マンオブパーサーが断然だ。船橋から転入して5戦、地元勢には先着を許しておらず、サマーチャンピオンJpnIIIの3着もスーニに3/4馬身先着してのもの。2500メートルは未経験だが、力差でカバーできるだろう。3歳時のダービーグランプリGI勝ちや、大井の金盃で3着など2000メートルでの実績から、むしろ差は開く可能性も十分に考えられる。
相手筆頭はミヤノオードリー。重賞でも常に上位争いを演じており、8月の韓国岳特別以降、地元勢で先着されたのがマンオブパーサーだけとあれば、今回もマンオブパーサー以外には負けられないところ。ただこうした立場の馬は、断然人気馬に真っ向勝負にいって惨敗というケースもあるだけに、馬券的な狙いは悩むところ。
コスモシェアトも堅実な成績が目立つ。今年3月に浦和から転入して以降、11戦して3着を外したのは2回のみ。ただ、A1特別では1勝のみで、なかなか勝ちきれないレースが多いだけに、今回も2着、3着争い。
ワンパクメロもコスモシェアト同様に、出走するほとんどのレースで3着以内と安定した成績。近走勝ちきれないレースが続いているところまで似ている。同様に連下争いまで。
荒尾の2000メートル重賞では断然の成績を誇るタニノウィンザーだが、昨年のこのレースではやや離されて7着。今年もどこまで上位に迫れるか。
◎マンオブパーサー
○ミヤノオードリー
▲コスモシェアト
△ワンパクメロ
△タニノウィンザー
9月まで中央のダートオープンで勝ち馬から1秒以内の競馬をしていたタートルベイの実力が抜けている。前走、転入初戦のA1特別は、3コーナーほとんど持ったままで先頭に立ち、競りかけてきたキタイセユニバースを直線で振り切った。転入2戦目で上積みがあれば、さらに強いレースを見せるかもしれない。
相手は、タートルベイに食い下がったキタイセユニバース。金沢では今回が重賞初挑戦となるが、タートルベイの2着に敗れた後の前走A1特別では1番人気にこたえてきっちりと勝利をものにしている。
ネヴァデザートは白山大賞典JpnIIIで5着。地元勢では、2着のジャングルスマイルに次ぐ着順だった。6月の百万石賞では3着と好走し、それ以降で馬券圏内を外したのは、白山大賞典のほかに1度だけと堅実な成績も光る。
昨年末の中日杯を制したゴールデンミションも堅実駆けが目立つが、今シーズンは勝ち星が2つとやや物足りない成績。一発はあるかもしれないが、近走の成績や相手関係から判断すると入着までだろう。
プログレスエバーは、中央準オープンから転入し、まだA1特別の経験はないものの、笠松の遠征も含めてここまで9戦して8連対。実力的にはさらに上を望めそうだ。
◎タートルベイ
○キタイセユニバース
▲ネヴァデザート
△ゴールデンミション
△プログレスエバー
シーズン終盤を迎えた北海道から大挙6頭が遠征してきた。地元勢は若駒賞を圧勝したベストマイヒーローが断然で、北海道勢を迎え撃つという構図となる。
ベストマイヒーローは、芝のジュニアグランプリで、北海道ではまだそれほど実績を残していなかったスクランブルエッグに差し切られた。今回は水沢のダートで、その点ではベストマイヒーローにとってはプラス。ただレベルの高いホッカイドウ競馬の重賞上位クラスが相手となると簡単には勝たせてもらえそうもなく、ここはプリティーサンタを中心にする。
プリティーサンタは、前々走タニノギムレット賞で4着だったが、このとき先着された3頭はいずれも重賞での善戦組。特に3着のエバーオンワードは北海道2歳優駿JpnIIIで勝ち馬からコンマ3秒差で、こうしたレベルの馬たちと互角に戦っていたのだから相当な実力の持ち主だろう。
ベストマイヒーロー以外の岩手勢にはこれといって強調できるような馬がなく、ベストマイヒーロー1頭に地元の期待がかかることになる。
栄冠賞2着があるクイックスターもかなりの逸材。8月のウィナーズチャレンジ4着以来久々の実戦になることと、距離経験が1200メートルまでしかないため狙いを下げたが、実力的にはあっさりの可能性もある。
