは、リュウノユキナのほかには地元のメイショウアイアンだけ。例年に比べて軽いメンバーになった。2歳時以来の門別コースで重賞連勝に期待したい。
ヒロシゲゴールドは、盛岡のクラスターカップJpnIIIでは2年続けて逃げて惜しい2着。一昨年はヤマニンアンプリメに1馬身とらえられ、3着がコパノキッキング。昨年はマテラスカイに半馬身とらえられ、3着がブルドッグボス。いずれもこの路線のチャンピオン級の馬たちを相手にしていた。前述のとおり一線級の馬がいない今回のメンバーなら重賞初制覇のチャンスも。
11歳でこのレース連覇を狙うのがメイショウアイアン。今シーズン初戦は地元の特別戦で6着だったが、勝ち馬からはコンマ2秒差。昨年もシーズン初戦3着からの勝利だっただけに、今回も好勝負を期待したい。
1200メートルのオープン特別2連勝でグレード初挑戦となるのがスマートアルタイル。直線一気という脚質だけに展開にも左右されそうで、初めての門別のコースがどうか。もちろん勝ってもおかしくないが、押し出される形で△になってしまった。
穴っぽいところでは大井のサンロアノーク。ここ2走のレースぶりならこのメンバーでも通用しそう。あとは中央未勝利戦以来の1200メートルがどうか。
昨年の道営スプリントで直線一気を決めたジャスパーシャイン、今季初戦の大接戦3着ではジャスパーシャイン、メイショウアイアンに先着したイダペガサスらも連下争いなら。
◎1リュウノユキナ
○14ヒロシゲゴールド
▲12メイショウアイアン
△4スマートアルタイル
△5サンロアノーク
△6ジャスパーシャイン
△8イダペガサス
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門別から転入して金沢では4戦4勝のアイバンホーが断然。全日本2歳優駿はさすがに勝負に参加させてもらえなかったが、冬休み明けの2戦はともに大差の圧勝。前走北日本新聞杯では前半馬群の中で行きたがるのを抑えるのに苦労していたようだったが、3コーナーで先頭に立つと軽く気合をつけただけで直線独走となった。重馬場だったとはいえ勝ちタイムの1分48秒9は、北日本新聞杯が1700メートルとなった1995年以降のレースレコード。中央からの転入馬との能力比較がどうかだが、地元同世代同士では能力が抜けている。
その気になる中央からの転入馬では、1勝クラスのダートでも好走していたビルボードクィーン。転入初戦の前走はスタートで出遅れるも終始楽な手応え。直線を向いて外に持ち出すとあっという間に前の3頭をとらえて楽勝。アイバンホーを脅かす場面もありそうだ。
サブノタマヒメは、金沢では2歳時に2度、2着に負けただけだが、東海クイーンカップでの大敗が気になるところ。
中央未勝利から転入して3連勝中のヤクモ、高知から転入して2戦目の前走を勝ったエイシンギフトらも馬券圏内には押さえておきたい。
◎6アイバンホー
○7ビルボードクィーン
▲8サブノタマヒメ
△12ヤクモ
△3エイシンギフト
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1着賞金350万円の重賞に、賞金の高い南関東から大挙4頭が遠征してきたのは、やはりグランダム・ジャパンのタイトルを狙ってのことだろうか。古馬シーズン・3歳シーズンには最終戦にエクストラポイントがあるので、レディスプレリュードで勝てずともあわよくば地方馬最先着となれば優勝、もしくは2位、3位の賞金の可能性が高まる。
その南関東勢は甲乙つけがたいメンバーだが、ロカマドールに期待する。前走中央2勝クラスとの条件交流は、楽々と逃げ切ったファルコンビークの2番手を追走して早めに失速してしまったが、1600メートルという距離もあったと思われる。2走前、浦和1400メートルの準重賞ティアラカップでは後方からレースを進め、直線でもしっかり脚をつかって3着と好走した。逆周りではあるものの、そのときと同じコーナー4つの1400メートル戦。前走の惨敗で人気を落とすなら、馬券的にも狙っておもしろそう。
カラースキームは昨年3歳時の桃花賞を圧勝して期待されたが、その後は順調に使えなかったこともあり重賞では結果を残せず。今回も5カ月ぶりの今年初戦となるが、能力を発揮できる状態なら勝ち負けまで期待できそう。
アブソルートクインは、昨年10月のクイーンズオーディション(B1以下)でカラースキームに半馬身差の2着。その後は牝馬限定のダートグレードを2戦したのみだが、強い相手に揉まれて充実した可能性はある。
テーオーブルベリーは、昨年の浦和・桜花賞が2着で、5月には園田に遠征してのじぎく賞を制した。ロカマドールが3着だったティアラカップは7着だったが、続く前走のレースぶりからはそれほど差はない。
地元勢では、中島記念を制したアンバラージュは久々の1400メートル戦がどうか。
ミスカゴシマは3歳だった昨年、吉野ヶ里記念を制しているだけにこの舞台なら侮れない。
◎3ロカマドール
○10カラースキーム
▲12アブソルートクイン
△6テーオーブルベリー
△11アンバラージュ
△5ミスカゴシマ
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