久門徹が熱戦を制し、レジェンド覇者の仲間入り!
伊勢崎オートで行われていたGIIレジェンドカップは、飯塚の26期・久門徹の優勝で幕を閉じた。久門はこれでGII3つめのタイトル。記念レースの優勝は7回となった。
良走路で行われた優勝戦の試走タイムは伊藤信夫が一番で27。次いで高橋貢が28、若井友和が29、篠原睦と荒尾聡が31、田中茂が32、久門徹が34、押田和也が36だった。
スタート争いは0ハンの押田が残して出る。10Mからは最内の久門が飛び出し、篠原が乗って行く。伊藤信、高橋貢、若井と出て、田中茂と荒尾は後方からの競争になった。
レースはすぐに動きがあった。10Mから先行の久門が押田を捲る。高橋貢は差しで続いたかに見えたが、外から篠原が抑え込む。そこからは久門と篠原の一騎打ち。後ろでは高橋貢が様子をうかがっている。4周目に入る所で、篠原が久門を差し先頭を奪取。今度は篠原が逃げに入る。2番手になった久門は、高橋貢の攻めを封じながら必死に追走。ただし、途中からは必死に、というよりは余裕を持って追走していた。そして7周目に入る所で久門が篠原を差し返す。そのまま残りの周回をコース外すことなく回り歓喜のゴール。2着には篠原が入り、3着は高橋貢となった。
久門が初めて記念レースで優勝したのが2000年のGIIジュニア選手権。デビュー翌年で、2級車での記念制覇だった。そこから22年が経ち、今度はGIIレジェンドカップを制覇。真逆のコンセプトの大会。時間の流れを感じさせる。久門はデビューしてからすぐ活躍していた。2級車時代にすでに5回の優勝。その中にはGIIジュニア選手権も含まれる。更には2級車でSG優出2回。グリップの開けっぷりが良く、ハイスピードでコーナーを回っていた印象がある。1級車に乗ってからも強かったが、2度目のSG優勝を果たしてからは長く苦しむ時期もあった。しかし、整備と練習に対する熱意は誰よりも強く、オートレースに取り組む姿勢は後輩達のお手本になった。そして今回、再び結果を出してみせた。これからもどのような活躍をするのか、久門の今後が楽しみだ。
佐藤貴也が地元の牙城を守る!
前回の浜松オートは鈴木宏和の完全V、そして連続優勝で幕を閉じた。今回はその鈴木宏は不在で、佐藤貴也が地元でランク最上位。他に地元S級は2人おり、外来勢に対抗する。
地元勢の最有力候補は佐藤貴也。前走の川口GIでは準決3着で惜しくも優出はならなかった。しかし、シリーズを通して見ればエンジンはある程度の位置で保てていた。今回出場する中では実力断然。試走タイムに関係なく連日アタマから狙っていきたい。
他に地元S級は渡辺篤と岩科鮮太。どちらもエンジンは安定しているとは言えないが、良い走りができる仕上がりの時もあるので、それを持続させたいところ。エンジンさえ仕上がれば渡辺篤には軽快な走りが、岩科には力強いイン突っ込みが期待できる。
外来S級は4人参戦予定。西原智昭と吉原恭佑は、前走の初日に白星を挙げているようにエンジンは並以上。ただし、優勝を狙うとなるとパワーアップは必要。新井恵匠は、前走の川口GIでまずまずの走りを見せていた。この感じを保ちたい。藤岡一樹は前走が地元ミッドナイト。そこまで悪くはなかったが、今回は昼間開催なので、それにどこまで合わせられるか。
A級では鈴木一馬と川原剛が好調。鈴木一は前走の地元で準優勝。予選準決は1着で通過しており、持ち味のスピードを発揮できる仕上がり。川原は前走が地元3日間開催。ここで準優勝だった。予選、準決は共に1着。スタートは不安定な面あるが、後ろに叩かれさえしなければ、そこから車速を乗せていける。小林悠樹も前走の地元では優出していた。鋭いスタートからの速攻が持ち味だ。飯塚勢ではスピードある森本優佑、素早い仕掛けがウリの辻大樹などが楽しみな存在。
B級では交川陽子が前走の地元で優出。結果は6着だったが、近況はだいぶタイムが出るようになっている。その同期の金田悠伽も好調。前走は3走してオール連対だった。新人35期では西翔子が成長中。デビューしてから14回の1着がある。また、山陽から参戦する永島潤太郎は、35期の中でもトップクラスの走行センスを持っている。
※3月6日時点。当日は欠場などにより、出場選手が変更になる可能性があります。
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主な出場予定選手
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佐藤 貴也〔浜松 S-11(29期)〕
渡辺 篤〔浜松 S-32(31期)〕
岩科 鮮太〔浜松 S-35(29期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-25(28期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-46(30期)〕
藤岡 一樹〔山陽 S-33(29期)〕
川原 剛〔川口 A-178(26期)〕
鈴木 一馬〔浜松 A-50(30期)〕