9頭立てで北海道からの遠征馬が5頭。ホッカイドウ競馬の今シーズンの開催が終了した途端、素質馬が大挙して遠征してきた。地元岩手勢は最終的に9頭の登録があったが、出走は4頭。知床賞での結果から、残念ながらここは地元勢に出番はなさそう。
マッドドッグは2走前のウィナーズチャレンジで、そこまで無敗だったサザンヴィグラスに土をつけた。鎌倉記念では早め先頭からリコーワルサーにちぎられたものの2着。今回は慣れた右回りで能力を発揮すると見る。
ヒガシウィザードの前走知床賞は、地元の2頭を早めに負かしにいって、そのうしろで構えていたスタークニナガにゴール前でとらえられてたという損な役回りだった。ここは巻き返しのかかる一戦。
ゴールドシンボルは初勝利が4戦目だったが、その後は順調に勝ち上がってここまで3勝。前走ウィナーズチャレンジは、JRA札幌のすずらん賞を制したリュウノユキナらを接戦の末にしりぞけた。その勢いから今後の成長も期待できそう。
スタークニナガは知床賞を7番人気で勝利。門別では1000メートル戦しか経験していなかったため知床賞では軽視されたが、そのレースぶりからさらなる距離延長にも対応できそう。
鎌倉記念では見せ場なく12着だったダモンデだが、イノセントカップで差のない5着という実績からも、鎌倉記念のレースぶりが実力ではない。人気を落とすなら馬券的には妙味となりそう。
◎1マッドドッグ
○3ヒガシウィザード
▲9ゴールドシンボル
△5スタークニナガ
△7ダモンデ
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グルームアイランドは、昨年オグリキャップ記念を制して以降不振に陥ったが、今年6月に復帰して以降は地元金沢では3戦3勝。イヌワシ賞では、重賞8勝で遠征に強い兵庫のエーシンクリアーを1馬身差でしりぞけた。今回も東海・兵庫・高知から計7頭の遠征馬がいるが、実績面でも見劣りはしない。
強敵となりそうなのは、中央から転入して東海地区で重賞3勝を挙げているアサクサポイント。オグリキャップ記念では実績断然のカツゲキキトキトに1頭だけ食い下がって1馬身半差で2着。そのレースぶりからも、この長距離戦で力を発揮しそう。
高知から遠征のサクラビクトワールは、高知では1600メートルまでしか経験がないものの、デビューした中央では、芝ではあるものの2000メートル以上のレースを中心に使われていた。そもそも高知では条件戦で中距離以上のレースが少なく、この距離に期待しての遠征と思われる。あっと言わせる場面はあるかもしれない。
このレース連覇がかかるのがトニーポケット。今シーズンは勝ちきれないレースが続いていたが、10月になってA1特別を連勝。前走こそトウショウプライドの7着に敗れたが、調子を上げて臨む一戦。上位に食い込む可能性は十分。
トウショウプライドは、今年百万石賞を6番人気で制したが、その後、重賞では惨敗、しかしA1特別では2勝という成績。成績にムラはあるがハマったときに怖いタイプ。
マッシヴヒーローは中央1000万条件から今年笠松に移籍して10戦すべて3着以内。前走では東海クラウンを制して、初のオープン勝ち。初遠征に重賞初挑戦でどこまでやれるか。
◎4グルームアイランド
○11アサクサポイント
▲1サクラビクトワール
△10トニーポケット
△3トウショウプライド
△2マッシヴヒーロー
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A級馬による1400メートルのS2重賞。
S1重賞でも常に勝ち負けの3強が揃い踏みとなったが、1400メートルが舞台ならマサヤに有利となりそう。吉野ヶ里記念は楽々と逃げ切り勝ち。その後の2戦が惨敗とはいえ、JpnIIIのサマーチャンピオンと、名古屋に遠征したゴールド争覇はグレードでも勝ち負けの2頭が出走していたとあれば仕方ない。南関東から復帰後、地元同士の佐賀1400メートルの舞台では4戦3勝、2着1回という成績からもこの馬が中心。
