昨年の1~3着馬がここを目標に揃って出走してきて、いきなり結論から言うと、この3頭の勝負で、印の順番も昨年の着順と一緒。
過去2年は2分40秒台という、ばんえい記念としてはきわめて速いタイムでの決着。その軽い馬場はメジロゴーリキには不利と思われたが、昨年は第2障害を先頭で越えると、差なく続いたメムロボブサップとの一騎打ちとなり、2度、3度と止まったメムロボブサップに対して、メジロゴーリキは止まらず歩いての勝利。今シーズンも秋以降はかなり速い馬場状態が続いていたが、何度か砂を調整するなどして、3月の開催は徐々に時計がかかるようになってきた。予報を見ると、この最後の3日間も雨や雪は降らないようで、おそらく一昨年、昨年よりは時計のかかる馬場になって、メジロゴーリキには有利と見る。
メムロボブサップは相変わらず安定した成績で、今シーズン馬券圏内を外したのは岩見沢記念の4着だけ。それも勝ち馬とは2秒6差という接戦だった。ここも崩れることは考えにくい。ここ4戦は勝ち切れていないが、特に930kgというトップハンデで2着だった帯広記念はむしろ評価できる。
その帯広記念を920kgで制したのがアオノブラック。大一番に向けて調子を上げてきたといえそう。昨年のばんえい記念は障害で苦戦し、上位2頭からやや離れて障害を越えたが、ゴール前でメムロボブサップが一杯になったところ、あと少しのところまで迫って3着。障害のタイミング次第ではこの馬の勝機も十分。
あとはコマサンブラックとインビクタが連下に食い込む余地があるかどうか。コマサンブラックは重賞未勝利で、インビクタは雨の軽馬場を逃げ切った今シーズンの岩見沢記念が重賞初勝利。ここまで重賞を勝てなかったのは、同じ7歳世代の2強、メムロボブサップ、アオノブラックの壁があまりにも高すぎた。ただ2頭ともここにきて力をつけてきていて、コマサンブラックは帯広記念では障害先頭から3着という見せ場をつくり、インビクタは前述のとおり岩見沢記念を制した。今回、勝つまでは難しいだろうが、上位3頭のどれかが障害で苦戦した場合などに連下に食い込む可能性は十分。特にコマサンブラックは来シーズン、重賞戦線で2強に割って入るかもしれない能力は秘めている。
◎8メジロゴーリキ
○9メムロボブサップ
▲4アオノブラック
△2コマサンブラック
△1インビクタ
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翔雲賞は第2障害を越えたところで人気4頭と、それ以下が離れてという展開になって、トップハンデでも1番人気のキョウエイプラスが後続を寄せ付けず危なげなく勝利。3月5日の3歳A-1戦も上位4頭がまったく同じ着順での決着。上位4頭がそれぞれハンデを背負ってということであれば、定量になる今回はますますこの4頭の勝負と見るしかなさそう。
これまでの戦績やハンデ差を考えると、キョウエイプラスを本命にするしかないのだが、果たしてそれほど盤石だろうか。
翔雲賞でも3月5日の3歳A-1戦でも、ゴール前まではタカラキングダムが2番手だったが、末が甘くなってマルホンリョウユウに交わされてという、同じような展開での決着だった。しかし今回、全馬が経験のない未知の重量の定量戦となって流れが落ち着くことから、前半にやや行き過ぎる傾向のあるタカラキングダムには流れが向いてくるのではないか。そうなれば、ナナカマド賞でも勝っているようにタカラキングダムに逆転の目が出てくる可能性は考えたい。ただ1番枠に入ってしまったのはちょっと残念。
そして連下にはマルホンリョウユウ、ジェイヒーロー。
ほかにこれといった上り馬もなく、あとは黒ユリ賞を制した牝馬のスーパーチヨコがどうかだが、一気に増量されての定量20kg差では、馬券圏内までは厳しいと見る。
◎5キョウエイプラス
○1タカラキングダム
▲3マルホンリョウユウ
△10ジェイヒーロー
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これまで4月に入ってからの実施だったあやめ賞が、今年は3月の特別開催で行われる。しかもここ2年は4月中旬に行われていたので1カ月も繰り上げられた。それゆえここが1月の水沢開催以来の出走だったり、すでに先週の開幕週に出走しての連闘だったり、あとは他地区からの転入馬だったり、臨戦過程はさまざま。
そんななかで、正月の金杯を制して以来、満を持しての出走となるのがミニアチュール。2歳時にデビューした門別で2勝を挙げての転入で、初戦を圧勝すると、金杯では好位3番手追走から4コーナー手前で先頭に立つと、直線では混戦の2着争いを4馬身突き放しての完勝。冬休み明けでも重賞連勝の可能性大と見る。
