地元馬2頭に、北海道から2頭、浦和・名古屋から各1頭の6頭立てという、未来優駿の一戦にしてはちょっと寂しい頭数となった。
北海道のエンリルは、前走の2歳オープン特別では好ダッシュからハナをとると、後続をまったく寄せ付けず、ゴール前も余裕があって2着に6馬身差をつけての逃げ切り勝ち。1500メートルの勝ちタイム1分35秒1は、不良馬場だったとはいえ、今年の門別の2歳戦では最速のタイム。同じ右回りの1500メートルを経験したということでも、崩れることは考えづらい。
浦和のカイルは、距離が1400、1500メートルと延びて2連勝。前走船橋1500メートル戦は、直線一騎打ちとなったピンクプラムを振り切り1馬身差をつけて勝利。3着馬にはさらに6馬身差をつける強い勝ち方だった。ここまでキャリア5戦だが、浦和、船橋、大井とさまざまなコース形態を経験しているのも有利に働きそう。
北海道から転入初戦で金沢プリンセスカップを制したのがエムティアンジェ。門別では未勝利戦を勝ったまでだったが、金沢プリンセスカップでは、ぴたりとマークして競り落としたボサノヴァには門別でアタックチャレンジ勝ちがあった。少なくとも門別で未勝利戦を勝っただけという実力ではなさそう。
もう1頭北海道からの遠征はオンストロン。7月のブリーダーズゴールドジュニアカップでは4着と健闘したが、その後の2戦は差のある結果。中団-後方追走からほとんど追い通しで直線ようやくじわじわ脚を使うというズブいタイプだけに、展開次第という面はありそう。
◎4エンリル
○3カイル
▲2エムティアンジェ
△1オンストロン
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メンバー中唯一、ホッカイドウ競馬からの転入馬で、ビギナーズカップを制したカクテルライトが抜けている。転入初戦ではアップテンペストの2着に敗れたが、ビギナーズカップではそのアップテンペストに6馬身差をつけて圧勝。アップテンペストは続くJRA認定のフューチャーステップを制して盛岡コースではここまで6戦5勝という成績を残していることでも、カクテルライトはこのメンバーでは断然だ。
リュウノガルシアはここ3戦連続で3着だが、その3戦で先着されたのは、前述のカクテルライト、アップテンペストと、今回は出走していないレオンボーイだけ。盛岡ダート1400メートルでは確実に1分29秒台をマークしていて、ここも大きく崩れることはなさそう。
グリーンモンスターは前走での初勝利が、タイムを一気に縮めて盛岡1400メートル1分28秒8。さらなる上昇があれば、カクテルライトを脅かす場面も。
前走の2勝目で1分29秒0をマークしたネオネオモッズ、今回のメンバーでは唯一盛岡ダート1600メートルを経験(4着)しているサンエイブレーヴらもそれほど差はない。
◎6カクテルライト
○3リュウノガルシア
▲5グリーンモンスター
△1ネオネオモッズ
△2サンエイブレーヴ
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シーアフェアリーは重賞初挑戦となった昨年のこのレースでは3着だったが、その勝ち馬は、のちに中日杯も制するハクサンアマゾネスでは仕方ない。今年は積極的に遠征して強敵と対戦する中で力をつけ、兵庫サマークイーン賞では早め先頭から人気のラインカリーナ(浦和)を完封。地元のA1特別を勝って臨んだ秋桜賞は3着だったが、勝ったのはスパーキングレディーカップJpnIIIで3着だった大井のグランデストラーダで、2着が佐賀ヴィーナスカップを制した川崎のロカマドールでは相手が悪かった。相手が軽くなったここは必勝の一戦だ。
ラブリーイレブンは中央2勝クラスから転入し、4戦目となったコスモス賞(準重賞)で名古屋初勝利。秋桜賞では3着シーアフェアリーにハナ+3/4馬身差の5着だったが、6歳でもここにきての充実ぶりがうかがえる。
ニュータウンガールは、コスモス賞がラブリーイレブンの8着で、秋桜賞は最下位と見せ場をつくれなかったが、昨年のMRO金賞が2着、そして今年は日本海スプリントを制したように金沢コースとの相性はいい。人気がなければ馬券的にはおもしろそう。
徽軫賞を制して日本海スプリントがニュータウンガールの2着だったネオアマゾネスも上位食い込みは可能。
デビルスダンサーは、前走準重賞の金沢城鼠多門賞で2着に4馬身馬身差で快勝。金沢では重賞初挑戦となる今回は試金石となりそう。
