4歳牝馬同士の重賞は、500万クラスが700キロで、クラスがひとつ下がるごとに10キロ減というクラス別定。微妙な重量差で馬券的にはおもしろそうな一戦となった。
世代限定のクラス別定戦は、格下(つまり軽量)の上がり馬を狙うのがぼくのセオリー。
ここは、トップハンデのニシキガールより20キロ軽い680キロのエリザベスライデンに魅力を感じる。重賞の常連で、タイトルは3歳牝馬一冠目の黒ユリ賞。前走こそ6着に敗れたが、300万クラスで常に上位争いを演じているだけに、このメンバーにはいって、この重量なら勝機は十分。
ヒカルアサヒは、昨年の3歳牝馬三冠では2、4、2着と常に上位争い。今シーズン200万クラスを1勝したのみだが、重賞での経験を買う。
ほかには、昨年の3歳牝馬重賞で好走のアグリタカラ、3戦前と前々走の200万クラスを連勝しているツバキダイヤなども軽量を生かせばチャンスあり。ペガサスプリティーは690キロの負担重量がどうか。
◎エリザベスライデン
○ヒカルアサヒ
▲アグリタカラ
△ツバキダイヤ
△ペガサスプリティー
いよいよ旭川競馬場が最後の日を迎える。
2001年の中津以降、地方競馬ではいくつもの競馬場が廃止となったが、競馬場がなくなった街は、例外なくその後に一度も訪れていない。
ぼくが旭川競馬場を初めて訪れたのは、たしかライブリマウントが勝ったブリーダーズゴールドカップだっただろうか。以来、毎年少なくとも2〜3度は旭川を訪れたが、競馬場がなくなってしまえばそこに行く理由は見当たらない。旭山動物園にも結局行かないままだったが、競馬がなくなってしまえばわざわざ行こうとも思わないし、やっぱり旭川も他の競馬がなくなった街と同じように、訪れるのはこれが最後となってしまうのかもしれない。
さて、その最終日に行われるエーデルワイス賞だが、9月18日のフローラルカップを見たときに、エーデルワイス賞はその上位3頭のどれかが勝つだろうと、ことあるごとにいろいろなところで言ってきた。
今年の道営デビューの2歳馬は例年にも増してレベルが高い上に、この時期に中央からダートに出走してくる馬にはそれほどレベルの高い馬がいないからだ。
ところが、枠順を見てちょっと驚いた。フローラルカップを勝ったネフェルメモリーがいないではないか。
聞いたところによると、ちょっと疲れが出たため、まだまだ先のある馬だから無理をせずに休ませることにしたと。なるほど。
ならば勝つのは、フローラルカップ2着のモエレオンリーワンか、同3着のアンペアということになる。
メンバーを見渡すと、結局は重賞勝ちがあるのはアンペアのみ。評価するのは、勝ったリリーカップというより、2着に負けたブリーダーズゴールドジュニアカップ。初めての1600メートルながら、その後ここまで5戦全勝という活躍のワンダフルクエストの2馬身差2着に踏ん張った。フローラルカップはモエレオンリーワンの後塵を拝したが、3〜4コーナーでちょっと離されすぎたという展開のアヤで、最後は差を詰めていた。というわけで本命はアンペア。
で、もちろん相手はモエレオンリーワン。
やや離れて3番手は、強敵相手にも常に善戦するリロ。
そして、サンライズカップで牝馬最先着の3着とがんばったモエレクリフィスまで。
ここ2年、中央馬は馬券にからめていないので、今年もその流れは変わらないだろう。
◎アンペア
○モエレオンリーワン
▲リロ
△モエレクリフィス
兵庫、金沢から各1頭の遠征があり、多彩なメンバーが集まった。
近走善戦しているのは、ケイアイカルディナとマリンペガサスの2頭だが、いずれも条件クラスでのもの。ケイアイカルディナは前走金沢のオータムスプリントカップで2着したが、その前走はまだ笠松A級4組を走っていた。
ならば、常に一線級に揉まれているミツアキタービンが、ここは久々のチャンスと見る。重賞勝ちは06年11月の笠松グランプリ以来遠ざかっているが、今回のメンバーなら実績上位は明らか。すでに8歳で全盛時の力を望むのは酷だが、最近はようやく順調に使えるようになってきた。
