ライデンリーダー記念を制したピッチシフターがここに遠征してきた。エーデルワイス賞JpnIIIは11番人気ながら新人の阿部龍騎手が内々でうまく立ちまわって2着。このクラスの馬であれば普通は中央や南関東に移籍すると思うのだが、名古屋に移籍。2連勝でライデンリーダー記念を制した。今年デビュー6年目になる阪野学騎手にとってはこれが重賞初制覇。この馬が飛躍のきっかけになるかもしれない。
エーシンルンディーは、ライデンリーダー記念では逃げたものの早めにピッチシフターに競りかけられ苦しくなって惨敗。しかしその前走プリンセス特別では逃げて最後までカツゲキドラマを苦しめハナ差の2着。カツゲキドラマといえば、グランダム・ジャパン2歳シーズンの女王となった全国レベルの活躍馬。年明け初戦の3歳1組特別でも逃げ切って4馬身差の楽勝だけに、その実力は確かだ。
地元筆頭は4連勝の快進撃を見せたホクザンルージュ。5連勝を賭けて臨んだ前走はユメノアトサキにうまく逃げ切られてしまったが、それでも最後はアタマ差まで迫った。巻き返しを期待したいところ。
グレイスフルライフは、前走は前述のユメノアトサキが逃げ切ったレースで2着ホクザンルージュにクビ差の3着。北海道時代にリリーカップでハニーパイの4着という実績から、ここでも好勝負。
ユメノアトサキもホッカイドウ競馬デビュー馬で、シーズン終盤となった9戦目にようやく初勝利を挙げて兵庫に移籍。JRA認定競走は4着だったが、前走では前述のとおり逃げ切った。今回もマイペースで逃げたいところだが、エイシンルンディーとの先行争いが厳しくなりそう。
ビエントブランコはデビュー戦を勝ったのみで、その後は7戦連続でやや差をつけられての敗戦が続いている。とはいえ園田プリンセスカップ4着、園田ジュニアカップでも4着という成績から、連下争いにからんでくる可能性も。
◎ピッチシフター
◯エイシンルンディー
▲ホクザンルージュ
△グレイスフルライフ
△ユメノアトサキ
△ピエントブランコ
九州ジュニアチャンピオンを大差で圧勝したロマンチックが快調だ。その後は古馬に格付けされ、12月15日のB2-1組戦では逃げきって2着馬に2馬身差をつける完勝。同世代同士では負けられない。
相手にはビックナゲット。道営からの転入初戦を勝利。1番人気で臨んだカペラ特別は5着だったが、スローペースを後方からの追走で、前をとらえきれずというもの。それでも直線では差を詰め、勝ち馬からはコンマ2秒差という接戦だった。続く前走できっちり巻き返しているだけに、まだまだ底は見せていない。
不気味なのは高知から単騎遠征のアラマサシャープ。道営から転厩し、高知では3戦目となった前々走を楽勝すると、前走金の鞍賞では勝ち馬と3~4コーナーから叩き合ってクビ差の2着。3着馬には6馬身差がついていた。道営では未勝利だったものの、JRA認定競走は2着3着続き。ロマンチックを負かすまでは難しいが、それ以外のメンバーなら十分勝負になる。
夏までは佐賀のこの世代ナンバー1と目されていたのがカシノアルテミス。デビューから無敵の3連勝で、小倉の芝に挑戦したフェニックス賞でも5着とまずまずの好走。しかしロマンチックには歯が立たなかった。カペラ特別は、ムラサキコマチ、スターオブブルースとタイム差なしの3着。ここでも2着は十分狙える。
カペラ特別を勝ったムラサキコマチだが、前走3歳-1組戦は8着と大敗。ムラ駆けタイプだけにあまり信頼はできないが、戦ってきた相手を見ればここで上位争いをしても不思議はない。
スターオブブルースは、そのカペラ特別で2着。2歳時は大差圧勝もあったが、前走3歳-1組戦はビックナイトから離されての3着。今回も連下争いまで。
◎ロマンチック
◯ビックナゲット
▲アラマサシャープ
△カシノアルテミス
△ムラサキコマチ
△スターオブブルース
2歳-2組を勝っているダイリングローバルとハクユウマイスターが格付け的には上で、この2頭の争いとなりそう。
