今年も北海道から4頭、そして金沢からも無敗の1頭が遠征してきた。昨年が北海道4頭のうち3頭が上位を独占したように、やはりこの時期、まだ経験の浅い地元馬より、すでにレベルの高いところで争っている北海道のほうが経験値が勝っている。さらに今年は金沢のワンモアグロリーもデビューからの3戦すべてが2着に大差をつけての圧勝だけに怖い存在となりそうだ。
中心は、地元大山真吾騎手が騎乗するピュアドリーマー。2走前のフルールカップは、直線まで先行3頭の直後4番手を追走して直線まで食い下がり、着順こそ6着だが2着馬とはそれほど差のない決着だった。あとは園田の1400mがどうかだが、それは北海道の馬すべてに言えることで、高いレベルでの経験を評価する。
相手には金沢のワンモアグローリー。デビューからの3戦がいずれも一方的なレース。まだ強い相手との対戦はないが、その能力は相当高いと見る。
ブレイクフリーはフレッシュチャレンジを勝っただけだが、スタートからスピードの違いを見せ、後続を寄せ付けずの圧勝だった。9月6日のウィナーズチャレンジに出走予定が地震で取止めとなり、キャリア2戦目でさらなる上積みがあるかどうか。
グロリアスカメオとビービージェンマは8月14日のアタックチャレンジで対戦して1、2着。逃げたビービージェンマに対して、グロリアスカメオのゴール前でのひと伸びが目立っていた。
残念ながら地元勢は経験不足は否めず、馬券圏内は難しいのではないか。
◎6ピュアドリーマー
○7ワンモアグローリー
▲10ブレイクフリー
△9グロリアスカメオ
△2ビービージェンマ
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イッツガナハプンは、昨年無念の競走除外となったスパーキングサマーカップにあらためての挑戦となり、着順こそ7着だったものの勝ち馬からはコンマ5秒差という善戦までだった。1900メートルは4月に二十四万石賞を圧勝しており、輸送のない地元なら能力を発揮するだろう。
キープインタッチは前走建依別賞が高知での重賞初挑戦で3着。昨年、南関東の重賞戦線ではマイル以上の距離を使われており、距離延長の今回は前走以上も望めそう。
エイシンファイヤーは、重賞初挑戦だった建依別賞が3着キープインタッチにアタマ差の4着。続く前走でA-1特別初勝利となり、今回は距離延長も含めて試金石となる一戦。
ワイルドコットン、チャオは、7月16日のA-1特別でキープインタッチとクビ、クビという接戦を演じており、ここでも上位を狙える存在。
◎5イッツガナハプン
○7キープインタッチ
▲4エイシンファイヤー
△6ワイルドコットン
△8チャオ
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今シーズンそれぞれ重賞2勝のコウシュハウンカイ、オレノココロが別定重量で20キロずつ余分に課されることになるが、このくらいの重量差はこれまで何度も克服してきている。そしてこの2頭はこれまでほとんど交互に重賞を勝ってきたというのも興味深い。であれば今回はコウシュハウンカイの順番となる。
この2頭に、一昨年、昨年とからんできたのがニュータカラコマ。残念ながらその勇姿はもう見られない。代わって今後、上位争いに食い込んできて、いずれ古馬戦線の中心的存在となっていくのが、6歳のセンゴクエース、5歳のマルミゴウカイということになるのだろう。
それにしてもコウシュハウンカイ、オレノココロは、5歳時から上の世代のキタノタイショウやニュータカラコマを押しのけ、古馬重賞戦線でトップを張っていたのだから、すごいとしか言いようがない。
そしてフジダイビクトリーの出番は基礎重量が重くなる北見記念以降だろう。狙いは、別定増量なしで出走できた場合の帯広記念。
◎7コウシュハウンカイ
○8オレノココロ
▲6センゴクエース
△2マルミゴウカイ
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(追記)
という予想を出したら、コウシュハウンカイ出走取消ですか。
