16日メインは"GRANDAME-JAPAN2023"3歳シーズン「第23回留守杯日高賞」(水沢1600m)。ここ2年は5月中旬に行われたが、今年は1ヵ月ほど前倒し。3歳牝馬重賞へ様変わりして以降、最も早い時期の実施となった。
この日程変更の影響は少なくない。過去10年で2度優勝した北海道代表は1頭もなし。昨年も北海道勢の遠征がなく、一概には言えないが、門別競馬のシーズンスタートは4月19日(水)。来年以降も同時期に実施されれば遠征を自粛するケースが多くなるかもしれない。
また佐賀ル・プランタン賞は4月9日(日)に行われ、優勝は園田マルグリッド。20日(木)には東海クイーン(名古屋)があり、西日本勢も留守杯日高賞へ参戦する可能性が低くなる。
その代わり、南関東勢が5頭参戦。対決構図は南関東vs地元岩手だが、牡馬も含めて世代No.1ミニアチュールは牡馬一冠目・ダイヤモンドカップへ直行。また伏竜ステークス11着後、岩手へ帰郷したフジラプンツェルも同じくダイヤモンドCを目指すため、岩手代表は第二グループ。過去10年で遠征馬8頭が優勝に対し、岩手2勝。うち5回が南関東所属馬が制し、今年も優位は動かない。
フークエンジェルは南関東1勝2着4回3着2回。馬券対象から外れたのは重賞初挑戦・ローレル賞9着だが、スタート直後に脚を滑らせるアクシデント。また3戦1勝で臨んだキャリア不足もこたえた印象だった。それでも以降は3戦連続2着にまとめて軌道修正。浦和・桜花賞でも3着確保した。右回りは未経験だが、昨年グラーツィアで留守杯日高賞を10馬身差で圧勝させた米谷康秀調教師なら手抜かりなし。初重賞制覇に王手をかけた。
ワイズゴールドは南関東1勝2着4回3着1回。フークエンジェルとほぼ似たような成績だが、重賞・ユングフラウ賞、浦和桜花賞で連続4着。特に桜花賞では逃げたアトカラツイテクルの2番手をキープしたが、外を2番人気サーフズアップが追走。終始プレッシャーをかけられる厳しい競馬を強いられた。それでも直線で渋太く粘り、フークエンジェルとはクビ差4着。負けて強しの一戦だった。またフークエンジェルが初の右回りに対してワイズゴールドは走り慣れた右回り。逆転首位の可能性は十分ある。
ラピスアダマンスはデビュー2連勝後、戦列離脱。脚部不安が発生して5ヵ月半の休養を余儀なくされたが、復帰2戦目を0秒5差で完勝。通算成績4戦3勝とした。フークエンジェルと同様、初の右回りだが、キャリアが浅く、今後さらに成長は確実。南関東を含めて初遠征が不安だが、仮に克服できるようなら将来も約束された。
キャッツライズはメンバー最多の4勝をマーク。前走、桜花賞は出遅れも響いて6着に終わったが、勝ち味を知っているのが何よりも強み。本来の先行力を発揮し、好位キープできればあっさりまで。
エイシンレアはローレル賞3着から南関東3歳牝馬の王道を歩んだが、3戦連続で大敗。歯車が狂った感じもあるが、メンバーが大幅に緩和。リフレッシュできれば巻き返しに転じる。
ダレカノカゼノアトは高知2勝後、準重賞2戦大敗して岩手入り。トライアル・あやめ賞は5番人気ながら2着に突っ込んだ。前崩れになった際に浮上。
◎③フークエンジェル
〇⑤ワイズゴールド
▲⑧ラピスアダマンス
△⑥キャッツライズ
△⑪エイシンレア
△⑩ダレカノカゼノアト
<お奨めの1頭>
2R マッハインファイト
転入戦は昨年6月以来の実戦で太め残りがたたって2着だったが、ひと叩きされて今度は負けられない