ハクユウマイスターは、九州ジュニアチャンピオンこそ離された6着だったが、これは勝ったロマンチックが強すぎた。2着馬からはコンマ8秒差だけにそれほど離されていない。前々走2歳-1組のカペラ特別では、翌日の花吹雪賞に出走するムラサキコマチと接戦の4着があるだけに、このメンバーならもっとも勝利に近いといってよさそうだ。M&Kジョッキーズカップで遠征している岩手の山本聡哉騎手が手綱をとる。
ダイリングローバルは、道営未勝利から転入して2連勝。その後の前走3歳-1組戦では、こちらも花吹雪賞に出走するビックナゲットに半馬身差の2着。まだまだ上が狙えそうだ。
JRA未勝利から転入したシゲルヤマネコザは、まだ3組戦までしか経験がないが、佐賀では5戦してすべて3着以内と常に上位争い。上記2頭の間に割って入る可能性も。
ユーセイテラー、マイライクエメ、ジリオンフェイスはいずれも道営から転入して佐賀で1勝。上積みがあれば上位争いも。
◎ハクユウマイスター
◯ダイリングローバル
▲シゲルヤマネコザ
△ユーセイテラー
△マイライクエメ
△ジリオンフェイス
昨年8月に建依別賞を制しているリワードアリオンが、実績、近走のレースぶりともに抜けた存在。距離的にも1400メートルはベスト。11月の黒潮マイルチャンピオンシップ、3走前のA-1特別はやや離されての敗戦だったが、ともに勝ったのがコスモワッチミーでは相手が強すぎた。
ブレーヴキャンターは、A級上位のクラスで6戦連続連対中。前々走は5馬身差の2着だが、勝ったのがその後に高知県知事賞で大差圧勝のグランシュヴァリエなら、むしろ評価すべき材料。この2頭の勝負になる可能性がかなり高い。
やや離れて3番手にセトノジャーニー。昨年夏に高知に転入し、勝ち星はA-2の一般戦での1勝のみ。オープンや重賞ではまだちょっと荷が重い。バンブーマンユーも転入後A-2の一般で1勝を挙げているのみで、セトノジャーニーと同じようなレベル。高知県知事賞はバンブーマンユーが5着で、3/4馬身差で6着がセトノジャーニーだった。
福山から4頭が遠征してきたが、トップレベルでの活躍馬がなく分が悪い。三村展久騎手に乗り替ったアルテローザがどこまで迫れるか。
◎リワードアリオン
○ブレーヴキャンター
▲セトノジャーニー
△バンブーマンユー
△アルテローザ
ゴールドウィング賞を制したウォータープライドのその後は、プリンセス特別、ライデンリーダー記念ともに3着。しかしプリンセス特別を制したカツゲキドラマは園田や南関東に遠征して全国区での活躍。結果、グランダム・ジャパン2歳シーズンの女王となった。ライデンリーダー記念を勝ったピッチシフターはエーデルワイス賞JpnIII2着などホッカイドウ競馬で活躍したトップクラスの1頭。それでもウォータープライドはロングスパートからクビ+半馬身まで迫った。相手関係が前2走よりもかなり楽になったここなら重賞2勝目の期待は高い。
メンバー中、重賞を勝っているのはウォータープライドと、もう1頭がホウライジェントル。金沢に遠征した兼六園ジュニアカップを制し、1番人気に支持されたゴールドウィング賞はウォータープライドの4着。しかしその4着は直線で一旦は先頭に立ってゴール前失速。人気馬ゆえ他馬に目標にされる厳しい競馬だった。その後、古馬に編入されてのB級4組一般戦と2歳特別を連勝しているだけに調子落ちはない。
コスモカリヨンは、ゴールドウィング賞でウォータープライドの2着。兵庫ジュニアグランプリJpnIIはさすがに相手が強く、その後も2着、1着と好走している。
ノゾミオウカンは、ゴールドウィング賞は最下位だったが、その後の特別4戦はいずれも3着以内と力をつけてきた。ノブタカキングも同様に力をつけ3戦連続連対中。
ルードは兼六園ジュニアカップ2着、ゴールドウィング賞3着と、秋は重賞で上位争いをしたが、その後は使いづめの影響か上積みがない。連下争いの可能性まで。
◎ウォータープライド
○ホウライジェントル
▲コスモカリヨン
△ノゾミオウカン
△ノブタカキング
△ルード