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競輪界を代表する男子選手、ガールズケイリン選手にインタビューを実施します。他では聞けない素顔や本音、競輪にまつわるエピソード、今後の抱負などをご紹介します!

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"無"で頂点へ―地元でつかんだ悲願のグランプリ初制覇|郡司 浩平選手
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地元・平塚で悲願のKEIRINグランプリ初制覇となった郡司浩平選手(神奈川・99期)。 「無」をテーマに臨み、南関勢の想いを背負って走り切った頂点の舞台と、その先に見据える未来について、さまざまなお話を伺いました。

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ナッツ:郡司選手、まずはKEIRINグランプリ2025優勝おめでとうございます。

郡司:ありがとうございます。

ナッツ:2週間くらい時間が経ちましたが、今のお気持ちはいかがでしょうか。

郡司:優勝してその次の日は、ちょっとふわふわした感じはありましたね。でも年が明けてからは、逆になんだか遠い昔のような記憶というか、気持ちが新たになっている感じですね。そんなに余韻が残っている感じでもないですね。年が明けてレースも始まっちゃえば、もうまたゼロからなので。

ナッツ:少し聞いたお話だと、グランプリの次の日からもう練習もされていたと。

郡司:そうですね。いつも次のレースまでの計画を立てているんですけど、その計画の中で、グランプリの次の日は元々練習をしたい日だったんです。

ナッツ:その計画を遂行するのが凄いです。1年の集大成であるグランプリを獲ると、ちょっとゆっくりしたいな、という感覚になりそうなところですが。

郡司:そこは計画を崩さず、という感じですね。でも1月1日は何もせずゆっくり過ごしましたよ。それもあらかじめ自分の中で計画していたんです。

ナッツ:レースの斡旋が出た時から逆算して、いつもそういった計画を組まれているのですか。

郡司:そうですね。次のレースまでの1か月分くらいの練習計画は、ざっくりですけど立てているので、その中で、という感じです。オフも含めて計画的に、そのあたりはやっていますね。

ナッツ:さすがトップ選手だなと感じます。今回、地元神奈川の平塚バンクでグランプリを獲った、というところについては、どう感じていらっしゃいますか。

郡司:本当にそういうチャンスってなかなかないと思いますし、その中で平塚グランプリを今まで2回走らせてもらっていて、もう今回は3回目だったので、落ち着いて走れた感じはありましたね。

ナッツ:今回のグランプリにあたっては、ご自身でのテーマがあったとお聞きしました。

郡司:そうですね。「無」というのをテーマとして持っていました。それがパッと出てきたのが12月の初めくらいだったかな。競輪祭(GI)が終わった後に、「どういう気持ちでグランプリを走るのか」と誰かに聞かれた時に、自分の中で今回はこれ(無)だな、というそういう感覚があって。今までは、「気合いを入れて」とか、「気持ちを強く持って」とか、そういう部分を意識していたんですけど、今年に関してはそこまで気負わずに、平常心みたいなものをイメージできて、その感覚で臨めたんです。

ナッツ:12月頭にテーマを決めてから、練習などを含めてそれを意識していた、という感じですか。

郡司:まあ変に無理やり意識して「そうしよう、そうしよう」と思ってやっていたわけではないんですけど、なんとなくその感覚が自分の中であったというか。その感じでグランプリに臨みたいな、という気持ちがありつつ過ごしていました。あと今年は平塚でダービー(日本選手権競輪)もあるんですよね。だからそこに向けてもしっかりとやりたいな、という気持ちもあったので、グランプリだけでなくその先の目標も見据えながら過ごせた、というのが良かったのかもしれないですね。もちろんグランプリに向けて仕上げていこう、という気持ちもありましたけど。

ナッツ:どうしてもグランプリが一番大きな目標になりがちなところを、意識をせずに過ごせたのですね。

郡司:例年はグランプリ出場が決まってから、どうそこに(良い状態を)持っていくかというところを試行錯誤していましたけど、今年に関しては、ちょっとその先を見て、その過程の中にグランプリがある、くらいの感覚で臨めたのが、いい結果につながりました。

