6月に岸和田競輪場で行われる『第2回パールカップ(GI)』に出場する飯田風音選手(埼玉120期)。4月の『オールガールズクラシック(GI)』では初戦に1着を取りGIでの初勝利となりました。近況の振り返りとパールカップ(GI)への意気込みを伺いました。
山口みのり:ではまずオールガールズクラシック(GI)について、どんな思いで参加されましたか?
飯田風音選手:ビッグレースだからとかは特に考えず思い切っていこうと思っていました。
山口:GIが始まったことでの変化は、自分の中では特にないですか?
飯田:そうですね。意識しすぎるとだめだと思うので、自分の中では変わらないようにいつも通りを心掛けました。
山口:オールガールズクラシック(GI)予選ではGI初勝利がありました。いかがでしたか?
飯田:1着を取れたのは良かったです。後ろの仕掛けも気にしていて仕掛けられました。
山口:GIは動けるタイプの選手も多いですが、組み立てなどは変わりますか?
飯田:特に変わらないと思います。普段の開催の決勝も動くタイプの選手も多いことがあるので。でも全力を出し切ることは意識しています。
山口:準決勝、位置は尾方真生選手(福岡118期)の後ろを最初から追走でしたが、決めうちだったんですか?
飯田:そうですね。もう少し早く尾方選手が動くのかと思っていたのですが、自分から動けば良かったと思います。経験と判断が難しいです。
山口:切り替えようと思ったらいけたのでしょうか。
飯田:早めにだったら動いていけたと思うのですが、勝負所では難しかったです。
山口:その分も最終日は力を発揮できましたか?
飯田:最終日は、私の後ろに坂口楓華選手(愛知112期)がいて、坂口選手に先にいかれちゃうと負けると思ったから、より前にいて坂口選手よりは先に仕掛けようと思っていました。
山口:3コーナーあたりでも後ろを警戒しているのかなと思っていました。
飯田:そうですね。差されないところでいこうと思っていました。
山口:見事1着で締めくくりでした。3日間をトータルで振り返っていかがでしたか?
飯田:1着を2回取れたのは良かったのですが、レース内容はまだまだなので、自分から仕掛けて勝てるようになりたいです。
山口:ここまで優勝も連続していますが、今年の成績を振り返ってみていかがでしょう?
飯田:優勝もできているし、去年よりは上がっています。
山口:今年の目標は何ですか?
飯田:予選でも着外になることもあるので、そこをまずは確実に3着以内に入れるように安定させていきたいです。1番人気の時に1着を外してしまうこともあるので、そこは特に気を付けたいです。
山口:レースの中で気を付けていることはなんですか?
飯田:ダッシュがある方だと思うので、それをいかして走りたいです。
山口:被ったりはしたくないですね。
飯田:そうですね。でも最近は落ち着いて走れていると思います。常に全力を出し切れるレースを心掛けています。
山口:次のGIがパールカップです。昨年も走られましたが、振り返っていかがですか?
飯田:初めてビッグレースで確定板にのれた開催でした。あとは他の選手のスピードがすごく速かったです。
山口:東西でわかれての勝ち上がりが特徴ですが、その辺りはいかがですか?
飯田:特には気にしていませんが、勝ち上がれるように頑張りたいです。
山口:パールカップ(GI)の目標は何ですか?
飯田:決勝に上がれるように頑張りたいです。
山口:昨年も準決勝で残念ながら敗退でしたが、予選から準決勝はまた違うんでしょうか?
飯田:はい。かなりレースの流れが速いです。
山口:他のGIもそんな雰囲気ですか?
飯田:そうですね。勝ち上がるたびに選手も強いですし、展開も速いので頑張りたいです。
山口:岸和田のバンクはどんなイメージですか?
飯田:特に印象はないです。普通のバンクだと思います。
山口:今の練習はバンクでされていますか?
飯田:はい。ホームバンクの大宮は500バンクですが、400より直線が長いです。そこで逃げ切れたら400バンクでもいけると思うので、地脚の強化には良いと思ってやっています。
山口:「今年は結果が出ている」との話がありましたが、練習で変えたことはありますか?
飯田:何にもないんです。練習内容は変えてないのですが、レースに慣れてきたので落ち着いてレースができるようになりました。
山口:今までは焦っていたんですか?
飯田:はい、常に焦っていました。今は落ち着いて走れています。
山口:どんなところに焦りがあったんですか?
飯田:例えば、ホームで仕掛けてきた選手がいたら「急いで追わないといけない!」とかですね。養成所の訓練で常に前々を意識していたので、それが癖になっていたのかもしれません。後ろは見てはだめだったし、車間もあけてはいけませんでした。それで慣れていたので、レースでは焦ってしまっていました。
今は早めに仕掛けた選手がいても、自分のタイミングで仕掛けられています。
山口:慣れるのに1年以上かかるんですね。
飯田:私の場合は、結構時間がかかりました。今は、誰が駆けているのか等を確認して冷静に走れるようになりました。
山口:練習環境はどのような感じでしょうか?
飯田:大宮競輪場は平日の午前中しかバンクで練習できないので、バンクでの練習は少ないです。街道も、いくとしたら車で1時間以上移動しないといけないので、今は室内でのウェイトトレーニングと、入れるときにバンク練習を集中してやっています。
山口:出稽古はいかないですか?
飯田:たまに西武園にいくくらいです。他県にはいかないですね。
山口:埼玉はガールズの選手も多くいらっしゃいますが、一緒に練習することはありますか?
飯田:私は父(威文選手・埼玉67期)と一緒に練習をしているのでガールズ選手とはあまり会わないです。
山口:以前お話を伺った時は「練習やレースのことをあんまり言われたくない」と仰っていました。お父様との関係は今はいかがですか?
飯田:今も変わらないです(笑)ただ練習内容で、父から逃げ切れたら自信になるのでそういう練習も力を入れてやっています。
山口:先行の練習もたくさんされているんですね。
飯田:はい。
山口:今、決まり手は捲りの方が多いですが先行も視野にはいれているんですか?
飯田:そうですね。逃げないと勝てない展開になれば、逃げようと思っています。
山口:予選、決勝問わずですか?
飯田:今は前を取ってそのまま先行する選手も多いです。そこに私も参戦して脚を削るよりも、無理せずに落ち着いて自分の仕掛けに集中して1着を狙う方が良いと思うので、その辺りは注意して仕掛けています。
山口:飯田選手の動きで、他の選手の動きが変わることもあるのではないですか?
飯田:そうですね。その場合は動きが早くなる気がするので、私は捲りが多くなります。
山口:この成績や走りはGIに繋がりますね。
飯田:そうだと良いのですけど...頑張ります。
山口:今のレースに対するモチベーションは何ですか?
飯田:車を買ったので、そのために頑張っています(笑)しかも2台買ったので、頑張らないといけないです。
山口:そうでしたか(笑)車はお好きなんですか?
飯田:はい、好きです。実用的なのとカッコいいのを買いました。それがモチベーションですね。
山口:それでは最後に、パールカップ(GI)への意気込みをオッズパーク会員の皆様にお願いします。
飯田:いつも準決勝で敗退してしまい決勝にいけないので、今回は決勝にいけるように頑張りたいです。
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※インタビュー / 山口みのり
三重県松阪市出身。フリーアナウンサー/ナレーター。
各競輪場で中継司会やリポーター、イベント司会などを担当。
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※写真提供:公益財団法人 JKA
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