オレノココロはばんえいグランプリを快勝したものの、ここでも不動の中心というほどの信頼はできず、それならセンゴクエースのチャンスと見ましょう。マルミゴウカイの頭まであるかも。
◎6センゴクエース
○8オレノココロ
▲2マルミゴウカイ
△5フジダイビクトリー
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前哨戦ともいえる若鮎賞は、それまで2戦未勝利で、しかも初芝だったマリーグレイスが逃げ切った。地元勢に抜けた存在がいないというレベルなら、やはり過去の結果からも圧倒的な成績を残している北海道勢優位と見るべきだろう。
中心はリンゾウチャネル。アタックチャレンジを制して2歳オープンでも2着と、ここまで4戦オール連対。出走予定だった先週のウィナーズチャレンジが地震の影響で取止めとなってここにまわってきた(と思われる)。これまで1200メートルしか経験がないが、そもそもウィナーズチャレンジは1600メートル戦に出走予定で、血統的にもむしろ距離延長は歓迎だろう。
相手筆頭は、北海道勢の中で唯一、中央の芝を経験しているライズインザノース。その中央挑戦コスモス賞は差のある8着だったが、デビュー戦以外は1600/1700メートルを使われており、距離経験は豊富。今年も北海道のダントツリーディングで、このレースも過去2回制している田中淳司厩舎ということでも注目だ。
前走3着で調子を上げてきたイコライザーは1700メートル戦での大敗があり距離がどうかだが、血統的には問題ないはず。
田中淳司厩舎のもう1頭、アンビートゥンは門別で世代のトップクラスと戦ってきた。
地元勢では、若鮎賞を制して芝適性を見せたマリーグレイスに、その若鮎賞では前残りの展開で差を詰めきれず3着だったミラクルジャガーの巻き返しに期待。層の厚い北海道勢を相手にどこまでやれるか。
◎6リンゾウチャネル
○9ライズインザノース
▲8イコライザー
△14アンビートゥン
△2マリーグレイス
△4ミラクルジャガー
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3歳秋のチャンピオンシップの一戦として新設された3歳重賞。
今年3月のデビューから負けなし6連勝のエイシンエールに期待する。前走初めての1700メートル戦が、初めての古馬との対戦にもかかわらず、2番手から3コーナー過ぎで先頭に立って後続を振り切るという強い勝ち方。その勝ちタイムは良馬場で1分51秒8。1700メートルの持ちタイムでは、ラピッドハーバー、リベリュール、イナクティーレなどがこれより速いタイムで走っているが、いずれも不良馬場でのもの。エイシンエールは、持ちタイムからしても重賞実績馬をまとめて負かす力はあると見る。鞍上の鴨宮祥行騎手は11日、金沢のイヌワシ賞で重賞初制覇を果たした、その勢いにも期待したいところ。
相手筆頭は兵庫ダービー馬コーナスフロリダ。この世代は春まで中心馬不在の混戦だったが、兵庫ダービーに続いて1キロ余分に背負わされた園田サマーチャレンジでもクリノヒビキを負かしたことで、暫定チャンピオンといえる存在となった。あとは重賞初挑戦の◎エイシンエールが本物かどうか。
オータムヘイローも重賞初挑戦となるが、2走前のB1戦がエイシンエールにコンマ2秒差の3着で、園田サマーチャレンジがコーナスフロリダにやはりコンマ2秒差の3着。能力的に差はない。
押し出される形で△のクリノヒビキだが、兵庫ダービー、園田サマーチャレンジともにコーナスフロリダの2着で、初騎乗となる赤岡修次騎手がどんなレースを見せるか。
のじぎく賞を制したトゥリパは牡馬相手となると持ちタイム的にも勝ち負けまではどうか。
菊水賞を制したアゼツライトは木村健厩舎の初出走となるだけに期待したいところだが、その後のレースぶりはイマイチで、転厩しての心機一転、巻き返しなるかどうか。
◎4エイシンエール
○6コーナスフロリダ
▲2オータムヘイロー
△1クリノヒビキ
△11トゥリパ
△9アゼツライト
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