誰にでも優勝のチャンスが訪れるシリーズ!
今年はすでに7節目となる飯塚オート。レースの時間帯はさまざまだが、今回は昼間の4日間開催。直後にSGが控えている関係でS級は不在。昼間でも今の飯塚走路は高速バトルになりやすい。
出場する中でランクトップは松尾隆広。前走となるミッドナイトでは優勝戦まで進んでいた。エンジンはまずまずの位置にあり、乗り手のリズムも悪くない。全天候型の対応力と強気な仕掛けで上位争いに進出するだろう。
流れが最も良いのは中村杏亮。直前のミッドナイトで自身5度目の優勝をしている。しかも、試走27、上がり332の好時計。スピードに磨きがかかっているし、スタートの切れも良い。このままの勢いで今回も活躍することは必至だ。優出後の参戦では牧瀬嘉葵もそれに当てはまる。前走の地元昼間開催で優勝戦まで進み8着。おおむね安定して試走タイムが出ていた。エンジン状態は良いとみていいだろう。
近況はエンジン変調気味だが、元の状態に戻れば鋭い突っ込みで車群を縫っていくのは桜木公和。ちょっと前までは上位着でまとめていた。桜木とは逆に、アウトを回って番手を上げていくのは田中進。ほぼインを使わない捲り攻めは迫力がある。今はエンジンが並だが、ちょっとでも上積みできれば豪快に攻め上げていける。また木山優輝もスピードがある方。同期・中村杏の優勝に刺激を受けていない事はないはず。
外来は伊勢崎、山陽、浜松から多数の選手が来場。今回出場する中で各地区トップはそれぞれ大月渉、福永貴史、和田健吾だ。大月は成績が安定しない傾向あるが、その反面勝つ時は強いレースを見せる。福永は課題のスタートが克服されていないが、レース中盤から後半にかけて巻き返してくるタイプ。今回出場する中では追い込み力がある方だ。和田はツボに入った時のパワーが売り。あっさり負けるレースも少なくないが、ここぞという時に強引な仕掛けをするケースがある。
状態が良いのは藤本梨恵。前々走で優出すると、前走では3走して全て車券に絡めていた。特に好位置からのレースとなると、スタートで一気に飛び出し大きなリードを作れる事が多い。後はレース後半まで同じスピードで走れればランクがもっと上がっていくはず。浜松の今田真輔、斎藤努、赤堀翼の3者はエンジン状態が並からちょっと上。3者とも前走の地元では頻繁に車券に貢献できていた。
______________________________
主な出場予定選手
______________________________
松尾 隆広〔飯塚 A-46(28期)〕
中村 杏亮〔飯塚 A-62(33期)〕
桜木 公和〔飯塚 A-68(24期)〕
牧瀬 嘉葵〔飯塚 A-86(29期)〕
田中 進〔飯塚 A-101(27期)〕
大月 渉〔伊勢崎 A-59(31期)〕
福永 貴史〔山陽 A-67(25期)〕
和田 健吾〔浜松 A-104(28期)〕
高橋貢が大会三連覇を達成!
伊勢崎オートで行われていたGIIレジェンドカップは、地元の22期・高橋貢が優勝して幕を閉じた。高橋貢はこの大会2連覇中だったが、今年も優勝を決めてみせた。
良走路で行われた優勝戦。試走タイムは高橋貢が26で一番時計。松尾啓史と木村武之が27、永井大介と伊藤信夫が28、久門徹が30、浜野淳が31、岩沼靖郎が32だった。
スタート争いだが、まずは0ハン単騎の岩沼はしっかりと残していく。10線からは浜野のダッシュが決まらず、3枠の久門が先行。これに松尾が乗っていく。木村も外枠に行かれることなく発進。そこに高橋貢と伊藤信が続き、永井は最後方からのレースになってしまった。
逃げる岩沼はペースが上がらず、久門を突破した松尾が岩沼を交わして先頭を奪取。試走タイムが出ていた松尾はペースを上げて逃げに入る。そこへ、久門と岩沼をまとめ差しした高橋貢が浮上してくる。周回を半分以上残して一対一の形になった。ここからは高橋貢が松尾との差を徐々に詰め、交わす射程に入ると迷う事なくインに突っ込み首位浮上。そのまま押し切ってみせた。2着は松尾。3着は木村の攻めを抑え込んだ久門が入線した。
やはり高橋貢は強かった。試走タイムは一番時計。これまでも記念レースの優勝戦に乗ると、一番時計を出すケースが多かった。今回も地元走路できっちりとエンジンを仕上げてきた。そしてレース。スタートが特別決まった訳でもないが、レース運びはさすが絶対王者と思わせるモノを感じさせた。周りの様子を見る場面では落ち着いて観察し、勝負所では一気に攻める。今回は岩沼と久門をまとめて差す場面がそこだった。そして一対一。慌てる事なく車間を詰め、イケると思ったら仕掛けにかかる。この判断を誤ると勝てるレースも勝てなくなってしまう。しかし、高橋貢はその辺を熟知している。だからこそ記念レースで勝ち続けていけるのだろう。