4歳シーズン(明け5歳)の三冠最終戦。定量戦となれば、オープン格付けのオイドン、ニュータカラコマが断然だ。
オイドンは銀河賞では1番人気に支持されたもののさすがに最大60キロ差のハンデは厳しく6着惨敗。それでも8月に古馬オープン混合特別(とかちえぞまつ特別)を勝った実力は断然。3ヶ月の休み明けだったドリームエイジカップがここに向けてのひと叩きと考えればますます中心は固い。
相手はやはりニュータカラコマ。古馬オープンではさすがに苦戦だが、オイドンに次ぐハンデを背負いながら制した銀河賞は価値がある。
軽ハンデだったとはいえ、前哨戦のイルミネーションカップを勝ったアアモンドマツカゼが力をつけてきている。牝馬の定量マイナス20キロでどこまで迫れるか。
オイドンと30キロ差で柏林賞を制したフジダイビクトリーだが、この秋にはA1特別でも好勝負。展開ひとつで上位争いに加わる可能性はある。
定量では牡馬勢は2強と比較するとどうにも分が悪く、むしろ穴をあけるならやはり負担重量的に牝馬のアグリコトブキ、マリンチャンスあたりではないだろうか。
◎オイドン
◯ニュータカラコマ
▲アアモンドマツカゼ
△フジダイビクトリー
△アグリコトブキ
△マリンチャンス
前走冬銀河特別で4着だったビーボタンダッシュだが、スタートで後手を踏んで勝負どころで前をとらえにいったが、最後は脚色が一緒になってしまった。当日乗り替わりの影響もあったかどうか。道営時代は短距離を中心に使われていたが、もともと中央在籍時にはダートの中距離を使われていた。距離延長も問題ないと見る。
サマースピードは昨年、福山桜花賞と福山菊花賞を制覇。そのほかでもA1特別でほとんど3着を外さない安定した成績。2600メートルという距離も歓迎だ。
グラスヴィクターも重賞常連で、A1特別では安定勢力。昨年後半は重賞出走がなく、6月の西日本グランプリ(7着)以来の重賞挑戦となる。
ダイワシークレットは南関東から転入して3連勝で期待されたものの、福山菊花賞は3着。この距離は微妙かもしれない。
ウーシエンダーは福山菊花賞で2着。成績は安定しているものの、格付けはA2以下なので、再び一線級が相手でどこまで。
◎ビーボタンダッシュ
◯サマースピード
▲グラスヴィクター
△ダイワシークレット
△ウーシエンダー
オオエライジンが大井へ移籍というニュースにはちょっとびっくり。園田から全国区へというのはとても意味のあることだが、毎年何十頭も馬が買えるような馬主さんでもない限りこれほどの馬に巡りあうチャンスはそうあるものではなく、であればタイトルや賞金を目指して南関東へというのはある意味しかたないことと思う。
園田金盃で、そのオオエライジンに土をつけたニシノイーグルが出走してきた。2走前の楠賞はほとんど勝ったようなレースでハイパーフォルテにアタマ差2着だったが、前回で力があることは示した。脚質的に難しい面はあるものの、楠賞の雪辱を期待したい。
相手にはそのハイパーフォルテ。楠賞と同じ距離で重賞連勝を狙う。楠賞がニシノイーグルとともに57キロのトップハンデだったが、今回はともに1キロ増の58キロがどうか。
パーフェクトランは、園田金盃は離れた3着だったが、六甲盃制覇を含め、転入以来園田ではすべて3着以内と安定した走りを見せている。それでいて56.5キロは恵まれた感じだ。
ピシーズクイーンは中央1000万から再転入してA2~A1特別で3連勝。一度目に兵庫に在籍していたときは1700メートル戦を一度だけ経験して勝っているが、ここ3戦はすべて1400メートル。距離延長が課題になるかもしれない。
昨年3着のダイナミックグロウも、兵庫移籍後は掲示板を外さない堅実ぶりで、重賞でも確実に上位争い。
ルーズベルトは、園田金盃では2番人気で7着に敗れたが、もう一度見なおしてみたい。
◎ニシノイーグル
◯ハイパーフォルテ
▲パーフェクトラン
△ピシーズクイーン
△ダイナミックグロウ
△ルーズベルト
ギンガリュウセイは今シーズン、ばんえいグランプリ、北見記念と重賞2勝。それでも別定ではプラス10キロのみと恵まれた。北見記念のあとの3走は惨敗続きだが、それでも重賞で激走するのがこの馬のパターン。昨シーズンも後半に調子を上げているように、高重量戦は望むところ。
ズブくなって同じく高重量戦で力を発揮するのがシベチャタイガー。格付けはA2だったが、岩見沢記念3着、北見記念2着という結果がそれを物語っている。馬主の小林英一さんは有馬記念を勝ったゴールドシップのオーナーでもあり、昨年末には帯広市に1000万円を寄付され、それが3月までの重賞などで賞金のほかに特別報奨金として支給される。そういう意味でもがんばってほしい。
キタノタイショウは、今シーズン重賞を6戦して、北斗賞を勝ってそれ以外の5戦はみごとにすべて4着。そろそろ世代交代でこの馬あたりに台頭してきてほしいところ。
連覇を狙うカネサブラックだがトップハンデの920キロがどうか。昨年は別定プラス10キロの910キロでの勝利だった。
08年以来じつに5年ぶりの帯広記念制覇を狙うナリタボブサップは、ここ3戦連続連対と好調。11月にゴール前の砂障害がなくなり、それで最後まで粘りがきくようになったのかもしれない。別定増量なしの900キロも有利。
◎ギンガリュウセイ
◯シベチャタイガー
▲キタノタイショウ
△カネサブラック
△ナリタボブサップ
中央未勝利から転入したコスモエスプレッソがまだ底を見せていない。昨年は3歳ながら東海菊花賞ではマルヨフェニックス、ジャングルスマイルという全国区の活躍馬から差のない3着。実力的にはおそらくオープン級。続くシクラメン特別(A級3組)で先着されたノゾミカイソクも同じように上を狙える実力馬。4歳になっての成長が楽しみだ。
ミサキティンバーは、名古屋グランプリJpnIIに出走して地元最先着の7着。A級2組あたりでも常に勝ち負けの競馬をしているだけに、今回のメンバーでは格付けでも上位。
バーンバーンバーンは、8月にA級1組特別で2着という実績があり、それ以降も掲示板を外していないという堅実ぶりが光る。今回も当然馬券圏内。
連覇を狙うロードグリンだが、近走は1秒以上の差をつけられての敗戦続き。とはいえ昨年もしばらく勝ち星から遠ざかっていた状況での勝利だった。復活なるかどうか。
マイネルセグメントは、昨年3歳時に東海ダービーを制したが、その後はいまひとつの成績。ただ、古馬や遠征競馬で強い相手に揉まれているだけに上積みが見込める。
◎コスモエスプレッソ
○ミサキティンバー
▲バーンバーンバーン
△ロードグリン
△マイネルセグメント