日曜日のみちのく大賞典が終わった時点で書き始めた、という事で話題はおのずと「ロックハンドスターの敗因」それが何だったのか?に向いていきます。
結論からいえば「距離適性と持ち時計の壁」なのではないでしょうか。例えば昨季終盤、ロックハンドスターは水沢ダート2000m戦で2分11秒台・12秒台というタイムで勝ちました。盛岡では10月の不来方賞時の2分8秒8が最速です。
一方、近年の3歳トップクラスの戦績を見ると、3歳の夏頃には盛岡2000mで2分10秒台のタイムでもそこから着実にタイムを詰め、桐花賞出走時には水沢2000mで2分8秒台を普通に出せるようになっています。オウシュウクラウンしかり、バンケーティングしかり。マヨノエンゼルなんかもそうですね。そして、古馬になってからは盛岡2000mで普通に2分7秒台を出せるようになる。
その点でロックハンドスターの"タイムのつまり具合"はややスロー。桐花賞から半年ほどの間に持ち時計を1秒以上詰めないと・・・という計算になってしまって、そこに他馬の、盛岡2000mで普通に7秒台~8秒台前半を出せる馬たちにつけ込まれる隙がありました。
ただし、ロックハンドスターが昨年9月に盛岡1800mで出した1分55秒3というタイムは、これは優秀です。古馬オープン特別でも普通に勝ち負けできるレベルですから、2000mと1800mを比べればロックハンドスターの適性は後者にある、と考えていいでしょう。
余談かもしれませんが、2007年のテンショウボス以降、みちのく大賞典を岩手生え抜きの馬が勝っていないのは、GIとしてのダービーGPが休止された影響かなと思ったりします。ゴールドアリュールだのカネヒキリだの、後にトップクラスに登りつめるような馬と戦う経験は、伸び盛りの3歳馬にとって例え敗戦であっても大きな糧になったのではないかと。
それはさておき。しかし勝ったコアレスレーサーのタイム・2分6秒3は、これもまた素晴らしく優秀なタイムでした。
OROパークで行われたみちのく大賞典の中では歴代4位。そのうち1位と2位はメイセイオペラが不良馬場で叩き出した超絶タイムゆえ別格とすれば、05年トニージェントの2分5秒9に次いで2位。00年メイセイオペラの2分6秒7をも上回る、といえば凄さがより際だつでしょうか。7歳夏になって持ち時計を1秒詰めるという地力の高さには、素直に感服せざるを得ませんね。
●10Rの買い目
馬単 (2)→(4)、(2)→(1)