相手もやはり金杯組で、2着セイレジーナ、3着ケープライト。ともに先行3頭からはやや離れた4番手集団を追走し、勝負どころ3コーナーから仕掛けての直線の伸びが目立った。クビ差先着して2着だったのはセイレジーナだが、ケープライトは2歳時に若駒賞勝ちがあり、ここまで崩れたのは芝のジュニアグランプリだけということでは、ケープライトを上にとった。
中央未勝利から転入初戦となるのがスノーパトロール。東京ダート1600メートルの未勝利戦で2着があり、そのほかのレースでも勝ち馬と1秒前後の差でゴールしているだけに、上位を狙える力はありそう。
岩手生え抜きのユウユウレラシオンは、2歳時に5戦3勝、2着1回。連対を外したのは盛岡の芝だけ。ただ今回は9月以来の実戦となるだけにどこまで仕上がっているか。
浦和からの転入初戦となるトウヨウノマジョは、デビューした門別で未勝利勝ち、浦和でも2歳時に1勝。浦和移籍後、10月から月1走のペースで順調に使われてきての転入初戦となる。
◎6ミニアチュール
○11ケープライト
▲1セイレジーナ
△10スノーパトロール
△9ユウユウレラシオン
△3トウヨウノマジョ
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高知デビューでほとんど無敵の快進撃を続けるユメノホノオと、兵庫ジュニアグランプリJpnII・3着の実績で転入してきたデステージョの初対戦が注目となる一戦。
賞金を稼いでの転入だったデステージョは古馬B級に格付けされて、2戦目にB-1特別を快勝。期待されて遠征した名古屋・スプリングカップだったが、デビューから圧倒的な強さで連勝を続けるセブンカラーズの影を踏むこともできず6馬身差の完敗だった。
ここでそのデステージョを本命にしてしまうと、いずれセブンカラーズと対戦することがあるかもしれないユメノホノオに夢がなくなってしまうので、その夢をつなぐためにも、期待をこめてユメノホノオを本命とする。
以下は連下争いということになるが、土佐有楽特別でユメノホノオの2着で、ここまで連対を外していないオブリビッグマミーがその筆頭。
中央未勝利から転入して4戦3勝のキタノソロモン。金の鞍賞2着のエムティドン、3着のミズワリヲクダサイは、ユメノホノオとは差があるが、ともに崩れることなく上位は確保。前走デビュー戦以来の2勝目の勝ち方が強かったリワードジョンなど、3番手争いは混戦となりそう。
◎7ユメノホノオ
○12デステージョ
▲4オブリビッグマミー
△9キタノソロモン
△3ミズワリヲクダサイ
△5エムティドン
△1リワードジョン
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ハギノアレグリアスは6歳ながらここまでキャリア11戦。ダートでは10戦5勝、2着3回と底を見せていない。ここ2戦のダート重賞はともに惜しくも2着だったが、上位接戦だったみやこステークスGIIIはGI/JpnI好走歴のあるメンバーが相手で、東海ステークスGIIを勝ったプロミストウォリアは条件クラスから連勝の上がり馬。戦ってきた相手を考えると、今回は相手がかなり楽になった。
相手は、地方の2000mのダートグレード2勝のバーデンヴァイラーか、地方初参戦だった川崎記念JpnI・3着のニューモニュメントか。バーデンヴァイラーは中央のダート重賞ではさっぱりで、地方のダートでこそ。ニューモニュメントは、ここ1年、オープン特別や重賞で3着以内を外しておらず、昨年6歳になって以降、充実した印象。
ケイアイパープルも地方の2000メートル級のダートグレードで2勝を挙げているが、昨年終盤の2戦が案外の成績。今回、得意の舞台で復活があるかどうか。人気を落とすようなら連下として押さえておきたい。
アルサトワは今回が初ダート。近年はダート路線のレベルが格段に上がって、よほどダート適性がない限り、芝で頭打ちになったからといってダートで通用するほど甘くはない。
昨年のこのレースで3着だったジンギだが、近3走の地方重賞での敗戦が気になる。昨年ほどの勢いはなさそうで、馬券圏内は難しいのではないか。
◎3ハギノアレグリアス
○6バーデンヴァイラー
▲7ニューモニュメント
△2ケイアイパープル
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