ナッツ:その感覚で挑んだ地元のグランプリですが、過去2回の平塚グランプリと比べて、発走機に付く際や、走っている時の感覚に変化はありましたか。

郡司:もちろん走る前は緊張感もありますけど、その緊張感が普段のレースと変わらない感覚でしたね。前回の平塚のグランプリの時はコロナ禍でファンの人数も絞られていましたけど、今回はお客さんも多くて声援もすごかったんですよね。もちろん応援は励みになりましたけど、それに飲まれなかったというか。自分の中では平常心を保って走れた感覚はありましたね。

ナッツ:グランプリは独特の雰囲気で、普段のGIともまた違う、というお話も聞きますが。

郡司:そうですね。やはりそこはGIの決勝とも違うものは感じていましたけど、テーマ通りに、今回は本当にいつも通り走れました。

ナッツ:レースについてですが、今回は単騎が3人という構成でした。どういう考えで臨んでいましたか。

郡司:なんとなくイメージとしては、ああいう並びで、ああいう展開になるんじゃないかな、という大方の予想はしていました。ただ、その中でもタイミングだったり、レースの中で考えながら事を運ぼうとは思っていたので、結果的に自分のタイミングで仕掛ける順番が来た、という感じですね。

ナッツ:勝負どころとしては、打鐘4コーナー付近くらいでしょうか。嘉永泰斗選手(熊本・113期)がまず仕掛けていく形になりましたが、あの辺りは仮に嘉永選手が来ていなくても、仕掛けようという考えはありましたか。

郡司:いや~、本当は嘉永選手が行ったタイミングは、自分も仕掛けられるタイミングではあったんです。ただ、今回は単騎というのもありましたし、ラインがあれば、もう少し早めに仕掛ける選択もあったと思いますけど、そこは我慢しましたね。その判断が良い方に転ぶか悪い方に転ぶかは分からなかったですけど、結果的に嘉永選手が仕掛けたので、そこからはスイッチして、自分が行けるタイミングで、という感じで身体が自然と動いていましたね。

ナッツ:そこから捲って、最終の3コーナー付近で前を捉える形になりました。先頭に立ってからは、どんな気持ちでしたか。

郡司:もう本当に無我夢中でしたね。今回のテーマの「無」の「無」我夢中じゃないですけど(笑)。捲り切るまでは、もう必死で。その後も、後ろに阿部拓真選手(宮城・107期)がいるのは分かっていましたし、その時点で「勝てた」とか、そういう感覚は全くなかったです。いま冷静に考えれば後ろに阿部拓真選手がいて、吉田拓矢選手(茨城・107期)がスイッチしているんだろうな、と考えられますけど、走っている時はもう必死に踏んでいた感じです。

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ナッツ:そして1着でゴールを駆け抜けました。その瞬間の気持ちはいかがでしたか。

郡司:ゴールした瞬間に、先頭でゴールできたという感覚はありました。その瞬間に気が抜けたというか、ホッとしたというか、一気に周りの大歓声が聞こえてきて、そこで勝利を確信できましたし、ファンに向かって優勝アピールもできましたね。

ナッツ:改めて地元のお客さんの声援というのはいかがでしたか。

郡司:本当に嬉しかったですね。やっぱりこれまでの平塚のグランプリはコロナ禍で制限があった分、どこか寂しさもありましたし、これだけたくさんのお客さんの前で走れたのは、すごく幸せな時間でした。

ナッツ:その後の表彰式まで、ずっと郡司選手は笑顔でいる姿が印象的でしたが、南関勢での胴上げの後、一気に気持ちが込み上げるような場面もありましたね。

郡司:正直、僕自身も優勝した直後からボロボロ泣けるかなと思ってたんです(笑)。でもそれ以上に嬉しさの方が強かったんですよね。お客さんからの声にも応えていましたし、自然とずっと笑顔でいられて。その後に南関の仲間が待ってくれていた時に、フッと自分の中での緊張の糸というか、そういうのが切れた感じがしたんです。やっぱりグランプリに向けてもそうですし、グランプリの時も、周りの仲間が自分が走りやすくなるようにサポートもしてくれていましたし、そういう思いも嬉しかったんです。自分ももちろん嬉しいんですけど、それ以上に、周りの仲間やお客さんも喜んでくれている姿が嬉しくて、仲間に迎えられた時にそれを感じて、気持ちが込み上げてきたんですよね。

