フルールカップは水の浮く不良馬場もあって先行した中からどれが残るかという、いわばサバイバルレース。そんな状況で3、4コーナーをほとんど最後方で回ってメンバー中唯一36秒台の後半の上がりで前に迫ったグレイアンジェラに期待する。1200メートルへの距離延長も、フルールカップを戦ったメンバーではこの馬に向きそうだ。
ゲッテルフンケンは2走前に9馬身差で勝った1000メートルのアタックチャレンジの勝ちタイムが59秒9。今年の門別でここまで2歳の1000メートル戦で1分を切ってのゴールはこの馬が唯一。しかも良馬場だった。前走2歳オープンの1200メートル戦はやや掛かり気味に他馬と競り合う形で直線失速しての3着だったが、巻き返しに期待したい。
そしてフルールカップを勝ったのがアークヴィグラス。先行3頭が競り合う中から他馬を競り落とし、2列めを追走していたパレスラブリーを2馬身差で振り切るという完勝だった。ここまで1200メートル戦は2戦して、ともにやや差のある5着に敗れているだけに距離がどうか。
フルールカップで2着だったパレスラブリー、前走2歳オープンは3着も前の2頭と同じような脚色で伸びていたレスプレンデントらにも可能性はありそう。
◎3グレイアンジェラ
○7ゲッテルフンケン
▲2アークヴィグラス
△4パレスラブリー
△5レスプレンデント
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3歳、4歳どちらが優勢かというのが毎年ポイントとなるこのレース。かつては4歳馬有利と言われていたような気もするが、近5年の3着内馬15頭では3歳8頭に4歳7頭、勝ち馬は3歳2頭に4歳3頭と、ほぼ互角。
7連勝でばんえい大賞典を制したアアモンドグンシンは、前走デネブ特別2着で連勝は途切れたが、それでもA2特別で僅差2着ならむしろ褒められる内容。4歳馬の700キロに対して30キロ軽い670キロは有利と見る。
ミスタカシマは黒ユリ賞以来半年ぶりの重賞挑戦。賞金を稼ぎすぎて過剰に重量を課せられないようレースを選んで使っているものと思われる。ここも最軽量の660キロならチャンスはある。
柏林賞を制したジェイワンだが、その後の2戦は障害で苦戦。一線級相手のサマーカップはともかく、4歳馬同士の山鳩賞惨敗は気になるところだが、巻き返しに期待したいところ。
このレース連覇のかかるミノルシャープ、山鳩賞接戦の3着だったマツカゼウンカイらも能力は上位。
◎4アアモンドグンシン
○3ミスタカシマ
▲8ジェイワン
△2ミノルシャープ
△6マツカゼウンカイ
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このレース4年連続出走で3連覇がかかるのが北海道のジュエルクイーン。一昨年、昨年はノースクイーンカップからブリーダーズゴールドカップJpnIIIを使っての強行軍だったが、今年は無理をせず当初からブリーダーズゴールドカップJpnIIIはスキップしての参戦が表明されていた。グランダム・ジャパンは、2014年の2歳シーズンに優勝したが、2015年の3歳シーズンは5位、同年古馬シーズン6位、2016年の古馬シーズン2位、2017年3位と、デビュー以来毎年のようにグランダム・ジャパンのタイトルを目指しながら、2歳シーズン以外は女王の座を逃している。今年の古馬シーズンは、すでに対象レースで2勝を挙げているディアマルコとの争いとなりそうだ。
NARグランプリ2017で3歳最優秀牝馬に選出されたステップオブダンスは、今年ここまでに2戦。前走兵庫サマークイーン賞はディアマルコに5馬身差をつけられる完敗の2着。叩き2戦目での上積みに期待だろう。
地元勢はやはりトライアルのフェアリーカップ上位馬から。逃げ切って勝ったのはアリッサム。ゴール前、ユッコの追い上げを1馬身差で振り切った粘りに期待したいところ。
そのユッコは、一昨年がジュエルクイーンに半馬身差の2着で、昨年はジュエルクイーンの4着。約1年勝ち星から遠ざかっているが、対戦しているのは牡馬の一線級。その経験が生きるかどうか。