そのマサヤに1400メートルで土をつけているのがキングプライド。3歳以降は中距離を中心に使われてきたが、実は3歳以降でも1400メートル戦には6回出走していて、負けたのは前走小岱山特別(5着)が初めて。それが5カ月ぶり休養明けの一戦なら巻き返してくる可能性はおおいにある。
キョウワカイザーは、1400メートル戦はたまにしか使われていないとはいえ、それほど悪い成績ではない。一発もあれば取りこぼしもあるというタイプだけに中心としては狙いにくい。
3強のいずれかが崩れたときの連下候補として、S2重賞では堅実に上位に食い込んでいるコウギョウダグラス、南関東B級から転入初戦のキャバーンまで。
◎9マサヤ
○5キングプライド
▲1キョウワカイザー
△7コウギョウダグラス
△6キャバーン
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パキラパワーは、やや遅い8月のデビューとなったが、そこから2連勝で臨んだエーデルワイス賞JpnIIIが、地元道営勢が上位を占める一角の4着。それがまだ3戦目というキャリアからしてまだ上積みも見込めそう。あとは初めての内回り1600メートルをどうこなすか。
フォローユアハートは今回と同じ1600メートルのフローラルカップで3着。勝ち馬からはやや離されたとはいえ、勝ったミスマンマミーアは中央のコスモス賞で惜しい2着があり、2着のストロングハートはエーデルワイス賞JpnIIIを制した。距離経験もあり、レベルの高い相手と対戦した経験は生きるはず。
マサノスマイルは、8月のフルールカップで半馬身差2着があり、その後に2歳オープンも勝利。ただここまでの2勝は1000メートル戦で、距離延長と成長力が課題となりそう。
金沢シンデレラカップで2着と好走したビジネスライクは、地元に戻って再び層の厚い相手との対戦でどこまでやれるか。
クロスウィンドは、競走取止、出走取消があって2カ月半ぶりの前走が2着。あらためて内回り1600メートルの適性が試される。
ミスビセンチは、短距離重賞では見せ場がなかったが、この距離で変わり身があれば。
◎3パキラパワー
○14フォローユアハート
▲5マサノスマイル
△7ビジネスライク
△10クロスウィンド
△6ミスビセンチ
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ホッカイドウ競馬の6カ月半という開催はあっという間で、今年もあっ!という間に道営記念となってしまった。
オヤコダカが瑞穂賞を勝っていれば断然人気となっていただろうが、やはりオヤコダカのベストパフォーマンスは内回り1600メートルなのだろうかという迷いも出てきて馬券的にはおもしろくなった。
そういうわけでここは瑞穂賞を圧勝したドラゴンエアルに期待する。3歳時は南関東のクラシックでもあと一歩のところまで好走した実力で、3歳秋にはダービーグランプリを、明けて4歳正月には報知オールスターカップを制した。田中淳司厩舎に転入後も、マーキュリーカップJpnIIIでは地方最先着の5着と全国区でも通用する走りを見せた。
オヤコダカは今年、中央に挑戦したエルムステークスGIIIこそ8着だったが、門別では旭岳賞まで4戦負けなし。そのまま道営記念まで突っ走るかと思ったが、瑞穂賞ではドラゴンエアルに負けたのはともかく、逃げたジュエルメッセージもとらえられずの3着。昨年も2着に敗れている道営記念には不安を残した。
牝馬では圧倒的な強さを見せているジュエルクイーンは、コスモバルク記念、赤レンガ記念でもともに3着と、牡馬一線級相手にも互角のレース。ブリーダーズゴールドカップJpnIIIやレディスプレリュードJpnIIを経験してさらに充実という可能性はある。
スティールキングは2000メートルが舞台なら一発あるかもしれない。
前走で2000メートルのA1特別を勝ったワットロンクン、浦和から転入して夏休み明け後も好走しているメジャーシップらは連下候補。
◎13ドラゴンエアル
○9オヤコダカ
▲8ジュエルクイーン
△4スティールキング
△12ワットロンクン
△16メジャーシップ
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