他地区勢は岩手のほかに笠松・兵庫などからたくさんの登録があったが、結局遠征馬は岩手からの2頭のみとなった。
高知は地方競馬の中でも賞金的に低い部類に入るにもかかわらず、全国区での活躍馬が次々と出てくることには感心させられる。アドマイヤインディはクイーン賞JpnIIIでの3着に続いて、TCK女王盃JpnIIIでも見せ場たっぷりでの4着。タンゴノセックは船橋の総の国オープンを制した。
そしてコスモワッチミーは、ハンデに恵まれたとはいえ兵庫ゴールドトロフィーJpnIIIでオオエライジンにクビ差まで迫る4着。このメンバーに入れば断然の実績で、地元での連勝を9に伸ばす可能性はかなり高い。
相手には久松城賞で8馬身差の圧勝となったブレーヴキャンター。昨年5月の福永洋一記念では、勝ったコスモワッチミーからコンマ8秒差の4着だった。当時より確実に力をつけていると考えられ、その差を詰められるかどうか。
ノーブルマンは11月の黒潮マイルチャンピオンシップで、やはりコスモワッチミーにコンマ4秒差の3着。続くA-1特別を制したが、前走A-2の選抜戦で5着は、この馬にしてみればやや不満な成績。
セトノジャーニーは久松城賞は3着だが、勝ったブレーヴキャンターから2秒3も離された。逆転までは難しい。3着狙いまで。
ダークインサニティは、高知ではまだB級までしか経験がないが、前走B-1選抜4馬身差圧勝の内容から、まだまだ上が望めそう。
印はつけないが、イーグルビスティーは川崎記念(10着)から中3日での出走だ。
◎コスモワッチミー
◯ブレーヴキャンター
▲ノーブルマン
△セトノジャーニー
△ダークインサニティ
ヤングチャンピオンは3コーナーから3番手以下を離して人気2頭の一騎打ちとなり、最後にイワミノキズナが人気のカイロスをアタマ差とらえた。イワミノキズナにとっては、5度目の対戦でようやく逆転した。過去の戦歴から今回もこの2頭の争いとなりそうだが、そのヤングチャンピオンは1600メートルという距離での逆転と考え、今回もイワミノキズナを本命とした。イワミノキズナは前走、古馬A3・B1という高いクラスの1600メートル戦で2着と好走。対してカイロスはヤングチャンピオンのあとは1250メートル戦に戻って2連勝。カイロスにとっては距離を克服できるかどうか。
2頭に割って入る可能性があるとすればメイライト。福山2歳優駿は2強に続く3着で、ヤングチャンピオンには出走せず。前走、1600メートルの古馬B2特別を勝っているというのは評価できる。
3歳1組の一般戦で2連勝中のブイアールラッキーが力をつけているかどうか。
◎イワミノキズナ
◯カイロス
▲メイライト
△ブイアールラッキー
4番のダイリンビューティを除けば6番から内はすべて7歳以上、そして7番から外は6歳以下と、年齢別に分けたような枠順。さらに過去5走の馬柱を見ると、5番から内は連対がひとつもなく、逆に6番から外はいずれも連対があるという、過去の成績でもまるで線引したような枠順となった。
中心は、最軽量740キロのブラックパール。11月のレディースカップでは、コマクイン、タケノビジンらをしりぞけ、今回はそのときと同じ20キロ差。その後の4戦も常に上位争いに絡み、勝ち馬との差も5秒以内とわずか。まだまだ上積みはありそう。
タケノビジンはレディースカップではブラックパールに8秒離されての4着だったが、その後の4戦も掲示板を確保と大崩れがない。格付的にはブラックパールより上だが、20キロ差を逆転できるかどうか。
アグリコトブキは、銀河賞2着、クインカップ3着、天馬賞3着と、昨年秋以降の同世代同士の重賞で好走し充実ぶりを見せている。ブラックパール同様、740キロの軽ハンデを生かせれば。
ホクショウシャネルはここ6戦のA1~A2級戦で4勝と好調維持。
2年以上勝ち星から遠ざかっているワタシハキレイズキだが、昨年のこのレースでは3着。高重量でペースが落ち着く重賞ならという可能性はある。
コマクインは、ここ2走は惨敗だが、11月のレディースカップは2着。巻き返しなるかどうか。
12歳のエンジュオウカンはしばらく勝ち星がないが、ヒロインズカップでは過去3勝と、牝馬重賞での実績は最上位。年齢的なことを克服できるかどうか。
◎ブラックパール
◯タケノビジン
▲アグリコトブキ
△ホクショウシャネル
△ワタシハキレイズキ
△コマクイン
△エンジュオウカン
そのだ金曜ナイター初日の摂津盃で重賞初制覇を果たしたのがエーシンアガペー。その後は今ひとつのレースが続いていたが、前走のA1特別で早め先頭から久々の快勝。兵庫の牡馬一線級と好勝負している実力だけでに、ここは再び重賞制覇のチャンス。マイル戦は中央時代に一度芝で経験があるだけだが、兵庫では1400メートルと1700メートルでの好走実績からまず問題ない。
相手筆頭は、金沢のアポロヴァンドーム。兵庫から金沢に移籍してからは勝ち星がないが、A級でもたびたび上位争い。畑中信司騎手はこの馬には初騎乗だが、現在福山で期間限定騎乗中で、コースに慣れているのはプラス。
エーシンブランは笠松に移籍後、名古屋で4戦して勝ち星がないが、それほど離されて負けているわけではない。東海菊花賞では1.5秒の差をつけられたが、マルヨフェニックス、ジャングルスマイルらが相手ではこの着差はしかたない。
地元福山勢では、福山大賞典制覇を含め、ここ6戦で4勝というグラスヴィクターや、同3着で大井から移籍後7戦4勝というダイワシークレットに勢いがある。
スズカウインダーは、前走1番人気に支持された名古屋のA2特別で5着に負けてしまったが、スタートで後手を踏んで後方からとなったのが敗因。すんなり先手をとれればこのメンバーでもチャンスはある。
◎エーシンアガペー
◯アポロヴァンドーム
▲エーシンブラン
△グラスヴィクター
△ダイワシークレット
△スズカウインダー
古馬一線級は翌日のオープン特別のほうに登録があり、重賞といえど格付けではA2・A3の馬たちの争い。
出走10頭中7頭が前走有明海特別組というメンバーだが、ここは別路線組からマイハマドリームを狙ってみたい。昨年終盤は、九州大賞典、中島記念と重賞に挑戦。そこでは勝負にならなかったものの、それ以前はA2以下の特別で4戦連続連対と、このクラスでは能力上位。このメンバー相手なら重賞に出走したという経験もプラス。デビュー4年目の石川慎将騎手にとっては重賞初制覇のチャンスになりそう。
8頭立てだった有明海特別は、見事に人気順の決着。決着もグランデスバルの逃げ切りで、実力通りの決着と考えるのが自然だろう。そのグランデスバルは道営からシーズン終了後に転入して2連勝とまだ底を見せていない。マイハマドリームか、グランデスバルか、という争いになりそう。
3番手には、有明海特別2着だったアティロン。ここ3戦のA2・A3特別ではいずれも3着以内と、このクラスの上位常連。
サイアーエフェクト、リリー、トムトムらは、有明海特別のレース内容のとおり力差はなさそう。
◎マイハマドリーム
◯グランデスバル
▲アティロン
△サイアーエフェクト
△リリー
△トムトム