ダンストンレガーメも昨年3歳時の留守杯日高賞以来勝ち星から遠ざかっているが、フェアリーカップでは中団から差を詰めてコンマ3秒差の4着。牝馬同士ならチャンスはありそう。
◎4ジュエルクイーン
○5ステップオブダンス
▲7アリッサム
△8ユッコ
△1ダンストンレガーメ
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アイムホームは、2歳時は新馬戦を勝ったもののその後はほとんど目立った成績を残せず。しかし冬期笠松遠征から戻って2戦目以降は、6戦3勝、2着3着各1回と、ここにきて本格化。5月の3歳B級では大差圧勝があり、前走も逃げ切り快勝。1400メートルの良馬場で1分31秒台というのもなかなかの好タイム。今の金沢は内枠の逃げ馬が有利なのは知られたとおりで、しかも1コーナーまで距離がない1300メートル戦で1番枠は圧倒的有利。
ペニテンテスは、中央未勝利から2歳時に転入し、途中7カ月の休養を挟んで4連勝。前走3歳A1特別は、4番枠から楽にハナをとると、2コーナーからはカイジンファルコンに競りかけられたものの、逆に相手が自滅する形で逃げ切った。最後はやや脚が上がったが、3番手以下を離してあれだけ競りかけられたのでは仕方ない。最初はこちらを本命にしようかとも思ったが、前述のとおり1300メートル戦でアイムホームの1番枠に対して、こちらの7番枠は相当なハンデと思われる。
ロンプフェイスは、1900メートルの3歳A1戦を5馬身差で圧勝し、前走では古馬C1特別を勝利。ここにきて充実の走りを見せている。鞍上は魅力だが、距離短縮が疑問で▲まで。
一時調子を落としたかに思えたシオジスターだが、この2連勝をきっかけに復活となるかどうか。
中央未勝利から転入2戦目となるコスモフェリーク、2走前の1400メートル戦で1分30秒8という好タイムがあるカンカンあたりにも可能性はありそう。
◎1アイムホーム
○7ペニテンテス
▲2ロンプフェイス
△6シオジスター
△10コスモフェリーク
△4カンカン
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大井の重賞やオープンで上位を争っていたサクラレグナムは9歳になった今年もさすがにそのレベルの能力を発揮していて、さきたま杯JpnIIこそ6着だったが習志野きらっとスプリントは58キロを背負って勝ち馬から2馬身差の3着と見せ場をつくった。高知の馬場は単純なタイム比較は難しいが、高知移籍初戦だった1400メートル戦の勝ちタイムが1分28秒3で、過去10年の建依別賞の勝ちタイムとの比較でも2番めに速いタイム。地元同士なら力の違いを見せつける。
キープインタッチも大井のオープンから転入し、目下4連勝中と底を見せていない。転入初戦こそ1400メートル戦だったが、ここ2戦は1600メートルを使われており、中央時代も大井でも1600メートル以上を使われてきただけに距離への対応がポイントになりそう。
ヨッテケは、ときに取りこぼしもあるが下級条件から順調にクラスを上げてきた。A-1特別初挑戦となるはずだった前走(予定)は出走取消だったが、その前のA-3戦は6馬身差の圧勝と高いパフォーマンスを見せていた。
昨年のこのレースが3着で、黒潮マイルチャンピオンシップを制しているワイルドコットン、兵庫から転入してA-3までではあるもののここまで6戦5勝というエイシンファイヤーらは上位に食い込めるかどうか。
園田FCスプリントを制したカイロスだが、どうも地元高知では安定感に欠ける。高知で重賞を勝ったのは昨年の福永洋一記念だけで、ここも疑ってかかる必要はありそう。
◎10サクラレグナム
○7キープインタッチ
▲8ヨッテケ
△2ワイルドコットン
△6エイシンファイヤー
△1カイロス
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