ミヤギヴォイジャーはここまで6戦2勝、2着2回。先手がとれないともろいこともありジュニアグランプリでは大敗したが、前走岩手デビュー限定戦では3番手から逃げ馬を4コーナーで競り落とし、競り合って強いところを見せた。今回、ネクストスター盛岡の1、2着馬不在のメンバーなら能力上位とみる。あとはまだ勝ち星のない盛岡コースがどうか。
相手には、その岩手デビュー限定戦で2着だったマルケイロジャー。3コーナー手前からミヤギヴォイジャーを追いかけて、直線ではじわじわと離されたものの、食い下がったのはこの馬だけだった。
ネクストスター盛岡は、1、2着馬こそ人気上位馬だったが、3着は10番人気ユウユウコラソン、4着が8番人気マツリダマスラオと、連下には人気薄が入った。マツリダマスラオが勝ち馬を追って直線やや脚が上がったのに対し、ユウユウコラソンは中団で脚を溜めて直線伸びてきた。レースぶりとしては前を追いかけて厳しいレースをしたマツリダマスラオを評価する。
コニパはネクストスター盛岡で8着だったが、4着マツリダマスラオとはコンマ3秒差。盛岡1000メートルのデビュー戦を1分0秒9の好タイムで大差圧勝していただけに、巻き返す余地はありそう。
◎5ミヤギヴォイジャー
◯4マルケイロジャー
▲2マツリダマスラオ
△1ユウユウコラソン
△9コニパ
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過去3年連続で遠征馬が勝っているこのレースだが、今回は地元のイナズマテーラーに期待する。昨年のこのレースでは6着だったが、その後1230メートル戦で7戦3勝、2着2回、3着1回。特に3走前の良馬場1分18秒2は、昨年10月以降1年間に行われた1230メートル戦で2番目に速い勝ちタイム。園田が白い砂に変わった2020年以降、このレースの勝ちタイムは1分16〜17秒台で決着していたが、昨年のダノンジャスティスが1分18秒6で、それ以降はやや時計がかかるようになったようだ。近走1230メートルに特化して使われているレースぶりから6歳での重賞初制覇に期待する。
高知のイモータルスモークは、園田チャレンジカップで3番手から直線で抜け出し快勝。大山龍太郎騎手はそれが重賞初制覇で、引き続き手綱を任された。820メートルの園田FCスプリントで2着、船橋1000メートルの習志野きらっとスプリントでも5着とまずまずの好走を見せており、距離短縮は歓迎で、内の3番枠もこの距離ではプラスになりそう。
大井のローウェルは前走アフター5スター賞こそ大敗したが、大井移籍後の1000〜1200メートルの特別戦では崩れたことがなく、このメンバーなら勝負になる。初めての園田の小回りコースをこなせるかがカギをなりそうだが、そこは経験豊富な吉原寛人騎手だけに心強い。
ベストマッチョは昨年のこのレースで直線抜け出して完全に勝ったかと思ったところ、ダノンジャスティスの強襲で惜しくもクビ差2着。ただ今年は前走の3着が最高着順でやや差も開いていた。11歳となって昨年ほどのパフォーマンスができるかどうか。
地元勢では今年3着以内を外したのが笠松遠征のくろゆり賞だけというヒメツルイチモンジ、前走に続いて小牧太騎手が手綱のエコロクラージュらも上位食い込みが期待できそう。
◎5イナズマテーラー
◯3イモータルスモーク
▲12ローウェル
△9ベストマッチョ
△6ヒメツルイチモンジ
△8エコロクラージュ
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兵庫のスマイルサルファーは昨年笠松のくろゆり賞を制し、その後10カ月の休養があっての今年4戦は勝ち星こそないものの、くろゆり賞3着、園田チャレンジカップ3着と好走を続けている。3歳時には兵庫ダービー(1870メートル)、西日本ダービー(名古屋1900メートル)という中距離のビッグレースを制したが、実は1600メートル以下では9戦して3着以内を外したのは3歳3月の兵庫ユースカップ(4着)だけ。新・名古屋競馬場は初めてだが、東海地区への遠征はたびたび経験しており、1着固定まではどうかだが、連軸としてなら信頼できそう。
2番手も兵庫でミステリーボックス。中央2勝クラスから再転入後、5戦してすべて3着以内。摂津盃を勝って、姫山菊花賞2着ではさらなる充実ぶりを感じさせた。中央では1700/1800メートル、園田でも1700/1870メートルにこだわって使われており、今回は名古屋1500メートルだが、小倉1700メートル、中京1800メートルと同じコーナー4つのコースだけに、こなせると見る。
