ここ2戦、コパノマユチャンが好調だ。盛岡の芝から水沢開催に移ると、栗駒賞を勝ち、白嶺賞では10番人気のクレムリンエッグにうまく4コーナーで外からまくられ3/4馬身及ばずの2着だった。岩手に移籍後、ダートではまだ3着以内を外したことがなく、ここは巻き返しがかかる一戦。
白嶺賞3着だったシャイニーハリアーは安定感抜群。2011年12月にA級に昇格してから3着を外したのは3回のみという成績。重賞には4回出走して3着3回と馬券的には軽視できない存在。
クレムリンエッグは、白嶺賞は10番人気での勝利だったが、それ以前にもほとんど人気がないながらコンマ3~4秒の差で掲示板を確保している。今回は他馬からもマークされるはずで、前走のような一気のまくりが決まるかどうか。
中央500万からの転入初戦を逃げ切ったサーストンサブリナ、道営から転入して桐花賞3着だったジョーモルデュー、かつての力を取り戻せればというゴールドマインなども上位が狙える。
◎コパノマユチャン
◯シャイニーハリアー
▲クレムリンエッグ
△サーストンサブリナ
△ジョーモルデュー
△ゴールドマイン
牝馬同士の重賞ということでA級下位やB級の馬もいるなかで、フレアリングマリーの重賞やA級上位クラスでの好走が目立つ。一昨年3歳時は重賞4勝を挙げて地元ではほぼ無敵。昨年4歳になってすぐの福山大賞典で2着に入り、秋にはA1特別でも連勝。前走福山大賞典は4着とはいえ、勝ち馬からはコンマ5秒とわずかの差だった。今回のメンバーなら能力上位は間違いない。
マルサンライナーは、古馬になって徐々にクラスを上げ、昨年秋にはA1特別でも上位に食い込むまでになった。久々の重賞挑戦となった福山菊花賞は9着だったが、もともと適距離はマイル以下。牝馬同士のマイル戦ならチャンスは大きい。
このレース連覇の期待がかかるのがストロングジョイス。昨年6月以降勝ち星がないが、それでもA1やA2で上位を争う力はある。
昨年2月以来、もう1年近く勝ち星がないクーヨシンは、A2特別あたりがカベになっているのが現状。
ベニッシモイモンは、大井から転入後福山で3戦。いずれも勝ち馬からは離されているが、徐々に勝ち馬との差を詰めてきているだけに、さらに上積みがあれば馬券圏内の可能性も。
◎フレアリングマリー
◯マルサンライナー
▲ストロングジョイス
△クーヨシン
△ベニッシモイモン
このレース連覇を狙う兵庫のエーシンエフダンズが今年も遠征してきた。昨年はほかにも名古屋の東海桜花賞を制し、再度遠征したサマーカップでは2着に敗れたが、勝ったのは同じ兵庫のシンボリバッハだった。ほかに重賞勝ち馬は、近走衰えが見えるエーシンアクセランのみというメンバーなら、実績的にも断然だ。
相手筆頭は、金沢から遠征のケージーアメリカン。オータムスプリントカップはナムラダイキチに大差をつけられての2着だったが、サマーカップを勝ったシンボリバッハには3馬身差をつけて先着した。金沢といえば、以前は東海・兵庫勢に歯が立たないことが多かったが、最近ではナムラダイキチを筆頭に、グランダム・ジャパン古馬シーズンで上位を争ったロッソトウショウなど、オープンクラスのメンバーが充実してきた。
ラヴァリーボヌスはA級に昇級後も5戦して3勝、2着3着各1回と、まだ底を見せていない怖さがある。
中央から転入2戦目の前走を圧勝したアプローチミー、前々走笠松グランプリ5着のドリームスカイラブ、中央準オープンから金沢に転入して2戦目の前走でケージーアメリカンの2着だったトウショウクエストらが馬券圏内を狙う。
◎エーシンエフダンズ
◯ケージーアメリカン
▲ラヴァリーボヌス
△アプローチミー
△ドリームスカイラブ
△トウショウクエスト
寒菊賞を制したロックハンドパワーがひとまず岩手の2歳チャンピオンとなった感じで、シーズン終了後の北海道からの転入馬が挑むという構図となりそう。ただ道営時代に重賞で勝ち負けというレベルの馬がいないだけに、ここはロックハンドパワーにとっては負けられないところ。9月のビギナーズカップ(4着)のころは、岩手のこの世代はまだまだ混戦という状況だったが、寒菊賞の圧勝ぶりから頭ひとつ突き抜けた感じがある。ここを勝って世代最強を確定させたいところ。
転入組では、やはりプリンセスカップを勝ったブリリアントロビン。エーデルワイス賞JpnIIIは着順こそ9着だが、勝ち馬からの差は1秒4。その後転入して2連勝と底を見せていないだけに、ロックハンドパワーを負かせる可能性があるとすればこの馬。
ブラックタイガーも道営から転入後2連勝。ただ道営ではようやくアタックチャレンジを勝ったまでで、上記2頭との比較では実績的に見劣る。ただこの2連勝を岩手に来てからの成長と見れば勝ち負けまであるかもしれない。
岩手生え抜きでは、寒菊賞で8着惨敗だったテンショウリバイヴが巻き返すかどうか。南部駒賞ではロックハンドパワーに先着して地元最先着の4着。続く前々走のフューチャーステップでは重賞で好走しているハカタドンタクにハナ差の2着だっただけに、重賞でも上位争いの力はある。
ドラゴンチョッパーは、前走でブラックタイガーに1馬身差2着と善戦。
マンセイグレネードは8月の若鮎賞を制し、前走寒菊賞でもロックハンドパワーから離されたとはいえ2着を確保しているだけに、連下では押さえておきたい。
◎ロックハンドパワー
◯ブリリアントロビン
▲ブラックタイガー
△テンショウリバイヴ
△ドラゴンチョッパー
△マンセイグレネード
正月には名古屋競馬場で尾張名古屋杯、新春盃、名古屋記念と、古馬の重賞が3レース組まれるが、その中でもっとも格付けの高い馬が出走してくるのが、この名古屋記念。
とはいえ今回は重賞戦線で活躍中という馬がほとんどなく、ちょっと微妙なメンバー。その中では7月の名港盃を制したミヤジメーテルから。秋の姫山菊花賞、東海菊花賞はともに8着だが、上位はマルヨフェニックスと好勝負というメンバー。今回はそうした全国区クラスのメンバーがいないだけに、十分勝負になる。
そういうレベルのメンバーなら11歳のベテラン、キングスゾーンにもチャンスは十分。前走A2特別ではゴール前一瞬の脚を使って差し切った。今回も同じ1400メートルという距離も歓迎だ。
兵庫から移籍したエーシンブランがやや期待はずれの成績。それでも移籍初戦のA1特別ではミヤジメーテルに半馬身差の2着があった。調子が戻れば重賞戦線でも勝負になると思うのだが。
クイックスターは、前走A2特別では1番人気に支持されながら7着。スタートで出遅れながらすぐにハナを奪い、エーシンアクセランと競り合って共倒れとなってしまった。今回は今一度見直してみたい。
マルカハンニバルは、かつては重賞上位の常連だったが、昨年は衰えが見えてきたかという成績。それでもA1特別では掲示板を確保する力はあり、今回のメンバーなら侮れない。
◎ミヤジメーテル
○キングスゾーン
▲エーシンブラン
△クイックスター
△マルカハンニバル