年末から雪で中止や延期が相次いでいる金沢競馬。とにかく無事に競馬が行われることを願うしかない。
ヤングチャンピオンで牡馬を相手に1、2着のファインスター、クラピカンハマーが無事に出走してきた。やはり今回も、ヤングチャンピオンを含め、目下4連勝中のファインスターが主役となりそうだ。好位から抜け出すレースぶりも安定感がある。
デビュー3戦目から3連勝のヤクシンロードも力をつけてきた。前走、1500メートルのJRA認定未勝利戦では、不良馬場とはいえ1分37秒2をマーク。この距離の持ちタイムとしてはメンバー中最速だ。
ここのところ勝ち切れないレースが続いているクラピカンハマーは、中団から末脚に賭けるタイプだけに、展開次第では逆転も。
ヤングチャンピオン4着のドリームピーチは、前走でもファインスターの1馬身半差2着と好走。上記3頭の争いに食い込む可能性があればこの馬だろう。
◎ファインスター
○ヤクシンロード
▲クラピカンハマー
△ドリームピーチ
マイネルアラバンサが人気になりそうだが、明け11歳でもマサアンビションを狙ってみる。近走の着順を見ると大きな数字もあるが、09年はダートグレードを除けば12戦して実に9連対。いずれもオープン特別や重賞での実績だ。1400メートルを中心に使われているため、たしかに距離は不安だが、1900メートルは6戦3勝と決して悪い成績ではない。しかも負けている3戦のうち2戦が名古屋大賞典JpnIIIだから、ダートグレードを除けば1度しか負けていないことになる。しばらく重賞では目立たなかったベテランの戸部尚実騎手は、昨年11月以降に名古屋競馬場で行われたダートグレード以外の重賞を3戦全勝。さらに元旦の新春盃もディスパーロで制した。その勢いにも乗ってみたい。
相手筆頭は、やはりマイネルアラバンサ。中央準オープンから転入して、東海菊花賞3着、1600メートルのオープンで1着。中央時は芝のみを使われていたが、ダートでも問題なさそう。
勢いならゴールドネオ。中央500万から転入後5戦して2連勝中と調子を上げてきている。
サンキストゴールドは重賞では今ひとつの成績も、オープンでは常に好走しているだけに、連下なら食い込む可能性も。
重賞9勝の実績を誇るウイニングウインドも、さすがに最近は勢いがなくなってきたが、東海菊花賞ではマイネルアラバンサとアタマ差の4着。このメンバーなら、まだまだ上位を狙える。
4歳になったダイナマイトボディは、東海ダービー以降の好成績はすべて牝馬同士のレース。今回、古馬の牡馬と初の対戦では厳しいのではないか。ただやはり52キロは魅力で、マイペースで逃げられれば粘れる可能性も。
◎マサアンビション
○マイネルアラバンサ
▲ゴールドネオ
△サンキストゴールド
△ウイニングウインド
△ダイナマイトボディ
※サンキストゴールドは出走取消となりました。
12月2日の園田金盃は、JRAに移籍した小牧太、岩田康誠、赤木高太郎の3騎手が勢揃したこともあって見ごたえのあるレースだった。中でもハスフェルの赤木騎手は、最後方追走から3~4コーナー大外をまくってきて直線抜け出すという豪快な勝ち方で圧倒した。
今回ハスフェルは、その園田金盃からプラス1キロの57キロ。直線追い込んで3/4馬身差まで迫ったバンバンバンクは据え置きの56キロ。ハスフェルには前回展開が見事にはまったことも考えて、今回はバンバンバンクを中心にする。昨年54.5キロで制したこのレース以降勝ち星がないが、秋からは復調気配で惜しいレースを続けている。縁起のいいこのレースで連覇といきたいところ。
園田金盃では早め先頭から3着に粘ったキヨミラクル、4着のカラテチョップも差はない。この2頭も据え置きの55キロ。展開次第で、上位4頭は着順が変わってもおかしくない。
別路線組では牝馬のキーポケット。昨年は福山牝馬特別、兵庫サマークイーン賞と、牝馬同士の重賞を2勝。牡馬一線級との対戦ではちょっと足りない感じだったが、12月9日のA1特別では牡馬を相手に最後方から3~4コーナー大まくりで直線抜け出した。このメンバーでも上位食い込みを狙う。
◎バンバンバンク
○ハスフェル
▲キヨミラクル
△カラテチョップ
△キーポケット
福山菊花賞を58キロでレコード勝ちしたナムラベンケイを狙う。その後のA1特別2戦は4、6着と負けているが、いずれも他馬より3キロ以上重い58キロを背負ってのもの。54キロで出られる今回は断然有利。08年に続いてこのレース2勝目の期待も大きい。
ナリタブラックは福山菊花賞で3/4馬身差2着。続く東海菊花賞では、勝ったヒシウォーシイからは離されたものの、他地区勢では最先着となる5着。今の福山のレベルを考えれば好走といっていいだろう。その後のA1特別で1、2着と好調、重賞初制覇がかかる。
好調といえば、A3、A2、A1と3連勝で臨むのがクラマテング。福山菊花賞は6着惨敗だったが、春の福山桜花賞を制しているだけに、距離の心配はない。昨年のこのレースは明け4歳になったばかりで9着に敗れたが、古馬として充実した今回なら、昨年のようなことはないだろう。
以上3頭の争いとなりそうだが、兵庫から転入後5戦目となるミラクルタイザン、福山菊花賞3着のサンディナナらも馬券圏内なら。
◎ナムラベンケイ
○ナリタブラック
▲クラマテング
△ミラクルタイザン
△サンディナナ
ナリタボブサップは今シーズン15戦して3着を外したのが2回ときわめて安定した成績。しかし重賞には5回出走して2着3回、3着2回と、常に上位争いだがまだ勝ち星がない。今回、別定のプラス10キロも十分に克服可能なだけに、ここで重賞を勝っておきたいところ。年末にはかなりの雪が降り、おそらく乾いた重い馬場にはならないはず。高重量戦でゴール前が甘くなるこの馬にとって、軽めの馬場はプラスとなる。一昨年に続いてこのレース2勝目を狙う。
フクイズミは昨年のこのレースを880キロで制したときには驚かされた。ばんえいグランプリ以降勝ち星がないものの、3着2回に4着3回と常に善戦はしている。今年も負担重量は変わらないだけに、有力といえそうだ。ただあまりに軽い馬場になると、前に行った馬が止まらず、末脚不発という場面はあるので注意しておきたい。
昨年のこのレース2着のニシキダイジンは、その後、ばんえい記念4着、ばんえいグランプリ3着、岩見沢記念3着、北見記念4着と、勝ちきれないまでも重賞で堅実な成績。前が止まらない馬場なら早め障害から上位争いも十分に可能。
高重量戦なら先行できるトモエパワーも、ばんえい記念4連覇に向けてそろそろ一線級相手に結果を出したいところ。
スーパークリントンは今季特別で1勝を挙げたのみだが、高重量戦では常に警戒が必要。
カネサブラックは今シーズン重賞4勝があるため別定30キロ加増で、ナリタボブサップとは20キロ差。さすがにこれで来たら化け物級。ばんえい記念初制覇に向け、ここは無理をしないと見て見送る。
◎ナリタボブサップ
○フクイズミ
▲ニシキダイジン
△トモエパワー
△スーパークリントン