2019年後半どんどんバック回数を増やし、今ではバック回数16本。先行・捲りどちらも駆使して周りを翻弄。先日の和歌山記念を終えたばかりの稲毛健太選手(和歌山97期)にお話を伺いました。
森松:和歌山記念お疲れさまでした。
稲毛:ありがとうございます。
森松:まず2019年振り返ってはどのような一年でしたか?
稲毛:落車もなく、点数の上下もなく、平均的に良かった一年だったと思います。2019年初めに岐阜で優勝して、年末の立川で優勝できたので。
森松:最初と最後が優勝はすごいですね!年末の立川の雰囲気はどうでしたか?
稲毛:すごかったです!声援も人の多さもGIと比べても違いましたね。
森松:2019年後半は特に先行のイメージが強かったのですが稲毛選手としてはどうでしたか?
稲毛:それがそんなに意識していなくて(笑)いけるところでいこうと思って走っているだけなんですよ。
森松:そうなんですか!11月の佐世保2日目に高橋晋也選手(福島115期)を相手に主導権を取らせなかったのは意地なのかと思ってました(笑)
稲毛:そんな意識はなかったですよ(笑)
高橋選手の初日の上りタイムが良かったので捲れると思わなかったし、内が開いたからいったんです。タイプ的にはかまし同士で似たタイプと思っていたので、前とってひいてかましていこうと思っていたんですけど、内があいたのでいきました。先行したら翔さん(稲川翔選手・大阪90期)が何とかしてくれると思ったのが大きいですね。
森松:番手につく選手によって戦法がかわることはありますか?
稲毛:僕自身というより周り(別線)が違ってくるかもしれませんね。僕は後ろが誰でもいくようにしています。自分がもつ距離ですけど。ただ修二さん(南修二選手・大阪88期)や翔さんだったら、思いっきり駆けても何とかしてくれるというのはありますね。
森松:かましタイプとおっしゃっていましたが、「もつ距離」、稲毛選手は長いですか?
稲毛:誘導が速いので抑えはきつい、かといって切った上をいっても距離が長い。ただ僕は切った上をいけるように長い距離をいけるように練習しています。
森松:長い距離踏めるようになってきたのが近況の結果に繋がっている部分もありますか?
稲毛:そうですね。長い距離は元々踏めてたんですけど、道中流したり踏み込んだりが分かってきたのが大きいですね。
森松:和歌山記念は決勝まで勝ち上がられましたが手ごたえはどうでしたか?
稲毛:野原(野原雅也選手・福井103期)と潤(南潤選手・和歌山111期)には期待していたのですが残念でした。自分自身の調子は悪くなかったですし、順番が来たから駆けました。出させてくれると思っていたら、菅田選手(菅田壱道選手・宮城91期)が駆けていたので急いで踏みました。踏みあいになってしまいましたね。
森松:和歌山記念は近畿の若手選手も出ていましたね。
稲毛:記念前に大阪の中釜君(中釜章成選手・大阪113期)とも一緒に練習しました。トップスピードはあるので、ペース配分ができるようになれば強くなると期待しています。普段一緒に練習している中では古賀(古賀勝大選手・和歌山115期)に期待しているんですけど・・・練習は強いんですよ(笑)
森松:その強さをレースでも発揮してくれたらという感じですね。稲毛選手自身はこれから強化していきたいところや課題はありますか?
稲毛:トップスピードですね。もうちょっとダッシュが欲しいです。捲りが苦手だったのですが、一年半ぐらい前に捲りもきくセッティングに変えたので2019年はそれで安定できたのかと思います。あとは古性(古性優作選手・大阪100期)みたいに横ができるようになれば問題ないですね(笑)
森松:ということは今年は横の稲毛選手も見られるかもしれないですね!
稲毛:やっぱり2分線のときは横できたらなと思いますね。あとはフタされたときとか。
森松:去年の高松宮記念杯で南潤選手の後ろで初めての番手もありましたし、番手のときは横できたほうがいいですもんね。
稲毛:そのときはもう勉強ですね、粘られても勉強ですね(笑)
森松:2020年はどんな一年にしたいですか?
稲毛:6月に和歌山でGIがあるのでそれに出ることを目標にしたいです。まず2月豊橋の全日本選抜で結果を残したいですね。風が強いのは嫌いではないですし、駆けて捲られたら捲られたとき!という気持ちで走ります。
森松:ではまずは2月豊橋を楽しみにしています。それでは最後にオッズパーク会員の方にメッセージをお願いします。
稲毛:今年はGI決勝とGIII優勝を目標に頑張るので、現地でもご声援よろしくお願いします。
森松:ありがとうございました。
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※インタビュー / 森松さやか
大阪府出身。岸和田競輪初心者ガイダンスコーナーアシスタント、競輪キャスターとして活躍中。
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※写真提供:株式会社スポーツニッポン新聞社