それほど主要な重賞とも思えないぎふ清流カップが今年、1着賞金1000万円になったのにはちょっと驚いた。それにしても高知の勢いが止まらない。シンメデージーが東京ダービーJpnIで地方最先着の4着に入り、関東オークスJpnIIではグラインドアウトが2着もあったかという惜しい3着で、グランダム・ジャパン3歳シーズンを優勝。そして高知優駿ではプリフロオールインが断然人気にこたえて盤石のレースを披露した。
そしてここには高知からリケアサブルが出走。2歳時、金の鞍賞でプリフロオールインの2着があり、3歳時はここまで地元では走らず、姫路・園田で3戦。高知の強い馬たちは直接ぶつからないように各地で使い分けられているかのようではある。兵庫ユースカップ、ネクストスター西日本を連勝し、両レースで2着だったワンウォリアーは、高知優駿でプリフロオールインの2着だった。兵庫チャンピオンシップJpnIIはさすがに7着だったが、南関東の重賞勝ち馬たちと差のないレースをした。その実力なら、ここは負けられないところ。
東海勢では距離短縮でスティールアクターに期待する。駿蹄賞、東海優駿では、ともに4コーナーで先頭に並びかける見せ場も直線失速。距離が長かったと思われる。遡ること3月、笠松1400メートルのジュニアグローリーではワラシベチョウジャ、ミトノユニヴァースを相手にせず完勝。その勝ちタイム1分26秒6(良)は、このレースが1400メートルで行われた過去3年の勝ちタイムより速い。
コールミーメイビーは連勝でクイーンカップを制した。中央への遠征を重ね、ここに来て力をつけた印象だ。
ミトノウォリアーも駿蹄賞、東海優駿は距離が長かったようでともに4着。駿蹄賞から中5日で出走した新緑賞ではワラシベチョウジャに3馬身差をつけての完勝。その笠松1400メートルの勝ちタイム1分27秒8は、スティールアクターの勝ちタイムに比べて見劣るが、果たして。
兵庫ユースカップでリケアサブルの3着だったダイジョバナイ、3歳になって重賞で2着が3回と勝ち切れないワラシベチョウジャ、東海優駿は12着も笠松で3連勝というチェイスザウィンドらは連下候補。
◎9リケアサブル
◯5スティールアクター
▲8コールミーメイビー
△7ミトノウォリアー
△2ダイジョバナイ
△4ワラシベチョウジャ
△6チェイスザウィンド
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プリフロオールインは、デビュー戦こそ2着だったものの、その後は危なげなく7連勝で黒潮皐月賞を制した。東京ダービー4着だったシンメデージーとの直接対決がいずれ期待されるところだが、今回は南関東からの遠征馬を除けばほとんど勝負付が済んだメンバーで、距離延長も望むところ。シンメデージーが東京ダービーで南関東勢をしりぞけて地方最先着だったことを思えば、遠征2頭が必ずしも南関東でトップクラスではないというレベルであれば負けられない一戦だ。
相手筆頭はワンウォリアー。ここ3戦は姫路・園田に遠征して好走を続けた。プリフロオールインの2着も2度あり、2月の土佐水木特別では1馬身差に迫ったこともある。2歳時には1800メートルの満天星特別を制し、前走園田1870メートルの西日本クラシックでも4着と好走しているだけに距離経験も十分だ。
遠征馬ではアムクラージュに期待。2歳8月に重賞・ルーキーズサマーカップを勝って以降、重賞のみを使われているが、やや波のある成績。2走前のクラウンカップでは、のちに東京ダービーJpnIで6着というシシュフォスの2着に好走した。距離も課題だが、高知の重い砂に適応できればプリフロオールインに迫る場面もあるかもしれない。
サノノスピードは、中央未勝利から転入し、初戦を大差で圧勝すると、仙台屋桜特別、黒潮皐月賞でプリフロオールインの2着。ただ黒潮皐月賞では6馬身差をつけられただけに、距離延長となるここでどうだろう。
ここに来て4連勝と急上昇のマジックセブンは、前走1800メートルの山桃特別を制した期待の1頭。ただ、一線級相手は2歳時の金の鞍賞以来となるだけに上位争いにからめるかどうか。
山桃特別でマジックセブンの3着だったアグロドルチェも高知では6戦してまだ3着以内を外していない。
◎3プリフロオールイン
◯8ワンウォリアー
▲4アムクラージュ
△5サノノスピード
△1マジックセブン
△7アグロドルチェ
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スーパースプリントシリーズが昨年限りとなって、2019年からこの時期に行われていた900メートルの佐賀がばいダッシュが回次もリセットされて1300メートルの佐賀がばいスプリントとしてリニューアル。ワンターンの超短距離戦でこそという3頭は13日の園田FCスプリントに遠征し、オールスマートが見事1番人気にこたえて強い勝ち方をしてみせた。
フェブキラナは、やや落ち込んだ時期もあったが、5月以降1300/1400メートルで3連勝と調子を戻した。その3連勝は、やや軽い相手だったとはいえ、いずれも逃げ切りで6馬身、7馬身、6馬身と圧倒。今回も4番枠から楽にハナをとれそうなメンバーだけに、4連勝で重賞初勝利の期待だ。
アイリッシュセンスは、昨秋の休養明け以降は1400メートルのみを使われ、3着以内を外したのが重賞のウインターチャンピオン6着と、笠松に遠征した飛山濃水杯8着だけ。九州クラウンではジョンソンテソーロ、リーチ、テイエムサウスダンという実績馬を相手に2着と好走。前走錦江湾特別では後方から3コーナーで一気にまくってテイエムサウスダンに7馬身差をつける圧勝。今回、1年ぶりの1300メートル戦でもそのスピード能力を発揮できそうだ。
