佐藤貴也がゴールデンレース初優勝!
浜松オートで行われていたGI開場65周年記念ゴールデンレースは、地元の29期・佐藤貴也が優勝した。優勝戦は重走路になったが、スタート一気からの速攻を見せた。佐藤貴はこの大会初制覇。また一つ記念タイトルが増えた。
試走は荒尾聡が一番時計で70。次いで鈴木圭一郎が72、佐藤貴と藤波直也が73、金子大輔が76、渡辺篤が78、木村武之が83、鈴木宏和が84だった。
0Mオープン戦で大事なスタート争いは6枠から佐藤貴が飛び出す。最内の荒尾が2番手発進。4枠から鈴木圭が続いていった。
レース展開は好スタートを切った3者の争い。トップスタートを決めた佐藤貴が、マイペースの逃げに入る。荒尾がすぐにジカ付け。鈴木圭は少し離れた位置。まずは荒尾が佐藤貴にプレッシャーをかける。佐藤貴は自分のコースを丁寧に、そしてスピードを乗せて回っていく。荒尾はインから交わそうと、仕掛けのタイミングを図っていたが、インを締め上げる佐藤貴に隙はなかった。そうこうしているうちに3番手を走っていた鈴木圭が荒尾をインからパス。今度は鈴木圭が佐藤貴のインを狙うが、入り切るまではいかなかった。そして、7周3コーナーでは捲りを仕掛けようと車を外に持ち出したが、逆にこれは佐藤貴との車間が離れてしまう。最終周回も佐藤貴はしっかりとインを回り、ゴール前で迫ってきた鈴木圭を振り切った。
この戦いでは佐藤貴の真骨頂とも言えるレース運びが見られた。一時期、切れ味を失っていたスタート力を、大事な場面できっちりと取り戻していた。そして、先頭を走ってからは自分の走りができていた。荒尾を抑え込んだのも見事だが、鈴木圭が近づいてからは更に小さなコースを回って、インからは抜かせないように走っていた。ワンミスでもあれば、タイヤを滑らせ失速してしまう際どいコース取り。これを8周回、コースを外すことなく回ってみせた。この走りができる限りは、記念タイトルをまだまだ積み重ねられる。現オート界の2強プラス荒尾の間に割って入れるだろう。