◎2シーアフェアリー
○3ラブリーイレブン
▲6ニュータウンガール
△10ネオアマゾネス
△8デビルスダンサー
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ユウワクスレスレは、デビュー2戦目の1300メートル戦で2着に2秒1の大差をつける圧勝。3戦目は5着だったが、スタートで出遅れてのもの。その敗戦で続く前走シリウス特別は人気を落としたが、早め先頭からブリュットミレジメをハナ差で振り切っての勝利。ブリュットミレジメといえば、小倉芝のフェニックス賞で地方馬最先着の6着で、勝ち馬からコンマ9秒差と健闘した実力。シリウス特別の1400メートル良馬場1分30秒1という勝ちタイムも、今回のメンバーでは断然。
ブルーデイジーは、小倉芝のフェニックス賞は8着だったが、佐賀では2戦2勝。前走2歳1組戦は、ハナをとって後続のプレッシャーを受けたが、直線でそれらを振り切る強い勝ち方。ここはユウワクスレスレとの一騎打ちと見る。
サンカハラは、デビュー当初は勝ちきれないレースが続いたが、ここ3戦は2着に負けても差のないレース。前走ブルーデイジー相手に直線伸びて2着に食い下がったレースぶりも評価できる。
クライストロンはデビュー4戦目が初勝利で、続く前走は差のある3着だったが、勝ち馬は中央から転入して3連勝と底を見せていない馬。クライストロンの1300メートル良馬場の走破タイム1分25秒5はメンバー中最速。ここでも通用する可能性はある。
ザビッグレディーの前走は、スタートでごちゃついて位置取りを悪くしたところから、最後の直線で盛り返しての3着。スムーズに運べれば2着はあったかもしれない。
ムーンオブザクインはデビューから2連勝のあとの3戦は勝ちきれていないが、いずれも強敵相手。引き続き連下の可能性なら。
◎2ユウワクスレスレ
○6ブルーデイジー
▲4サンカハラ
△3クライストロン
△1ザビッグレディー
△11ムーンオブザクイン
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フルゲート14頭に南関東から大挙6頭が遠征というのにはびっくりだ。しかもそのうち5頭が戸塚記念から中1週ちょっとでの遠征ということには意気込みを感じる。そのほか、北海道2頭、兵庫、金沢から各1頭の遠征があり、地元馬は4頭。ジャパンダートダービーJpnIの勝ち馬もいて、ダービーグランプリというレース名にふさわしいメンバーが集まった。
戸塚記念は、逃げるキャッスルトップをギャルダルが執拗にマークしたことで共倒れ。それでもギャルダルはゴール前接戦となった2着争いの4着に粘ったことでは、いちばん強いレースをした。キャッスルトップに単騎で逃げられれば怖いが、今回はケラススヴィアが競り合うと見て、好位からの差しに回れば展開的には有利になる。
地元のマツリダスティールにも期待だ。芝馬と思われていたところ、イーハトーブマイルで強い勝ち方を見せ、不来方賞では逃げて後続を楽々と突き放し、2着ゴールデンヒーラーに2秒6の大差をつける圧勝。今年のやや時計のかかる馬場を考えれば、その時の勝ちタイム2分8秒2は全国区でも十分に勝ち負けになる。
キャッスルトップのジャパンダートダービーJpnIでの逃げ切りは見事だったが、そこを勝ったことによって完全にマークされる立場になった。今回もマイペースで逃げられるかどうか。
黒潮盃を制したジョエルは、戸塚記念では紙一重の3着。展開次第では逆転の可能性も。
関東オークスJpnII・2着で惜しくも南関東牝馬三冠を逃したケラススヴィアはまだ底を見せていない。その関東オークスJpnIIで距離もこなしたが、今回はそれ以来3カ月半ぶりの休み明けでどうか。
戸塚記念でゴール前差し切ったセイカメテオポリスは、前が速くなって展開がうまくハマった。ここはあらためて真価を問われる一戦。
北海道三冠馬のラッキードリーム、サラブレッド大賞典を制したベニスビーチ、MRO金賞でそのベニスビーチを負かした兵庫のシェナキングら実績馬もいるが、さすがに印が回らなかった。
◎11ギャルダル
○14マツリダスティール
▲3キャッスルトップ
△6ジョエル
△12ケラススヴィア
△4セイカメテオポリス
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