相手はケイアイカルディナ。前走オータムスプリントカップ2着というのもあるが、それ以上に、今年3月の笠松転入以来、10戦して9戦が3着以内という安定感が光る。
くろゆり賞2着のエイシンアスワン、同3着のシルクアヴァロン、南関東時代は重賞で2着が3回あったカセギガシラなども展開次第ではチャンスがありそう。
◎ミツアキタービン
○ケイアイカルディナ
▲エイシンアスワン
△シルクアヴァロン
△カセギガシラ
まずお知らせ。「テシオ」の南部杯特設サイトの企画「南部杯・優駿伝説」というリレーコラムで、「トウケイニセイ完敗の南部杯」というのを書かせていただきました。興味のある方はご覧ください。
近年のマイルチャンピオンシップ南部杯は、実績が重視されるレースで、2001年のアグネスデジタル以降はいずれもGI(JpnI)タイトルのある馬が勝っている。
今年のメンバーでGI(JpnI)勝ちがあるのはブルーコンコルドのみ。8歳となったが、今年はフェブラリーステークスがヴァーミリアンの2着、かしわ記念がボンネビルレコードの2着と、衰えは感じさせない。南部杯3連覇の可能性はかなり高そうだ。
昨年と同じ結果になってしまうが、相手はワイルドワンダー。その昨年は、GIIIを連勝して1番人気でここに臨んだが、ブルーコンコルドに半馬身及ばずの2着。その後は根岸ステークスを勝ったのみで、2着2回、3着2回となかなか勝ち切れないレースが多い。ジャパンカップダートこそブルーコンコルド(7着)に先着の5着だったが、フェブラリーステークス、かしわ記念では、いずれもブルーコンコルドの後塵を拝する3着だった。やはりブルーコンコルドより上、という予想にはならない。
コンゴウリキシオーは、好走と凡走の波が激しいタイプ。マイペースで先行できれば強いレースをするが、そうでないときは惨敗。自分のレースができれば、一角崩しの可能性は十分にある。
地方馬で可能性がありそうなのは、ダートグレード実績のあるキングスゾーン。ただ昨年4着とはいえ、2着のワイルドワンダーからは4馬身+クビも離されているので、逆転は難しい。上位3頭のどれかが凡走したときに、連下に食い込めるかどうか。
地元馬では連勝中のトーホウライデンがどこまでがんばれるかだが、中央未勝利のまま岩手に移籍し、今回がそれ以来はじめてとなる中央の一線級との対戦。勝ち負けには前走の青藍賞より4秒ほどもタイムを縮める必要があり、常識的には厳しい。キングスゾーン以外の地方馬にとっては、がんばって掲示板が目標といったところだろう。
◎ブルーコンコルド
○ワイルドワンダー
▲コンゴウリキシオー
△キングスゾーン
△メイショウバトラー
地元デビューの3歳馬による新設重賞。なのだが、なぜ突然、コウノトリ? と思ったら、兵庫県の鳥がコウノトリなわけですね。
興味深いのは、ハンデ戦で上下差が8.5キロもあるということ。
地方競馬のハンデ戦というと、あまりハンデ差がなく、ハンデ戦の意味がないんじゃないかと思うようなこともめずらしくない。やっぱりハンデ戦ならこのくらいハンデがついたほうが面白い。
今回のように49キロとかの馬がいれば、普段重賞などに騎乗する機会があまりない若手の騎手にもチャンスが巡ってくることもある。
焦点は、バンバンバンクが57.5キロを克服できるかどうか。実績ではもちろん兵庫ダービー圧勝など最上位だが、2番目のハンデのオキナワノドリームと3キロもの差がある。
ここは54キロのレガーロを狙ってみたい。B2級を連勝して、前走はA1特別を経験した。バンバンバンクと3.5キロもの実力差はないだろう。ただかなり不安なのは、父サウスヴィグラスで、自身は1400メートル戦でしか勝っていないということ。母の父モガミになんとかしてもらおう。
相手には53キロの牝馬ディアースパークル。菊水賞を逃げ切ったあと、しばらくはいいところがなかったが、8月には古馬A3特別で接戦の2着、前走のじぎく賞も2着と復調気配。
印的には3番目だが、バンバンバンクが勝ったら、それはそれで納得。
笠松・オータムカップで2着だったオキナワノドリームまで。
◎レガーロ
○ディアースパークル
▲バンバンバンク
△オキナワノドリーム