実績のベテラン勢か、斤量に恵まれた新興勢力か。ということがひとつの焦点だが、斤量を背負っても実績のあるベテラン勢に期待する。
エーシンモアオバーは、JpnII勝ちの3キロ増に加えて、グレード通算3勝以上のプラス1キロも加算されての58キロ。とはいえ前走エルムステークスGIIIでも同じ58キロで3着に逃げ粘っており、2連覇を果たしている得意のコースならチャンスは十分。一昔前なら、JRA所属馬で9歳という現役馬はほとんど見かけなかったが、近年ではそれほどめずらしくなくなった。5月には同じ9歳のワンダーアキュートがJpnIのかしわ記念を制しているように、特にダートでは消耗が少なく、長く現役が続けられるのだろう。
相手にはソロル。2走前にはトップハンデ57.5キロを背負ってのマリーンステークス勝ちがあり、今回はGIII勝ち(昨年のマーチステークス)の別定1キロ増で、55キロで出走できるのは恵まれた。
ベテラン勢から同じく58キロを背負うソリタリーキングにも期待。一昨年のマーキュリーカップJpnIII以来勝ち星から遠ざかっているとはいえ、それ以降でも地方のダートグレードでは、JBCクラシックや帝王賞などのJpnIまで含め10戦して2着5回、3着2回。今回はJpnIなどに比べればメンバー的にはかなり楽で、勝ち負けまで狙える。
マイネルバイカは、ここ2戦は1秒以上の差をつけられての敗戦で、その2戦で対戦しているソロルやエーシンモアオバーとの比較でも見劣る。しかし今回は別定増量なしの54キロでの出走。差を縮められるかどうか。
地方勢では、昨年の浦和記念JpnIIで惜しい3着があったトーセンアレス、これまた9歳だが5年前のこのレースで2着があった地元のジャングルスマイルらがどこまでやれるか。
◎3エーシンモアオバー
○5ソロル
▲6ソリタリーキング
△1マイネルバイカ
△2トーセンアレス
△8ジャングルスマイル
白山大賞典の出走表はこちら
過去のこのレースの勝ちタイムを見ると、ほぼ1分37〜38秒台。同じ1500メートルの持ちタイムを見ると、1分40秒を切っているのは、9月8日の十万石まつり特別で1、2着のグランスーリールとジュエリーハンターだけ。それも1分39秒台。であれば経験豊富な北海道からの転入馬に期待してロンリーウーマン。中央芝への挑戦では結果が出なかったが、デビュー2戦目のウィナーズチャレンジで3着。門別で1600、1700メートルという距離を経験していることもアドバンテージとなりそう。
人気を集めそうなのはデビューから2戦2勝のブライトエンプレス。2戦ともに圧勝という内容で、特に2戦目のサードニクス賞では、その後の十万石まつり特別1、2着のグランスーリール、ジュエリーハンターをまったく相手にせず圧勝している。地元デビュー馬の中では力が抜けている。
地元デビュー馬の2番手以下は差がありそうなメンバーで、そうであれば北海道から転入初戦のもう1頭、ホーリーデーンズにも出番はありそう。
すでに馬名を出しているグランスーリール、ジュエリーハンターが△の筆頭。前走ではジュエリーハンターが逆転しての1、2着だけに、この2頭は差がない。
ウインドワルツはここまで6戦して3着を外したのがブライトエンプレスとの対戦だった一度だけという安定感は評価できる。
印はまわらなかったものの、バジガクスペラーレに名古屋の木之前葵騎手が騎乗するということでは注目となりそうだ。
◎5ロンリーウーマン
◯6ブライトエンプレス
▲4ホーリーデーンズ
△11グランスーリール
△9ジュエリーハンター
△12ウインドワルツ
金沢プリンセスカップの出走表はこちら
10月18日の九州大賞典へ向けてのステップ競走で、1着馬には優先出走権が与えられる。昨年は雷山賞もステップ競走として行われていたが、今年はこのレースだけになった。それで7頭立てとはちょっと寂しい。
マイネルパルフェは吉野ヶ里記念2着という実力で、しかも距離延長にも対応できる。昨年はステップとして行われた雷山賞が2着で、九州大賞典は4着。近走もA級特別で上位争いという実力なら、このメンバーでは一枚力が抜けている。
タイセイマスタングは、中央準オープンから転入してS2重賞を2連勝。勢いはあるが、中央時代もダートの短距離を中心に使われており、初めての2000メートルを乗りきれるかどうか。
ジェットヴォイスは、2走前、3走前が、それぞれタイセイマスタングの3着、4着。とはいえタイム差は1秒以上あった。2年近く勝ち星から遠ざかっていることもあり、今回もヒモ争いまで。
さらに3年以上も勝ち星から遠ざかっているのがセイリオス。とはいえ佐賀では2000メートルのS2重賞で3度の2着があり、連下として無視はできない。
7頭立てゆえ、◎◯から馬券をどう絞るかが難しそう。
◎2マイネルパルフェ
◯4タイセイマスタング
▲1ジェットヴォイス
△7セイリオス
玄界灘賞の出走表はこちら