中央3勝クラスから転入初戦となるのがアビエルト。ダート経験は2戦のみで、実績は芝の短距離戦。それでも近走、勝ち馬と1秒前後の差で走っており、佐賀のダートをこなせればあっさりがあっても驚けない。
テイエムフェローは今年中央2勝クラスから転入。ここまで6戦して3着以内を外していない。特に前走佐賀スプリングカップは、中央時代も含めて1400メートルまでしか経験がないにもかかわらず、初めての1800メートル戦ながら重賞初挑戦で逃げ切ってみせた。今回あらためて短距離の実績馬との対戦となるが、持ちタイム的にも互角以上の勝負が期待できそう。
シゲルタイタンは南関東からの転入初戦だった昨年10月の佐賀オータムスプリントで2着に好走。ここ3戦で調子を上げてきており、前走佐賀スプリングダッシュは6馬身差の2着だったが、勝ったのは冒頭で触れた園田FCスプリントを制したオールスマート。押し出されての△だが、能力的に差はない。
フォードテソーロは近7走、B級からA2級まで3着以内を外さず好走。今回は一気の相手強化でどこまで。
◎4フェブキラナ
◯7アイリッシュセンス
▲11アビエルト
△9テイエムフェロー
△2シゲルタイタン
△8フォードテソーロ
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ばんえい十勝オッズパーク杯を快勝して今シーズンも好スタートを切ったメムロボブサップだが、ここには登録なし。例年、前半から勝ちまくることで、シーズン後半には重量を課されるようになって苦戦するため、今シーズンは前半は休みながらとなるのかもしれない。古馬主要重賞でまだ勝っていない、岩見沢記念、北見記念、帯広記念を狙ってくるのだろうか。
そうなるとアオノブラックの一人(馬?)舞台となりそうだが、今季序盤好調なインビクタを狙ってみたい。雨が降らずとも馬場が軽めで推移しているのもインビクタには有利。おそらくインビクタが早めに障害を越えて、アオノブラックがどこまで追い込めるかという展開が予想されるが、今回、若い5歳馬が4頭もいることで前半ペースが上がりそう。となると、追走に苦労するであろうアオノブラックには厳しい展開になる可能性もある。
昨シーズン終盤に急上昇を見せたのが、7歳のコウテイ。帯広記念では障害ひと腰先頭から3着に食い下がると、ばんえい記念でも、なんと障害をひと腰でクリア。仕掛けが早かったぶん5着に敗れたが見せ場は十分あった。オッズパーク杯でも2着アオノブラック、3着インビクタとそれほど差のない4着で、続くオープン特別2戦でもインビクタと僅差の3着。重量にかかわらず安定して能力を発揮している。
4頭出走してきた5歳馬では、やはり世代最強のキングフェスタ。前走スタリオンカップでは、2番手アオノブラックよりやや遅れて障害を越えたが、軽快な脚取りでアオノブラックを交わして2着に入った。古馬戦線での次代のチャンピオン候補。
コマサンエースも昨シーズンの古馬重賞戦線で好走を続けた1頭。旭川記念、岩見沢記念、そしてばんえい記念でいずれも3着。特に昨シーズン終盤は安定したレースぶりを見せただけに、今回かどうかはわからないが、8歳にして重賞制覇という場面は近いうちにありそう。
◎6インビクタ
◯1アオノブラック
▲9コウテイ
△5キングフェスタ
△2コマサンエース
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東京ダービーJpnIは大事をとって回避したフジユージーンだが、日程的に地元の"ダービー"なら余裕があったようで出走してきた。ここまで一方的なレースばかりで7戦全勝。地元同士なら7〜8分程度のデキでも負けられないところ。
ただ相手は難しい。ほとんどの馬が距離未経験で、フジユージーンを別格とすれば1800メートルでも実績を残している馬は少ない。距離経験がアテにならないのであれば、近走好調なレッドオパールが相手候補の筆頭。前走イーハトーブマイルは絶好の手応えで直線を向くと、鞍上の山本聡哉騎手はまわりを確認しながら余裕を持って抜け出した。2歳時ではあるものの水沢1600メートルの寒菊賞も制しており、フジユージーンに真っ向勝負を挑むとかでなければ距離はある程度我慢できるのではないか。
ホッコーアドミラルは佐賀から転入してここまで4戦、3歳条件戦ではあるもののすべて4着以内。前走水沢1600メートル戦は2着だったが、勝ったミヤギヴァリアントはまだ底を見せていないという成績。ホッコーアドミラルの走破タイム1分42秒2は、レッドオパールが3着だった留守杯日高賞の勝ちタイムと比較しても優秀なもの。相手強化の一戦ではあるが、◎以外の相手なら通用する。
サクラトップキッドは、ここ2戦こそやや差のある結果だが、年末の金杯で3着、冬休み明け初戦として臨んだスプリングカップではフジユージーンには離されたものの2着を確保。まだまだ見限れない。
イーハトーブマイル、ウイナーカップでともに2着だったコンバットスプーン、同3着だったバウンスライトらも距離をこなせれば上位食い込みもありそう。
◎9フジユージーン
◯8レッドオパール
▲5ホッコーアドミラル
△6サクラトップキッド
△4コンバットスプーン
△2バウンスライト
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