ナッツ:やっぱり普段から郡司選手は南関勢の結束だったり、仲間を大切にしているのが言動から伝わってきますし、きっと仲間にもそれは伝わっていると思います。

郡司:でもこうやって言っておきながら、結局、南関地区としてのグランプリは1人になってしまったことに対する責任感はありましたし、周りの仲間の為にも良い結果を残したいという気持ちがありました。そういうものをレースで表現できたことは、南関勢にとってはプラスになったのかなと感じています。

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ナッツ:レースで表現した上に結果も出して、グランプリ王者としての立場になったわけですが、これからのご自身の中での南関勢の中での役割というのは何か変化はありますか。

郡司:そこは変わらないですね。自分自身がまずGIの優勝を目指して走るというのはもちろんですし、グランプリにまた乗る、というところも目指していきます。まずは自分が結果を残さないと意味がないと思っています。その上で、南関勢として、1人でも多くGIで優勝できる選手を南関から出したいですし、グランプリに乗れる選手を増やしたい。それは自分も含めて、南関勢全体の底上げとして考えていかなきゃいけない1年になるかなとは思っています。

ナッツ:ファンからもこの1年間はまた今までとは違う、王者としての見方をされると思います。そのあたりの責任感というのはどうですか。

郡司:あんまり自分の中では、「責任感を持たなきゃいけない」と思い過ぎないようにはしています。変に意識しすぎると、それがプレッシャーになってしまうので。まだ今年は和歌山の1場所しか走っていませんが、今のところはいつも通り走れているな、という感覚ですね。特別に意識はしていないです。

ナッツ:郡司選手は安定した成績を常に残す中で、SS班でない時期もありました。そういう時の気持ちはいかがでしたか。

郡司:やっぱり周りがどんどん強くなってきて、GIでなかなか成績を残せていなかった時期がありました。その時は、まだまだ足りないな、このままじゃダメだな、というのは、ずっと感じながら過ごしていました。でもそこで厳しいなと感じるというよりは、前向きに、どうやって変えていくか、どうやってもっと上を目指していくか、という過程の中にいる感覚でしたね。

ナッツ:その中で、練習や取り組みもいろいろ試しながら、上を目指していったということですね。

郡司:そうですね。今は川崎で若い選手たちと一緒に練習することも多いですし、正直自分1人だけだと、練習にも限界があるなと感じています。だからこそ、周りと一緒にやっていく中で、自分もそうですし若い選手たちも含めて、全体的に強くなっていけたらいいなと思っています。みんなで切磋琢磨しながら、強くなっていきたいですね。

ナッツ:まさに南関勢全体の底上げ、というところですね。

郡司:はい。1人だけじゃなくて、仲間全員で強くなっていく、という意識でこれからも取り組んでいきたいと感じていますね。

ナッツ:35歳という年齢でのグランプリ制覇はどう感じていますか。

郡司:デビューしてからもう15年くらい経ちますけど、正直、長かったなという感覚は特にないですね。でも、あっという間だった、という感じでもないですけど(笑)。日々、少しずつ積み重ねてきた結果が今につながっている、という感覚です。この年齢で結果として形になったのは嬉しいですけど、この先、何歳までできるかは分からないですし、それでも選手として走れる限りは、少しでも積み重ねていきたいなと思っています。

ナッツ:この15年間、自分を律して積み重ねているのがさすがです。少し自分に甘くしたり、ちょっと休みたいな、という気持ちになる時はないですか。

郡司:自分を甘やかす、という感覚はあまりないですね。ただ、リフレッシュは必要だと思っているので、気持ちの切り替えは大事にしています。オンとオフをしっかりと切り替えることで、普段の練習やレースでは、自分を甘やかさずにいられると思っています。

ナッツ:では最後に、オッズパーク会員の皆様に向けて、今後の目標を教えてください。

郡司:今はまず5月の平塚のダービーですね。そこを獲りたい、という気持ちが一番強いです。とりあえずそこが終わるまでは、その先のことはあまり考えていません。残り半年もないくらいですけど、やれることはすべてやりたいなと思っています。そして今年はGIで結果を残したいですね。もちろんGIIIも大切なんですけど、去年はGIで全然結果が出ていなかったので、今年はGIでの戦い方をしっかり突き詰めていきたいと思います。これからも応援よろしくお願いします。

インタビュー:ナッツ山本

※写真提供:©公益財団法人JKA/Shutaro Mochizuki

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2026/01/22

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