大木光が魂のこもった走りを見せそう!
前回の川口オートは永井大介が追い込みを決めて優勝。その永井は、伊勢崎のGIIに出場しているため今回は不在。留守を預かる地元一番手は大木光となる。外来勢もなかなか強力なメンバーが襲来し、熱の入ったバトルが展開されそう。
大木光は前走の地元で優出と、エンジン面は好調。その前の伊勢崎でも優出しており、乗り手は充実している。今回のメンバーを見渡しても優勝できるだけの状態にある。
その同期の山田達也も近況はマズマズの推移。レース後半に鋭い追い込みを見せることが多い。加賀谷建明も今のエンジンになってからは好調が続いている。前走の山陽の最終日には上がり3・358をたたき出し快勝。豊かなスピード力を遺憾なく発揮している。森且行も負けてない。今年に入ってからは3節走って全てで優出。そろそろ優勝の2文字をその手に収めたいところ。
飯塚からは荒尾聡と浦田信輔がS級として参戦。荒尾は今年、地元のGIIを制し、その後の浜松連戦でも一定の結果を残している。浦田は前々走の地元GIIで反則をするなど波に乗れていないが、前走の地元一般開催ではやや復調の兆しが出ていた。
伊勢崎からのS級は若手2人。新井恵匠は前々走の飯塚GIIで優出し3着。このレースでは後方から強烈な追い込みを見せていた。その後の地元でも好タイムを出していた。西原智昭は前走の浜松GIで優出。優勝戦は5着だったが、上がりタイムは3・354と良い数字をマークしていた。
浜松からのS級は金子大輔。前々走の地元GIで優出。その後の地元一般開催では優勝戦まで進めなかったが、エンジン自体はソコソコの位置を保てている。山陽からのS級は人見剛志。近況は浜松で連続参戦していたが、前々走のGIでは後半2日間で連続落車。その影響か、その後の一般開催では振るわなかった。どこかで悪い流れを断ち切りたい。
地元A級では片野利沙、古木賢、掛川和人が前走の地元一般開催で優出。片野は初優勝へ向けて0ハンから必死の逃げを見せていたが、最後には永井大介と中村雅人に捕まり3着。まだ優勝経験がない古木賢もそうだが、今回こそは初の栄冠を掴みたい。
外来A級は丸山智史と鈴木宏和が伸び盛り。丸山は前走の浜松と、その前の飯塚で優出し、現在は連続優出中。近況は捌くレースでも見せ場を作ることが多くなってきている。鈴木宏も同様に、スタートやスピードだけでなく捌きの方も修得中だ。
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主な出場予定選手
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大木 光〔川口 S-15(28期)〕
山田 達也〔川口 S-23(28期)〕
加賀谷 建明〔川口 S-41(27期)〕
荒尾 聡〔飯塚 S-5(27期)〕
浦田 信輔〔飯塚 S-20(23期)〕
金子 大輔〔浜松 S-9(29期)〕
新井 恵匠〔伊勢崎 S-14(30期)〕
西原 智昭〔伊勢崎 S-19(28期)〕
人見 剛志〔山陽 S-30(28期)〕
高橋貢がレジェンドの走りで激戦を制す!
伊勢崎で行われていたGIIレジェンドカップは、地元の22期・高橋貢が制した。レースはタイトル名に相応しい激しい競り合いになった。最後は技術に勝る高橋貢の貫禄勝ち。
レースはまず高橋貢のフライングで再発走となった。2回目のスタートは0ハンの桜井晴光が失敗し、大きく後退。10線勢の車に大きな被害を及ぼした。この行為により桜井は結果的に反則失格。10線からは佐藤裕二が好ダッシュを決める。これに最内の内山高秀が踏ん張って付いていく。篠原睦、高橋貢も悪くない位置に付け、松尾啓史と木村武之は厳しい展開に。
序盤の2周は先頭の入れ替わりがあったが、その後は佐藤が主導権を奪い、コースを丁寧に守る走りに徹する。篠原が2番手に付け様子をうかがう。その後ろでは内山と高橋貢がやり合う形。ただし、内山は高橋貢に競り勝つと篠原をも交わして2番手奪取。逃げに入っていた佐藤にプレッシャーをかける。高橋貢も3番手まで追い上げていた。このまま佐藤が逃げ切るかにも見えたが、終盤で内山の捲りが決まり先頭に踊り出る。しかし、その直後に高橋貢が内山を差し切ってゴールを迎えた。
先頭を走っていた佐藤も悪いペースではなかった。コースを外さず、後続は攻めにくい状況だった。結果、2番手以下は大渋滞。まさにレジェンドカップらしい競争が展開されていた。若手のスピードレースもいいが、混戦での技の競い合いも見応え十分。オートレースの魅力を再確認させてくれる貴重な企画レース。このような大会がこれからも続くことを切に願う。
それにしても高橋貢の強さは際立っている。前を走る選手たちが状況を打開できずに戸惑っていても、高橋貢は冷静にチャンスを待っていられるし、そのチャンスが来た時にはどのような対処をすればいいか熟知している。これでGIIは24度目の制覇。SG、GIを含めると72回目のタイトル。今回のようなレースを続ければ、まだまだ数字を積み上げていけそうだ。