もともとも8頭立てだったものが、前日の段階で2頭も取消して6頭立てになってしまった。ゴールデンエビスはこれが重賞初挑戦だが、中央から転入後、前走のS1まで4戦して3勝。グレートステージは2005年の兵庫二冠馬で、近2走はS1戦を連勝。いずれも馬券の対象となりそうだっただけに、なんとも残念。
そろそろモエレトレジャーに重賞の順番が回ってこないだろうか。前走、前々走は、ともにベストタイザンに食い下がっての2着。もともと南関東時代は彩の国浦和記念GII勝ちなど2000メートルくらいまでを得意としていた。今回は1700メートルに距離延長のうえ、少頭数で楽に先手を取れそうなだけに、兵庫で初タイトルの期待が高まる。
前走、兵庫サマークイーン賞の勝ち方が鮮やかだったフサイチミライが相手。中央から転入後は8戦5勝、2着1回、3着2回と、まだ底を見せていないところも魅力。
昨年末の園田金盃、年明けの新春賞、ともに2着のアグネスミステリーが人気になりそうだが、オープン(S1)クラス以上ではまだ勝ち星がないのが気になるところ。相手関係にかかわらず勝ち切れない善戦タイプなのかもしれない。
このレース連覇を目指すマグマサインも、このメンバーなら十分に可能性はある。
◎モエレトレジャー
○フサイチミライ
▲アグネスミステリー
△マグマサイン
華月賞でボクを負かしたダイバクフが来週末のJRA札幌開催にまわるらしく、さらには北海優駿、華月賞とともに3着のラプレが大井の黒潮盃に遠征したことで、北海優駿を制したボクが実績的にも断然というメンバー構成で、相手探しの一戦。
重賞勝ち馬はボクだけだが、2歳時の実績では、エーデルワイス賞JpnIII4着、水沢・南部駒賞2着などライトオブマリアのほうが上。今回は、その南部駒賞以来9カ月ぶりの実戦となるが、ほかにボクの相手になりそうな馬もいないだけに、ライトオブマリアの可能性に賭けてみる。
そのほかでは、今シーズン大井から転入後一度も掲示板を外さず、北斗賞、華月賞でともに4着があるガンバルヘクターや、前走古馬C2クラスまで3戦連続2着のミスティックダイヤなどに可能性がありそう。ただ、さすがにボクを逆転するまでは難しいだろう。
地方全国交流となっているだけに、岩手あたりから遠征があれば馬券的にはおもしろくなったと思うのだが。
◎ボク
○ライトオブマリア
△ガンバルヘクター
△ミスティックダイヤ
クラス別定で行われるばんえい3歳三冠の初戦、ばんえい大賞典。過去5年の成績を見ると、トップハンデを課せられた馬はいずれも連対できず、ここまでに重賞実績を残したトップハンデの馬にはひじょうに厳しいレースとなっている。まだ3歳のこの時期では、10キロや20キロのハンデが相当な負担になるのだろう。
というわけで、他馬より20キロ以上のハンデが課せられるオレワスゴイにとっては苦しい戦いとなりそう。逆を言えば、もしこのハンデ差で勝つようなことがあれば、怪物級ということ。
オレワスゴイを別とすれば、200万クラスの牡馬6頭が660キロで、同牝馬2頭が640キロ、コトブキタイガーのみが120万で650キロというハンデとなっている。
中心になるのはライデンロック。イレネー記念は5着だったが、昨シーズン最終戦の3歳牡馬オープン戦を勝利。今シーズンは200万クラスで8戦4勝、2着3回で、前走十勝ダービーでも接戦を制した。今シーズンもっとも力をつけ、勢いがあるのはこの馬だろう。
勢いなら負けていなのは、十勝ダービー2着だったウィナーナナ。今シーズン120万クラスからスタートし、最初の2戦こそともに3着だったが、その後は十勝ダービーも含め8戦連続連対中。5戦連続で2着と勝ちきれないレースが続いたこともあったが、前開催の勝入200万を勝ってはずみをつけた。十勝ダービー同様、おそらくこの2頭の争いだろう。
唯一120万クラスのコトブキタイガーは、やはり負担重量が有利で、一角崩しの可能性も。
イレネー記念3着のマルモスペシャル、2歳時は常にトップを走っていたホクショウジャパンらにもチャンスはありそう。
オレワスゴイは、過去の傾向からも見送る。だいぶ先だが、定量となるばんえい菊花賞とばんえいダービーが狙いだろう。
◎ライデンロック
○ウィナーナナ
▲コトブキタイガー
△マルモスペシャル
△ホクショウジャパン