スカイホークアイは、前々走、前走の2歳オープンで勝ち馬からコンマ5秒差と好走。この馬も距離克服が課題となるが、ここまでの4頭に勝てるチャンスがあると思う。
スタープロフィットは1700メートル戦で差のない競馬をしており、モリデンクーバーもここまで3戦していずれも3着以内であることから、馬券にからんでくる力はありそう。
◎プリティーサンタ
○ベストマイヒーロー
▲クイックスター
△スカイホークアイ
△スタープロフィット
△モリデンクーバー
重賞4勝を含め、目下7連勝中のフサイチバルドルが断然だ。前々走の珊瑚冠賞は、3~4コーナー単独先頭のスパイナルコードを追いかけ、4コーナー手前で捕えると、直線ではあっという間に突き抜けて6馬身差をつける完勝。前走のA-1特別でも3~4コーナーで前をとらえ、直線で抜け出す末脚は際立っていた。よほどの調子落ちかアクシデントでもない限り同じメンバーには負けないだろう。
相手はジョインアゲンかスパイナルコードか迷うところだが、ジョインアゲンを上にとる。昨年中央から転入し、地元高知では下級条件から10戦して7勝、2着2回、3着1回。A級でも常に上位争いで、3着に負けたのは2400メートルの高知県知事賞。地元高知は今年1月以来久々の出走で、それ間、ダートグレードに遠征して一線級のメンバーに揉まれてきた経験が生きるはずだ。フサイチバルドルとは未対戦なだけに、逆転の可能性も考えたい。
スパイナルコードはA級特別や重賞では常に上位争いの安定した成績だが、近走のレースぶりではフサイチバルドルにはどうやってもかなわない感じ。馬券圏内は堅いが、よほど展開に恵まれるなどしなければ頭までは難しそう。
建依別賞では1番人気のスパイナルコードを5着に下して勝利したサウロビスティーだが、勝つときは強いが負けるときはあっさりというタイプ。フサイチバルドルと対戦したトレノ賞では9着に負けているだけに、このメンバーに入ると厳しそう。
前々走のA-1特別でフサイチバルドルの2着に好走したリロだが、そのときは斤量にも恵まれていた。ここ6戦、A級に入って掲示板を外さない堅実な成績だが、今回のメンバーと斤量では連下争いまで。
◎フサイチバルドル
○ジョインアゲン
▲スパイナルコード
△サウロビスティー
△リロ
近年、さまざまに条件を変更しながら行われている楠賞だが、今年は3歳以上のハンデ戦となった。それゆえ軽量の3歳馬や条件馬などがいて馬券的には興味を増した。それでもやはり近走の成績を見ると、重量を背負っても狙いは格上馬から。
バンバンバンクは、今年は重賞勝ちがなくA1特別で3勝を挙げているのみだが、やはり重賞での堅実な成績が目立つ。昨年のこのレースはハナ、クビと3頭がタイム差なしの大接戦。勝ったチャンストウライは引退。55キロのキヨミラクルが2着で、56キロのバンバンバンクが3着だった。その後の園田金盃、新春賞では、やはりバンバンバンクのほうが1キロ重いながらもキヨミラクルに先着している。対して今回はともにトップハンデの57キロ。ならばやはりバンバンバンクを上と見るべきだろう。
ただ近走の安定度ではキヨミラクルに分がある。バンバンバンクが3月の六甲盃以降8戦して2度しか連対しておらず、5着以下も目立つのに対し、キヨミラクルは今年12戦して6連対。2頭のどちらを中心にするかは、当日の調子次第だ。
重賞タイトルにはもう少しのところで手が届いていないスマイリングフィルだが、前走と4走前ではキヨミラクルを負かしての勝利。今回、トップハンデから0.5キロという重量差が微妙で、2頭に割って入れるかどうか。
軽量組では53.5キロのユキノイーグル。前々走ではB1特別を勝っており、3歳馬だけに上り目も期待できる。
前走のA1特別でキヨミラクルに2馬身半差の2着だったフセノオーだが、斤量は今回も同じ2キロ差。1年以上勝ち星がなく、逆転までは難しいだろうが、連下なら。
◎バンバンバンク
○キヨミラクル
▲スマイリングフィル
△ユキノイーグル
△フセノオー