高知のホウオウスクラムは南関東オープンでは頭打ちとなって、高知2戦目として遠征した佐賀・サマーチャンピオンJpnIIIで4着に好走。ただ雨による延期で能力を発揮しきれない馬も少なくなかっただけに、ここは真価を問われる一戦となりそう。
地元名古屋のロードランヴェルセも好調で、この夏はトリトン争覇、名港盃を連勝。今回は、兵庫、高知の重賞実績馬を相手にどんなレースを見せるか。
トリトン争覇でロードランヴェルセの2着だったインペリシャブル、高知・建依別賞2着のバリチューロらも差はない。
◎7スマイルサルファー
◯6ミステリーボックス
▲3ホウオウスクラム
△4ロードランヴェルセ
△10インペリシャブル
△8バリチューロ
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レモンポップは国内ではほとんど無敵と言える成績で、一昨年の武蔵野ステークスGIIIでハナ差2着に敗れて以降は、ほとんど能力の違いを見せつけるような勝ち方。昨年大差で圧勝した舞台でもあり、ほかにGI/JpnI勝ち馬はペプチドナイルだけというメンバーなら、よほどのことがなければ負けるシーンを想像するのはむずかしい。
ペプチドナイルは11番人気で制したフェブラリーステークスGIが重賞初勝利。その前走東海Sが6着ならその人気も仕方ないと思えるが、勝ち馬とはコンマ5秒差でありレベルの高いレースではあった。かしわ記念は3着だったが、水の浮く不良馬場でシャマルの逃げ切りで、これは仕方ない。新旧フェブラリーステークスGIの覇者同士の対決でレモンポップにどこまで迫れるか。中央との同日開催で、地方騎手が騎乗する中央馬も少なくない中、藤岡佑介騎手の騎乗は意気込みの表れとみたい。
連戦連勝で底を見せていなかった大井のサヨノネイチヤは、帝王賞で5着に敗れたものの、それでも地方馬最先着。レベルの高いメンバーと戦ったことでの上積みにあらためての期待。あとは初めての長距離輸送に、左回りの盛岡コースがどうか。
タガノビューティーはGI/JpnIで2着が3回。昨年のこのレースは4着だったが、4コーナー10番手から、レモンポップ以外のメンバーでは最速の上り3Fの末脚を見せた。前述した不良馬場のかしわ記念でも直線伸びて2着を確保。勝ち切るまではどうかだが、馬券圏内は十分狙える。
ダイシンピスケスは1勝クラス、2勝クラスで二桁着順も多かったが、昨年末から今年にかけて2勝クラスから3連勝でオープンの仁川ステークスを制して一気に本格化。白山大賞典ではメイショウフンジンと競り合う厳しい先行争いでも2着に粘った。今回はレモンポップとの先行争いで真っ向勝負を挑むのかどうか。
サマーチャンピオンを制したアラジンバローズは、距離というよりコーナー4つの小回りコーナーが向いたのではないか。福島・小倉のダート1700メートルで好走のある馬は、地方の小回り1400メートルで結果を残すことがよくある。今回はワンターンの広いコースでどうだろう。
◎1レモンポップ
○14ペプチドナイル
▲7サヨノネイチヤ
△4タガノビューティー
△10ダイシンピスケス
△8アラジンバローズ
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青雲賞は、2番手で障害を越えたキョウエイエースが止まらず歩いて勝利。先頭で障害通過のスーパーシンを目標に強い競馬で1番人気にこたえて見せた。ただ今回はその賞金によって1頭だけ別定10kg増。この時期の2歳馬で10kgハンデはかなり厳しいと思われる。
狙いはスタージャガー。青雲賞は4着だったが、第2障害で溜めて仕掛け、障害を降りてからの脚色がよかった。ゴール前では隣のアバシリタカラコマに競り負けたが、その経験は次走に生かされた。ゴール前でわずかにキョウエイカスミにとらえられたが、障害先頭から最後までしっかり歩いた。
青雲賞2着だったのがスーパーシン。障害を先頭でクリアし、ゴール前で詰まったぶんキョウエイエースの2着となったが、展開、ペース次第で逆転の可能性はある。
現時点での能力最上位はキョウエイエースで間違いなさそうだが、冒頭のとおり、別定10kg増では中心としては狙いにくい。
アバシリタカラコマは、デビュー3戦目の5月に1勝を挙げたのみだが、上記3強との対戦で2着・3着は多数あり、ここでも上位を狙える。
アグリホープは青雲賞が5着で、続く2歳A-1では牝馬ナンバーワンのキョウエイカスミ、スタージャガーにそれほど差のない3着。そのレースぶりなら上位に食い込む可能性はある。
◎5スタージャガー
◯6スーパーシン
▲8キョウエイエース
△1アバシリタカラコマ
△7アグリホープ
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