金沢・MRO金賞のときにも指摘したように、サチコゴージャスの連勝が途切れた今の東海勢は、なかなか重賞を連勝できる力のある馬がいない。そのMRO金賞でも、やはり1番人気となったヒシウォーシイは2番手を追走しながら直線後退して7着に敗れた。
サラ・クイーンカップでゴール前の接戦を差し切ったイーストミーが今回は人気になりそうだが、3歳になってこれがようやく2勝目。サラ・クイーンカップも完勝というレース内容ではなかっただけに、やはり重賞を連勝できるほど力が抜けているとは言い難い。
ここは3歳1組特別を、いずれも逃げ切りで2連勝と調子を上げてきたアジュディサクセスを中心にしてみたい。2歳時のゴールドウイング賞では1番人気に期待されながら、9番人気のイーストミーに半馬身差の2着に敗れた。今回はそのときの雪辱を果たしたいところだろう。名古屋の1600メートル戦は、そのゴールドウイング賞での2着と、前々走3馬身差圧勝。これまで6戦している1400メートル戦よりも、血統的にもマイルかそれ以上で力を発揮しそうだ。
重賞を連勝できるほどの信頼性はないというものの、やはり実績的には古馬B級戦を勝っているイーストミーが最上位。好位や中団追走から直線勝負に賭けるというレースぶりから、自分で主導権を握れないところに弱みがあるのかもしれない。
サラ・クイーンカップで惜しい4着だったトミノプリズムは、マイペースで先行できれば粘り込みの可能性も。
駿蹄賞を勝って、東海ダービーでもタイム差なしの3着と好走したクロスウォーターだが、その後はイマイチ。牝馬同士ならと期待された前走のサラ・クイーンカップも6着。前が速くなったときに後方から追い込む脚質で、前走でもそういう展開になったのだがまったく見せ場がつくれなかった。駿蹄賞と東海ダービーに共通しているのは、サチコゴージャスが逃げて最後バッタリ止まったということ。今回もサチコゴージャスは不在で、前崩れの展開もあまり期待できないことから、やはり強くは推せない。ただ、アジュディサクセスとトミノプリズムが無理に競り合うような展開になれば出番が回ってくるかもしれない。
田中学騎手に乗り替って臨むミリオンフィルムズが不気味な存在。
◎アジュディサクセス
○イーストミー
▲トミノプリズム
△クロスウォーター
△ミリオンフィルムズ
リリーカップとイノセントカップが地方全国交流になっていることに、この原稿を書きはじめるときに初めて気づいた。北海道以外では2歳戦は始まったばかりで、さすがにこの時期に2歳馬のレベルの高いホッカイドウ競馬まで遠征してくる馬はいないだろう。今後挑戦してくる可能性があるとすれば、地理的に近い岩手くらいだろうか。
来る可能性がほとんどないから閉じておくのではなく、来る可能性がなくても、建前だけでも全国交流として門戸を開いておくのは大事なことだと思う。
で、イノセントカップは、ワンダフルクエストで断然。5月7日のフレッシュチャレンジは、スタートで大きく出遅れながらも3〜4コーナーで先団にとりつくと、直線はまったく持ったままで楽々と抜け出して快勝。2戦目となった6月25日のウィナーズチャレンジでは、またもスタートで煽って最後方から。しかし3〜4コーナーで大胆にも大外をまわして進出すると、直線では軽く追われただけで4馬身突き放した。父のコロナドズクエストは現役時代とても気性の悪かった馬で、馬場入りでは騎手を振り落し、レースに行けばビュンビュンと飛ばしていって、そのまま逃げ切ってしまうという、日本で言えば3歳時のサイレンススズカみたいな馬だった。ワンダフルクエストはそういう破天荒な気性というか、レースぶりを受け継いでいるのかもしれない。ここまでの2戦ではまだまだ実力を発揮しているとはいえず、ここでもどんなレースを見せてくれるのか楽しみではある。
相手には、前走オープンのスズカマンボ賞で6馬身差圧勝のカネマサディール。
持ちタイムやここまでのレースぶりから、ほとんどこの2頭の争いだろうが、モエレプロポーズは前走のウィナーズチャレンジでしんがり負けしているとはいえ、そのレースの勝ち馬がマサノウイズキッドでは相手が悪かったとしか言いようがなく、連下なら可能性はありそう。
前走アタックチャレンジを勝ったリロは、良馬場の旭川1500メートルで1分40秒を切る好タイムをマークしているだけに上積みがあれば。
◎ワンダフルクエスト
○カネマサディール
△モエレプロポーズ
△リロ